2017年09月01日
漫画『僕と君の大切な話』1巻の感想とあらすじ 男女の違いをテーマにした会話オンリーのラブコメディ
『僕と君の大切な話』1巻の感想。
僕と君の大切な話
著者:ろびこ
掲載:デザート
1巻発売日:2016年3月11日
とある駅のホーム。ベンチに座って本を読んでいた男子高校生の東司朗(あずま しろう)は、隣に座っていた少女からどうでもいい話題をふられて律儀に返していると、何の脈絡もなくとつぜん頬を染めて告白される。彼女は東にずっと片想いしていた同じ学年の相沢のぞみ(あいざわ のぞみ)。告白するために学校からずっと彼の後をつけて行き、意を決して想いを打ち明けた相沢さん。
しかし、東くんから返ってきた言葉は――「そういうのよくないよ」。
ずっと後をつけられていたことに気がついていた東くんから、その行動について冷静な意見でダメ出しされてしまった。
この出来事をキッカケに、駅のベンチでどうでもいい話題で討論を交わし始めた東くんと相沢さん。会話を通じて2人の距離は縮まっていく・・・かも?
高校に通う男子生徒と彼に片想いしている女子生徒との、駅のホームでベンチに座って織り成される、オトコとオンナの差異がぶつかる討論の様子を描いた会話劇。
高校生男女のあるあるラブコメディ。帯での謳い文句は「笑いもニヤニヤも止まらない!すれ違う男女の新感覚“トーキング”ラブコメディ、開幕!」。女性向け漫画雑誌「デザート」の2015年10月号にて連載開始。
作者はアニメ化もされた『となりの怪物くん』を連載されていた漫画化「ろびこ」先生。
男性のみなさん、書店の少女漫画コーナーに堂々と立てますか?
私は子供の頃から少女漫画を自分で購入して読んではいても、今だにあの空間へ立ち入ることにはけっこう気まずいモノがあります。女性から「問題ないよ」と言われても、どうもね・・・。しかも、すぐ横にBLコーナーがあると余計キツイです。
そういえばまだ中学生だったとき、素通りするフリをして横目でチラリと目的のブツを確認してる不審過ぎる自分がいました。いま思い返してみるとなんて恥ずかしいことをしてたのかと。
まあ、電子書籍かネットを通せば済む話ではあるのですけど、気に入った作品は書店で買うことが習慣になってるので勇気を振り絞って突入しております。
さてさて、今回紹介させていただく一冊は、久しぶりに普通の恋愛ストーリーを読むかと手に取った『僕と君の大切な話』。予想していた内容とはだいぶ違っていましたが、思わぬ拾い物に満足。
ストーカー気味の美少女と彼女の想い人であるイケメン眼鏡の高校生2人組が、駅のホームのベンチに座って、男と女の異なる立場からああだこうだと語り合うお話。
新感覚のラブコメですね。かつてここまで会話オンリーな少女漫画には出会ったことないかも。最初から最後までほぼ駅のベンチに座って会話してるだけです。にも関わらず、笑えてトキメキもある面白い作品に仕上げてる作者さんの腕はさすが。
これを読むと、男と女ってやっぱり別の生き物なんだなと改めて意識させられます。
メインキャラは表紙を飾っている2人の高校生。学校では美少女として有名な相沢のぞみ(あいざわ のぞみ)と、クール系っぽいメガネ男子の東司朗(あずま しろう)。
相沢さんは普通にしてれば何の問題もなく可愛い美少女。しかし、想いを寄せる東くんに学校では声を掛けられないからといって、遠くから見てたり、後をつけたり、彼の所持品を盗んだりしてしまうなど、ちょっとストーカー気質なところがある天然娘。
東くんは読書を趣味に持つ一見クールな優等生タイプのメガネ男子。女性に対して独自の被害妄想的偏見を抱き、意外とつい熱くなってしまうことから、会話してるとデリカシーない理屈っぽい物言いをして怒らせることもしばしば。ただ、後日しっかりフォローも入れる男。
2人は美少女・イケメンではるけど、どちらも頭に「残念系」がつく共通点を持ちます。しかもかなり重度の。
