新規記事の投稿を行うことで、非表示にすることが可能です。
2018年12月11日
貴乃花親方辞職事件の真実E
大相撲は記録で測るものではないと思います。平成の大横綱貴乃花の全身全霊の相撲道は美しく強かったです。静かに立ち上がる、自分から仕掛けない、一旦全部受け止める、恐れいりました、第65代横綱貴乃花は、永遠に色あせることなく、永遠にヒーローです
貴乃花親方の言動による『不注意』が、高野利雄危機管理委員長による『忠実義務違反』との見解で『情報操作』され、いつのまにか被害者の貴ノ岩や貴乃花親方が悪者になってしまった横綱日馬富士暴行事件から1年…
日本の宝『第65代横綱貴乃花』が公益財団法人日本相撲協会を去りました
相撲協会や記者クラブやマスメディアのような『ムラ社会』は盲目的に『病』に侵されてしまっています『ムラ社会という病』を治療しなければパワーハラスメントやイジメはなくなりませんが自由民主主義国家であるはずの日本には『ムラ社会という病』を根治する薬はないようです…
法治国家に暮らす国民として、優先されるローカルルールが腑に落ちない『横綱日馬富士暴行事件』でしたが、腹落ちする文献です
【2018年10月16日NETIB-NEWS青沼隆郎】
【青沼隆郎の法律講座 第16回】
貴乃花親方辞職事件の真実E
弁護士の無知無能を再び見せつけられた。もっとも弁護士の最高能力性・全知全能性を無条件に信じ込まされてきた国民には、この表現は受け入れてはもらえないだろうが
そこで具体的にその無知無能ぶりを指摘したい
(1)事件の本質の無理解
日馬富士暴行事件は単純な傷害事件ではない。これをめぐって、貴乃花親方の辞職まで引きおこした、ある意味、巨大な陰謀を背後にもった公益財団法人を舞台にした犯罪事件である
不都合な真実を隠し続ける理事会と不正を主張する貴乃花親方との闘いがその本質であるから、提訴がその不正を明らかにする手段であるなら格別、かえって、問題を金銭賠償事由の有無という問題に限局矮小化してしまう今回の提訴はまったく意味がないどころか、理事会の不正を暴く唯一の強力な手段を自ら失うこととなった。今回の提訴を一番喜んでいるのは理事会と白鵬である
白鵬は共同不法行為の可能性があるが、真実が隠蔽されているため、とくに先行した刑事手続きが事件を日馬富士の単独犯事件として処理したため、真実が明らかにされない限り簡単には民事提訴できない。しかし、そのために、逆に真実を明らかにするためにも白鵬を共同被告とする必要がある。十分な証拠による立証がなければ、請求が棄却されるだけである
もし、貴ノ岩の弁護人が、刑事訴訟の相対性を知らないのなら、もはやその無知は「過失犯」でさえある
訴訟の相対性とは、各一個一個の裁判は、その裁判官限りの、その裁判で提出した証拠限りの司法判断であって、証拠の異なる別訴に何ら影響を与えないという当然の原則である。わかり易くいえば、証拠が異なれば、当然異なった判決となるという認識科学の基本的原則である(日本の裁判法では同じ証拠であっても、裁判官は異なる認定ができるとする条文がある[自由心証権]この科学認識の基本を無視する条文で一番迷惑し、困っているのは主権者である国民である)
これは、上訴制度における判断の拘束、とくに既判力の理解を正確にする必要がある
既判力の論理的意味は同じ証拠であれば同じ結論になるという条理に基づき、一事不再理を定めたものである。裁判で提出された証拠や理由が異なれば、まったく逆の判決が出る。一番身近な例では、諫早湾潮受堤防の開門の是非をめぐる裁判である。先に開門せよとの判決が出て確定していながら、次に開門禁止を求める裁判が提起され、それが容認された
理事会を共同被告としないことは、理事会の使用者責任、管理者責任を不問にする意味で不当であるばかりでなく、貴乃花親方の理事降格処分の不当性や違法性にもつながる真実の究明を自ら放棄したことになる。貴乃花親方が将来、理事会を相手に訴訟を提起する可能性をまったく考慮していないお粗末な提訴といえる。これは明らかに貴ノ岩の弁護人が事件の全容、とくに、公益財団法人法の規定を知らないことに起因する
(2)提訴時期の不適切
不法行為訴訟の時効期限は3年である。これは3年ギリギリまで事情の推移が確認でき、さらに有利な条件を追加できることを意味する。とくに、貴ノ岩は現役の力士であるから、何も知らない国民は、力士が裁判を起こしていいのか、というような極めて低い認識に誤誘導され、不理解・誤解の渦に巻き込まれる可能性がある。協会寄りの似非知識人は無数にいるから、彼らが扇動者となって、貴ノ岩の力士人気を故意に貶める策動をすることさえ予想される
従って、いつでも取れる必ず取れる賠償金提訴は最後の最後まで「伝家の宝刀」とすべきことが、戦略的に必要であった。しかも報道によれば、後遺症害に対する損害の有無、将来の逸失利益の議論がなされていないようであるから、提訴はいかにも拙速である
不正を抱え、隠蔽する側は必ず、ボロを出す。今回の告発状事実無根強制事件はその典型例である。このほころびは、事件の背景に公益財団法人の適法業務執行と監督官庁による
管理監督の問題が遠からず表面化すること、されなければならないことを意味している。そうであれば、提訴はその推移を見ながら行うべきことはいうまでもない
(3)提訴の弊害
