2015年04月02日
猫の恩返し
10年以上前のことです。
ひょんなきっかけで捨てられたらしいスコティッシュの白猫を飼う事になった。
でもその猫はすでに首に大きな癌があり、猫エイズも発症していて、
「もうあと一ヶ月ぐらいしか生きられないと思うので、最後の思い出に可愛がってあげて」
と獣医さんに言われてしまう状態だった。
病気のせいか元々の性格なのか、ほとんど鳴きもせず、気が付くと隣にひっそり座ってる。
じーっとこちらを見つめてくるので、撫でてやると静かにゴロゴロ言う。
捨てられてからの生活を思うと不憫で、夫と二人でできるだけ可愛がってあげた。
飼いだして5週間目に入ったある日の早朝、5時過ぎ。
その猫が私たちのベッドにやってきて、
いきなり何かに取りつかれたように、寝ている夫と私に激しくスリスリしはじめた。
そんなこと一度もなかったのに。
寝ぼけてたし、時間も時間なので、「ちょっとー、やめてよー、どうしたのー?」と
ベッドから降ろしても降ろしても、いつまでたっても止めようとしない。
「急にどうしちゃったんだろうね」と二人で話していた。
その日から猫はご飯を食べなくなり、夜、首の癌が破裂して大量の膿が流れ出し、
意識がなくなって、3日後、死んでしまった。獣医さんの診断は正しかった。
偶然と言ってしまえばそれまでだけど、今でもあのスリスリは、
「もう逝くからね、世話になったね、ありがとう」という彼の挨拶だったと勝手に思ってる。
もっともっと、気が済むまでスリスリさせてあげればよかった。今でも後悔してる。
彼のまん丸でちょっと悲しそうなあの目が忘れられない。
猫は恩を忘れるなんて、絶対に嘘だと思った。
ひょんなきっかけで捨てられたらしいスコティッシュの白猫を飼う事になった。
でもその猫はすでに首に大きな癌があり、猫エイズも発症していて、
「もうあと一ヶ月ぐらいしか生きられないと思うので、最後の思い出に可愛がってあげて」
と獣医さんに言われてしまう状態だった。
病気のせいか元々の性格なのか、ほとんど鳴きもせず、気が付くと隣にひっそり座ってる。
じーっとこちらを見つめてくるので、撫でてやると静かにゴロゴロ言う。
捨てられてからの生活を思うと不憫で、夫と二人でできるだけ可愛がってあげた。
飼いだして5週間目に入ったある日の早朝、5時過ぎ。
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いきなり何かに取りつかれたように、寝ている夫と私に激しくスリスリしはじめた。
そんなこと一度もなかったのに。
寝ぼけてたし、時間も時間なので、「ちょっとー、やめてよー、どうしたのー?」と
ベッドから降ろしても降ろしても、いつまでたっても止めようとしない。
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その日から猫はご飯を食べなくなり、夜、首の癌が破裂して大量の膿が流れ出し、
意識がなくなって、3日後、死んでしまった。獣医さんの診断は正しかった。
偶然と言ってしまえばそれまでだけど、今でもあのスリスリは、
「もう逝くからね、世話になったね、ありがとう」という彼の挨拶だったと勝手に思ってる。
もっともっと、気が済むまでスリスリさせてあげればよかった。今でも後悔してる。
彼のまん丸でちょっと悲しそうなあの目が忘れられない。
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posted by 暇つぶしに読める話のまとめ at 07:38
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