物語の始まりは駅のホームから。想いを寄せる東くんと2人っきりでベンチに座って列車を待つ相沢さん。何か甘酸っぱい青春が始まりそうな予感。そして、意を決して口を開いた相沢さんの第一声は――「どうして男は戦いがすきなの?」
何を血迷ったかいきなり少年漫画に対して独自の見解を真顔で語り出し、「手からビームが出てなんだというの」と切り出してきました。始まって早々、この子はあれだ、とっても残念な子なんだなと確信。
それを受けた東くんの反応は、まさかの少女漫画による応戦。色恋沙汰一辺倒の少女漫画を例に挙げて反撃しました。ヒロインだけじゃなくてこっちも同類かと・・・。
2人の会話劇は「男女の違い」がメイン。毎回何かしらのお題について語り始めると、そこでオトコとオンナの間にある考え方や感覚のズレが生じてしまい、なかなか噛み合わない討論になってしまうことも。そのすれ違う様が面白く、ときに「あるある」と共感し、またあるときにはそんなやりとりを繰り広げる2人を覗いてニヤニヤ。
たとえば、女性とのやりとりでは意味のない会話でも「共感」だけは疎かにしてはいけないこと。これね、分かってはいるんだけど未だに下手打って不機嫌にさせてしまうことあります。女子に感想求められたときは「いいね」「似合うね」「かわいいね」と言えば良いという意見には、「たしかに」と納得です。
2人とも異性に対してかなり偏見気味な考えを持っていますが、どちらにも「あるある」と共感できるところはあり、男女の異なる視点から読めるというのは楽しかったですね。
いかがだったでしょうか?男女の感覚のズレをテーマにした会話オンリーのラブコメ漫画『僕と君の大切な話』1巻の紹介でした。男と女は別の生物、異性人だったのだと思い知らされる内容でした。
序盤で告白していながらなかなか分かり易い恋愛には発展しない2人。でも、そのゆっくり進行する関係性は微笑ましくもあり、テンポの良い笑いの最中に胸キャンシーンを入れてくる作者さんの手腕は見事。
少女漫画ではありますけど男性でも読める内容。というより、むしろ男性が読むべき漫画かもしれません。女性の行動原理が理解できないと悩みがちな人にこそうってつけ。もちろんその逆も然りですけど。
座って会話してるだけ。でも全く退屈にはさせず、笑いとドキドキを良い塩梅で繰り出してくる漫画。名作になる可能性は十分秘めているので、今後にも期待してます。
【eBookJapan】 僕と君の大切な話
↑無料で試し読みできます
僕と君の大切な話
著者:ろびこ
掲載:デザート
1巻発売日:2016年3月11日
あらすじ・概要
とある駅のホーム。ベンチに座って本を読んでいた男子高校生の東司朗(あずま しろう)は、隣に座っていた少女からどうでもいい話題をふられて律儀に返していると、何の脈絡もなくとつぜん頬を染めて告白される。彼女は東にずっと片想いしていた同じ学年の相沢のぞみ(あいざわ のぞみ)。告白するために学校からずっと彼の後をつけて行き、意を決して想いを打ち明けた相沢さん。
しかし、東くんから返ってきた言葉は――「そういうのよくないよ」。
ずっと後をつけられていたことに気がついていた東くんから、その行動について冷静な意見でダメ出しされてしまった。
この出来事をキッカケに、駅のベンチでどうでもいい話題で討論を交わし始めた東くんと相沢さん。会話を通じて2人の距離は縮まっていく・・・かも?
高校に通う男子生徒と彼に片想いしている女子生徒との、駅のホームでベンチに座って織り成される、オトコとオンナの差異がぶつかる討論の様子を描いた会話劇。
高校生男女のあるあるラブコメディ。帯での謳い文句は「笑いもニヤニヤも止まらない!すれ違う男女の新感覚“トーキング”ラブコメディ、開幕!」。女性向け漫画雑誌「デザート」の2015年10月号にて連載開始。
作者はアニメ化もされた『となりの怪物くん』を連載されていた漫画化「ろびこ」先生。
感想
男性のみなさん、書店の少女漫画コーナーに堂々と立てますか?
