「あー、これは、写真じゃないですよー」
アハハ
えっ。。。まさか。。。絵
プルメリア島の南。リリコは
海の家クワタで気前のいい常連さんに奢られながら目の前のおしゃべりブロッコリーやらその親友の杉さんも混じえて
ご主人の桑田千範の大将と、なによりも話しながらサッと周りに気を配り接客をこなしているミリオンには驚いている20人ぐらいなら一度に何を言われたかきちんと聞き分けできるようだし。酔っ払いはじめたカワウソの漁師の杉さんが、こないだは、すっごい綺麗なモデルか女優みたいな人がこの海の家のクワタに来て場が騒然となったんだけどミリオンはなぜか冷静な接客をしていた。まぁ、アルバイトの杉さんちの本家の吹雪ちゃんに気があるからそれに母親の葉月も負けず劣らずだし、ミリオンはあまり綺麗な人を見てもなんとも思わないんだろうかと
コソッと杉さんが言うとミリオンは、顔をしかめてお客さんの事を悪く言ってはなんだけどあの人。。すっごい化粧技術ですっぴんは別人、へのへのもへじだって。まぁ、美術家のヴィーナスも一発であれは天才的芸術的な化粧とか整形したってすぐにわかるだろうけどさ。あたしも、顔の造作が不自然や違和感あるとか、整形かどうかとか、すっぴんってすぐわかるのよ。女性が綺麗になりたいというのは良いことだし、芸術的なメイク技も努力か才能かでいい事だと思うけどさ大変だよあの人、多分、旦那が起きてくる前にさっさと化粧を済まさなきゃいけないし、夜は夜でお風呂上がりやら、顔を作らなきゃいけないし。整形はしてないみたいなんだけどさ。常に緊張感いっぱいいっぱいみたいな。整形もしてないわね。整形もしたかしてないかわかるわよ。まぁ、それも悪い事じゃないけど。世の中容姿第一主義の人っているじゃない。そういう人に整形やモンスター級のメイクがバレたらそれで終わりだしね、子どもの顔どうすんだよ、とか。詐欺師だとか騙したなって後から大変なんじゃないの。まぁ、アタシは金星人で子どもの宇宙人だからイケメンうんぬんってよりこれが自分の顔だってそれでいいし、ここにいる人たちは別に自分の顔で苦労したことないでしょ。リリコさんは美人だし、ブロッコリー氏も杉さんも可愛い顔してるし大将はなかなか愛嬌あるし結婚できた、だし。容姿について悩むってわからないと思うけどさ。
ビールを飲みつつ、大将は「そーですか。アッシはイケメンじゃありませんよ。」ミリオンは気にせず笑って「何を言ってるの、還暦近いのに。いい人だってのが人相に現れてるじゃない。どんどん年齢を重ねれば毎日考えや思考や内面的なものは外見にどんどんにじみでるわよ。愛嬌があって顔に福福しさや品性が出るのは積み重ねた独自の財産なんだから自信を持たないと。」
リリコは、「ええ、確かになんかなんとも言えない空気というか雰囲気は、私も仕事柄、小さい頃から父親について有名人のパーティに行くのに慣れてるけどああいう凄い人達もよしわるしなやっぱり、お化粧でごまかせないオーラというのか、醸し出す空気感ってあるわね。圧倒されるというか、本当に菩薩のオーラみたいな人や、反対に嫌なオーラみたいなもんはなんとなく感じるわ。。。なんとも言えないけど、多分その人の積み重ねた人間性が歳を重ねれば重ねるほどににじみでていくのね。わかるわ。。菩薩のオーラになるか般若になるか。。。私も考えさせられるわ。すっぴんがどうの、ってよりそこがね。積み重なるものでしょ。」
ミリオンが、「別に顔の造作が整ってないから、すっぴんが見せられないからだから性格が悪いってわけじゃないけど。ただ、やっぱり、綺麗だと自信がついてきたり自分の事も好きになるだろうからねー、あっ、話しはソレたけど、アレは写真じゃないよ、」ミリオンはリリ子がそれまでつい綺麗な写真と壁にかかっていた海の写真を何気なく誉めたので
その海の写真は、写真ではなくヴィーナスが描いた絵だと説明しました。
絵っ。。。エッエーッ
それこそエー、絵。。というか、リリコはびっくりして
壁にかかっている2枚のターコイズブルーの海の写真の様な絵に釘付けになりました
桑田の大将も飲みながらきげんよく、「ヴィーナスがこの店に遊びにきた時に、御礼にチャチャっとサーっと目の前の海を見て描いたんだよ。常連さんもけっこういて、チヤホヤとヴィーナスに奢っていて。まぁ、手みやげにたくさん自分ちの桃を持ってきてくれてたし、あの子って毎日桃を食べてるらしいし、ほんのり桃の香りがするんだよね。金持ちだから自宅の庭にも桃のビニールハウスがあるみたいだけど。で、手みやげもくれたし常連さんが奢ってくれたし、お代はいらないからって言ったんだけど、まぁ、あの子も水商売の家の子だろう無理づくして強引に金を払えば空気が壊れるしここでいい気分で気前良く奢ってくれる常連さんの顔を立てて感謝の気持ちを素直に受け取る、って事でたまたま常連さんに絵の勉強帰りに飲みに来た人がいたからヴィーナスの大ファンだしちょっとしたエンタメのショーみたいに、絵具でほんとにささーっと。。写真かよ。。。と、もうみんなびっくりで。。。それがこの絵、ね。」
リリコも「た、確かに天才美術科の大先生だけど。。」
ミリオンも、ヴィーなすから聞いたエピソードを話し始めました。なんかね、ヴィーナスが
図工の時間で初めて絵を描く時に、みんなが自由課題の写生してるのにヴィーナスが写真を机に置いて周りの子にチョッカイをかけてたから何やってんだ写真なんかでイタズラしてないでさっさと絵を描く」と、担任の先生がヴィーナスを叱ったら、ヴィーナスがキョトンとして「絵なら、これ十六夜川。スマホに撮ってある十六夜川の夕暮れの写メを見て描いたんだけど。。写真じゃないよ、絵だよこれ。。。」「は」と信じられない担任のセブン先生がいうと、。。
ヴィーナスはまた画用紙を一枚取り出して、じゃ、これ、先生も知ってるでしょ、大聖堂の広間よ」
ヴィーナスは教室の窓からみえる大聖堂の広間の写メを出すと、その写メを見ながらいとも簡単にサラサラサラっと、まるで写真のような大聖堂の絵を描いてしまいました。わあっピューピュー生徒たちもヴィーナスの周りに集まってきて拍手喝采セブン先生は、まるで夢か魔法を見ているかのようにボー然。。
あ、相手は確かに天才美術家。。ヴィーナスはさらに、「次は、色鉛筆で南新町の小さな教会と、それから、大聖堂の廊下ね、」
ヴィーナスは、写メの通りにサラサラっと鼻歌でもうたうが如く写真のような絵を描く。
「わ。。あの、、ま。。参りましたあっ。。その、授業中なんでほ、他の生徒の。。。」
セブン先生は、
他の生徒の邪魔をしないようになんて、言いそうだけど、あまりにもその絵のリアルさと臨場感に引き込まれて
はっ、と思い直し
「あ、ま、まぁ、図工の時間は、ヴィーナスは、生徒に絵を教えるのを手伝ってほしい。。ま、先生も、あんまり絵は得意じゃないし。。。」というと、
ヴィーナスや生徒たちは、ゲラゲラゲラゲラ笑い転げました
セブン先生は、鳥を描いたら足が生えてるし犬が熊か猫かわからないぐらい絵がやばいので小学校この低学年クラスの絵が下手な子みたいなもんだし、
ヴィーナスは、「そうそう、なんなら先生タイマー入れ墨。インスタントタトゥーやってみる結構高いけど、でも先生にはお世話になってるし、誕生日もアタシ8月6日で先生は7日の1日違いのよしみだし誕生日のプレゼントとして、あげてもいいわよ。」にやっとヴィーなすが、背中でヤンチャするのは虎にするか、龍にするかなんなら、うちの南新町の紋章の朱雀にする。
ヴィーナスは、痛くないある程度時間が経つと消える入れ墨を、舞台や演技や配役で反社会の人を演じるに必要な役者さんや、パーティなどでちょっと入れ墨をしていきたい人にオシャレとして時間で消える入れ墨を掘るのではなく描く仕事もしてるけど。
ミリオンが、絵を見ながらヴィーナスから聞いたエピソードを話し、「でも、あたしがヴィーナスに絵を描くのって写メを見ながらでなくても近所のとか、見たことある場所ならわざわざ写メを見なくても覚えてるでしょーなんて、言ったらそんなのなんとなくしか覚えてないというか、見なきゃキチンと描けないだろ、って言うのよ。アタシは。。ま、まぁ、絵は描けないけど〜一度観た風景はちゃんと細かいとこまで記憶に残ってるんだけどねー」