日本のジャーナリズムは無知に基づく自己規制をするのが常である。個別の裁判を報道することは、どちらか一方に加担する不公正な報道との「いいがかり」を法匪がつけるため、裁判報道に消極的になり委縮してしまう。報道しないことが公正な報道という法治国とは到底おもえないジャーナリズムの低能ぶりである。しかし、この自己規制こそ国民主権の無視侵害である。司法権の現実を国民はまったく知らされない状況が永遠に続いている
法匪はなぜ、裁判報道に抵抗するのか。それは裁判の場こそ、法匪の無能無知ぶりが表面化、顕在化する場だからである。医療過誤訴訟を体験したことのある医師は、患者側弁護士の医療知識無視の暴論に驚かされる。青色発光ダイオードでノーベル賞を受賞した科学者は、その特許権をめぐる訴訟で、法匪の科学知識の無さにあきれ、日本の裁判は法治国とはとうていいえないとのコメントを残した
全知全能の化けの皮がはがれるのを恐れるのが裁判公開に抵抗する本当の理由である
一方に加担する不公正報道との難癖をつけるのは決まって実力者・権力者である。通常、訴訟には訴訟を提起せざるを得ない事情がある。それは通例、弱者が強者を訴えるかたちをとる。強者が弱者を訴える必要は事実上ないからである。そうすると、訴訟の報道は一見、弱者に加担したかの如き体裁となる。そこで、強者は報道が不公正である、と法匪を使って難癖をつける、というかたちとなる。こんな低いレベルの難癖1つ反撃できない、しないのが日本のジャーナリストの実力である。その一方で、とんでもない偏った解説をする学識経験者・記者を登場させ、不公正な報道のやり放題である。国民はしっかりと真実を知る必要がある
<プロフィール>青沼 隆郎(あおぬま・たかお)
福岡県大牟田市出身。東京大学法学士。長年、医療機関で法務責任者を務め、数多くの医療訴訟を経験。医療関連の法務業務を受託する小六研究所の代表を務める
【2018年10月16日NETIB-NEWS青沼隆郎】
貴乃花親方辞職事件の真実D
大相撲は記録で測るものではないと思います。平成の大横綱貴乃花の全身全霊の相撲道は美しく強かったです。静かに立ち上がる、自分から仕掛けない、一旦全部受け止める、恐れいりました、第65代横綱貴乃花は、永遠に色あせることなく、永遠にヒーローです
貴乃花親方の言動による『不注意』が、高野利雄危機管理委員長による『忠実義務違反』との見解で『情報操作』され、いつのまにか被害者の貴ノ岩や貴乃花親方が悪者になってしまった横綱日馬富士暴行事件から1年…
日本の宝『第65代横綱貴乃花』が公益財団法人日本相撲協会を去りました
相撲協会や記者クラブやマスメディアのような『ムラ社会』は盲目的に『病』に侵されてしまっています『ムラ社会という病』を治療しなければパワーハラスメントやイジメはなくなりませんが自由民主主義国家であるはずの日本には『ムラ社会という病』を根治する薬はないようです…
法治国家に暮らす国民として、優先されるローカルルールが腑に落ちない『横綱日馬富士暴行事件』でしたが、腹落ちする文献です
【2018年10月15日NETIB-NEWS青沼隆郎】
【青沼隆郎の法律講座 第16回】
貴乃花親方辞職事件の真実D
【言葉による真実の隠蔽】
大新聞の毎日新聞は貴乃花親方の辞職が確定した段階で解説記事をインターネットで発表した。そこに踊っていた言葉は「相互不信」という言葉だった。極めて悪質な日本語の誤用であり、明らかに協会が貴乃花親方を騙し討ちにした事実の隠蔽である
本来、立場に上下関係がある人間間には「相互不信」は存在しない。対等に主張しあえる関係で、かつ、情報の公開などについても対等な力関係にある場合に「相互不信」は成り立つ。貴乃花親方が協会との交渉に代理人弁護士を介し、書面で対応したのは、貴乃花親方が圧倒的な情報弱者であり、協会が不都合な真実を悉く隠蔽否定したことによる。弁護士を介し、書面によらなければ、証拠の保全が不可能だからであり、重要な真実が平気で無視隠蔽されるからである。従って、貴乃花親方側には協会に対する不信があることは、その原因があるから当然である。では、協会側に貴乃花親方に対して不信感をもつ原因事実はあったか
毎日新聞は少なくとも協会が貴乃花親方に対して不信感をもつだけの具体的原因事実をつかんでいたのだろうか。不信は相互にはない。常に騙し討ちにあってきて、情報文盲の状態にされてきた貴乃花親方側にのみ不信感はある。この客観的事実を、まさに「相互不信」の用語は隠蔽してしまった。あたかも喧嘩両成敗の如き「中立公正の報道」を装って
念の為、今回の協会の騙し討ちを説明する。協会は理事会で、全親方の一門所属義務規則を制定したとされる。もちろん、本来は最初に公表されるべき重要な規則であるが、現在までその詳細と制定理由の正式な発表はない。私見ではあるが、最後まで正式な発表はしないと思われる。それは当該規定が、貴乃花親方ら無所属の少数親方を狙い撃ちにした規則で、規則そのものに合理的理由がなく(※1)かつ、無所属親方は弟子育成委託契約を解除されるとする内容に至ってはさらに合理性がない(※2)である
通常、親方の利害にかかわる規則の制定の場合には事前に親方全員の意向や意見の聴取が大前提である。このような規則制定の適正な手続がなく、一方的に貴乃花親方だけに不利益となる規則制定が貴乃花親方の知らない間に公益財団法人たる協会で制定されていたのだから、これを騙し討ちと言わずして、何と言おう。毎日新聞はこの極めて不条理な内容の規則とその不適切な制定過程をまったく問題にすることなく、発生した貴乃花親方の辞職という事実だけについて、相互不信の結果といわんばかりの解説をした。相互不信などそもそも存在してはいない
