2016年12月20日
漫画『サチのお寺ごはん』1巻の感想とあらすじ
『サチのお寺ごはん』1巻の感想。
サチのお寺ごはん
著者:かねもりあやみ、久住昌之(原案協力)、青江覚峰
掲載:A.L.C.DX
1巻発売日:2015年11月16日
後先考えない両親に与えられたその名前のままに、何かとついてない人生を送ってきた27歳のOL、臼井幸(うすいさち)。これまでの人生経験から、サチは何にも期待することなく全てにおいて諦めた生活を送っていた。
1人暮らしで食事はコンビニ弁当やインスタントだけで済ませる毎日。会社では大変な仕事を任され1人で尽力するも、そんな自分のことは誰も見てくれず、スマホを覗けばサチのことなど気にせず飲み会を楽しむ部署の皆。
やりきれない気持ちになった彼女は、いつものようにビールを買いにコンビニへ訪れると、そこで以前出会った失礼な男に捕まってしまう。そして、花見をしているからと半ば強引に連れてこられた場所は、なぜかお寺だった・・・。
そこでインスタントではない料理を振舞ってもらい、お坊さんの話に励まされことをきっかけに、サチの幸せを模索する日々が始まった。
全てを諦めていた27歳の幸薄女性がひょんなことからお坊さんたちと出会い、住職のありがたい説教を聞き、習った料理を自分で作るようになったことで、少しずつ明るく前向きになっていく話。
サチの人としての成長・変化を描いた作品であり、同時にお寺で作られる精進料理を扱ったグルメ漫画でもあります。『孤独のグルメ』で有名な著者・久住昌之さんが原案協力として携わり、さらに食育に取り組んでいる本物の住職・青江覚峰さんが監修を務めています。
本作の主人公は27歳の女性、臼井幸(うすいさち)。名前から受けるイメージそのままに、子供のころから不幸続きな幸薄女性です。
その名前から周囲の人たちにはイジられ、学生時代の卒アル全体撮影日では小中高と決まって病欠し、存在すらも忘れ去られることもある主人公。男性とも良い縁がありません。今ではもう「人生期待したら負け」という座右の銘を持ち、最初から何も期待を持たずになにもかも諦めていました。
サチの同僚たちの振る舞いがあまりにもひどいのでもっと怒ればいいのになと思いましたが、彼女は自分に降り掛かる理不尽なことにさえ諦めてしまっていたんでしょうね。
そんなサチは変わるきっかけをもたらしてくれる3人のお坊さんと出会います。縁泉寺(えんせんじ)の源導住職や小木さん、仏教系大学に通っている唐丸、彼らとの出会いと振舞われた料理を口にしたことにより、死んでいた目にも生気が宿ったかのような輝きを見せ、諦めていた幸せを模索するようになりました。
サチが前を向いて歩きだした要因は大きく2つ。この作品はグルメ漫画でもありますので、1つは料理です。最近はほんと料理漫画が増え、特定の料理にのみ焦点を当てた作品も多く見られます。本作もその類で、扱う料理はタイトルの「お寺ごはん」で分かるように『精進料理』です。
殺生を避ける仏教の教えから、動物性の食材はなるべく省いた野菜中心のヘルシー料理。肉も魚もなく、がっつりと食べっぷりの良い描写で見せる漫画でもないですから、地味に見えてしまうのではないかと少し不安になりましたが、その心配は杞憂でしたね。なすの利休汁、野菜たっぷりの春巻き、トウモロコシごはん、さらにスイカのフラッペなど、どの料理もとても美味しそうなうえに優しい。
サチのように不摂生な食生活を送っていた身には染み渡る美味しさでしょうね。かくゆう私もなるべく自炊するようにはしていますが、手早く出来るものが多く、コンビニに頼ることもしばしば。野菜不足は否めない身でしたので、自分の食生活を見直すためにも良い教えをいただいた気分です。
だいたい1話ごとに1品登場して各話の終わりにはレシピも添えられています。
そしてもう1つ、サチに良い影響を与えているのは源導住職の説法。不幸続きな人生のこと、誰かと比べてしまうことに思い悩むサチに、イケメン住職が優しさと温かみのあるありがたい言葉で助言を与えてくれます。とてもタメになる教えを聞かせてもらえるので、料理を楽しむだけでなく、じっくりと読むのもいいと思います。
料理にも物語にも優しさがあり、とても良い読後感を味わえる漫画でした。馴染みの薄かった精進料理を知ることができたのも面白かったですね。少し手間のかかる料理もありますが、簡単に作れる料理のレシピも載っているので、特に野菜不足を感じてる人は作ってみるのも良いかもしれません。
サチは物語が進むにつれ、自身でも作るようになった料理と住職の話を通じ、沈んでいた表情も明るくなり、心の持ちようにも変化が現れてます。このまま彼女が幸せになってくれたらと願わずにはいられません。住職と恋愛面でも何か変化あってくれると面白そうですね。
体にも心にも優しくありがたい漫画、読んで良かったです。
【eBookJapan】 サチのお寺ごはん