「フツーはなんとなくわかる、だけど幾ら絵が上手い人も、多分細かいとこまではきちんとモデルになる対象物を見ないと描けないよ。そりゃ、ミリちんは賢いし、細かーいとこもなんも観なくて記憶がバッチリあるんだろうけどさ。」ブロッコリーがいうと、出来上がった桑田の大将がゲラゲラ笑い出して「ミリは、すっごく細かーいとこまでものを覚えて記憶にあっても絵、が、まともに描けないからねーあと、歌も。。。す、すごい。。よな。。」
ミリオンはムッとして、「フツーの4歳児ぐらいの程度でしょ。ベルモだってあいつなんて幼稚園の先生の癖に生徒より絵が下手なんだからさー」
どうやら、天才的な才能にあふれたミリオンですら絵や歌は全然ダメなようだ。。。でも、なんか天才と呼ばれる人が、一般より劣るところがあるのは良い意味で愛嬌みたいなもんでかなり微笑ましいでも、ミリオンもよく考えたら、まだまだ4歳なわけだしね、
お昼に近いので、お店はザワザワ混みはじめてきました。吹雪ちゃんはじめ、パートやアルバイトも何人か出勤しはじめて。お客さんも朝から飲んでる常連さん以外に、会社のランチ休憩や観光客がやってくる、インタビューをしながらもミリオンは気を配り、「あっ、表でプレゼンスタクシーが停まったな、観光客かな、」
「えっ、車のエンジンや停まった音で、プレゼンスタクシーが停まったってわかるの。。。」
リリコがびっくりするとミリオンは、「わかるよう特徴あるじゃん。それにまぁ、飲み屋でお酒でるからだいたいタクシーの方が多いかな。飲酒運転、取り締まりうるさいでしょー一応うちも駐車場はあるんだけど、あっ、いらっしゃいませ」
ミリオンが言うと
「あ、あれっ、わ、わっ、リリコ、リリコがいるじゃん」
「あっ、駿栄。。。」リリコは突然名前を呼ばれると、同級生の駿栄と、昨夜のホストクラブ熱帯夜で会った駿栄の同僚のキャストの饗が入り口から入ってきた。
2023年05月08日
2023年04月28日
マリッジセレブレーション。355懐かしの天使はイタズラに微笑んで。
の、呪われた
なんて、思ってた、あのときな。子どもの頃に死にかけた時みた悪夢。。。
「でも、そーじゃない、違う、お前、いや、姉さんは。。。」吾朗太さんが真央に言う。。
真央はにっこりした吾朗太さんは、マゼンタ色が大好きな真央の仏壇は、父親の蓮気がわざわざマゼンダ色にしたでも、子どもの頃は吾朗太はそんな仏壇がキモくて
それを踏まえて、とうとう亡くなった異母姉の真央が怒り今回、生死を彷徨わせる復讐が、祟りが
でも、そうじゃない。。違ったんだ、
あの時目が覚めて病院で、「姉さんが、あの真央姉さんが、僕を呼んだんだ良かった、良かった助かって姉さんが、信じられないかもしれないけど、」四朗が大泣きして俺に抱きつく
「あっ。。でも、なんか、怒って。。すげ〜怒ってようさっき、夢で。。その、写真の姉さんって人。。だから、いつも仏壇キモくてって言うバチが。。だからこんな。。」モヤモヤする頭で吾朗太が四朗にさっきの真央に石を投げられ怖い思いをさせられた見た夢を語る。。
あれは、悪夢か。。
でも、そこは父親の蓮気が割ってはいり「誤解だぞ、怒ってお前を追い返したのはお前が姉ちゃんのいる方へ、あの世に来ないように怖い顔して憎まれ役になってお前をこの世に追い返したんだぞ死に神というのはな、甘い顔してやってくるんだ城のような宝石のようなキラキラした船とか。。美味い飯やら贅沢な着物やら美男美女の、そんな船にお前が誘惑されてそのまま乗っていたら、グッと魂を掴まれてあの世にひきずられるぞ」ともすれば家族友人すら敵か味方かわからない切った張ったと生馬の目を抜く育ちをしてきた蓮気が言う
ああ、そうだったあの時の親父の顔を思い出すオヤジが本妻の要や若いしゅうやら幹部やらバカの長男次男をぶん殴ったり怒鳴ったりを見たことはザラだったけどあんなの他人がやられてるから血がでようが修羅場だろうが全然怖くないだけど。。。殴られてもないけどとんでもない殺気が。。。怖い。。本当に怖い。。真央のあの悪夢の中の顔も。。怖かった。。
四朗は、「ああ、良かった自分の頭がおかしくなったかと思ったんだ、だって、僕は知っての通り時間割やそろばん塾も、家を出る前に慎重に忘れ物はないか何度も見返したりわざわざ声に出して読み上げないと気が済まないんだけど、そんな僕がなんだかわからないけどそろばんを忘れて、ついでに。。姉さんに早く帰れ早くって。。姉さんは確か死んだはず。。でも突然現れた写真の姉さんに。。幽霊家に帰れと叱られて。。とにかく。。。身体を操られたように家に向かっていたんだそしたら。。。吾朗太が。。。倒れてて。。。姉さんは、吾朗太を助けたかったからキツイ事を言って追い返したんだよ。バチを当てたわけじゃない」
俺はハッとした。自分でいうのも俺は兄弟のなかで兄達より比較対象にもならないほどオヤジから寵愛されていて、上二人はそれは面白くないのだが、ヤクザには全く向かないなんなら一般人以上にヤクザの性に合わないこの四朗はむしろ、オヤジが俺を寵愛するのはいい事だと素直に喜んでくれたし養子に出た三太夫の方は、オヤジに愛されても結局はよその家の子どもになったしで俺はそれを当たり前とすら思いながらも
オヤジが亡くなった娘の真央をいつまでも大切に思っていたのに嫉妬していたのかもしれない。だから、真央の事で真剣にオヤジに叱られた時もおもしろくなかったなんだかんだ、ちょっと違うかもしれないけど死んだ人には敵わないというか心の中にいつまでも大切に生き続け、オヤジの一番大切な子どもは真央なんじゃないかとまぁ、恋愛や男女関係だと死んだ人前彼や元彼女、旦那や嫁さんや真剣に恋愛してきて相手が死んだ場合いつまでも心に死んだやつが棲んでるとは言われる。赤の他人の夫婦や恋人でそうならじゃあ、親より先に死んだ子どもはどうなんだろう親不孝なんて言われるし、そうだとは思うけど親不孝と言いながらもなんだか、生きて可愛がられる子どもより、親より先に亡くなった子どもの方があの時ああしておけばだの、自分が死なせただのいつまでも大切に、忘れられないかけがえのない記憶とともに死んでもなおさら今も親の心の中で大切に生きているのだなんだか、それがオヤジの一番じゃないような気がして、真央にオヤジを取られたような気になって死んだやつより生きてるやつが大事だろうと、真央にむかついていたかもしれないそれで仏壇がキモいだの八つ当たりしてそれで真央に祟られたのかと思っただけどそうじゃなかった。真央は姉さんは、自分は死んだけど俺には死んでほしくなかったんだ、生命を大事にして欲しかったんだ。。吾朗太さんは、走馬灯のように整然死にかけたあの日見た悪夢のような実は悪夢ではなかった。。。
でも、俺は。。。俺は。。
吾朗太さんは子どもの頃の記憶の断片を少し思い出し切なくなる。。。あの日から、誰にも見られないようにこっそりと真央の仏壇に手を合わせていたのだ自分らしくない、けど手を合わさずにはいられなくて、でも、俺は。。
目の前の天使になった真央が言う、真央は見かけは亡くなった3歳だけど話す内容は大人だった
「貴方を何度も何度も助けようとしたわ。やっぱり可愛い異母弟だしでも、あなたはやっぱり剣崎家の血が濃い男性だわ。。。私には無理だったキャパシティを超えて。。やっぱりあなたは女性を大事に出来なかったのね。。三太夫や四朗は、剣崎家の男性だけど父親の弟の僧侶のヒロキもだけど全然ヤクザに向いていない紳士だったり女性を大切にできるタイプだわ。。。でも、、。あなたは。。。」悲しそうに真央が言う代々、ヤクザの剣崎家は、女性を犠牲にしてのしあがってきた女なんか何人いても当たり前というかヤクザでしょうがないけど、本妻がいようが妾だの愛人だの側室だの無法地帯だし。そんな事なにもおかしくもなんともないが
他に女を騙したり売ったり金にしたり女好きというより、女が勝手に寄ってきて女を出世道具や資金パイプやツールにうまく使っていたようだ。みんな剣崎に生まれた女の子は早く死んでしまったしあまり女の子が生まれないらしい。
真央は亡くなった時は3歳だったので剣崎家の因縁なんか知るよしもないけどでも魂ではきちんとその事を薄々感じ取っていた。剣崎家の女に産まれた悲しい定め。。そういえば剣崎家に産まれたわけじゃないけど嫁いできた女達もまぁ、ヤクザの女なんであまり幸せとは言えないようだ。吾朗太の母親のなつめは吾朗太を産んで死んだし本妻の要も組長の旦那に殴られたり他に女がいるのは当たり前だし政略結婚というかそこに愛情はないようだ。
