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2015年03月30日

にゅー子のお産

小さい頃から、家でずっと猫を飼って暮らしていたが、
最後の猫が居なくなってから、しばらく家で猫を飼わなくなった。

それから数年して、
離れて暮らしていた祖母が亡くなり、
祖父だけでは農家は大変だという事で(父は一人っ子)
祖父の家に引っ越した。

しばらくした冬の日、
母の友達の息子のDQNが家を訪ねてきて、
引越しするから飼えないので、捨ててもいいからと
猫を勝手に置いて行った。

DQNはその猫にシャブって名前をつけてた
(ホントにろくでもない奴だ)。

置いて行かれた猫はもう成猫で人懐っこい可愛い子だったが、
じー様が動物嫌いなので、仕方なく家の納屋で飼うことにした。

しかし北国の冬はテラ寒い。大きくなって捨てられ、
しかも寒くて知らない場所に連れてこられた猫が可哀想で、
こっそり自分の部屋に連れてきた。

もちろん名前はシャブじゃなく、にゅー子と変えて。
(にゅーにゅー鳴いてたから)
幸い、じー様は年なので2階に上がって来ないから
じー様にはしばらくバレなかった。

にゅー子はすぐに慣れて、一緒の布団で寝たりとすっかり仲良くなった。
外に出たい時は玄関ではなく階段横の納屋への扉から出入りして
3ヶ月もしないうちにすっかり我が家の一員になった。

それから半年したある日、
私が昼寝をしていると枕元でにゅー子がにゅーにゅー鳴いている。

私は眠くて適当に返事をしてまた眠ろうとしたがその時、
ゴリッゴリッと枕元で音がする。
「うぇ?!」とびっくりしてにゅー子を見ると、スズメを食べてるorz

多分、私に持ってきたスズメを私が無視したので
にゅー子がそのスズメを食べたんだ。

さすがに自分の枕の後ろでスズメを食べさせるのはキツイので
一応ニュー子を褒めてスズメを取り上げて近くの川に流してきた。

それからまたしばらくするとにゅー子がスズメを捕ってきた時と
同じ鳴き方だったので慌てて見に行くと、
今度はなんと自分と体格が変わらない野ウサギを銜えていた。

私はガクブルしたが、にゅー子の泣き声を聞いたじー様が
ウサギを銜えたにゅー子を見て「こいつはすごい奴だ」と
なぜか気に入ったらしく、にゅー子を飼う事を許してくれた。
(ウサギも褒めて取り上げて川に流したが)

106 :本当にあった怖い名無し:2010/10/06(水) 03:53:45 ID:FkFD3sCg0
それから2年後の冬ににゅー子が妊娠した。
けっこう年だったのでビックリしたが、私の部屋の隅に
大き目のダンボールに毛布を敷いて、お産用の場所を作った。

チョコチョコと私の布団へと出てきていたにゅー子が
しばらく出て来なくなったので、朝には生まれてるかな?
なんて思いながら眠りについた。

夜中に枕元でにゅー子が鳴いている声で目が覚めた。
寝ぼけながらもうすぐ生まれるんだから箱に戻りな〜と言い
私は布団に潜った。

すると「にゅ〜にゅ〜・・・・・ウォォーン!」と
大きな鳴き声がしてビックリして見ると
枕元でにゅー子が子猫を産み出した!!

私は慌ててに産まれてしまった一匹と
にゅー子を箱へ戻した。

結局、その夜はにゅー子の箱の側で
お産が終わるまでにゅー子を見守った。

合計で3匹の子猫が生まれた。
生まれた子猫をにゅー子は舐めて綺麗にして
箱から出てこなかった。

私は子猫に触りたかったが、
産まれて間もない子猫を人間が触ると、
人間の匂いがつき母猫が子猫を食べてしまうと
聞いていたのでその日は自分の布団に戻って寝た。

朝になって箱を覗くとにゅー子と子猫が眠っていた。
子猫は本当に小さくて可愛かったが
にゅー子が食べてしまったら困るので見るだけにした。

そしてその晩もにゅー子一家が箱の中で眠っているのを
確認して布団へ入り眠りについた。

夜中、私の頭を突っつく感じがして目が覚めた。
見ると子猫を銜えたにゅー子が枕元に居た。
「え???何?」と思った矢先に
にゅー子が私の布団の中に子猫を入れてきた。

ちょうど正面を向いて寝てる私の脇の辺りに子猫を置いて、
また箱へ戻り次々と子猫を私の布団へ運び
最後はにゅー子も布団の中へ・・・。

107 :本当にあった怖い名無し:2010/10/06(水) 03:54:47 ID:FkFD3sCg0
結局その晩からにゅー子と子猫と一緒に寝る事になった。
(私の居ない時も私の布団の中に家族で潜っていた)

寝ているときに子猫を潰したりしないかと気を使ったし、
産後のにゅー子はあまり元気そうではなかったので心配だった。

それから1ヶ月くらいずっとその状態だったがある夜、
にゅー子が外へ出たいと鳴いた。

外は寒いから朝にしなさいと言っても
にゅー子は激しく鳴いて出せという。

夜中なので両親に叱られるから仕方なく
部屋のドアを開けにゅー子を出した。

けどにゅー子はもう二度と帰って来なかった。

ずっと探した。外は雪だし寒い。
こんな寒い中年を取ってお産して
そんなに経ってないのににゅー子はどうしてるんだろう?

そう思うと悲しくなって
泣きながらしばらくにゅー子を探し回ったが
にゅー子は見つからなかった。

もしかしたらにゅー子は自分の子供が
自分無しでも大丈夫になるまで待っていたのだろうか。

もうかなり年をとったにゅー子が
最後の最後に可愛い贈り物を残してくれたんだと思った。

ありがとうにゅー子。

頭悪いんでうまくまとめられなくて長くなってスマソ。
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