2017年02月11日
漫画『恋と嘘』1巻の感想とあらすじ
『恋と嘘』1巻の感想。
恋と嘘
著者:ムサヲ
掲載:マンガボックス
1巻発売日:2015年1月9日
「好き」とはいったい何なのだろう・・・?この罠に、人はいつの間にか落ちてしまう。
すこし先の未来、恋愛の自由が失われた世界の話。少子化への対策として政府が打ち出した超・少子化対策基本法、通称「ゆかり法」。遺伝子情報を分析・把握し、満16歳になると国が決めた遺伝的に最良のパートナーを指名され、通知を受けた後は自由な恋愛が禁止されるようになっていた。
約束された幸せ、安定した輝く未来、しかし・・・ここに「まっぴらごめん」と思う少年がひとり。高校1年生の根島由佳吏は同じクラスの高崎美咲に熱い恋心を抱いていた。許してもらえなくても高崎さんと恋がしたい由佳吏は、公園に彼女を呼び出し、「好きです」とついに想いを伝える。想いを受け取った高崎さんも実はずっと由佳吏のことが好きだったことを知り、2人は想いを通わせキスをしたのだが、その直後に由佳吏の元へ政府通知が届いてしまい・・・。
16歳になると国に結婚相手を決められてしまう世界で、許されない恋をしてしまった少年少女たちが、恋を、愛を、嘘を抱えながら禁じられた恋愛へ走り出す物語。
高校生男女の三角関係(四角関係?)を描いたラブストーリー。この作品の存在自体は依然から知っていたんですが、放置していたらいつの間にやら5巻まで発売されており、しかも結構な人気を得ていたので「出遅れた・・・」と思い読んでみました。先が見えない展開、なかなか良かったですね。
本来ならするもしないも、誰を選ぶかも、一般的には個人の自由意志の範疇で行われる結婚なんですが、作品世界ではあまりにも少子化が進んでしまったことに危惧した政府がそのエリアに介入したことで、選択の権利は失われ、自由な恋愛も禁止されてしました。
超・少子化対策基本法(通称「ゆかり法」)―――国民の遺伝子情報を分析・把握し、導き出された最良の組み合わせで結婚相手を決める制度。簡単に言ってしまうと国主催のお見合い結婚(強制)。満16歳になると政府通知により将来の結婚相手が知らされ、以降はその相手以外の異性との恋愛はタブーとなります。
恋愛・結婚の自由すら失われた管理社会ですね。好きだから結婚するのではなく、決められてるから結婚する、その後好きになるかどうかは重要ではなく、結婚して子を成すことが当たり前。個人的には嫌過ぎる政策ですが、少なくとも結婚にあぶれる人はいなくなりますね。遺伝子レベルで最良のパートナーというのは、いわゆる運命の赤い糸とも言えなくもないかと。
主人公の根島由佳吏は一途で素直だけどちょっとバカっぽい男子高校生。頭が悪いという意味ではなく、行動と思考が少しズレてますね。顔は童顔。いつも必死で自分にさえ余裕がないのに他人には優しい子。周囲の人たちが彼に惹かれるのはなんとなくですけど分からなくはないです。
そんなゆかり法に対して「まっぴらごめん」と考える由佳吏の想い人は、同級生の高崎美咲。すごい可愛いけど裏表がありそうなとても女の子らしい女の子といった感じのキャラです。上のあらすじでも書いたように実は昔からずっと両想いだったことが判明し、想いが通じ合ったことでキスまで交わすんですが、その直後に待ったをかけるように由佳吏のもとへ幸福から絶望へ突き落とす政府通知です。高崎さんの「今日 この30分の思い出だけで あと70年は生きていける気がする」というセリフ、辛過ぎますね。
由佳吏の結婚相手となったのは、真田莉々奈。見た目は人形みたいに可愛く、恋に強い憧れを持つツンデレ気質な女の子です。学校でもツンケンしてるせいで周囲から避けられてるようですが、とても純粋で素直な子。彼女の提案により、由佳吏の恋が終わったのか始まったのかよく分からないややこしい事態に突入します。
と、思ったら、事態はさらに複雑な展開になりました。由佳吏には仁坂くんというイケメンの親友がいるんですが、その彼が衝撃すぎる行動へ・・・。
生まれた時から既にそういう社会だった人とでは考え方は異なると思いますが、実際どうなんでしょうね。16歳で自分のあずかり知らぬ所で結婚相手が決まるというのは、結婚に悩む必要がなくなるので考えか方次第では良いモノとして捉えることもできますが、一部でも選ぶ意志を放棄するというのは人として大事なものが欠けてしまいそうな気もします。
作中でもその制度のなかで揺れ動く由佳吏たちの姿が描かれています。恋した相手、国に決められた婚約者、同性の親友、それぞれが「恋」「愛」「嘘」を抱え、自分の感情と制度に思い悩みながら深めていく関係も見所のひとつですね。
結末というか、どこに収まるのかが非常に気になる作品ですね。先がなかなか読み辛いところも興味を引かれました。伏線になっていそうな不審な点もちらほら点在しているので掴みの1巻としては良くできてる方だと思います。
画力が高い方なので見やすく読みやすいのも良いですね。その画力を生かしたキス描写は慣れていないはずなのに最初から結構濃厚で驚かされましたが、お互いの熱い想いは強く伝わってきました。
由佳吏、高橋さん、莉々奈、仁坂の関係が今後どのように進むのか、誰が誰と結ばれるのか、とても楽しみです。
【eBookJapan】 恋と嘘