本妻の要という女にアレルギー持ちの吾朗太は殺されかけた。だけど、救ったのは要の息子、異母兄の四朗で。四朗は気が弱く、吾朗太の優秀な兄の三太夫に対抗するように産んだはずが、思い通りにいかないのに八つ当たりされていた。吾朗太は、今更ながらにああ、思い出してきた、要の修羅の形相。。。俺は怖くなかったしむしろ、要を殴ったり蹴ったりした事もあった。
あの頃は、
若い衆の女や、お手伝いの人や四朗に世話されて俺は生きてきた。オヤジもヤクザだから女はいたかもしれないけど。
でも、最愛の三太夫と吾朗太の母親である愛人のなつめが亡くなり表立ってあまり女の事は言わなくなったらしいと若い衆も言っていたのだ。
真央が言う、「あの時はあなたはヤンチャだったけど、まだまだ子どもだったし、あたしのママがなんてこと許せないと思って、あなたを助けた。ママの気持ちはわかるけど。あの人は、あたしを産んだのも、なかなか女の子が産まれないから女の子が産まれてこれば父親は可愛いに決まってる、自分が大切にされるという計算があって、でも、剣崎家の血が流れる女の子というのはあたしみたいに。。。長くは生きられないし。あたしも旦那の気をひきつけたり、旦那の愛情を取り戻す手段でしかなかったわ。四朗もそう、四朗は三太夫が神童で可愛くてそれに対抗するように産んだものの、四朗は気が弱くて到底ヤクザに向いてないし可哀想にね、でも、要はそんな人なのよ、だから要の思うようにさせてはいけないし、なによりあなたの生命は大事だわ。。。でも。。。」
今までというか、俺が死ぬまで真央は必死で護ったり庇ったりしてくれていたんだ。でも。。俺はキャパオーバーな事をやってとうとう。。俺も、剣崎に怨みを持つ奴らに連れて行かれたのだろう
生前の以前の真央に生命を救われた夢を見た前の俺なら幽霊なんかアホかなんて言っているだろうさでも、必死になって何度も何度も生命を繋いでくれた真央に助けられて、実際には自分が死んで幽霊になった今では。。。
真央がまた言う「三太夫や四朗は、女性に対して紳士的だし、さらに三太夫は養子に出るとか、四朗みたいに自分の子どもは作らないとかいろいろ因縁を軽減することや日頃の徳積みみたいなもので女性だけでなく、私が手助けしなくても、男女関係ない、人に親切で優しいし、あの子達は今も健全でうまくやって幸せでいるわ吾朗太にも、元気で幸せに過ごして欲しかった」
「でも、横着じゃない俺なんか俺じゃねえ。そんな偽りの良い子ぶった人生なんか死んだ方がマシだし。もう俺は死んだんだ、そこまでの奴なんだよ。」
吾朗太さんは後悔が無いと言ったら嘘になる。、。でも。。生前の自分が反社会でしか生きられないだろうと思う。
真央は、「あなた、あの子達、若いホストの二人の男の子たちについていくつもりだったんでしょう。また後で、会いましょう。さっきホストのあの子達は、海の家クワタに行くと言ってたわね。ついていきなさい」
「ああ、まぁ、あいつらの店の社長が俺が現役ホストの時にいた同僚らしい。まだホスト時代の事は思い出せてない、やっと家族を少し思い出したぐらいで、だから、なんとなくあいつらが気になって。」
吾朗太さんが言うと真央はにっこりと微笑んで、
「あの子達の仕事に行けばなんかのあなたの情報がが出てくるかもしれないけど。その前に、海の家クワタへ。、。あの子達についていきなさいよ。いいことがあるわよ。」
「えっ。。。」何を言ってるんだと吾朗太さんはいぶかしみましたが
「とにかく、行けばわかるわ。でも、いちおう気配は消すのよ。お客さんに霊感の強い人がいたら厄介だしね。。。」やっぱり真央は天使の微笑みを優しくイタズラっぽく吾朗太さんに向けました。
ちょうど、駿栄と饗のマンションにアクアマリンブルーのプレゼンスタクシーが止まり、駿栄と饗が楽しげに話しながらエントランスから出てきました
2023年04月16日
マリッジセレブレーション。。。354絶え間なくおし寄せる忘却の記憶の中で。。。
あっ。。。
幽霊の吾朗太さんは、今朝神楽町市へ行きヴィーナスに会いにいきましたが、霊感の強くて吾朗太さんが視えて当たり前のベルモと違って普段霊が視えないヴィーナスが、はじめて幽霊の吾朗太さんを見てびっくりされて
でもその事が、自分も生前は特に霊感が強いわけじゃないのにある日突然幽霊を見てびっくりするようなそんな感覚がシンクロした。。
これ、だったのだ。生前。。。確か真央の幽霊を見て驚いた事があったのだ。。そうだ、あの時のヴィーナスのびっくりしていた感覚。。。あれも。。。幽霊を見たことない奴が初めて幽霊を見た衝撃。。。
目の前のマゼンダの魂のようなオーヴのようなものは。。。やがて。。。小さなハリネズミの女の子の幻影に変わる。。。仏壇の遺影で確か見た姉。。真央だ。
今更ながら、昔仏壇の部屋に入って、マゼンダカラーの仏壇をキモいと言って申し訳ない気持ちになったあの時はさすがにオヤジは俺をぶん殴らなかったけど怒られてめっちゃ怖かったオヤジは俺には甘いし、三太夫は優秀で養子に出たし、四朗は優しくて大人しいし悪さしないから多分この二人はオヤジから殴られた事なんかないだろうけど、
俺はぶん殴られて当たり前ぐらいヤンチャなのに。。多分上二人の一朗や次水より横着いだろうに、一朗や次水はオヤジにボコボコにされていたが俺はどんなに悪さしてもヤクザはそれでいいとオヤジに喜ばれてもぶん殴られる事は全くなかった。叱ると言ってもオヤジは優しく丁寧に注意するぐらいだし。多分俺が小さいからだろうなとは思ったけど、一朗や次水は小さい頃からぶん殴られていたらしいでも、俺はオヤジが目の中に入れても痛くないぐらい可愛がられて剣崎組の跡取り息子に決められていた。まぁ、俺は小さかったから詳細はわからないけど、愛人の子の三太夫の兄貴と俺
本妻のガキからしたら
愛人の子、というだけでもむかつくだろうに。
本妻の子どもの四朗は優しいし、本妻からひどい扱いを受けて実質的には本妻の要のBBAからは愛人の子扱いみたいなもんだし、性格は全然違うけど俺とは歳が一番近いしよく面倒をみて貰っていたから別として。。。
上の二人はヤクザだしオヤジにぶん殴られて育った癖に甘やかされた俺が跡取り息子なんか絶対むかついただろうそれに、俺は自分でいうのも相当可愛かったし、本妻の要からしても腹が立って、そうだ、俺は殺されそうになったんだ
吾朗太さんが思い出す限りの記憶を集めると
真央は
「思い出したようね。すこしは。。。」
そうだ、甘党の俺がフツーのチョコレートかと勘違いして勝手に俺の手の届くところにウイスキーボンボンを置かれて。。俺は。。
大人になっても
酒は飲めないわけではないが飲めてもカクテルかそれぐらいで、ウイスキーはアレルギーで。。。あの時は、本妻の要が若いしゅうになんか用事を言いつけて邸宅を追い払っていて。。
でも。。。
几帳面で絶対忘れ物なんかしないような四朗が珍しくそろばん塾に行こうとしてそろばんがない事に気づいて帰ってきてなんかいきなり引っ張られてズッコケて、そろばん袋をぶちまけて周りの人に荷物を拾って貰ったけどどこを探してもそろばんがなくて、で、仕方なく帰ったら俺が倒れてうめいていたらしい。。。おそらく、本妻の要は俺がウイスキーボンボンを食べたのを見てそのまま知らん顔をして買い物にでも出かけたんだろう
俺の子守りをするはずの若い衆にも要はわざわざ用事をいいつけたり。。。四朗はすぐに救急車を呼んであの時は。。。四朗がいなかったら。。というか。。あのとき。。。
生死を彷徨って。。。
思い出した。変な夢を見ていたんだ。。。そう、、コイツが。。いやいや、異母姉が。。あの子どもの頃に河の向こうで。。多分あれが三途の川というやつなんだろう。。みたいなことがあって。。。
あのときは。。。最初気づいたら目の前は見渡す限りにまるで自分の記憶のようにモヤっと霧がかかっていて、それがだんだんと晴れていく。。。
だんだんと。。。
あ、あれっそこは家ではなかった、さっきまで家にいたのではと。。美しいとは言葉には表せないものだ、とも言うようになんとも言えないような気持ちいい音楽とただ優しいような不思議な快適な金色に包まれる。。。周りはただ、優しい金色に包まれるだけなのに。。。遥向こうの方に誰か人の声がしてくる。。。
