2017年08月15日
【大腸CT検査アカデミー】今日のつぶやき − 50 −
RadFan様が
第11回消化管先進画像診断研究会のお知らせ
をしてくれました!
ありがとうございます。
間もなく開催です〜〜
皆様のご参加をお待ち申し上げます。
Hara AK, et al. Reducing data size and radiation dose for CT colonography. AJR Am J Roentgenol 1997;168:1181-4.
いきなりですが【反省・・・】!
前回のつぶやきは幾分か表現が強くなってしまったようです。
ご不快にお感じになった方にはお詫び申し上げます。
省しています。。。
どうぞご容赦ください。
【T中先生からのコメント】
「鎮痙剤については、色々意見があると思いますが、
患者さんにとっても要らないなら越した事はないと思います。
でも、使った方が画像処理が容易になるのと、
スカウトをとってからもう少しガス入れたいというようなことがなくて、
検査が比較的スムーズに終わるような気がして、
検査も画像処理も読影もたった1人でこなしている私はやっぱりブスコパンを使いたいです。。。」
*********引用終わり*********
この「PubMedから、今日のつぶやき」では、
読んでいただいている方のメリットになるようにという信念のもと、
臨床、臨床試験、そして文献から情報発信を行っています。
皆様の貴重な時間をいただくわけですから、
正確を期したうえで必ずやお役に立つよう心がけています。
そんな中で、私の個人的な考えも発信させていただいるわけですが、これから気をつけますね。
このつぶやきの内容は絶対に正しいわけでも正義の味方でもありません。
もちろん強制力はありませんし、押し付けたり、
命令したりするような意図は毛頭ありません。
疑問に思ったり、不快に感じましたら、お気軽にお叱りください〜。
改めて、コメントいただいたT中先生に感謝いたします。
そうしたラインコミュニティの信念のもと、
是非、古い考えや慣習にとらわれず、最新の情報を収集したり、
柔軟に新しいことを取り入れていきたいですね。
きっと楽しくそして良くなっていくと信じています。
私は元外科医ですが、20年前(1990年代後半)の術前の外科医の手洗いは
たわしでガシガシ洗っていました。
痛くても清潔にして手術に臨まねば、というのが当時の常識でした。
今ではナンセンスですね。
術後の抗生剤の使用も、術後5〜7日間使っていました。
自分の受け持ち患者さんが術後感染で苦しまないように考えていたんです。
これも当時の常識でした。
今、こんな使い方をルーチンでしたら怒られるでしょう。
百害あって一利なしです。
かつての常識が変わっていくこともあると思います。
というわけで今日は20年前の論文を取り上げてみます。
大腸CT検査をはじめて考えたのはViningさんです。
今回の筆頭著者Haraさんは、早くから(一番かも)
大腸CT検査で大腸ポリープを検出しようと研究された方です。
http://www.mayoclinic.org/biographies/hara-amy-k-m-d/bio-20053520
この論文が出た1997年当時、大腸CT検査で使用する線量は少なくありませんでした。
その低減を試みた論文です。
内視鏡で大腸ポリープの存在が明らかになっている症例を用いています。
管電流140mAで撮影した検査と、70mAで撮影した検査とで、ポリープの検出能を比較しました。
結論は変わらない、だから70mAで撮影しても大丈夫と述べています。
論文すべてがフリーで閲覧できます。
当時の内視鏡類似像もなかなかいいですね。
http://www.ajronline.org/doi/pdf/10.2214/ajr.168.5.9129408
また、当時のMayo Clinicの先進性も紹介しています。
当時はシングルCTでコンピュータの性能も低いのですが、
大腸CT検査1例を60分以内で完了していたそうです。
データの取り込みに15分、画像構築に15-30分、読影に15-30分というのです。
すごいですね。
自分が2001年に大腸CT検査を行っていた際でも画像構築だけで1時間くらいかかっていましたから。
当然、今と比べたら全然時間がかかるわけではありますが、当時としては世界最高レベルでしょうね。
そして、当時の常識を打ち破った素晴らしい論文だと思います。
これからも医療の発展のため、大腸がんの撲滅のために、皆で頑張っていきたいですね。
楽しく風通し良くコミュニケーションしていきましょう。
それでは、また。
ご注意)必ずしも論文の内容をすべて網羅している情報ではございません。詳細にご興味の方は原文をご確認ください。つぶやきは正確な情報発信を心がけますが、その内容を保証するものではないことをどうぞご了承ください。
原文
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/9129408
★★重大ニュース!!━━━━━━━━━━━━━━━
日本消化器がん検診学会とGAIAの共催で実施した
「大腸CT検査の実態全国調査【臨床研究 GAIA-03】」
が放射線領域の代表的なジャーナル
「European Radiology(2016 Impact Factor: 3.967)」
に掲載されました!!
https://link.springer.com/article/10.1007/s00330-017-4920-y
PubMedにも掲載済みですよ
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28674967
委員の先生方に大変」ご尽力いただきました。
ご協力いただいた施設の医師や技師の皆様にも感謝です!
皆さま、本当にありがとうございました!!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★★
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大腸CT検査のポイント集
毎日のつぶやきを経て増えていきますね。
<適応>
・閉塞性大腸がんに対して大腸CT検査は有用だが、手技に工夫が必要。
・完全閉塞症例には「PET/CT colonography」。
・内視鏡の検査待ちの日数を減らす役割もあり。
<腸管前処置>
・内視鏡後にガストログラフィン30mLを服用したら約4時間後に大腸CT検査をしよう。
<腸管拡張>
・右側臥位は最適な腸管拡張を得るためのベストポジションである。
<読影>
・読影の飛ばしすぎは読影精度を下げるので要注意。
・トレーニングを積めば、都市部の病院でなくとも高い精度の検査が可能。
・検診目的の大腸CT検査は有症状者に対する大腸CT検査よりも、病変をみつけづらく読影には注意が必要。
<診断>
・C-RADSにおけるC1の5-10年の検査間隔は妥当
・大腸CT検査の中間期癌の頻度は非常に低い(0.1%、2/1429)
・便潜血陽性後から内視鏡を受けるまでの期間が10ヶ月以上になると大腸がん全般・進行がんのリスクが高まる。
<偶発症>
・閉塞性大腸がんでは穿孔のリスクが高くなるので注意しましょう。
◆メルマガ「大腸CT検査アカデミー」無料購読募集中です◆
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◆ラインコミュニティ「CTC Academy」の参加募集◆
メリット
・画像が共有できる!
・最新の情報を入手できる。
・仲間と意見を交換できる。
・待ち時間に気軽にみられる。
・配信されたことがすぐに分かる。
☆彡 入会希望の方はご連絡下さい
(恐れ入りますが、ラインコミュニティは医療関係者の方に限定させていただいております)
■読影トレーニングに関して重要なお知らせです。■
ここ数年、ボランティアで読影トレーニングを行ってきましたが、自身の業務が膨大になってきたこともあり、残念ながら永続的に続けることは困難な印象です。
一方で、学会で認定制度の設立に向けた動きが活発化してきました。
そこで申しわけありませんが、読影トレーニングの個人的な実施は今年一杯までとさせていただきたいと思います。。
トレーニングのレポートの受付と解答送付は今年一杯までとさせていただきます。
何卒、ご理解のほどよろしくお願い致します。
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