↑無料で立ち読みできます
サチのお寺ごはん
著者:かねもりあやみ、久住昌之(原案協力)、青江覚峰
掲載:A.L.C.DX
1巻発売日:2015年11月16日
後先考えない両親に与えられたその名前のままに、何かとついてない人生を送ってきた27歳のOL、臼井幸(うすいさち)。これまでの人生経験から、サチは何にも期待することなく全てにおいて諦めた生活を送っていた。
1人暮らしで食事はコンビニ弁当やインスタントだけで済ませる毎日。会社では大変な仕事を任され1人で尽力するも、そんな自分のことは誰も見てくれず、スマホを覗けばサチのことなど気にせず飲み会を楽しむ部署の皆。
やりきれない気持ちになった彼女は、いつものようにビールを買いにコンビニへ訪れると、そこで以前出会った失礼な男に捕まってしまう。そして、花見をしているからと半ば強引に連れてこられた場所は、なぜかお寺だった・・・。
そこでインスタントではない料理を振舞ってもらい、お坊さんの話に励まされことをきっかけに、サチの幸せを模索する日々が始まった。
全てを諦めていた27歳の幸薄女性がひょんなことからお坊さんたちと出会い、住職のありがたい説教を聞き、習った料理を自分で作るようになったことで、少しずつ明るく前向きになっていく話。
サチの人としての成長・変化を描いた作品であり、同時にお寺で作られる精進料理を扱ったグルメ漫画でもあります。『孤独のグルメ』で有名な著者・久住昌之さんが原案協力として携わり、さらに食育に取り組んでいる本物の住職・青江覚峰さんが監修を務めています。
本作の主人公は27歳の女性、臼井幸(うすいさち)。名前から受けるイメージそのままに、子供のころから不幸続きな幸薄女性です。
その名前から周囲の人たちにはイジられ、学生時代の卒アル全体撮影日では小中高と決まって病欠し、存在すらも忘れ去られることもある主人公。男性とも良い縁がありません。今ではもう「人生期待したら負け」という座右の銘を持ち、最初から何も期待を持たずになにもかも諦めていました。
サチの同僚たちの振る舞いがあまりにもひどいのでもっと怒ればいいのになと思いましたが、彼女は自分に降り掛かる理不尽なことにさえ諦めてしまっていたんでしょうね。
そんなサチは変わるきっかけをもたらしてくれる3人のお坊さんと出会います。縁泉寺(えんせんじ)の源導住職や小木さん、仏教系大学に通っている唐丸、彼らとの出会いと振舞われた料理を口にしたことにより、死んでいた目にも生気が宿ったかのような輝きを見せ、諦めていた幸せを模索するようになりました。
サチが前を向いて歩きだした要因は大きく2つ。この作品はグルメ漫画でもありますので、1つは料理です。最近はほんと料理漫画が増え、特定の料理にのみ焦点を当てた作品も多く見られます。本作もその類で、扱う料理はタイトルの「お寺ごはん」で分かるように『精進料理』です。
殺生を避ける仏教の教えから、動物性の食材はなるべく省いた野菜中心のヘルシー料理。肉も魚もなく、がっつりと食べっぷりの良い描写で見せる漫画でもないですから、地味に見えてしまうのではないかと少し不安になりましたが、その心配は杞憂でしたね。なすの利休汁、野菜たっぷりの春巻き、トウモロコシごはん、さらにスイカのフラッペなど、どの料理もとても美味しそうなうえに優しい。
サチのように不摂生な食生活を送っていた身には染み渡る美味しさでしょうね。かくゆう私もなるべく自炊するようにはしていますが、手早く出来るものが多く、コンビニに頼ることもしばしば。野菜不足は否めない身でしたので、自分の食生活を見直すためにも良い教えをいただいた気分です。
だいたい1話ごとに1品登場して各話の終わりにはレシピも添えられています。
そしてもう1つ、サチに良い影響を与えているのは源導住職の説法。不幸続きな人生のこと、誰かと比べてしまうことに思い悩むサチに、イケメン住職が優しさと温かみのあるありがたい言葉で助言を与えてくれます。とてもタメになる教えを聞かせてもらえるので、料理を楽しむだけでなく、じっくりと読むのもいいと思います。
料理にも物語にも優しさがあり、とても良い読後感を味わえる漫画でした。馴染みの薄かった精進料理を知ることができたのも面白かったですね。少し手間のかかる料理もありますが、簡単に作れる料理のレシピも載っているので、特に野菜不足を感じてる人は作ってみるのも良いかもしれません。
サチは物語が進むにつれ、自身でも作るようになった料理と住職の話を通じ、沈んでいた表情も明るくなり、心の持ちようにも変化が現れてます。このまま彼女が幸せになってくれたらと願わずにはいられません。住職と恋愛面でも何か変化あってくれると面白そうですね。
体にも心にも優しくありがたい漫画、読んで良かったです。
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