俺は、なにげなく、金色のなかを、声のする方へと歩いていく。まるで吸い込まれるかのように、至福とはこんなものかというぐらいにいい気持ちだった。空の天井が突き抜けたかのような浮き足立つ気持ちとそして、浮遊感覚。。。
キンキラキン。。。パッキンキン。。俺は
確かに全身をキンキンに染めているぐらい金色が好きだった。だった、というか、死んだ今も。、、なんだか、この体験を一つの転機にして蘇って、のちのち将来身体をパッキンキンに染めたかもしれない、まぁ、単純にアホで派手好きだからというとそうなんだけどなぜか人の声がする方へ歩けば歩くほど、どんどん幸せになっていく気すらしてきた、この橋を渡ればさらに。。。俺は目の前に現れた金色の橋を何の疑いもなくスーッと渡って行く。。。
ダメ、だめ、こっちに来たらダメその時の俺より多分小さな女の子の声が聞こえてきたが、邪魔するなばかやろう、うるせーんだよというようにおれはそんな声は無視した。どんどん気持ちいい方向に歩いているのに。。。橋を渡ると目の前に、キラキラきらめいた金色の川が流れている。。。さきほどからずーっと夢のように、あまりにも息を呑むほど綺麗で。それに水を刺すように、またあのクソガキ。。。馬鹿女の声がする
これ以上、行ってはだめ、元に戻れなくなるから、早く、早く、お帰り
さっきから。。。どこのクソガキだ姿が見えないが、俺が気持ちよく進んで行くのに。。。クソッキョロキョロしても、そいつは姿が見えなかった見つけたらぶん殴ってやろうかと思ったが
俺は、オヤジが本妻をぶん殴ったり女をぶん殴っているのを見て育ったので、生意気な嫌な女を殴るのは全然悪いことだとは思ってないし殴られている奴が悪いと思った。多分、剣崎の血統なんだろう。三太夫や四朗は暴力を振るったりは決してしない性質だけど、オヤジの弟の坊さんになったオッさんも暴力とは縁がない性質らしいから剣崎家だと言って必ずしも荒くれた暴力男というわけではない。
気に入らないと学校で生意気な女をぶん殴って叱られていた。叱られるけどだけど、うちの組が怖いからか殴られた女の親が学校やうちに怒鳴り込む事は無かったし。。。それに可愛かったからか、女からはキャーキャー言われた。本妻の要からは跡取りの俺が気に入らなくていろいろ嫌がらせされたが俺への嫌がらせが親父にばれるとオヤジからボコボコにされていた。若い衆の女も俺が可愛いからかよくめんどうをみてくれたし。
まぁ、俺の母親は俺を産んで死んだけど俺の母親も俺みたいにオヤジに寵愛されていて一度もオヤジからぶん殴られた事なんかなかったらしいが。気分よく、キラキラした川の方へ歩いて行くと。。。
川の
遥かかなたが。。。まぶしく産前と輝いている。。。わっ。。。まるで、めくるめく遊園地のアトラクションのように。。。不思議な世界だった、これがファンタジーというのか。。ワルでヤンチャだけど俺だって五感の琴線に触れる美しさというか、美意識にはかなりこだわったりうるさいほうで家には幸い金があったのでガキの頃から綺麗好きでもあったし、食器や料理番に盛り付けの口出しをしたりインテリアにも結構口出しをしていた。
そんな事は当たり前だけど単純に綺麗なものが好きで汚いものは嫌いなだけだけど燦然とした輝きの彼方から、ゴージャスな金色の船が近づいてくる。。。
あっ、あれに乗らなければと。ゆっくり向かってくる船の方へ急ぐ。。。。
来るな来るな、帰れまたあのクソガキのバカ女の声がする本当に鬱陶しいたらない無視無視
船はまだ遥か遠くに離れているのに波をすべるようにスーッとこっちへやってくるが
その異次元から迷い込んだような船が金色にゴージャスな宮殿のように光り輝くまだ、遠くなのにはっきりと、
船の中が見える
船に乗っている人達は宮殿にふさわしい雅やかで華やかでゴージャスな宴をひらき、美味しい物を食べ宝石をみにまとい。。。男女問わず目の覚めるような美しさだクラクラするほど美しい、金銀財宝。。。
ああ。。。これは。。俺にふさわしい。使っても使ってもあふれてくる富の象徴のようなまぶしい金色が。早くあの船に乗るべき。。俺は、どんどん止める知らないガキの声を無視して船に近づいていく。。でも。
突然、俺は首根っこをガンとつかまれた話せ。。。話せ俺は思いっきり強い力でグイグイ後ろに引っ張られ。。。抵抗して前に進もうとするけど、
ああっ。。。地面が唸るような地響きとともに。。。さっきまでの金色が。。墨のような不気味な黒紫に広がって、稲妻が光る。。。
全てが幻の出来事だったかのように、さきほどまでの夢のような空間は木っ端微塵に。。強い負の磁気に引きずられるように急転落する。。。
えっ。。。なんか。。。ころっと今まで騙されたかと思うように。。あたりはいきなりドス黒い闇に包まれて宮殿の様なゴージャスな美しい船が見るもの無残に朽ち果てた難破船か幽霊船のように。。。
来るなと、言っているだろうウワッ
川の向こうには、あの、マゼンダ色の仏壇に飾られた写真の小さな女がガキのくせに怖い顔をしてこっちを睨んでいる
お、お前のせいなのか、お前の悪魔のようなしわざのせいでこの美しい世界は反転し闇の世界へ。。。このガキの、こいつの仏壇に気持ち悪いと言ったバチが当たったのか
さっきから何度も
来るなと言ってるだろうに
帰れ帰れ言葉では言い表せないほど恐怖に満ちた恐ろしい形相で
女は石を投げてきた
もう、お前が帰らないなら四朗を呼んでやる
石を投げられても向かっていき川を渡って女を捕まえて殴ろうとした俺は
石に当たったのか、意識を失った。。。
だが。。。目が醒めるとそこは病院らしくオヤジや若いしゅうが泣きながら心配していた。。。俺は、アレルギーのあるウイスキーボンボンを普通のチョコレートだと思って食べて発作を起こして死にかけていたらしい。。。
四朗が偶然忘れ物を取りに帰ってきて救急車を呼んだらしい。。。
マゼンダ色の仏壇に気持ち悪いと言った
バチが。。当たった。。のか。。
幽霊の吾朗太さんは、今朝神楽町市へ行きヴィーナスに会いにいきましたが、霊感の強くて吾朗太さんが視えて当たり前のベルモと違って普段霊が視えないヴィーナスが、はじめて幽霊の吾朗太さんを見てびっくりされて
でもその事が、自分も生前は特に霊感が強いわけじゃないのにある日突然幽霊を見てびっくりするようなそんな感覚がシンクロした。。
これ、だったのだ。生前。。。確か真央の幽霊を見て驚いた事があったのだ。。そうだ、あの時のヴィーナスのびっくりしていた感覚。。。あれも。。。幽霊を見たことない奴が初めて幽霊を見た衝撃。。。
目の前のマゼンダの魂のようなオーヴのようなものは。。。やがて。。。小さなハリネズミの女の子の幻影に変わる。。。仏壇の遺影で確か見た姉。。真央だ。
今更ながら、昔仏壇の部屋に入って、マゼンダカラーの仏壇をキモいと言って申し訳ない気持ちになったあの時はさすがにオヤジは俺をぶん殴らなかったけど怒られてめっちゃ怖かったオヤジは俺には甘いし、三太夫は優秀で養子に出たし、四朗は優しくて大人しいし悪さしないから多分この二人はオヤジから殴られた事なんかないだろうけど、
俺はぶん殴られて当たり前ぐらいヤンチャなのに。。多分上二人の一朗や次水より横着いだろうに、一朗や次水はオヤジにボコボコにされていたが俺はどんなに悪さしてもヤクザはそれでいいとオヤジに喜ばれてもぶん殴られる事は全くなかった。叱ると言ってもオヤジは優しく丁寧に注意するぐらいだし。多分俺が小さいからだろうなとは思ったけど、一朗や次水は小さい頃からぶん殴られていたらしいでも、俺はオヤジが目の中に入れても痛くないぐらい可愛がられて剣崎組の跡取り息子に決められていた。まぁ、俺は小さかったから詳細はわからないけど、愛人の子の三太夫の兄貴と俺
本妻のガキからしたら
愛人の子、というだけでもむかつくだろうに。
本妻の子どもの四朗は優しいし、本妻からひどい扱いを受けて実質的には本妻の要のBBAからは愛人の子扱いみたいなもんだし、性格は全然違うけど俺とは歳が一番近いしよく面倒をみて貰っていたから別として。。。
