突然の別居。そして離婚。これからの私。

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「ただいま〜」

笑顔で帰ってきた子供達。想定はしていたが、二人とも両手に大きな袋を抱えて帰ってきた。

「パパから買ってもらったの」

帰って早々、中身を見せてくれる。

今まで、子供達に高いおもちゃなんて買ってあげた事なんてなかったのに、奮発したんだなと心の中で思いながら、

「良かったね〜」と呑気に答えた。

あれ？なんか私意外と冷静に対応しているし、おもちゃまで買ってあげて父親の株を上げた事に対し怒りも湧かない。

なんなら、買ってくれてどうもありがとうとすら思える。

何でだろう？どうしてこんなに何とも思わないのか。

その理由は子供達の態度にあった。

帰ってきてから今日の出来事を話をする子供達。
でも、連れて行ってくれた事が嬉しくて、買ってもらえた事が嬉しくてと...そんな感じの話だった。

パパと会えたことが嬉しかったというのはもちろんあっただろうけど、次はいつ会えるの？という言葉もなければ、また会えなくなって寂しいという言葉もない。

上の子は、久しぶりに会ったパパはすごく優しくて、前とは違う感じがしたけど、たまに会うから優しくしてくれたんだろうなと思ったとボソッと呟いた。

そっか。私が怒りを感じなかったわけはここにあった。

子供達は何の迷いもなく私の元へ帰ってきた。

今までと違う優しいパパと会ってきたが、それが私と子供達との関係に何の影響もなかった事に気づき安心した。

会うまで抱いていた、いい父親面をして子供の気を引くんじゃないか、帰ってきたらパパにまた会いたいと言い出すんじゃないか、いいとこどりされるのは嫌だとの思いは取り越し苦労だったようだ。

いつも通りに甘えてくる子供達。一瞬にしていつもの日常が戻った。