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2016年07月16日

漫画「推しが武道館いってくれたら死ぬ(1)」1巻の感想とあらすじ

『推しが武道館いってくれたら死ぬ』1巻の感想。


推しが武道館いってくれたら死ぬ
著者:平尾アウリ
掲載:リュウコミックス
1巻発売日:2016年2月13日

岡山で活動する地下アイドル『ChamJam』のメンバーの中で、下位に位置する舞菜を応援する熱狂的な女性ファン『えりぴよ』。彼女は収入の全てを舞菜に注ぎ、自らの服は高校時代のジャージを常に着ている。舞菜が好きすぎてライブ中に「あいしてる」と叫びながら鼻血を出した伝説の女。自分だけ舞菜に塩対応されているのではと頭を抱えることもしばしばあるが、それでも「推しが武道館ライブまで駆け上がってくれたら…自分は死んでもいい」とまで言うほどの愛。舞菜が武道館に立つ日まで、えりぴよの人生全てを捧げたアイドル活動は続く。

地下アイドルとその熱狂的なファンの活動をコメディタッチで描いた物語。アイドルやドルオタ事情にはたいして詳しくなかったので、用語とか習性とかいろいろ知ることができたのは面白く、出てくる女の子キャラもカワイイ子ばかりでした。オタの主人公・えりぴよさんも行動と発言がちょっとアレなだけで、すごい美人でかっこいい女性だったと思います。男でも女でもえりぴよさんぐらいのドルオタは実際いるんでしょうかね?

えりぴよさんの舞菜への愛が深すぎて若干引かせる面白さ。発売されたCDは何十枚も購入し、イベントは当然全て参加し、なんか舞菜のために短冊100枚も書いてしまう熱狂具合。「私の人生には舞菜の1分1秒が必要なんです。」という発言を力強くはっきりと宣言してしまうぐらいですから。えりぴよさんが舞菜のこと語ってる姿を見ると、好きだという想いもひしひし伝わってきます。奇行に走ってしまうことも珍しいことではなく、特にちょびヒゲは面白すぎました。あれは笑った。ヒゲが気になって2人の真剣な語り合いが頭に入ってこなかったです。
舞菜のファンになったきっかけはささいなことでしたが、その理由はドルオタでなくてもちょっと共感できました。何かを好きになったり興味を持つきっかけなんてそれぞれありますからね。
一方の舞菜は本当はえりぴよが応援してくれてることはとても嬉しいと思っていますが、アイドル活動やってるのに引っ込み思案な性格のせいで、いつも彼女にだけはそっけない態度になってしまいます。手紙を楽しみにしてたり、目で追ってたり、強く惹かれてるようなんですけどね。

最初はドルオタの生態を描いたギャグ漫画だと思っていたんですが、なにやら百合な展開になりそうな気も・・・。お互い惹かれ合ってることは見てとれるも、これがなかなか噛み合わない2人の関係性は少しもどかしくも感じます。どこまで近づいていいのか分からない微妙な距離感がなんとも。
これからどう展開していくのか気になるところです。あくまでアイドルとファンの関係なのか、さらに踏み込んだ関係になるのか、それとまさかの武道館はあるのか、などなど。思っていた以上に面白い作品で楽しませてもらえました。

推しが武道館いってくれたら死ぬ(1) [ 平尾アウリ ]

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