(※1)制定理由は一門への助成金と無所属親方双方への助成金では、管理において無所属親方への助成金の管理が困難であるため、統一する必要がある、とのことであるが、まったく論理性の欠けた制定理由である。誰もこの理由を理解することはできない。明らかな虚偽理由である。毎日新聞の記者はこの理由の正当性合理性を理解できたというのだろうか
(※2)助成金の管理のための規則に従わない無所属の親方のペナルティであれば、助成金の交付を停止すれば必要十分である。弟子育成委託契約まで解除する合理性はまったくない
そもそも、一門への助成金の交付自体が法令定款違反である
【論理真逆の偽命題(論理的に虚偽の文章)】
31年相撲報道に関わってきたという横野レイコレポーター。彼女の一連の協会寄りのコメントがネット上でも批判されているにも関わらず、どういうわけかテレビでの露出は多い。これも平然と偽命題や勝手な推論をテレビで行うため、恰好の世論誘導のため、重宝されていると思わざるを得ない。テレビ局も「公平公正な報道」のため、とくに、スポンサー側の立場の協会の見解を聞く必要があるから、おそらく出演やコメントの打診をしているのだろう。そんなとき、協会は、横野レイコ氏の代打出演コメントを勧めているものと想像される。それがテレビの露出が多い理由と理解している
今回の貴乃花親方の辞職事件についても、体験した真実か、勝手な推測や希望かまったく不明の協会寄りのコメントを乱発した。以下そのなかの1つについて明らかな悪意ある偽命題を紹介する
貴乃花親方の辞職は「弟子とファンを置き去りにしたもので、悔しい」というものだ
貴乃花親方が、弟子とファンを置き去りにする目的で辞職した場合にはこの命題は真となるが、辞職はやむにやまれぬ事情により苦渋の決断で選択した、と本人が記者会見で明らかにしており、それが虚偽理由で、本当は弟子とファンを置き去りにする目的での辞職であることを横野レイコ氏が立証しない限り、前記の命題は偽となる
辞職によって当然発生した貴乃花親方にとって無念な事実を、まるで、それを意図しての辞職かのごとき論難には、嫌悪感を禁じ得ない
<プロフィール>青沼 隆郎(あおぬま・たかお)
福岡県大牟田市出身。東京大学法学士。長年、医療機関で法務責任者を務め、数多くの医療訴訟を経験。医療関連の法務業務を受託する小六研究所の代表を務める
【2018年10月15日NETIB-NEWS青沼隆郎】
貴乃花親方辞職事件の真実C
大相撲は記録で測るものではないと思います。平成の大横綱貴乃花の全身全霊の相撲道は美しく強かったです。静かに立ち上がる、自分から仕掛けない、一旦全部受け止める、恐れいりました、第65代横綱貴乃花は、永遠に色あせることなく、永遠にヒーローです
貴乃花親方の言動による『不注意』が、高野利雄危機管理委員長による『忠実義務違反』との見解で『情報操作』され、いつのまにか被害者の貴ノ岩や貴乃花親方が悪者になってしまった横綱日馬富士暴行事件から1年…
日本の宝『第65代横綱貴乃花』が公益財団法人日本相撲協会を去りました
相撲協会や記者クラブやマスメディアのような『ムラ社会』は盲目的に『病』に侵されてしまっています『ムラ社会という病』を治療しなければパワーハラスメントやイジメはなくなりませんが自由民主主義国家であるはずの日本には『ムラ社会という病』を根治する薬はないようです…
法治国家に暮らす国民として、優先されるローカルルールが腑に落ちない『横綱日馬富士暴行事件』でしたが、腹落ちする文献です
【2018年10月12日NETIB-NEWS青沼隆郎】
【青沼隆郎の法律講座 第16回】
貴乃花親方辞職事件の真実C
【不都合な真実】
日馬富士暴行事件に始まり、貴乃花親方辞職事件にまで達した一連の相撲協会の不祥事は国民にとって、大変貴重な法律事件の学習の機会を与えた。残念ながら、この学習機会を必死に隠蔽しようとする勢力による事件の本質隠蔽のための印象操作、誤誘導も甚だしく、結局、国民は「何かよくわからない」状況におかれているのが現実である
そんな中、隠されていた不都合な真実の1つが白日に曝されたのが、日馬富士による暴行傷害による貴ノ岩への賠償問題である。本来、単純な不法行為事件は、当事者に事件事実そのものに争いがなければ、とうの昔に解決している。しかし、ご存知のように暴行事件の真実は隠蔽されたままである。これが示談交渉の成立しない根本の理由である
そんな状況において、再び、デタラメ報道が始まった。これはすでに指摘したように報道者・ジャーナリストがきちんとした視座をもたないことが1つの要因である
報道では、貴ノ岩の請求金額は3,000万円であり、日馬富士の代理人弁護士は「法外な金額」としてこれを拒否し、訴訟になる可能性があると報道した。その「法外」の原因は、師匠貴乃花親方の意向が反映されているとする。その理由は、もともと貴ノ岩は同郷の先輩力士の日馬富士を「アニキ」と慕っていたからという。ここでも貴乃花親方はまたまた悪意の報道にさらされた。いくら何でも貴乃花親方が損害賠償額に口を出すことはできない。損害額の算定について何も知らないし、損害額の算定は弁護士による法令や判例に従った算定でしかあり得ない
報道によれば、その金額の内訳は土俵復帰までの1年間に費やした費用とうべかりし利益などの合計という。そうであれば、極めて「法外」の過少請求となる
