2020年05月06日
25年以上一緒に旅をした小説 「最後の診断」
25年以上前から本棚に積まれっぱなしだった小説を、ついに先ほど読み終えました。「最後の診断」という作品です。この本との出会いは、自分が学生の頃に遡ります。大学5年の終わりに選択実習の一環で、「熱帯医学」を希望し海外実習をさせて頂きました。この時に引率して下さった小児科の教授からお勧めいただいた小説です。医者になる前から手にしていて、まとまった休みがある時には毎回「今度こそ!」と気にしていた本です。
長きにわたり自分の引っ越しに付き合ってくれて、そして読み始めてはすぐに挫折してしまう小説でした。なので積まれっぱなしというといささか嘘になります。カバーはとっくになくなり表紙も中の紙も薄茶色くなり、角が丸くなってシミもついている文庫本ですが、本自体に厚みがあり、また文字も小さくそして内容に深みがあるように感じられました。そのような訳で自分にはこれが、「重厚な長編医学小説」という風格を醸し出しているように思われ、今まで幾度となく挑んでは跳ね返されてきたのでした。
気にかけていたことが25年以上かかってやっと片付いたという「安堵感」、重厚な医学小説をじっくりと味わうことが出来たという「満足感」、物語の世界に自分も身を置きたくなるような「読後感」、その一方で人生の半分以上を共にした”長い旅”がついに終わってしまったという何とも言えない「寂寥感」が自分の中でないまぜになっています。
長きにわたり自分の引っ越しに付き合ってくれて、そして読み始めてはすぐに挫折してしまう小説でした。なので積まれっぱなしというといささか嘘になります。カバーはとっくになくなり表紙も中の紙も薄茶色くなり、角が丸くなってシミもついている文庫本ですが、本自体に厚みがあり、また文字も小さくそして内容に深みがあるように感じられました。そのような訳で自分にはこれが、「重厚な長編医学小説」という風格を醸し出しているように思われ、今まで幾度となく挑んでは跳ね返されてきたのでした。
気にかけていたことが25年以上かかってやっと片付いたという「安堵感」、重厚な医学小説をじっくりと味わうことが出来たという「満足感」、物語の世界に自分も身を置きたくなるような「読後感」、その一方で人生の半分以上を共にした”長い旅”がついに終わってしまったという何とも言えない「寂寥感」が自分の中でないまぜになっています。
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