2016年09月24日
漫画『山賊ダイアリー リアル猟師奮闘記』1巻の感想とあらすじ
『山賊ダイアリー リアル猟師奮闘記』1巻の感想。
山賊ダイアリー リアル猟師奮闘記
著者:岡本 健太郎
掲載:イブニングKC
1巻発売日:2011年12月22日
岡山県の田舎で生まれ育った岡本健太郎は、漫画家でありながら狩猟免許を持つ現役猟師。友達が近くに住んでいなかった幼少時の遊び相手は、近所に住む猟師のおじいちゃん。様々な猟の知識を教わった岡本は、大人になるということは猟師になることだと思っていた。
時は流れ、大人になった岡本は東京に移り住み、恋人とデートでバーに行くような生活を送るようになっていたが、猟師になることは諦められずにいた。その彼女とは猟師の件を話した時に野蛮と軽蔑されたことで別れ、結局岡山に戻って狩猟免許を取得した岡本。そして、狩猟に必要な自分の銃も手に入れたことで、岡本は猟師としての生活を始めるのだった。
現役猟師の漫画家さん本人による、実体験にもとずいたリアルな猟の現場と、数々のジビエ料理を描いた実録猟師漫画。
迫力ある狩猟シーンを描いている作品ではなく、その日行った狩猟、猟師の各種免許、動物の生態、捕った獲物でのジビエ料理などについてを、淡々とした語り口で日記のように描かれています。関連する法律についても解説されているので結構内容は濃いです。自分はちょっと田舎の方の出なので全く知らないわけではないんですが、それでも直接触れてきた世界ではないので知らなかったことも多くて勉強になりました。
最初は『山賊』と言うぐらいだからマタギのような人の暮らしを描いた物語を想像してたんですが、そういうものとはだいぶ違いましたね。
主人公の岡本は街にあるマンションに住み、ネットの地図で猟場を調べ、原付を走らせて猟へと出かけて行きます。岡本が使用しているのは空気銃のエース・ハンター(中古5万円)で、散弾銃よりも免許の取得は簡単みたいです。
それにしても、狩猟の資格がこんなに種類が多いとは知りませんでした。ちょっとした罠を張るだけでも免許が必要だったんですね。
この作品に登場する主人公以外の人物も実在している人をモデルにしているようです。もちろん作中の名前は変更してあります。
まず幼少時の遊び相手でもあったおじいちゃんは岡本を猟師の世界に導いた存在ですね。亡くなった際には形見分けにおじいちゃんが仕留めたイノシシの頭骨を貰い、今では仏壇代わりに供えてあります。
猟師の同期であるマサムネ君とアキ君。2人共散弾銃を使用。同期で年齢もそんなに離れていないことから、よく一緒に狩りへ出かけています。アキ君は妻帯者で子供もいるのですが、猟師は小学校の頃からの夢ということでしぶしぶ承諾を得られただけで理解はされておらず、家で解体してたときは後頭部をハイヒールで蹴り上げられていました。マサムネ君は岡本とアキ君より若干腕が落ちるようで、しかも我侭ですぐ弱音を吐くことから「お坊ちゃま」扱いされてます。
あと先輩猟師の佐々木さんや前原さん、自衛隊出の赤木さんなどが出てきて、岡本はいろいろアドバイス貰ってます。
捕ってきたウサギやハトやカモを自分で捌いて調理した、から揚げや串焼き、ローストチキンなんかはそれなりに美味しそうではあるんですが、中にはマムシやカラス料理なんかもあります。カラスって一応鳥肉だから食べられないことはないんでしょうけど、あんまり美味しそうには見えませんね。硬くてパサパサしているだけでクセはないとは言え、正直元の黒々したアイツを想像すると食欲減退させられます。
なんか狩猟自体よりも捕ってきた獲物を捌く方が勇気も体力も使いそうな気がしなくもないです。ただ、自分で捕って自分で調理するという過程があると、生き物や自然への感謝の気持ちは大きくなるでしょうね。
猟師に興味を持たせてくれる珍しくて面白い作品でした。ただ、作者本人である岡本が幼いころから猟師という存在に触れ、少なからず知識を持っていたからこそ1年目でもそれなりに出来ていることで、素人が興味だけで飛び込んだらマサムネ君みたいになりそうです。猟友会って存在も閉鎖的でしょうしね。まあ、そうとは分かっていても少し憧れてしまいますけど。
猟師というあまり一般人が触れる機会のない世界について描かれた本作品。ソフトな語りで読みやすく、リアルではないけど味のある画風なのでグロさはなく、猟師に興味ある人には手引き書として、そうでない人にとってはこんな世界があることを知るいいきっかけになるんじゃないかと思います。命に、自然に、そして猟師さん方にも感謝したくなりました。