通常の加害行為による損害賠償請求では、後遺症被害の算定が必要で、さらに将来の逸失利益の算定も必要である。貴ノ岩が被害前の健康状態・実力状態に復帰した(これを法律用語で原状回復という)のは1年後の最近であるから、貴ノ岩は理論的には力士生命を1年間短縮されたことになる。そうであれば未来の1年間の収入を逸失したわけであるから、その損失補償が必要である。貴ノ岩の未来の1年間の損失額の算定はいろいろ考えられるが、最も公平で確実なのが、加害者である日馬富士の直近の1年間の収入額である。これは通常は3,000万円をはるかに超えるという意味で、報道された3,000万円の請求は過少である
まだ隠されている不都合な真実は、協会の使用者責任、力士の管理監督責任である。協会は暴行事件をまったく関係のない第三者として対応した。貴ノ岩の番付降格処分も単純な個人的都合による休場として処理した。貴ノ岩が休場したのは日馬富士の暴行傷害のためであり、休場の原因について直接責任があるのは日馬富士であるが、協会も力士の管理監督、具体的には力士が他人に暴行傷害などの違法行為を行わないよう、指導監督し、事件の発生を防止する責任がある。つまり、協会も休場の原因者である
従って、協会の貴ノ岩の休場による降格処分自体が極めて不当違法の疑いがある。そして、休場期間中の給金の補償も協会はすべきであった。それらを真実そのものの隠蔽で闇に葬ったのであるが、日馬富士への請求が訴訟となれば、必然的に協会の使用者責任が争われ、事件の真実が、その責任を明確にするため、事実認定されることは必至となる。これまた、協会にとっては明らかに不都合であるから、またまた水面下での裏取引が弁護士らの関与によって行われる可能性が高い
なお、貴ノ岩の協会への請求は、理事個人に対する請求ではない。しかし、赤子の法知識しかない現在の理事には個人的請求かの如く誤解して、これまたご立腹の限りのご乱行を画策されるかもしれない。国民はしっかり監視の目を緩めてはいけない
識者のなかには今回の貴乃花親方辞職騒動の本質が、理事会によるパワハラであるとする意見もあるが、筆者は理事会の一連の業務執行は明白な法令定款違反であると断言する立場である
<プロフィール>青沼 隆郎(あおぬま・たかお)
福岡県大牟田市出身。東京大学法学士。長年、医療機関で法務責任者を務め、数多くの医療訴訟を経験。医療関連の法務業務を受託する小六研究所の代表を務める
【2018年10月12日NETIB-NEWS青沼隆郎】
2018年12月10日
貴乃花親方辞職事件の真実B
大相撲は記録で測るものではないと思います。平成の大横綱貴乃花の全身全霊の相撲道は美しく強かったです。静かに立ち上がる、自分から仕掛けない、一旦全部受け止める、恐れいりました、第65代横綱貴乃花は、永遠に色あせることなく、永遠にヒーローです
貴乃花親方の言動による『不注意』が、高野利雄危機管理委員長による『忠実義務違反』との見解で『情報操作』され、いつのまにか被害者の貴ノ岩や貴乃花親方が悪者になってしまった横綱日馬富士暴行事件から1年…
日本の宝『第65代横綱貴乃花』が公益財団法人日本相撲協会を去りました
相撲協会や記者クラブやマスメディアのような『ムラ社会』は盲目的に『病』に侵されてしまっています『ムラ社会という病』を治療しなければパワーハラスメントやイジメはなくなりませんが自由民主主義国家であるはずの日本には『ムラ社会という病』を根治する薬はないようです…
法治国家に暮らす国民として、優先されるローカルルールが腑に落ちない『横綱日馬富士暴行事件』でしたが、腹落ちする文献です
【2018年10月11日NETIB-NEWS青沼隆郎】
【青沼隆郎の法律講座 第16回】
貴乃花親方辞職事件の真実B
【近代スポーツとしての大相撲の矛盾と相撲道精神】
大相撲には近代スポーツの個人格闘技としての致命的欠陥がある。それは体重別階級がないことである。結果、相撲部屋に入門した力士志望者は勝利のためには技術や体力の鍛錬に加えて、体重自体の増量に励まなければならない。これは運動生理学にも反し、内臓疾患や代謝異常の重篤な疾病の原因となるが、なによりも衝突時の物理量を増大させ、その衝撃の結果発生する負傷・身体損傷を重篤化させる
横綱を張るほどの力士であっても、再起不能に近い身体損傷を受けた直近の実例が横綱稀勢の里負傷事件である
大相撲のかかる実態は、大相撲力士志望の子ども自体にもすでに制限があり、体躯そのものが、まず人並み以上のものである必要がある。子どもの入門レベルですでに国民的スポーツという範疇にない。これは必然的に「日本人」の入門者の減少と、それを補う外国出身者の入門という現象になる。潤沢な収入が見込まれれば、それは一層加速される
大相撲はもともと伝統的には神事の一環として伝承されてきた面があり、それが近代スポーツへと発展してきたものであり、純粋に公平公正に個人の力量を競うという面は最近になって意識されてきたに過ぎない
この力士としての矛盾に最も苦悩したのが貴乃花親方であることは間違いない。親方はその力士としての全盛期に怪我による引退を余儀なくされた。これは自分自身の人生にとっても衝撃的なことであるが、何よりも同じ運命が待ち構えている後輩力士たちにとってもつらい厳しい運命であると、誰よりも親方は理解した。この厳しい運命を克服する道が、日頃肉体の鍛錬の際の精神的な拠り所であった相撲道の確立であった
不可避的な身体の損傷・負傷を最小限にするためにも強い精神力の存在が不可欠との信念に達したのである。緩慢な精神での格闘技は必ず、重篤な身体損傷を招く、との経験的知見から、親方は弟子の運命を護るためにも相撲道精神の確立の必要性を強く意識した