上の二人はヤクザだしオヤジにぶん殴られて育った癖に甘やかされた俺が跡取り息子なんか絶対むかついただろうそれに、俺は自分でいうのも相当可愛かったし、本妻の要からしても腹が立って、そうだ、俺は殺されそうになったんだ
吾朗太さんが思い出す限りの記憶を集めると
真央は
「思い出したようね。すこしは。。。」
そうだ、甘党の俺がフツーのチョコレートかと勘違いして勝手に俺の手の届くところにウイスキーボンボンを置かれて。。俺は。。
大人になっても
酒は飲めないわけではないが飲めてもカクテルかそれぐらいで、ウイスキーはアレルギーで。。。あの時は、本妻の要が若いしゅうになんか用事を言いつけて邸宅を追い払っていて。。
でも。。。
几帳面で絶対忘れ物なんかしないような四朗が珍しくそろばん塾に行こうとしてそろばんがない事に気づいて帰ってきてなんかいきなり引っ張られてズッコケて、そろばん袋をぶちまけて周りの人に荷物を拾って貰ったけどどこを探してもそろばんがなくて、で、仕方なく帰ったら俺が倒れてうめいていたらしい。。。おそらく、本妻の要は俺がウイスキーボンボンを食べたのを見てそのまま知らん顔をして買い物にでも出かけたんだろう
俺の子守りをするはずの若い衆にも要はわざわざ用事をいいつけたり。。。四朗はすぐに救急車を呼んであの時は。。。四朗がいなかったら。。というか。。あのとき。。。
生死を彷徨って。。。
思い出した。変な夢を見ていたんだ。。。そう、、コイツが。。いやいや、異母姉が。。あの子どもの頃に河の向こうで。。多分あれが三途の川というやつなんだろう。。みたいなことがあって。。。
あのときは。。。最初気づいたら目の前は見渡す限りにまるで自分の記憶のようにモヤっと霧がかかっていて、それがだんだんと晴れていく。。。
だんだんと。。。
あ、あれっそこは家ではなかった、さっきまで家にいたのではと。。美しいとは言葉には表せないものだ、とも言うようになんとも言えないような気持ちいい音楽とただ優しいような不思議な快適な金色に包まれる。。。周りはただ、優しい金色に包まれるだけなのに。。。遥向こうの方に誰か人の声がしてくる。。。
俺は、なにげなく、金色のなかを、声のする方へと歩いていく。まるで吸い込まれるかのように、至福とはこんなものかというぐらいにいい気持ちだった。空の天井が突き抜けたかのような浮き足立つ気持ちとそして、浮遊感覚。。。
キンキラキン。。。パッキンキン。。俺は
確かに全身をキンキンに染めているぐらい金色が好きだった。だった、というか、死んだ今も。、、なんだか、この体験を一つの転機にして蘇って、のちのち将来身体をパッキンキンに染めたかもしれない、まぁ、単純にアホで派手好きだからというとそうなんだけどなぜか人の声がする方へ歩けば歩くほど、どんどん幸せになっていく気すらしてきた、この橋を渡ればさらに。。。俺は目の前に現れた金色の橋を何の疑いもなくスーッと渡って行く。。。
ダメ、だめ、こっちに来たらダメその時の俺より多分小さな女の子の声が聞こえてきたが、邪魔するなばかやろう、うるせーんだよというようにおれはそんな声は無視した。どんどん気持ちいい方向に歩いているのに。。。橋を渡ると目の前に、キラキラきらめいた金色の川が流れている。。。さきほどからずーっと夢のように、あまりにも息を呑むほど綺麗で。それに水を刺すように、またあのクソガキ。。。馬鹿女の声がする
これ以上、行ってはだめ、元に戻れなくなるから、早く、早く、お帰り
さっきから。。。どこのクソガキだ姿が見えないが、俺が気持ちよく進んで行くのに。。。クソッキョロキョロしても、そいつは姿が見えなかった見つけたらぶん殴ってやろうかと思ったが
俺は、オヤジが本妻をぶん殴ったり女をぶん殴っているのを見て育ったので、生意気な嫌な女を殴るのは全然悪いことだとは思ってないし殴られている奴が悪いと思った。多分、剣崎の血統なんだろう。三太夫や四朗は暴力を振るったりは決してしない性質だけど、オヤジの弟の坊さんになったオッさんも暴力とは縁がない性質らしいから剣崎家だと言って必ずしも荒くれた暴力男というわけではない。
気に入らないと学校で生意気な女をぶん殴って叱られていた。叱られるけどだけど、うちの組が怖いからか殴られた女の親が学校やうちに怒鳴り込む事は無かったし。。。それに可愛かったからか、女からはキャーキャー言われた。本妻の要からは跡取りの俺が気に入らなくていろいろ嫌がらせされたが俺への嫌がらせが親父にばれるとオヤジからボコボコにされていた。若い衆の女も俺が可愛いからかよくめんどうをみてくれたし。
まぁ、俺の母親は俺を産んで死んだけど俺の母親も俺みたいにオヤジに寵愛されていて一度もオヤジからぶん殴られた事なんかなかったらしいが。気分よく、キラキラした川の方へ歩いて行くと。。。
川の
遥かかなたが。。。まぶしく産前と輝いている。。。わっ。。。まるで、めくるめく遊園地のアトラクションのように。。。不思議な世界だった、これがファンタジーというのか。。ワルでヤンチャだけど俺だって五感の琴線に触れる美しさというか、美意識にはかなりこだわったりうるさいほうで家には幸い金があったのでガキの頃から綺麗好きでもあったし、食器や料理番に盛り付けの口出しをしたりインテリアにも結構口出しをしていた。
そんな事は当たり前だけど単純に綺麗なものが好きで汚いものは嫌いなだけだけど燦然とした輝きの彼方から、ゴージャスな金色の船が近づいてくる。。。
あっ、あれに乗らなければと。ゆっくり向かってくる船の方へ急ぐ。。。。
来るな来るな、帰れまたあのクソガキのバカ女の声がする本当に鬱陶しいたらない無視無視
船はまだ遥か遠くに離れているのに波をすべるようにスーッとこっちへやってくるが
その異次元から迷い込んだような船が金色にゴージャスな宮殿のように光り輝くまだ、遠くなのにはっきりと、
船の中が見える
船に乗っている人達は宮殿にふさわしい雅やかで華やかでゴージャスな宴をひらき、美味しい物を食べ宝石をみにまとい。。。男女問わず目の覚めるような美しさだクラクラするほど美しい、金銀財宝。。。
ああ。。。これは。。俺にふさわしい。使っても使ってもあふれてくる富の象徴のようなまぶしい金色が。早くあの船に乗るべき。。俺は、どんどん止める知らないガキの声を無視して船に近づいていく。。でも。
突然、俺は首根っこをガンとつかまれた話せ。。。話せ俺は思いっきり強い力でグイグイ後ろに引っ張られ。。。抵抗して前に進もうとするけど、
ああっ。。。地面が唸るような地響きとともに。。。さっきまでの金色が。。墨のような不気味な黒紫に広がって、稲妻が光る。。。
全てが幻の出来事だったかのように、さきほどまでの夢のような空間は木っ端微塵に。。強い負の磁気に引きずられるように急転落する。。。
えっ。。。なんか。。。ころっと今まで騙されたかと思うように。。あたりはいきなりドス黒い闇に包まれて宮殿の様なゴージャスな美しい船が見るもの無残に朽ち果てた難破船か幽霊船のように。。。
来るなと、言っているだろうウワッ
川の向こうには、あの、マゼンダ色の仏壇に飾られた写真の小さな女がガキのくせに怖い顔をしてこっちを睨んでいる
お、お前のせいなのか、お前の悪魔のようなしわざのせいでこの美しい世界は反転し闇の世界へ。。。このガキの、こいつの仏壇に気持ち悪いと言ったバチが当たったのか
さっきから何度も
来るなと言ってるだろうに
帰れ帰れ言葉では言い表せないほど恐怖に満ちた恐ろしい形相で
女は石を投げてきた
もう、お前が帰らないなら四朗を呼んでやる
石を投げられても向かっていき川を渡って女を捕まえて殴ろうとした俺は
石に当たったのか、意識を失った。。。
だが。。。目が醒めるとそこは病院らしくオヤジや若いしゅうが泣きながら心配していた。。。俺は、アレルギーのあるウイスキーボンボンを普通のチョコレートだと思って食べて発作を起こして死にかけていたらしい。。。
四朗が偶然忘れ物を取りに帰ってきて救急車を呼んだらしい。。。
マゼンダ色の仏壇に気持ち悪いと言った
バチが。。当たった。。のか。。
2023年04月06日
マリッジセレブレーション。353心の奥底を揺さぶる過去へ。。。
吾朗太さんの胸に少しだけ少しずつ、よみがえるものがあり。
剣崎蓮気。。。そうだ、思い出した
父親の名前。。。
