2012年01月12日
茶室殺人伝説


今野 敏著
出版:講談社
千利休の弟子 武田宋山が鎌倉に移住して始めたのが開祖といわれる相山流茶道が舞台です。
次期家元の婚約披露を兼ねたお茶会で次期家元の茶室で起こった事故が引き金になります。
その事故とは狭い茶室で客が次期家元の宋順に刃物で襲いかかろうとした所足を滑らせて転倒して、その刃物で自分の胸を突いてしまい死亡するという事故でした。
笑えない冗談のような話が、実は相山流の秘伝による事件ではないかとの刑事 安積の見立てから事態は展開していきます。
主人公の相山流茶道を学ぶ弟子の小高紅美子は事件の起きた茶室の下足番をしていたことから巻き込まれていきます。
家元の次男 秋次郎と共に謎を解き明かしていきます。
男と女のドロドロした関係だけでなく、相山流の秘伝、武田宋山が千利休の下を離れ鎌倉に移り住んだ理由や千利休の切腹の話などが絡みまさにタイトルについている伝説に起因する事件に発展します。
歴史が好き。ミステリーが好き。恋愛も好き。と言う人にオススメの結構読みやすい小説です。
テレビ化された”ハンチョウ”の安積の元になった安積刑事がこんな所に出てきたと思わずびっくりする小説でもあります。1986年の作品のようなので結構古いですね。
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