しかし、この弟子を護るための相撲道の精神が、弟子を守らなければならない親方衆に一番欠けているという現実があり、かくして、貴乃花親方は従来の「しきたり」に反して理事の道を志し、結果として保守的抵抗勢力との闘いを余儀なくされた
一連の事件報道において、この相撲道の精神について、貴乃花親方の姿勢には一貫した相撲道の精神が体現されていると感じられるが、同じ、力士として相撲道の精神を学び実践すべきほかの親方・理事には微塵もその精神性が感じられない。口からでる言葉には常に腐敗臭が漂い、明らかな虚偽や矛盾の言動が多い。国民の多数が、貴乃花親方を応援するのは何も単純なファン心理ではなく、かかる状況が示す、本質的腐敗臭が原因である
<プロフィール>青沼 隆郎(あおぬま・たかお)
福岡県大牟田市出身。東京大学法学士。長年、医療機関で法務責任者を務め、数多くの医療訴訟を経験。医療関連の法務業務を受託する小六研究所の代表を務める
【2018年10月11日NETIB-NEWS青沼隆郎】
貴乃花親方辞職事件の真実A
大相撲は記録で測るものではないと思います。平成の大横綱貴乃花の全身全霊の相撲道は美しく強かったです。静かに立ち上がる、自分から仕掛けない、一旦全部受け止める、恐れいりました、第65代横綱貴乃花は、永遠に色あせることなく、永遠にヒーローです
貴乃花親方の言動による『不注意』が、高野利雄危機管理委員長による『忠実義務違反』との見解で『情報操作』され、いつのまにか被害者の貴ノ岩や貴乃花親方が悪者になってしまった横綱日馬富士暴行事件から1年…
日本の宝『第65代横綱貴乃花』が公益財団法人日本相撲協会を去りました
相撲協会や記者クラブやマスメディアのような『ムラ社会』は盲目的に『病』に侵されてしまっています『ムラ社会という病』を治療しなければパワーハラスメントやイジメはなくなりませんが自由民主主義国家であるはずの日本には『ムラ社会という病』を根治する薬はないようです…
法治国家に暮らす国民として、優先されるローカルルールが腑に落ちない『横綱日馬富士暴行事件』でしたが、腹落ちする文献です
【2018年10月10日NETIB-NEWS青沼隆郎】
【青沼隆郎の法律講座 第16回】
貴乃花親方辞職事件の真実A
【法律アレルギーと報道姿勢】
事件の本質的理解のためには、国民のなかに蔓延する「法律アレルギー」の治療が必要である。報道はすべて法律問題を法律専門家に丸投げする人々によるものが大半であるため、結局、想像を基に議論しており、ほぼ、すべて個人的「感想」である。それも右から左、上から下まで、大きな振幅のなかにあるため、結局、一番インパクトのある人物の意見が国民に浸透してしまう
この浸透現象が自然な現象であれば良いのだが、実は報道機関のそれぞれの政治的思惑による加工によって一定の方向性をもっていることが、実は大問題である。そのため、報道機関によっては、最初から一貫して、虚偽報道を平然と行うもの、論理性の欠如にも鈍感なものもある。とくに、相撲記者クラブのベテラン記者の解説は、ほとんど、法制度の無知や、本人の素養不足による感想意見が公然と垂れ流されており、長年の相撲記者の経験が本当に一連の事件の「正しい解説」となり得るかを国民は理解する必要がある
とりわけ法律的な問題に、法律知識とは無関係な相撲報道記者に解説させること自体が不条理という他ない。あからさまに相撲協会よりの解説をする某有名女性レポーターが何の根拠もなく断定的見解をテレビで垂れ流しており、報道の姿勢として、これでよいのだろうかとの強い疑念を禁じ得ない
この女性レポーターは30数年、相撲報道にたずさわってきたという経歴だけが、その断定的見解の「信憑性」を支えている。中身はそっちのけである。この種の記者の見解には、体験事実の客観的事実報道と、単なる個人的見解・感想が、実に混然一体となっている。それだけに極めて品質が粗悪で、害悪でさえある。これが大した批判もなく大通りしているのだから、実に残念なことである。この女性レポーターいわく「貴乃花親方は圧力を受けたと主張されていますが、圧力などなかったと思います」とコメントした
当事者でもなく、当事者の体験現場に同席したわけでもない人が、なぜこのような感想・意見をいえるのだろうか。これに関連して、評議員会議長を退任した池坊女史は、報道機関の取材に対し、同じく貴乃花親方の圧力発言について「協会には圧力をかけるような人はいない」とコメントした。このような人々が寄って集って貴乃花親方を「攻撃」しているのが、貴乃花親方辞職事件の一面の真実である。まともな法治国家の報道といえるのだろうか
某女性レポーターは協会に協力的な報道・意見を述べることで、そのレポーターの地位が約束、優遇されているという意味で、重大な利害関係者である
池坊氏は評議員会議長として法律的には極めて重大な違法手続で貴乃花親方理事降格処分を議決した。これまたある意味、重大な利害関係者である。共通する違法原因は「ともにまったく法的素養に欠けている」ことである。それゆえ、ほとんど無価値のコメントとなっている。これを報道する報道機関の世論誘導の意図は明確であり到底、公正な報道とはいえない
<プロフィール>青沼 隆郎(あおぬま・たかお)
福岡県大牟田市出身。東京大学法学士。長年、医療機関で法務責任者を務め、数多くの医療訴訟を経験。医療関連の法務業務を受託する小六研究所の代表を務める