俺はヤクザの子だ、うっすらと、少しずつ、少しだけどガキの頃。。。スゲー家に住んでた気がするスゲーデカい家であっ。。。
確か、気の弱そうな腹違いの、兄。ブー子が言ってた四朗も覚えてるそうだ、確かに俺によくしてくれて、世話んなったし、手先がかなり器用で甘いもん好きな俺にいろいろスイーツを作ってくれたり、少し俺より歳上だったはずだし、今はブー子によれば銀座の老舗の洋菓子店に婿入りして主人になってるらしいが、確かにいた、で、俺の兄って、三太夫って奴も。。
ほとんど一緒に暮らしてないけど、あいつは。。。かなり優秀だったから、オヤジが三太夫が中学校に上がる時に知り合いのカタギのガキのいない金持ちの家に養子に出したんだ
細かいとこまではまだまだボーっとしているけど、確かに、オヤジの名前と、兄達の事を少しずつ。。。まだまだボーっと薄いベールに包まれたなにかは山のようにあるけど、そうだ確かに。。自分がヤクザの子どもである事をパズルのピースのように、部分的に断片的に少しづつ思い出してきた。未だずーっと魂に染み付いて感覚が覚えていたのはかなり綺麗好きでそこはきちんとしていた事ぐらいだったけど。
自分が生前の吾朗太であったはっきりした自覚と、自分がどうして亡くなったのかという死因が判れば。。このさまよえる中途半端な生活からオサラバで、昇華し、もう一度生まれ変わって人生をやり直せる可能性が。。。
まだ、断片的で、全部はっきりと思い出せないけど。。でも、家族の事は少しずつ。。
目の前にいる、楽しげに話しながら歩く若い2人、駿栄と饗の2人を眺めて自分もどうしてもやり直したくなった。そうだ、この2人。。以前、この饗と駿栄の2人を見かけて2人が霊感がないのをいい事に、2人のルームシェアのホスト寮に勝手についていった事がある。なんとなく気になったのは、この2人が女性に強そうな女性から勝手に寄ってきて世話をやくとか、女性にモテそうだとか、ホストをやっている風な空気を見出して
ベルモのブー子から、生前の吾朗太さんが自覚がないもののホストクラブであまりアルコールを飲まないのに伝説のホストだったし、スカウトもかなり目利きだったという情報を得たからで、吾朗太さんというのは、父親や優秀な兄や優しい兄から小さな頃から甘やかされて可愛がられたせいか男性が恋愛対象では決して無いのにもかかわらず、どこか男性に対してかなり寛容で寛大だったらしい。自分に自信と余裕があるせいか、出来た男性を妬まないというか、女性に対してはあちらから声をかけられて勝手に貢がれたり世話されたりアプローチされたり。。。うんざりするほど女性から寄ってきたのでこっちは頼んでねーしむしろ暇だから相手にしてやってくれてるみたいな感じで。何人も女が昔から途切れる事なくいたらしく。。。結婚していたけど、それでも火宅の人で。。。既婚後も女はたくさんいたらしい。だけど。。。
まだ、その女の事やら、結婚していた緋夏という女の事は名前を聞いても結婚生活も覚えていない。いつか、親兄弟みたいにうっすら記憶が蘇るのかぼんやり、この饗や駿栄達を見ていたら
なにか、生前の自分の自覚が蘇るかもしれない。。だけど、一番最初に饗と駿栄の住まいについていった時は
最初は綺麗好きらしい2人のきちんとした住まいにスッキリ気持ちよくなったのだが、
2人がどんどん過去の身の上話しをはじめて吾朗太さんはもう耳をふさぎたくなってしまった吾朗太さん自身は女性を売ったり騙したり、何又も掛けては捨てたりや普通に働いていた女性たちが吾朗太さんにチヤホヤする為に何人も夜の仕事をするようになっていったなどそんなふうに女性には散々食い物にしたり冷たいのになぜか、180度変わり子どもの話し、それは心が痛い。。女の強い嫉妬心や下心はいい金にはなるけど、女の下心ギラギラにウンザリしたのだろう。饗や駿栄の今の2人からは全く予想もしなかった悲しい子どもの頃の話しをしはじめた。
まー。。なんというかある程度年齢いけば本人しだいといしかないけど。産まれた環境や親は選べないブー子は自分が親を選んでくる子どもが親を選んでいるのだ、それは自分も親も幸せや成長のためだからと説教してくるが
お前は金があって、やり放題させてくれる水を得た魚のような環境に置かれてるからそう言えるのだだいたい、苦労は勝ってでもしろだの、悲しみや痛みの中に幸せを見いだせとか、そういう事をいう奴はある程度現状に満足できるやつがいう事である。不幸のドン底にもがいてる奴がそんな冷静になって物が言えるわけねーだろ。金持ちの家に産まれたかったとか、特にガキの頃なんか金が稼げないからヤバい奴だとわかっても親の言うことをある程度きかなきゃ生きていけない。ブー子なんか、親の言う事を全く聞かずに自分の思い通りに坊さんになってうみの親とか言う若い女が別にいるらしいが。。。はっきり言ってな、生みの親と別れたから可哀想。。というわけでもなく金持ちで優しいガキの尻に敷かれるようなガキファーストな願ったり叶ったりのうみの親以上のところに来て育ってるから偉そーに高みの見物で物を言うんだろ吾朗太さんは俺だってたしかに、整然かなり恵まれていたんだろうなと。そんな感じはする、だけど俺はもう死んでいるのさ。やり直せるのが人生だけど。魂が転生して生まれ変わったとて。もう、剣崎吾朗太の現世現実はいない。それこそ、転生して生まれ変わったら前世の記憶、剣崎吾朗太の記憶は消える。。なんだかそれが悔しかった。
例え魂が転生したとて、転生した現世は自分の事が好きで精いっぱい生きようという人生じゃないかもしれない。ブー子の生まれ変わり話しは嘘かもしれないが、あいつがいうには前世の自分と今世、来世の自分は
魂が一緒なだけで、
自分の
魂は前世別の肉体やら心を持って産まれてくるらしい。ただ、肉体は全然違っても体験や経験を重ねて成長すればやがて本当の自分になるらしい。だと。。。わかったような。。なんだか。。わからないような。。。
思えば。。。吾朗太さんの母親のなつめという女性は吾朗太さんを産んで産後の肥立ちが悪いせいかなくなったときく。。。生まれながら女を犠牲にして生まれながら女を不幸にしてきた。そうだった。たしかに赤ん坊の頃に死んだから勿論母親の顔なんか知るわけないけど。いつもどこかに。自分が産まれてきたから母親のなつめは死んだんだという後めたすぎる罪悪感を引きずってきていたんだ。確かに知らないうちに、生まれながらにして根底にずっと潜んでる自分ではどうすることもできない澱のようなものが。。。
かと言って、オヤジの蓮気は最愛の女性だろうに、なつめの生命を奪った原因の俺を恨むどころか、俺を末っ子の跡取りとして誰よりも寵愛してきたんだ。そう、剣崎蓮気は剣崎家の男。根本的に女に冷たく女を不幸にするだから、俺の母親より俺を選んだんだ。そういう性分だし、所詮はそれが剣崎の男というものだ。だから、剣崎家は呪われていたんだ。
少しずつ、生前時にそんなことを考えていた気がすると思えてきた。だから、俺は早死にしたのか。生まれながら母親の命を奪った業を背負って。。そんなことを思い出してしまった
さらに、まだ思い出せないものの散々女を食いものにしてきたらしいし。。。そんなことがどうでもよくなるってぐらいに。。。
もしかして、俺は。。自殺なんかするような奴じゃないと自分の事をそうやって考えてたけど。本流に流れゆく自分でもどうしようもない業。。生まれながらにして母親の生命を奪ったという事実をいつも抱えていて、ある日突然なにかあってその重みに耐えきれなくなって
それで自殺したって。。。そういう事も、あり得るかもしれん。例えば。。。
例えば、もしかして、あの、、、ぶーこの調査メモ、俺に関していろいろ調べてくれたメモ書きの。。。神野純。。。
あれは。。。まさか。。。
まさか、俺の嫁だったやつが、神野緋夏って女。。残念ながらまだ神野緋夏の事は名前を聞いても顔もなにも全く思い出せないけど
その神野緋夏が新しい旦那の子どもではなく俺の子どもを産んでそれが神野純としたら。。
それを俺が知ったとしたら剣崎の女性生まれた子は夭折する、直径は子ども時代
俺みたいに婿入りか嫁の籍に入った奴の娘はハタチぐらいで死ぬ。。。
さすがに俺に惚れてきた女なんかどうでもいい、勝手に惚れてきて世話して貢いでそんなもん知った事じゃないけどさなによりギンギラギンな女の下心まんまんだし。。はっきり言ってそうとしか思えない自分はおかしいかもしれないけど、剣崎の男だという事だ。
