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2019年03月07日

誤差関数 erf(a, x)

誤差関数


 一般に 誤差関数 erf(x)
 
誤差関数erf

によって定義されますが、Excel の erf関数は積分下限値も変数として設定できるようになっているので、それに合わせて
 
Excel誤差関数erf

と定義することにします。この関数をグラフに図示すると次のようになります。

 erf.png
 

誤差関数の余弦


 誤差関数の余弦 cos(erf(0, x)) のグラフは次のような形になります。

 erfcos.png

 erf(0, x) + erf(1, x) の余弦関数も描いてみます。

 erfcos2.png  
posted by Blog Cat at 16:33 | Comment(2) | TrackBack(0) | 特殊関数

2018年10月24日

組合せの公式を実数範囲に拡張します

組合せの概念を実数世界に広げます


 n 個のものから k 個とる組合せの数は
 
Excel数学 n 個のものから k 個とる組合せの数

で表されます。たとえば n = 20 の場合に、k の関数として 20Ck をプロットすると次のように、左右対称のグラフが描かれます。

 組合せの公式.png

 組合せの式においては n も k も整数なので、nCk も整数値しかとれませんが、ここで階乗を実数範囲まで拡張したガンマ関数
 
ガンマ関数の定義

を使うと、組合せの数を求める式も実数範囲まで拡張することができます。すなわち、s 個のものから x 個選ぶ数 (s, x はともに実数)を組合せ関数
 
Excel数学 組合わせ関数

によって定義すれば「 8.5 個のものから、2.3 個をとる組合せの数」という奇妙なものも計算できるわけです(もはや現実世界の事象とは対応していません)。変数が実数に拡張されたのでグラフも滑らかにつながります。さきほどの 20Ck に対応して C(20, x) のグラフを描いてみると次のようになります。

 実数組合せの公式.png

 このように、最初は現実世界に対応させて生まれた概念も、いったん数学の世界に持ち込まれると、次から次へと拡張定義することができます。実際、階乗の拡張概念であるガンマ関数は実数どころか複素変数で定義されているので、やろうと思えば組合せの式も複素数世界まで広げることもできるのです。  
posted by Blog Cat at 11:55 | Comment(0) | TrackBack(0) | 特殊関数

2017年05月10日

指数関数をガンマ関数で割ります

 en を n! で割った数列

指数関数を階乗で割る

が n → ∞ で 0 に収束することは微積分で有名な定理(というよりほとんど自明の事実)です。 n! が強すぎるので収束はとても早いです。グラフに描いてみると次のようになります。

 エクセルexp(n)÷n!.gif

 n = 10 あたりをとれば、ほぼ 0 に収束したと言ってもいいぐらいです。

指数関数をガンマ関数で割ります

 f(n) を実数関数 f(x) に拡張するには、ガンマ関数 Γ(x) を使います。
 Γ(n+1) = n! ですから、

指数関数をガンマ関数で割る

と定義します。これをグラフに描いてみると ......

 エクセルexpx÷gammaxグラフ.gif

 このように滑らかな曲線が得られます。
 f(n) の各点も、もちろんこの曲線上に乗っています。
 ところで、この関数で指数部分を xcosx に変えて、

指数関数をガンマ関数で割るA

という関数をつくってみると ......

 エクセルexpxcosxグラフ.gif

 こんなふうに2つの山ができました。

 姉妹サイトの 整数問題集 にまたいくつか問題が加えられているので挑戦してみてください。けっこう手応えのある問題を揃えてあります。
   
posted by Blog Cat at 16:52 | Comment(0) | TrackBack(0) | 特殊関数

2016年08月06日

増幅因子をかけて減衰を打ち消して振幅を増加させます

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増幅因子をかけて減衰を打ち消して振幅を増加させます

 減衰周期関数であるベッセル関数 Jn(x) に x という 増幅因子 をかけたらどうなるかという実験です。まず J0(x) と x J0(x) のグラフを並べて比較してみます。

 f=xJ0++J0.gif

 x という因子が J0(x) の減衰を打ち消して、y = x J0(x) は振幅を増加させる関数となっています。次は普段からよく目にする振幅増加関数である y = x sinx と比較してみます。

 f=xJ0.gif

 青い点線が y = x sinx のグラフです。
 x sinx と比較すると x J0(x) の振幅増加はとても緩やかですね。
 最後に y = Jn(x) について n = 1, 2, 3 のグラフを並べてみます。

 f=xJn.gif

 Jn(x) は n が大きくなるほど立ち上がりが遅くなる関数ですから、x をかけてもその特徴は維持されます。
 ⇒ なんとなくの数学日記  
posted by Blog Cat at 12:10 | Comment(0) | TrackBack(0) | 特殊関数

2016年07月29日

アステロイドに収束する曲線

≫ ピーター・フランクルの中学生でも分かる大学生にも解けない数学問題集

アステロイドに収束する曲線

 今回はアステロイドの方程式にベッセル関数 Jn を組み込んでみます。
 ベッセル関数は減衰振動関数です。詳しい解説はこちらを参照してください。

 まず最初に
x = [J0(θ) + cosθ]3
y = [J0(θ) + sinθ]3

という方程式の様子を見ます:

 ベッセル三角媒介@.gif

 −4π ≦ θ ≦ 4πの範囲で描いています。ベッセル関数は原点付近にピークを持ち、|θ| の増加にともなって減衰していく関数なので、 θ ≪ 0 (θ がとても小さいところ)では動点 (x, y) は図の内側に描かれたアステロイドに近い軌道を描きます。θ が 0 に近づくとベッセル関数の影響が大きく現れるので外側の大きな軌道へ移ることになります。そのあとまたθの増加とともに内側 へ入り込んでいき、θ ≫ 0 (θがとても大きいところ)ではまたアステロイド付近をぐるぐる回ることになります。

 基本はこの形ですが、 Jn の number を変えていくとより複雑な軌道を描くようになります。まとめて掲載しておきます。

 ベッセル三角媒介A.gif

 いずれも |θ| ≫ 0 ではアステロイドに収束する曲線です。
 最後におまけとして

x = [J1(θ) + cosθ + cos(θ/2)]3
y = [J0(θ) + sinθ + cos(θ/2)]3

という方程式のグラフを描いてみます:

 ベッセル三角媒介B.gif

 もはやアステロイドとは関係ありませんが、媒介変数表示関数の描く模様はいまだに全く予測できませんね。
  ⇒ 数学の歴史  
posted by Blog Cat at 05:48 | Comment(0) | TrackBack(0) | 特殊関数
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