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2018年02月09日

大腸CTアカデミア  術前検査目的の大腸CT検査は低線量撮影が可能か!?

★★━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
第14回日本消化管学会総会学術集会
コアシンポジウム
「消化管画像診断」
CT/MR colonographyと消化管TUSの現状と将来展望
http://www.keiso-comm.com/14jga/program/index.html
2月10日土曜日の午後に東京で最新のエビデンスについて
充実した内容の議論がされますよ!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★★




PubMedから、今日のつぶやき − 173 −

Taguchi N, et al. Model-based Iterative Reconstruction in Low-radiation-dose Computed Tomography Colonography: Preoperative Assessment in Patients with Colorectal Cancer. Acad Radiol [Epub ahead of print]



それでは、最新論文
「被ばく低減Full IRによる術前検査目的の低線量大腸CT検査」
のご紹介です。

早速、アブストラクトを見ていきましょう。

【目的】
大腸がん術前症例に対する低線量大腸CT検査における
モデルベース逐次近似再構成法を用いた
画質および診断能を評価した。

(コメント)
近年開発された新たな逐次近似再構成法で
FIRST
(Forward projected model-based Iterative Reconstruction Solution)
を活用した研究になります。
従来の逐次近似(応用)再構成法よりもさらに大幅な
線量低減が可能とされます。

大腸CT検査にモデルベース逐次近似再構成法
を用いた研究報告は散見されます。
ただし、対象が検診や診断目的なんですね。

Lambert L, et al. Model-based vs hybrid iterative reconstruction technique in ultralow-dose submillisievert CT colonography. Br J Radiol 2015; 88(1048): 20140667.

Vardhanabhuti V, et al. Model-based iterative reconstruction in low-dose CT colonography-feasibility study in 65 patients for symptomatic investigation. Acad Radiol 2015; 22: 563-71.

今回の研究報告の注目は、
やはり術前症例であること
主病変のステージングの可否を評価したこと
にありますね。
これが新規性になります。

【対象と方法】
対象:大腸がん術前の30症例。

背臥位は標準線量で撮影し、
画像再構成はFBP(filtered back projection)。

腹臥位は低線量(約85%低減)で撮影し
画像再構成はFBPとモデルベース逐次近似再構成法
の両者でおこなった。

これら3種類の画像に対し、
画質を主観的および客観的に評価した。

術前評価として、病変部位、病変径、
腫瘍とリンパ節のステージング(TNM分類)
を評価し、術後診断(病理組織学的診断)
と比較した。

次回に続きます〜

それでは、また。


原文
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29191684

ご注意)必ずしも論文の内容をすべて網羅している情報ではございません。詳細にご興味の方は原文をご確認ください。つぶやきは正確な情報発信を心がけますが、その内容を保証するものではないことをどうぞご了承ください。



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プロフィール
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大腸の専門家 ナガイチ
大腸を専門に外科、内視鏡、画像診断のキャリアがあります。               経歴のご紹介:               1996年 国立医学部医学科卒業。       1996〜2007年 消化器外科、内視鏡医として従事。                    2007〜2011年 ハーバード大学 医学部 放射線科、マサチューセッツ総合病院に留学。 2009年〜国内のナショナルセンターに外来研究員として併任。               2011年 帰国し内視鏡医として従事。     2015年〜国内のナショナルセンターに常勤勤務。 2019年〜某国公立大学医学部医学科の特任教授として働いています。                  資格: 外科認定医・認定登録医、消化器内視鏡認定医・専門医・指導医、消化器病専門医、H. pylori(ピロリ菌)感染症認定医、消化器がん検診認定医、胃腸科専門医・指導医、アメリカ消化器内視鏡学会(American Society for Gastrointestinal Endoscopy) 国際会員、アメリカ消化器病学会(American College of Gastroenterology) 国際会員                    どうぞよろしくお願いいたします。              ご注意)個人的な病状に関するご相談、診療に準じるご相談にはお答えできませんので、何卒、ご容赦ください。
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