【eBookJapan】 山賊ダイアリー リアル猟師奮闘記
↑無料で立ち読みできます
山賊ダイアリー リアル猟師奮闘記
著者:岡本 健太郎
掲載:イブニングKC
1巻発売日:2011年12月22日
岡山県の田舎で生まれ育った岡本健太郎は、漫画家でありながら狩猟免許を持つ現役猟師。友達が近くに住んでいなかった幼少時の遊び相手は、近所に住む猟師のおじいちゃん。様々な猟の知識を教わった岡本は、大人になるということは猟師になることだと思っていた。
時は流れ、大人になった岡本は東京に移り住み、恋人とデートでバーに行くような生活を送るようになっていたが、猟師になることは諦められずにいた。その彼女とは猟師の件を話した時に野蛮と軽蔑されたことで別れ、結局岡山に戻って狩猟免許を取得した岡本。そして、狩猟に必要な自分の銃も手に入れたことで、岡本は猟師としての生活を始めるのだった。
現役猟師の漫画家さん本人による、実体験にもとずいたリアルな猟の現場と、数々のジビエ料理を描いた実録猟師漫画。
迫力ある狩猟シーンを描いている作品ではなく、その日行った狩猟、猟師の各種免許、動物の生態、捕った獲物でのジビエ料理などについてを、淡々とした語り口で日記のように描かれています。関連する法律についても解説されているので結構内容は濃いです。自分はちょっと田舎の方の出なので全く知らないわけではないんですが、それでも直接触れてきた世界ではないので知らなかったことも多くて勉強になりました。
最初は『山賊』と言うぐらいだからマタギのような人の暮らしを描いた物語を想像してたんですが、そういうものとはだいぶ違いましたね。
主人公の岡本は街にあるマンションに住み、ネットの地図で猟場を調べ、原付を走らせて猟へと出かけて行きます。岡本が使用しているのは空気銃のエース・ハンター(中古5万円)で、散弾銃よりも免許の取得は簡単みたいです。
それにしても、狩猟の資格がこんなに種類が多いとは知りませんでした。ちょっとした罠を張るだけでも免許が必要だったんですね。
この作品に登場する主人公以外の人物も実在している人をモデルにしているようです。もちろん作中の名前は変更してあります。
まず幼少時の遊び相手でもあったおじいちゃんは岡本を猟師の世界に導いた存在ですね。亡くなった際には形見分けにおじいちゃんが仕留めたイノシシの頭骨を貰い、今では仏壇代わりに供えてあります。
猟師の同期であるマサムネ君とアキ君。2人共散弾銃を使用。同期で年齢もそんなに離れていないことから、よく一緒に狩りへ出かけています。アキ君は妻帯者で子供もいるのですが、猟師は小学校の頃からの夢ということでしぶしぶ承諾を得られただけで理解はされておらず、家で解体してたときは後頭部をハイヒールで蹴り上げられていました。マサムネ君は岡本とアキ君より若干腕が落ちるようで、しかも我侭ですぐ弱音を吐くことから「お坊ちゃま」扱いされてます。
あと先輩猟師の佐々木さんや前原さん、自衛隊出の赤木さんなどが出てきて、岡本はいろいろアドバイス貰ってます。
捕ってきたウサギやハトやカモを自分で捌いて調理した、から揚げや串焼き、ローストチキンなんかはそれなりに美味しそうではあるんですが、中にはマムシやカラス料理なんかもあります。カラスって一応鳥肉だから食べられないことはないんでしょうけど、あんまり美味しそうには見えませんね。硬くてパサパサしているだけでクセはないとは言え、正直元の黒々したアイツを想像すると食欲減退させられます。
なんか狩猟自体よりも捕ってきた獲物を捌く方が勇気も体力も使いそうな気がしなくもないです。ただ、自分で捕って自分で調理するという過程があると、生き物や自然への感謝の気持ちは大きくなるでしょうね。
猟師に興味を持たせてくれる珍しくて面白い作品でした。ただ、作者本人である岡本が幼いころから猟師という存在に触れ、少なからず知識を持っていたからこそ1年目でもそれなりに出来ていることで、素人が興味だけで飛び込んだらマサムネ君みたいになりそうです。猟友会って存在も閉鎖的でしょうしね。まあ、そうとは分かっていても少し憧れてしまいますけど。
猟師というあまり一般人が触れる機会のない世界について描かれた本作品。ソフトな語りで読みやすく、リアルではないけど味のある画風なのでグロさはなく、猟師に興味ある人には手引き書として、そうでない人にとってはこんな世界があることを知るいいきっかけになるんじゃないかと思います。命に、自然に、そして猟師さん方にも感謝したくなりました。
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