2016年04月20日
日本一の庭園を造った男 足立全康とは
以前、日本庭園として絶対的な評価を受ける
足立美術館 について書きました。
「13年連続日本一!足立美術館の凄さとは」
https://fanblogs.jp/huun/archive/93/0
今回、足立美術館の創設者である
足立全康(あだち ぜんこう)
1899年(明治32年) - 1990年(平成2年)
(出典 足立美術館)
について触れてみたいと思います。
足立全康伝説@ 〜裕福でない家庭に生まれる〜
足立全康は明治32年(1899)2月8日、
現在の島根県安来市に生誕。
小学校卒業後、生家の農業を手伝う。
貧困から抜け出せず、農業に見切りをつける。
足立全康伝説A 〜炭の運搬で商才を発揮〜
14歳の時、大八車で木炭運搬の仕事に就く。
参考までに、これが大八車です。
(画像引用 Wikipedia)
広瀬町〜安来港までの15kmを運搬。
運搬をしながら思いついたのが、炭の小売り。
運搬の際、炭を余分に仕入れる
⇒運搬途中、家々に売り歩く
⇒運賃料の倍の収入をゲット!!
「炭おもい〜、できるだけ積みたくない〜」
からの逆転の発想。
足立全康伝説B 〜事業に成功し美術館創設〜
大阪で繊維問屋、不動産業などの事業を展開。
事業家として大成功。
昭和45年(71歳)、「郷土への恩返しと島根県の文化発展の一助になれば」
という思いで、財団法人足立美術館を創設。
足立全康伝説C 〜横山大観に心酔〜
昭和53年、名古屋の横山大観展で見た「紅葉」に感動。
「紅葉」
(出典 足立美術館)
「紅葉」のみならず大観の作品群を一括購入しようと奔走。
2年がかりで話がまとまりかけたところ、相手側から打診。
『購入リストから
「雨霽る(あめはる)」と「海潮四題・夏」
をはずしてほしい』。
そこで全康
「一目惚れの女性に2年も通い続けて枕金も決め、さあ床入りという時に、枕をかかえて逃げられるようなもんだ。そりゃあんまりじゃないですか」
(出典 足立美術館)
管財委員会の前で熱弁。
「雨霽る(あめはる)」、「海潮四題・夏」をゲット!!
「雨霽る(あめはる)」
(出典 足立美術館)
「海潮四題・夏」
(画像引用 blogs.yahoo.co.jp)
足立全康伝説D 〜絵画収集への執念〜
絵画に対する情熱は、生涯衰えることがなかった。
「名作との出会いは人と同じで、縁だね。絵を集めるのは金じゃない。値段じゃない。いいものが出たら目をつむって掴んでしまえということだ」
「(何年も前に入手し損なった絵画に対して)いまだに夜中にパッと目が覚めては思い出し、眠れん時があるよ」
(出典 足立美術館)
足立全康伝説E 〜日本庭園への情熱〜
足立美術館の日本庭園は『ジャーナル・オブ・ジャパニーズ・ガーデニング』の
日本庭園ランキングで初回の2003年から2015年まで
13年連続で日本一。
その庭石や木々は、全康自身が日本中を歩いて見つけてきたもの。
朝夕に庭園を観察。気になることがあると庭師を呼んで陣頭指揮をとった。
「庭園もまた一幅の絵画である」
足立全康伝説F 〜気配りの人でもあった〜
資産家になっても、出入りの若い表具師を玄関まで見送り、
また若い館員にも「君はどう思うか」と意見を求めることがあった。
多忙の中、地方新聞のわずか数行の取材に対してさえ、
前日からメモを用意したという。
・・・・・というわけで、
今回は足立美術館の創設者・足立全康に触れてみました。
せっかくなので
「足立全康」「横山大観」 で語呂合わせしておきましょう。
「あ、ダチ善行」「良い子やまあ、戴冠」
よい友達じゃないか!冠をあげよう!
それにしても足立美術館、一度訪れてみたいものです。
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