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2015年11月09日

特殊回転行列による円と二等辺三角形の変換

 前回と同様にベッセル関数を成分にもつ行列の性質を調べます。

ベッセル回転行列による円の変換

 行列 Bθ の定義を再掲します:

行列Bの定義

 右下の添え字θは回転角を表すと決めておきます。前回はこの行列による繰返し変換によって点の軌跡を追いましたが、今回は普通に円に対して行列を作用させて、その変形を見ます。 B0 による変換は:

 B0による円の変換.gif

 円に対して不動となります。B60 で試してみましょう:

 B60による円の変換.gif

 円を縮小させました。ベッセル関数のもつ振幅減衰効果が図形に対する1次変換ではこのように表現されるわけです。点に対する繰り返し変換の軌跡は螺旋でしたね。 B180 で試してみると:

 B180による円の変換.gif

 もっと小さくなりました。θ → ∞ の極限で円は点に圧縮されます。しかし、これだけではベッセル回転行列の面白さは理解できません。単に図形を縮小(或いは拡大)させるだけなら普通の対角行列で表現できます。


ベッセル回転行列による二等辺三角形の変換

 ベッセル回転行列は円以外の別の図形に作用させてはじめて、その奇妙な性質が見えてきます。たとえば、この行列で (1,0), (-1,0), (0,1) を頂点とする二等辺三角形を変換してみると、θ の値によって次のように変化します。

 Bθによる三角形変換01.gif

 三角形を反時計周りに回転させつつ縮小させる行列であることがわかりますね。θの値を大きくとるほど変換される三角形は小さくなります:

 Bθによる三角形変換02.gif

 米粒のように小さくなってしまいましたね。 θ → ∞ の極限で三角形の面積は 0 になります。
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