以下、事件の鍵を握る四つの事案を整理した。
先ず、中国のネット動画では「日本人学校はスパイ機関」とするデマが2021年頃から盛んに言われる様になていた事実がある。
次は、政府が望まない情報は俊敏に取り締まる中国で、デマが放置されたままだったと言う事実だ。
そして第三に荒唐無稽なデマは、強い浸透力を持つと言う事実だ。
四つ目は庶民は皆動機を反日だと思っている点だ。
日本や外国を憎んでこそ愛国と言う歪んだ空気はこの数年で急速に強まった。
動画のアクセス数至上主義と歪んだ愛国の時代が生んだデマこそ、今回の事件の元凶だろう。
一方で共に悲しみ、厳しい現状に忸怩たる思いでいる中国の人も少なくない。
私たちも事件を単純化して反中感情に走り、ナショナリズムの応酬に陥ってはならない。
北京在住ライター 斎藤 淳子 北京在住28年。
米国で国際政治経済・中国研究で修士号取得後、北京に国費留学。
近著に「シン・中国人----激変する社会と悩める若者たち」
愛媛新聞 視標から
日本を恨むのは「当然」と言う前提があるらしい。
日本や外国を恨んでこそ愛国と言う歪んだ空気があるらしい。
中国は危ない。
【このカテゴリーの最新記事】
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image