だけど。。。なんだろうな、母親と、もしも娘が産まれていたとしたら
なんかあったら娘なんかこっちが勝手につくったんだし。あちらに罪はない。母親と。。。もしかしたら、いるかもしれない娘。。。
女なんかどうでもいい、勝手に寄ってきてキャーキャー下心まんまんで。。。だけど。母親と娘。。む、娘なんかいたらの話しだけどなんかやな事があって凹んでて。。打ちのめされてで、母親の生命を奪って生まれてきた事とか、実は過酷な恐ろしい業を娘に背負わせていたらとか
吾朗太さんは決して自分が自殺をするような性格ではないとかなり強い自負があったし
これだけは断言できる、自分の死因は自殺ではないと、言い切っていた。自分が生前剣崎吾朗太であるとという事をはっきり実感し、
そして、自分の死因がわかれば自分はまた転生の旅、また自分の魂がきためいてまた次の魂の新しい来世へ。。。と、それで自分の死因は決して自殺ではないだろうそうやって。。。自分を信じていたのだけど。
もしかしたら生前、ずっと母親の生命を奪って生まれてきた事や、知らないうちに。。。生まれてはならない不幸が約束された娘をつくっていたら。。。
その罪悪感がずっとずっと。。。生きる本流に流れていたら。。。ある日突然なにかヤケになって。。。俺なんかさっさと死んだほうがマシじゃんとか。。。そうやって、ある日ふと厭世的になって死んでしまいたくなっても。。おかしくない。。。
もう、幻のように、自分の名前を呼んでいた懐かしい父親のあの声は聞こえなくなった。アイツらに。。。あの、饗と駿栄。。。追いつこうと思ったが立ちどまる。。。まぶしい屈託のない二人の笑顔と笑い声。。。遥か遠くに。。。
追いつこうと。。でも、遠ざかって。。
それで、それであなたはどうしたいのよ
「は」
今度は、幼い女の子の声が聞こえてきて吾朗太さんのあたりがボーっとなんとも言えないマゼンダ色に染まっていく。。。
だ、誰だぽわーんと、小さな魂のような。。マゼンダ色に染まった小さなオーブが。。。
「真央よ。。」オーブが言う。。幼い女の子の無邪気な声。。。
「お、俺の遊んだ女。。。ってわけじゃねーよなぁいくらなんでも。。」
ガキすぎる娘かもしれないやつは純って名前だし、真央、、、
「そうね。。無理もないわだって、わたしあなたが産まれる前に死んでるもん。。剣崎真央。。。」
あっ。。。
そうだ、確か幼い時にマゼンダ色の仏壇があった。。で、それをキモいって言ったらオヤジに殴られそうになった
剣崎真央。。姉だ。。。確か3歳ぐらいで死んだ。。
2023年03月27日
マリッジセレブレーション。352あの日はやけに麗しく遠い記憶の中で。
あっ。。。
饗と駿栄は、プルメリア港のほとりで、極楽鳥花の花束を海へ投げる。。。
ドキドキ。。。キラキラした水面に映える悲しいほどに美しいオレンジ。今夜はなんとなく、木蓮寺に帰らず、このままこいつら2人についていってみたい。もしも霊感があって自分が視えるキャストやお客がいて騒がれる危険もあるけど。その時は気配を消すか、木蓮寺に戻るか。。。
最初から、気合いを入れて気配を消すか。よっぽど昼間みたいなすげ〜車に乗ってきたあの霊感が恐ろしく強いだろう福の神みたいな奴はまずいないだろうし。昼間、いつもは自分が視えるオーガストさんも吾朗太さんは気合いを入れていたので気配を消し気づかれなかったのだ。オーガストさんよりさらに霊媒体質らしいベルモすら、吾朗太さんが気合いを入れてみたら、見つからなかったので。今夜は。。。気合いを入れて、饗と駿栄。。。この二人の職場のホストクラブ熱帯夜についてってみる事にした。なんだか、ワクワクがとまらない。夜の街というのが、無性に血が騒ぐのか。行けばなんだか、手がかりが掴めるかも。。早く転生して生まれ変わりたいんだろう、俺は。。きっとそうだ。もう一度やり直せるなら、生まれ変わりに希望と願いを込めて。。
もっと、早くこいつらの職場についていくのに気づいていれば。。。吾朗太さんが前向きにいろいろ胸に自然に湧いてきて。。。
それは、生前会ったことがなくても、存在を知りそれでいて饗と駿栄が氷室終夜。。吾朗太さんの為に祈ろうと、この終焉の場、海に還った場で真心込めて、安らかな眠りと冥福を祈る、心に打たれるものがある。
あっ。。。
どうぞ、安らかに安心してお眠りになってください。俺たちは、輝かしい貴方の存在に励まされています。心よりここにご冥福をお祈りいたします。
もう一度生まれ変わったら、どうぞさらなるお幸せに。俺たちは祝福して新しいあなたを待ってます。
海へ
黙祷する饗と駿栄。。彼らには吾朗太さんの姿は見えないけど、吾朗太さんには、二人の祈りの心の声が聞こえてきた。口には出さなくても、静かな心の声が吾朗太さんには響いてくる。あの二人は自分の安らかな冥福と、明るい来世を願っているのだ。なんて、優しい奴らだ。
俺は。。。かつて。。こんなかけがえのない時間を、かけがえのない誰かと過ごしたような気がする。。。よどみなくあふれてくる温かい気持ち。。いつだったろうか、遠い記憶の。。。もう一度、自分をやり直したい。生まれ変わると、その瞬間生前の記憶は無くなるというけどもう一度、、、また俺として生きるんだ、俺は幸せだったに違いない。
でも、生まれ変わるとしたら。。。
今度は、反社会、裏社会じゃなくて。。。
きっと、まぶしいほどの太陽のもとで。。。
吾朗太さんは、饗や駿栄の霊感のない2人からは見えないはずだけど、でも、なんかこみあげてきて。。。しばらく、2人からそっと離れた。
別に。。泣いているのを見られるわけじゃない、アイツらに霊感がないはずなのだから、でも。。。しばらくは。。。
吾朗太さんはあふれてきそうな涙をこらえると、
また、空から、
ひらり、フワフワと。。。天使の羽根のような羽根が一つ舞い降りてきた。。
いつだったか、こんな事あったな。。。
発見されたプルメリア港に
黙祷を捧げた饗と駿栄。。。
「ね、なんか、気のせいかな、さっきちょっとフワッとあったかいような。。。」キョロキョロと駿栄が周りを見渡すと、
「ゆ、雪な、ワケねーな。。羽根、か。」白いモノがヒラリと頭上から舞い降りてきたので雪と、沖縄出身で雪が大変珍しいので一瞬嬉しくなった饗はここは常夏の島プルメリア島だ。。と思い直し、一瞬の雪に驚くけど、よく見ると白い羽根が一枚ヒラヒラと舞い降りてきただけだった。
「あ、白い羽根って見ると縁起いいって幼なじみが言ってたなぁ。天使のお知らせか、天使の微笑みか、なんかで、いい事あるんじゃない。」駿栄が言うと、饗が、「あ、なんかそれ聞いた。客が言ってたな、前に。で、じゃあ、エンジェルスイート飲まないって上手いこと言って高めの銘柄のシャンパン開けさせたから、マジで縁起いいかも。」「現金だなぁーあ、そうだ、まだ仕事まであるから今日はいつもの定食屋でテイクアウトして二度寝もいいけど、寝ちゃうと起きづらいし、ランチに河岸をかえて。。。ちょっと軽く一杯飲まない、一度行って見たかった店があって。あ、南なんだけどタクシー代は誘った僕が出すからさ。」はっ、と思いついたように駿栄が言う。「それはぜんぜんいいけどさ、まずは、これ置きに戻った方がよくねー」バケツ
いっぱいの
シャロンさんへの極楽鳥花の花束があるプルメリア港から自宅マンションや、オーガストさんの家もみんな西地区、港付近で徒歩圏内なので
「あ、そっか。置きに戻ろ切り花の延命剤もあるし、自宅にタクシー呼ぶから。少しでも飲んじゃうとビートルでいけないし。」駿栄はそう言いながら歩き帰りつつ、スマホで気になっている店を検索して饗に見せた。
「あ、ここか、海の家クワタえっ、ここって、老舗旅館がやってるとこで、確かミリオンだっけ、あのジーニアス塾の講師の天才児。。。おデブさんの仲間というか、おデブさんときょうだいだったんだろー、木蓮寺の、美術家のヴィーナスとも。。。えー、まぁ、似てるって言うと似てるかもだけどさー」天才美術家ヴィーナスが有名人だしミリオンも、奇跡の天才児として有名なので、ミリオンやヴィーナスや同じくみつごのベルモもけっこうマスコミに知られている。「混んでるかもしれないけどさ。海見ながら、ちょっと一杯ってのも。気分的に、そうそう、今度トシのオヤジさん沖縄から来るんだろ。で、トシがどっかこのプルメリア島らしいとこねーか、あんまり小洒落てるのもオトンは緊張するし、この島らしいとこ、って言ってたじゃん。で、ここどうかなと思って、気になって。ちょっと候補の一つに下見しとこ〜。」
