双曲線関数 の自然対数
のグラフは次のようになります。
では は無視できるので、直線 に漸近します。同様に のときは直線 に漸近します。すなわち原点付近以外では近似的に とみなせる関数です。 のグラフは下図のようになります。
のあたりで、両関数の差はほとんどなくなっていることがわかります。
2019年01月10日
2017年05月16日
波の数を増やしてギザギザにします
[Excel] 波の数を増やしてギザギザにします
今回は f(x) = log [1 + x + 1/x + g(x)] という関数を作って g(x) に三角関数を入れてみます。その前にまず g(x) = 0 としたときのグラフを見ておきましょう。原点付近で + ∞ になり、極小値を作ったあと再びゆったりと + ∞ へ向かう関数です。
それでは g(x) = cosx を入れてみます。
全体的になだらかに波打つようになりました。
cosx の影響で極小値をとる x もずいぶんと右側に寄っています。
今度は g(x) = cosx + sinx としてみます。
波の数が増えてきました。g(x) = cos5x + sin2x とすると ......
振動周期が短いのでギザギザです。
[Excel] 波打ちながら二次関数的に振る舞うグラフ
三次関数を1次式を含む関数で割って、二次関数的なグラフを解析してみます。y = x 3 を x − sinx で割ってみます。定義域は 0 < x です。予想通り波打ちながら2次関数のように振る舞うグラフが描かれました。(10, 100), (20, 400) の付近を通っていますね。しかし前回と異なり、原点付近で急増する関数ではありません。むしろ原点付近では平坦になっていますね。これは x − sinx と x 3 が均衡を保っているということを示しています。具体的に計算してみますと、
x = 0.1 : y = 1.000E-03 / 1.666E-04
x = 0.01 : y = 1.000E-06 / 1.667E-07
x = 0.001: y = 1.000E-12 / 1.667E-13
というように、急激に x を変化させても比率(およそ 1 桁違います)を保持しています。
原点付近の拡大図を見てみましょう。
x → 0 の極限で y → 6 になることがグラフから見てとれます。不思議なことにきっちり 6 という整数です。この値はどこからくるのでしょうか? その答えは sinx の級数展開にあります。連続で微分可能な関数は x の多項式で表すことができることが知られています。 sinx の場合は、
となります。これを y に代入して分子・分母を x 3 で割ると、
という形になりますね。x → 0 の極限を取れば y → 6 が得られます。数値計算だけではデータで 6.003000786 のような値を見ることになるので、本当に正確に 6 に収束するかどうか確信することはできません。大事なところは数学の基本に立ち返るということも大切です。
2017年04月24日
階乗の対数を計算します(巨大数を対数で抑え込みます)
≫ [Amazon 数学書籍] 変分法と変分原理
n! の自然対数をとって
という数列をプロットしてみます( n ≧ 1 で定義します)。
n! はとても大きな値を返す演算です。たとえば n = 40 であっても
という巨大数になってしまいます。logx は抑え込みの強い関数なので log(n!) の増加曲線は比較的緩やかになりますが、それでもその増加率は少しずつ大きくなり、たとえば区間 [10, 20] では 冉/冢 ≒ 1.8 であるのに対し、[100, 110] では 冉/冢 ≒ 3.7 に上昇します。そこで log(n!) を n で割ってみると ......
冉/冢 は n の増加と共に小さくなります。
それでもなお n! の寄与が勝って上昇曲線を描いていますね。
log(n!) を n2 で割って初めて減少関数となります。
階乗の対数を計算します
n! の自然対数をとって
f(n) = log(n!)
という数列をプロットしてみます( n ≧ 1 で定義します)。
n! はとても大きな値を返す演算です。たとえば n = 40 であっても
40! = 8.16 × 1047
という巨大数になってしまいます。logx は抑え込みの強い関数なので log(n!) の増加曲線は比較的緩やかになりますが、それでもその増加率は少しずつ大きくなり、たとえば区間 [10, 20] では 冉/冢 ≒ 1.8 であるのに対し、[100, 110] では 冉/冢 ≒ 3.7 に上昇します。そこで log(n!) を n で割ってみると ......
冉/冢 は n の増加と共に小さくなります。
それでもなお n! の寄与が勝って上昇曲線を描いていますね。
log(n!) を n2 で割って初めて減少関数となります。
2017年01月29日
周期的な結節点 (crunode) をもつグラフ
≫ [Amazon書籍] 自然言語処理の基礎
という方程式を扱います。y = f(x) の形で表すと
という多価関数です。ここで平方根の中身が常に正となるように a の範囲を定めておくことにします。すなわち
となるのは、
のときです。少し整理すると
です。exp(−x2) の最大値は 1 なので、
と定めておくと、全実数で定義される関数となります。
それでは a = 3.0, 2.5, 2.0 のグラフを描いてみます。
2 価の関数です。 a の値が小さくなるにしたがって、2つの曲線は原点に向けて凹んでゆき、a = 2.0 では原点で交差します。 [2] に三角関数を掛けて
という関数をつくってみると ......
このように 周期的な結節点 (crunode) をもったグラフ になります。
周期的な結節点 (crunode) をもったグラフを作ります
今回はexp(−x2) + exp(y2) = a [1]
という方程式を扱います。y = f(x) の形で表すと
という多価関数です。ここで平方根の中身が常に正となるように a の範囲を定めておくことにします。すなわち
log [a − exp(−x2)] ≧ 0
となるのは、
a − exp(−x2) ≧ 1
のときです。少し整理すると
a ≧ exp(−x2) + 1
です。exp(−x2) の最大値は 1 なので、
a ≧ 2
と定めておくと、全実数で定義される関数となります。
それでは a = 3.0, 2.5, 2.0 のグラフを描いてみます。
2 価の関数です。 a の値が小さくなるにしたがって、2つの曲線は原点に向けて凹んでゆき、a = 2.0 では原点で交差します。 [2] に三角関数を掛けて
という関数をつくってみると ......
このように 周期的な結節点 (crunode) をもったグラフ になります。
2017年01月24日
少しずつ底が平らになります
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今回は三角関数の肩に √x を乗せて
という関数のグラフを描いてみます。
(1/2)√x の部分が関数を減衰させていきます。
x が大きくなるにしたがって 波の谷の部分(極小値)が平らになってゆき、x 軸にべったりと張り付くようになるのが特徴です。次はこの関数に x をかけて
というグラフを描いてみます。
x が掛かっているので、振幅はいったん大きくなりますが、すぐに (1/2)√x の寄与のほうが強くなって減衰を始めます。極小値付近が平らになってゆくのは先程の関数と同じです。
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今回は三角関数の肩に √x を乗せて
という関数のグラフを描いてみます。
(1/2)√x の部分が関数を減衰させていきます。
x が大きくなるにしたがって 波の谷の部分(極小値)が平らになってゆき、x 軸にべったりと張り付くようになるのが特徴です。次はこの関数に x をかけて
というグラフを描いてみます。
x が掛かっているので、振幅はいったん大きくなりますが、すぐに (1/2)√x の寄与のほうが強くなって減衰を始めます。極小値付近が平らになってゆくのは先程の関数と同じです。