私は子供の頃から少女漫画を自分で購入して読んではいても、今だにあの空間へ立ち入ることにはけっこう気まずいモノがあります。女性から「問題ないよ」と言われても、どうもね・・・。しかも、すぐ横にBLコーナーがあると余計キツイです。
そういえばまだ中学生だったとき、素通りするフリをして横目でチラリと目的のブツを確認してる不審過ぎる自分がいました。いま思い返してみるとなんて恥ずかしいことをしてたのかと。
まあ、電子書籍かネットを通せば済む話ではあるのですけど、気に入った作品は書店で買うことが習慣になってるので勇気を振り絞って突入しております。
さてさて、今回紹介させていただく一冊は、久しぶりに普通の恋愛ストーリーを読むかと手に取った『僕と君の大切な話』。予想していた内容とはだいぶ違っていましたが、思わぬ拾い物に満足。
ストーカー気味の美少女と彼女の想い人であるイケメン眼鏡の高校生2人組が、駅のホームのベンチに座って、男と女の異なる立場からああだこうだと語り合うお話。
新感覚のラブコメですね。かつてここまで会話オンリーな少女漫画には出会ったことないかも。最初から最後までほぼ駅のベンチに座って会話してるだけです。にも関わらず、笑えてトキメキもある面白い作品に仕上げてる作者さんの腕はさすが。
これを読むと、男と女ってやっぱり別の生き物なんだなと改めて意識させられます。
メインキャラは表紙を飾っている2人の高校生。学校では美少女として有名な相沢のぞみ(あいざわ のぞみ)と、クール系っぽいメガネ男子の東司朗(あずま しろう)。
相沢さんは普通にしてれば何の問題もなく可愛い美少女。しかし、想いを寄せる東くんに学校では声を掛けられないからといって、遠くから見てたり、後をつけたり、彼の所持品を盗んだりしてしまうなど、ちょっとストーカー気質なところがある天然娘。
東くんは読書を趣味に持つ一見クールな優等生タイプのメガネ男子。女性に対して独自の被害妄想的偏見を抱き、意外とつい熱くなってしまうことから、会話してるとデリカシーない理屈っぽい物言いをして怒らせることもしばしば。ただ、後日しっかりフォローも入れる男。
2人は美少女・イケメンではるけど、どちらも頭に「残念系」がつく共通点を持ちます。しかもかなり重度の。
物語の始まりは駅のホームから。想いを寄せる東くんと2人っきりでベンチに座って列車を待つ相沢さん。何か甘酸っぱい青春が始まりそうな予感。そして、意を決して口を開いた相沢さんの第一声は――「どうして男は戦いがすきなの?」
何を血迷ったかいきなり少年漫画に対して独自の見解を真顔で語り出し、「手からビームが出てなんだというの」と切り出してきました。始まって早々、この子はあれだ、とっても残念な子なんだなと確信。
それを受けた東くんの反応は、まさかの少女漫画による応戦。色恋沙汰一辺倒の少女漫画を例に挙げて反撃しました。ヒロインだけじゃなくてこっちも同類かと・・・。
2人の会話劇は「男女の違い」がメイン。毎回何かしらのお題について語り始めると、そこでオトコとオンナの間にある考え方や感覚のズレが生じてしまい、なかなか噛み合わない討論になってしまうことも。そのすれ違う様が面白く、ときに「あるある」と共感し、またあるときにはそんなやりとりを繰り広げる2人を覗いてニヤニヤ。
たとえば、女性とのやりとりでは意味のない会話でも「共感」だけは疎かにしてはいけないこと。これね、分かってはいるんだけど未だに下手打って不機嫌にさせてしまうことあります。女子に感想求められたときは「いいね」「似合うね」「かわいいね」と言えば良いという意見には、「たしかに」と納得です。
2人とも異性に対してかなり偏見気味な考えを持っていますが、どちらにも「あるある」と共感できるところはあり、男女の異なる視点から読めるというのは楽しかったですね。
いかがだったでしょうか?男女の感覚のズレをテーマにした会話オンリーのラブコメ漫画『僕と君の大切な話』1巻の紹介でした。男と女は別の生物、異性人だったのだと思い知らされる内容でした。
序盤で告白していながらなかなか分かり易い恋愛には発展しない2人。でも、そのゆっくり進行する関係性は微笑ましくもあり、テンポの良い笑いの最中に胸キャンシーンを入れてくる作者さんの手腕は見事。
少女漫画ではありますけど男性でも読める内容。というより、むしろ男性が読むべき漫画かもしれません。女性の行動原理が理解できないと悩みがちな人にこそうってつけ。もちろんその逆も然りですけど。
座って会話してるだけ。でも全く退屈にはさせず、笑いとドキドキを良い塩梅で繰り出してくる漫画。名作になる可能性は十分秘めているので、今後にも期待してます。
僕と君の大切な話(1) (KC デザート) | ||||
|
【eBookJapan】 僕と君の大切な話
↑無料で試し読みできます
【このカテゴリーの最新記事】
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバックURL
https://fanblogs.jp/tb/6653865
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
この記事へのトラックバック