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2015年03月31日

ゲンちゃんのタバコやさん

昔、実家で犬を飼っていた。
犬の名はゲン。
家の前の道路は通学路で、
柵越しに道路に面した犬小屋には小窓が開いてた。

子供好きなゲンは小窓から良く顔を出しては、
子供たちと触れ合っていた。

親父が古いたばこの自販機のパーツをどこからか拾ってきて、
小窓の上に「たばこ」と看板をとり付けた。
子供たちは「ゲンちゃんのたばこ屋さん」と呼んでいて、
窓越しに触ったり、お菓子や給食のパンを残して持って来たりしてた。


604 名前:なごみ[sage] 投稿日:2010/07/16(金) 18:08:36 ID:cm+xInEtO
なにぶん通学路だから、
毎朝同じ時間に大勢の子供たちが通り、
ちょっとだけ撫でては通り過ぎる。
ゲンは嬉しそうに尻尾をふり
子供たちが遊びにくるのを楽しみにしていた。

夏休みとかになると、
子供たちが通らないので、ゲンは寂しがっていた。

そのゲンも、八年ほど生きて静かに死んだ。

子供たちが、空っぽの犬小屋を覗き込んでは
「あれ、たばこ屋さん、今日もお休みかなあ」
と言うのに母が堪えきれなくなって、貼り紙をした。


ゲンちゃんは、天国へ旅立ちました
だからゲンちゃんのたばこ屋さんは店仕舞いです
ゲンちゃんはみんなが遊びにくるのを楽しみにしていていました
ゲンちゃんはみんなのことが大好きでした
いつもゲンちゃんと遊んでくれてありがとうございました
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