↑無料で試し読みできます
恋と嘘
著者:ムサヲ
掲載:マンガボックス
1巻発売日:2015年1月9日
「好き」とはいったい何なのだろう・・・?この罠に、人はいつの間にか落ちてしまう。
すこし先の未来、恋愛の自由が失われた世界の話。少子化への対策として政府が打ち出した超・少子化対策基本法、通称「ゆかり法」。遺伝子情報を分析・把握し、満16歳になると国が決めた遺伝的に最良のパートナーを指名され、通知を受けた後は自由な恋愛が禁止されるようになっていた。
約束された幸せ、安定した輝く未来、しかし・・・ここに「まっぴらごめん」と思う少年がひとり。高校1年生の根島由佳吏は同じクラスの高崎美咲に熱い恋心を抱いていた。許してもらえなくても高崎さんと恋がしたい由佳吏は、公園に彼女を呼び出し、「好きです」とついに想いを伝える。想いを受け取った高崎さんも実はずっと由佳吏のことが好きだったことを知り、2人は想いを通わせキスをしたのだが、その直後に由佳吏の元へ政府通知が届いてしまい・・・。
16歳になると国に結婚相手を決められてしまう世界で、許されない恋をしてしまった少年少女たちが、恋を、愛を、嘘を抱えながら禁じられた恋愛へ走り出す物語。
高校生男女の三角関係(四角関係?)を描いたラブストーリー。この作品の存在自体は依然から知っていたんですが、放置していたらいつの間にやら5巻まで発売されており、しかも結構な人気を得ていたので「出遅れた・・・」と思い読んでみました。先が見えない展開、なかなか良かったですね。
本来ならするもしないも、誰を選ぶかも、一般的には個人の自由意志の範疇で行われる結婚なんですが、作品世界ではあまりにも少子化が進んでしまったことに危惧した政府がそのエリアに介入したことで、選択の権利は失われ、自由な恋愛も禁止されてしました。
超・少子化対策基本法(通称「ゆかり法」)―――国民の遺伝子情報を分析・把握し、導き出された最良の組み合わせで結婚相手を決める制度。簡単に言ってしまうと国主催のお見合い結婚(強制)。満16歳になると政府通知により将来の結婚相手が知らされ、以降はその相手以外の異性との恋愛はタブーとなります。
恋愛・結婚の自由すら失われた管理社会ですね。好きだから結婚するのではなく、決められてるから結婚する、その後好きになるかどうかは重要ではなく、結婚して子を成すことが当たり前。個人的には嫌過ぎる政策ですが、少なくとも結婚にあぶれる人はいなくなりますね。遺伝子レベルで最良のパートナーというのは、いわゆる運命の赤い糸とも言えなくもないかと。
主人公の根島由佳吏は一途で素直だけどちょっとバカっぽい男子高校生。頭が悪いという意味ではなく、行動と思考が少しズレてますね。顔は童顔。いつも必死で自分にさえ余裕がないのに他人には優しい子。周囲の人たちが彼に惹かれるのはなんとなくですけど分からなくはないです。
そんなゆかり法に対して「まっぴらごめん」と考える由佳吏の想い人は、同級生の高崎美咲。すごい可愛いけど裏表がありそうなとても女の子らしい女の子といった感じのキャラです。上のあらすじでも書いたように実は昔からずっと両想いだったことが判明し、想いが通じ合ったことでキスまで交わすんですが、その直後に待ったをかけるように由佳吏のもとへ幸福から絶望へ突き落とす政府通知です。高崎さんの「今日 この30分の思い出だけで あと70年は生きていける気がする」というセリフ、辛過ぎますね。
由佳吏の結婚相手となったのは、真田莉々奈。見た目は人形みたいに可愛く、恋に強い憧れを持つツンデレ気質な女の子です。学校でもツンケンしてるせいで周囲から避けられてるようですが、とても純粋で素直な子。彼女の提案により、由佳吏の恋が終わったのか始まったのかよく分からないややこしい事態に突入します。
と、思ったら、事態はさらに複雑な展開になりました。由佳吏には仁坂くんというイケメンの親友がいるんですが、その彼が衝撃すぎる行動へ・・・。
生まれた時から既にそういう社会だった人とでは考え方は異なると思いますが、実際どうなんでしょうね。16歳で自分のあずかり知らぬ所で結婚相手が決まるというのは、結婚に悩む必要がなくなるので考えか方次第では良いモノとして捉えることもできますが、一部でも選ぶ意志を放棄するというのは人として大事なものが欠けてしまいそうな気もします。
作中でもその制度のなかで揺れ動く由佳吏たちの姿が描かれています。恋した相手、国に決められた婚約者、同性の親友、それぞれが「恋」「愛」「嘘」を抱え、自分の感情と制度に思い悩みながら深めていく関係も見所のひとつですね。
結末というか、どこに収まるのかが非常に気になる作品ですね。先がなかなか読み辛いところも興味を引かれました。伏線になっていそうな不審な点もちらほら点在しているので掴みの1巻としては良くできてる方だと思います。
画力が高い方なので見やすく読みやすいのも良いですね。その画力を生かしたキス描写は慣れていないはずなのに最初から結構濃厚で驚かされましたが、お互いの熱い想いは強く伝わってきました。
由佳吏、高橋さん、莉々奈、仁坂の関係が今後どのように進むのか、誰が誰と結ばれるのか、とても楽しみです。
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