【2018年10月10日NETIB-NEWS青沼隆郎】
貴乃花親方辞職事件の真実@
大相撲は記録で測るものではないと思います。平成の大横綱貴乃花の全身全霊の相撲道は美しく強かったです。静かに立ち上がる、自分から仕掛けない、一旦全部受け止める、恐れいりました、第65代横綱貴乃花は、永遠に色あせることなく、永遠にヒーローです
貴乃花親方の言動による『不注意』が、高野利雄危機管理委員長による『忠実義務違反』との見解で『情報操作』され、いつのまにか被害者の貴ノ岩や貴乃花親方が悪者になってしまった横綱日馬富士暴行事件から1年…
日本の宝『第65代横綱貴乃花』が公益財団法人日本相撲協会を去りました
相撲協会や記者クラブやマスメディアのような『ムラ社会』は盲目的に『病』に侵されてしまっています『ムラ社会という病』を治療しなければパワーハラスメントやイジメはなくなりませんが自由民主主義国家であるはずの日本には『ムラ社会という病』を根治する薬はないようです…
法治国家に暮らす国民として、優先されるローカルルールが腑に落ちない『横綱日馬富士暴行事件』でしたが、腹落ちする文献です
【2018年10月9日NETIB-NEWS青沼隆郎】
【青沼隆郎の法律講座 第16回】
貴乃花親方辞職事件の真実@
【一門の政治学】
一門が派閥であることは、識者者間でも一致した見解である。そこで、極めて当然であるが、派閥の本質を、日頃目にしている政治家集団・自民党の例で確認する
今回の総裁選で安倍晋三は3選をはたし、支持してくれた派閥に論功行賞として大臣待ちの新人入閣者の入閣名簿を発表した。これが派閥の存在する本質である
新人国務大臣に担当行政で辣腕を振るいたいなどという考えは微塵もない。なぜ大臣になりたいのか。それは間違いなく知名度をアップさせ、議員の再選を盤石のものにする最大の手段だからである。無論、国会議員の地位は年額数千万円の歳費のみではなく、族議員として、膨大な国家予算の配分に関与することにより産まれる、いわゆる利権の恩恵に浸ることができるからである
選挙費用や議員活動の維持には数億円を下らない費用が必要で、議員歳費だけでは完全に赤字である。以上は、この議員政治の実態である金権まみれに嫌気がさし、投票では政治的無関心層となる良識市民のほぼ共通の認識といえる。この金権構造を何も知らないで投票する人々が、いわゆる選挙で狩り出される組織票といわれる人々である
相撲協会の派閥である一門もこのような本質をもっている。つまり、派閥(つまり政党)は多数決原理を民主主義原理の正当な政策決定手段とする政治過程には必然的に発生する利権獲得手段である
協会の政策決定(利権の配分)は理事会の多数決による。従って理事の選出過程に派閥が発生する。一門(派閥)の利益を代表するのが派閥推薦の理事であり、理事は自己の利益とともに派閥の利益を獲得する使命を負う。当然、派閥に安定した利益の配分が行われる。これが、一門への助成金である。これは本来、公益財団法人ではあり得ないことである
なぜ、これが現実に行われているのか。理由は簡単である。国民、とくにその耳目の代行者であるマスコミ・ジャーナリストが公益財団法人制度について無知だからであり、法匪が協会の業務執行が適法であると見せかける役割を演じ、利得にあずかっているからである
貴乃花親方は別にこの隠れた腐敗した利権構造を批判したのではない。この利権を争奪する過程で生まれた派閥が相撲道の精神そっちのけで利権確保だけに奔走し、その結果、個々の力士の精神に金権支配の腐敗精神が蔓延したことに強い危惧を抱いたのである
本質的に出稼ぎ感覚をもつ外国出身の力士に日本古来の伝統的な相撲道を理解させることは困難であり、日本人の力士のなかにも力士業を単なる職業(金銭獲得手段)としか理解していない者が当然いる。協会が国の助成金だけで運営されるならまだしも、膨大な資金を自前で稼ぎだす力をもつため、金権まみれになるのもある意味必然的である
貴乃花親方の政治信条は極めて純粋である。稼ぎ出した資金を私人に払い戻すのではなく、将来の相撲道のために投資することであり、ほかのプロスポーツのように、さらに巨大な国民の支持を得て名実ともに国技にしようとする理想だ
そのために本質的に個人的利得確保の力学しかない派閥の弊害と戦っているのである。暴力事件や、その隠蔽は派閥政治の病理現象(精神の腐敗)であるから、貴乃花親方は不退転の覚悟で対峙してきたのだ
<プロフィール>青沼 隆郎(あおぬま・たかお)
福岡県大牟田市出身。東京大学法学士。長年、医療機関で法務責任者を務め、数多くの医療訴訟を経験。医療関連の法務業務を受託する小六研究所の代表を務める
【2018年10月9日NETIB-NEWS青沼隆郎】
2018年12月09日
原点は日馬富士暴行傷害事件C
大相撲は記録で測るものではないと思います。平成の大横綱貴乃花の全身全霊の相撲道は美しく強かったです。静かに立ち上がる、自分から仕掛けない、一旦全部受け止める、恐れいりました、第65代横綱貴乃花は、永遠に色あせることなく、永遠にヒーローです
貴乃花親方の言動による『不注意』が、高野利雄危機管理委員長による『忠実義務違反』との見解で『情報操作』され、いつのまにか被害者の貴ノ岩や貴乃花親方が悪者になってしまった横綱日馬富士暴行事件から1年…
日本の宝『第65代横綱貴乃花』が公益財団法人日本相撲協会を去りました
相撲協会や記者クラブやマスメディアのような『ムラ社会』は盲目的に『病』に侵されてしまっています『ムラ社会という病』を治療しなければパワーハラスメントやイジメはなくなりませんが自由民主主義国家であるはずの日本には『ムラ社会という病』を根治する薬はないようです…
法治国家に暮らす国民として、優先されるローカルルールが腑に落ちない『横綱日馬富士暴行事件』でしたが、腹落ちする文献です
【2018年10月7日NETIB-NEWS青沼隆郎】
すべての事件の原点は日馬富士暴行傷害事件から(4)
【青沼隆郎の法律講座 第15回】
【二回目の切腹】
愛弟子が暴行事件を引き起こした。暴行の理由も程度も日馬富士事件とはくらべものにならないくらいの軽微なものだったが、愛弟子は契約解除、すなわち、処分としては最重責の廃業という憂き目に直面した
まことしやかに廃業処分が流布された。そこで貴乃花親方は一切の立場を捨て、愛弟子の廃業処分を回避した。すべての理事の地位を失い、親方としては最下位の平親方の地位に降格するとともに、告発状の取り下げを公表した。有名な一兵卒宣言である。
一世を風靡し、不世出の大横綱との誉れも高い貴乃花親方は文字通り一兵卒として、協会業務に専念した
【しかけられた罠と三回目の切腹】
貴乃花親方に残された地位は終身の一代限りの貴乃花年寄名跡と、貴乃花部屋を運営する親方の地位だけである
貴乃花親方の日馬富士事件と報告義務違反を理由とする理事降格処分に対する不満は、告発状の取り下げによって、本心はともかく、深く心のなかにしまわれた。日々、一兵卒として審判部の業務に精励し、弟子の育成指導に専念していたことに疑いはない
この日常が突然激変したのが、協会の事件の蒸し返しとも思える告発状の事実無根強制騒動である
貴乃花親方は報道記者の「どうして協会は今頃、告発状の内容が事実無根であるとすることにこだわっていると思いますか」との質問に、素直に「まったく自分も意味がわかりません」と応答していた
協会は、一方で告発状の内容について外部弁護士の応援を得ての事実無根自認の要求をし、他方で、巧妙に証拠を残さず、いつでも全否定できる方法で、事実無根を自認しなければ、どこの一門にも所属できないと非公式に伝え、廃業か自認かの二者択一を迫った
そして、貴乃花親方が選択したのは、これまた法匪らの予想を超えたものだった。生活の糧の根拠となる年寄名跡の返上だった。これで、告発状の内容が事実無根であるとの言質を貴乃花親方から取得するのは永久に不可能となった。経済的に脅せば、簡単に事実無根の自認が取れるとの浅薄な罠であり、貴乃花親方の相撲道の何たるかをまったく理解できなかった結果である。これは外形上、愛弟子のための見事な切腹である
思うに、告発状の提出こそ、貴乃花親方の相撲道の勝利だった。真実を絶対に曲げない貴乃花親方の信念の勝利である
公益財団法人は毎事業年度の終了後、直ちに業務報告書を提出しなければならない。それには監事の業務適正証明宣言である監査報告書も添付が義務付けられている
貴乃花親方の理事降格処分も理事会・および評議員会の業務であり、貴乃花親方の理事としての業務遂行に不正違法行為があったことを理由とする処分であるから、それが具体的に記述されたものでなければならない。その場合、具体的に理事会・評議員会の処分手続の法的瑕疵を指摘した告発状の存在は決定的に重大な対比資料となる。告発状が指摘した違法手続が存在しないことが、監督官庁の責任業務だからである。告発状はいったん取り下げられたが、取り下げに、告発事実自体が存在しないという意味はない。貴乃花親方は、その相撲道精神から再度の告発をすることはないが、法的には再度の告発をすることは何ら問題ない
最も可能性があることで、監督官庁が危惧していることは、事件が訴訟で争われることである
日馬富士の暴行傷害の加害責任に関する民事賠償責任として、協会の使用者責任、所属力士の管理監督責任がある。国は協会の管理監督責任者であるから、国も共同被告の地位に立つ可能性が否定できない。日馬富士が出国して日本にいなくなれば貴ノ岩の被害回復の相手は協会が全面的に矢面に立つが、国も協会の管理監督者として一層、共同被告とされるだろう
このような関係が背後にあるにもかかわらず、再び、協会は違法行為を犯した。協会はいかなる正当な、合理的理由があって、外部の弁護士事務所に告発状の告発事実の真偽性について公金を支出して鑑定意見書を作成させたのか。あきらかな公金の不正支出である
かくして、国民はなぜ、協会(理事会)が告発状の告発事実の真偽に拘るかの真の理由を知ることになる。貴乃花親方の残した相撲道精神の軌跡が、理事会、評議員会、そして法匪らの不正行為を弾劾する結果として顕在化したものといえる
“天網恢恢疎にして漏らさず”
<プロフィール>青沼 隆郎(あおぬま・たかお)
福岡県大牟田市出身。東京大学法学士。長年、医療機関で法務責任者を務め、数多くの医療訴訟を経験。医療関連の法務業務を受託する小六研究所の代表を務める
【2018年10月7日NETIB-NEWS青沼隆郎】
2018年12月08日
原点は日馬富士暴行傷害事件B
大相撲は記録で測るものではないと思います。平成の大横綱貴乃花の全身全霊の相撲道は美しく強かったです。静かに立ち上がる、自分から仕掛けない、一旦全部受け止める、恐れいりました、第65代横綱貴乃花は、永遠に色あせることなく、永遠にヒーローです
貴乃花親方の言動による『不注意』が、高野利雄危機管理委員長による『忠実義務違反』との見解で『情報操作』され、いつのまにか被害者の貴ノ岩や貴乃花親方が悪者になってしまった横綱日馬富士暴行事件から1年…
日本の宝『第65代横綱貴乃花』が公益財団法人日本相撲協会を去りました
相撲協会や記者クラブやマスメディアのような『ムラ社会』は盲目的に『病』に侵されてしまっています『ムラ社会という病』を治療しなければパワーハラスメントやイジメはなくなりませんが自由民主主義国家であるはずの日本には『ムラ社会という病』を根治する薬はないようです…
法治国家に暮らす国民として、優先されるローカルルールが腑に落ちない『横綱日馬富士暴行事件』でしたが、腹落ちする文献です
【2018年10月7日NETIB-NEWS青沼隆郎】
すべての事件の原点は日馬富士暴行傷害事件から(3)
【青沼隆郎の法律講座 第15回】
【日馬富士事件における罠と切腹】
日馬富士事件は貴乃花親方による管理が不可能な深夜に、白鵬らモンゴル出身力士の会合の酒席で発生した。当初、事件は関係者全員の口裏合わせにより隠蔽されたが、貴乃花親方は貴ノ岩の不自然な態度から、頭部の重大な負傷を発見し、ただならぬ傷害事件の存在を察知し、直ちに警察に被害届出を出すよう貴ノ岩を説得した。自らも親方の保護責任の履行のため、同行支援した
世間の人々は貴乃花親方が親方の義務・責任として警察への届出を勧めたことを理解していない。貴乃花親方には巡業部長としての地位だけでなく、弟子に対する親方の地位があり、それは弟子にとって最善の権利保護の方法を実践することである。傷害事件の事実や証拠保全などについて最善の方法はいうまでもなく司法官憲への届出である
事件を受理し、捜査を開始した警察は捜査妨害や捜査の支障となるため、貴ノ岩および貴乃花親方に事件について第三者への口外を禁止した。これは警察が通常とる捜査上の当然の対応処置・手法である
警察は警察の独自の判断で、2日後、協会に日馬富士による貴ノ岩暴行傷害事件の存在を通知した
以上が、報道された事件の発生と捜査の端緒である。ただ、これらはすべて報道機関の報道による事実であり、協会がプレスリリースした結果ではない
民間と公を問わず、組織内(組織に属する人間の間)で刑事事件が発生し、それが、すでに司法官憲の知るところとなった段階において、その組織が司法官憲の捜査と独立に事件を捜査することなどあり得ない。ところが、協会は、危機管理委員会なるものを立ち上げ(すでに以前から存在していたのか正確にはわからない)事件の捜査を開始した
これが、第一の罠である。まず、危機管理委員会は外部理事の高野利雄弁護士を委員長とする委員会であるが、その設置目的、その権限規定は公表されておらず、そもそも何の目的で調査を開始したかが不明である。結果論的にいえば、貴乃花親方(当時は巡業部長職)の報告義務違反、協力義務違反を認定して、理事降級処分の理由としたのだから、理事の業務執行における不正・違反行為の調査を行ったことは明らかである。しかし、これが明らかな権限踰越の法令定款違法行為であることは普通の人は知らない
公益財団法人においては、理事の不正行為の監督調査権は、理事会および監事にしかない。何の目的で設置したかわからないが、公益事業推進のために設置された執行委員会の1つに過ぎない危機管理委員会に如何なる意味でも理事の業務調査・捜査権はない
貴乃花親方はもちろん、法令・定款の細かな規定の内容や、理事の権利が強力に保護されていることなど知る由もない
高野委員会の調査協力の要請に、当初、警察の第三者口外禁止の指導に従い、調査協力を否定していたが、そもそも高野委員会に暴行傷害事件の調査捜査権そのものがなく、調査要請そのものが違法であるから、協力する義務もない
しかし、貴乃花親方はすべてにおいて、まず人を疑うことをしない。それは相撲道においても奇策や変り身技を用いなかったことに通じている。正面から正々堂々と対峙することを旨としている。高野委員長には、貴乃花親方がその相撲道の信念から、人を疑うことなく、従って高野委員会に調査権限があるふりをすれば、それを信じて疑わないことを知っていた
しかし、高野委員会は決定的なことを見逃していた。貴乃花親方は信念も曲げないが、真実も絶対に曲げない。如何なる状況になろうとも、貴乃花親方が自分自身で感得見聞きした事実については絶対に妥協しないことを見逃していた。つまり、高野委員会の認定した貴乃花親方の報告義務違反、協力義務違反には具体的事実、つまり実態がないことを貴乃花親方自身が一番理解していたのであるから、それが、監督官庁への告発状というかたちで跳ね返ってくることを予想できなかったのである
高野委員会の報告に基づき決定された理事降格処分であるから、貴乃花親方には、詳細な具体的な法令・定款違反の指摘はできないが、理事降格処分が違法処分であることの本質は理解していた。本来ならこの時点で全面戦争が可能だったが、貴ノ岩が負傷休場した結果の降級処分は理事会の手のうちにあった
貴乃花親方は、貴ノ岩の番付という愛弟子の身分が人質となっている以上、これ以上の戦いを進めることは、弟子の将来を危うくすることを知り、状況の推移、とくに、貴ノ岩の負傷からの回復を第一義とする考えに変えた。筆者はこれを貴乃花親方の最初の愛弟子のための切腹と理解する
<プロフィール>青沼 隆郎(あおぬま・たかお)
福岡県大牟田市出身。東京大学法学士。長年、医療機関で法務責任者を務め、数多くの医療訴訟を経験。医療関連の法務業務を受託する小六研究所の代表を務める
【2018年10月6日NETIB-NEWS青沼隆郎】