トシ、というのは饗の本名の歳三で駿栄はプライベートでは饗をトシと呼びました。饗は、2歳前ぐらいに父親と母親が離婚して最初親権を取った
父親を騙した酷い母親から救われて親権を取り返した父子家庭で育ちました。饗が心配ばかりかけてきた父親の斗真をプルメリア島に招待して
今度沖縄からはるばる息子に会いにプルメリア島へ。。。三泊4日でそのうち、ホストクラブ熱帯夜の店休みの日が1日重なるので駿栄も一緒にディナーに付き合うというのでした。と、言うのも家出ではないけどヤンチャ過ぎて女性関係も派手で地元で悪かった饗は、ホストをするために沖縄から仕切り直し、やり直しを込めてプルメリア島へ来てホストなんてと、堅物の父親の斗真を最初大反対で泣かせたものの、漫画すらめんどくさくて途中で読まない活字なんてもってのほかの勉強嫌いの饗が唯一、憧れていた飲食業界の帝王青山奏の自叙伝だけは真面目に読んでいて大成功している青山奏も、学歴がないヤンチャでどうしようもないけど元はホストという事で、働かず喧嘩ばかりでブラブラするぐらいならホストという仕事はあるんだしあの漫画すら疲れて活字嫌いの歳三がと、活字の青山奏の自叙伝をまじめに読み返しているのにも気づいてこれも社会勉強で経験だし時代は時代で職業意識も柔軟性と多様性で変わっていくという事で、最終的には饗の父親は折れたけど。もともと、子どもにはやりたい事をしてほしいものの、斗真はどうも饗に似ていなく人はいいけど真面目で堅物で昔ながらというか、かなり古いところがあり、ホストはヤクザと繋がるのではないかとヤクザ落ちするのではないか?と、そんな心配ばかりしていましたが、同じ生年月日の駿栄が流星としてホストになり、ルームシェアで仲良くなって聡明な駿栄がTV電話で饗の父親の斗真に、饗にとてもお世話になっているお礼と、今しかできない社会経験をホストとして積み将来の事業立ち上げに表社会では培えない斬新でユニークな視点と経験と資金を役立てたいので同士として饗と切磋琢磨しているかけがえのない仲間です。と、丁寧に誠実に安心感を与えるように挨拶したのもあり饗の父親は駿栄と一緒なら大丈夫だとすっかり安心するようになりました。
おまけに駿栄は地元、東京で例の息子を変えた成功者の青山奏の近所に住んでいて奏から子どもの頃から可愛がられていたので。
ホストと言っても決して目先の手取り早く金が欲しいとか、
チャラっと遊び半分に女にモテたいというのでなく、将来の事業展望の為に目的を持って今だからこその時間を経験と視野見分を広げる為にホストをやっているという明確な志しがあり、 斗真も駿栄の影響がか
今ではもう逆に饗がホストをやっている事をお上する様になり、駿栄ともTV電話で時々話すようになりました。だから、潤滑油というか緩和剤のように父親への信頼性のパイプ役みたいな駿栄は、饗にとっての恩人で照れくさくて口には出さないものの饗は駿栄に心からいつも感謝している。とは言え、駿栄もなにもよくわからないホストクラブのなかで少し前に入店した饗には同じ部屋だしいろいろ世話になって感謝しているのだ。
つくづく駿栄は、家庭では虐待されて冷遇されてきて
そのかわり、180度コロッとまるで神さまにもて遊ばれるかのように、学校や社会、家庭の外ではかなり人間関係に特別恵まれてきたのだ。それは、駿栄が外ヅラがいいからではない。本当に、家庭がめちゃくちゃな反面社会がとびっきりいいのだ。不思議と家庭の外では温かい支援や応援されてかなりうまくいく。
きっと、多分、家庭や仕事、社会適度に良し悪しバランスが取れた人が幸せなんだろうけど
それでもいま、東京のあの環境から家出して幸せだと思う。確かに。。。東京の幼なじみや近所の人や、それこそ青山奏、青山のおじさんには良くしてくれて感謝してるけど。。。
確かに
駿栄は今までたくさんの人に支えられてここまでやってこれて感謝しきりだけど、かと言っていつまでも東京にいるわけにはいかない。地元の人たちに深い感謝をしながらも、明日の自分へ、新しい自分に会いに行かなければならないのだ。
あっ。。。
霊感なんかないあの2人に泣き顔が見られるわけじゃないけどさ
なんとなく、泣き顔を見られているような気持ちになって饗や駿栄から少し離れていた幽霊の吾朗太さん。。2人に冥福を祈られ、早く転生したくなる、と、
家へ戻るのかな饗と駿栄がバケツにいっぱいお客に渡す極楽鳥花の生花をかかえながら、こないだやってきたこの2人の住まいのマンションの方へ行く。
きっと、このまま用事が済んで帰るのか。。。吾朗太さんは2人が霊感が無いのをいい事に、やっぱり跡をついていってしまう。
「ね、いこいこ、ちょっとどんなんか、お店の雰囲気下見しとこうよ。やっぱり、お父さんにはここぞ、ってとこで一緒に食事したいじゃん。」と、駿栄が言う
吾朗太さんは、駿栄の言葉にあ、アレお、お父さんこの犬の方って。。。こないだ家についていって耳をふさぎたくなるような親に虐待されて家出してきたって話しじゃなかったっけ。。。と、不思議に思ってると、すかさずフェネックが「まぁ、うちのオヤジが来たら駿栄頼むよーすっかり駿栄には安心してるからさ。ま、とりあえずこれ置いて海の家クワタ、いこ。」
「あ、じゃ、今からタクシー家に呼んどく」駿栄が言う
あっ、そうか、なるほど、仲良いのはこのフェネックの方のオヤジの事か。だよな。。犬の方は。。無理だろうな、あれはもう。。。盗み聞きした駿栄の親は全くダメだ。。。
「全くよー、俺はヤンチャなのに、オヤジに殴られた事も全然無いんだぜ、ま、もちろん俺もオヤジを殴った事ないけどさ、普通はボコボコにされててもおかしくねーんだろうけど、末っ子なのか俺に激甘でさ、オヤジ。。」フェネックは嬉しそうに言う
フェネックの饗が、自分の父親の話しにクスクス笑う。。。
でも、それに反応するかのように吾朗太さんは。。。
あ、あっ。、。。吾朗太、ゴロー、吾朗太、、。
吾朗太さんの胸に懐かしい。。どこかで聞いたようなあの声がする。。。大人の男性の。。。それは。。。いつかどこかで。。
俺、オヤジに殴られた事ないんだぜ甘やかされて。。。饗のその言葉、
それは俺もだ
吾朗太。。。吾朗太さんの再び胸の中で。。
名前を呼ぶリフレインが。。
あっ、これは。。。この声は。。。オヤジ。。。
いつの日にか、多分幼い日。。。確かに聞いた、これは、オヤジの声が。。覚えてるそうだ
剣崎蓮気。。。オヤジ、剣崎蓮気の声。。。
お、俺は、俺の名前は、確かに、確かに剣崎吾朗太、だった気がする
吾朗太さんは、
まだまだ無邪気な饗と駿栄の素直な優しさに心を打たれて。。。
うっすらと遠い記憶が蘇るような気がしてきました。。。
饗と駿栄は、プルメリア港のほとりで、極楽鳥花の花束を海へ投げる。。。
ドキドキ。。。キラキラした水面に映える悲しいほどに美しいオレンジ。今夜はなんとなく、木蓮寺に帰らず、このままこいつら2人についていってみたい。もしも霊感があって自分が視えるキャストやお客がいて騒がれる危険もあるけど。その時は気配を消すか、木蓮寺に戻るか。。。
最初から、気合いを入れて気配を消すか。よっぽど昼間みたいなすげ〜車に乗ってきたあの霊感が恐ろしく強いだろう福の神みたいな奴はまずいないだろうし。昼間、いつもは自分が視えるオーガストさんも吾朗太さんは気合いを入れていたので気配を消し気づかれなかったのだ。オーガストさんよりさらに霊媒体質らしいベルモすら、吾朗太さんが気合いを入れてみたら、見つからなかったので。今夜は。。。気合いを入れて、饗と駿栄。。。この二人の職場のホストクラブ熱帯夜についてってみる事にした。なんだか、ワクワクがとまらない。夜の街というのが、無性に血が騒ぐのか。行けばなんだか、手がかりが掴めるかも。。早く転生して生まれ変わりたいんだろう、俺は。。きっとそうだ。もう一度やり直せるなら、生まれ変わりに希望と願いを込めて。。
もっと、早くこいつらの職場についていくのに気づいていれば。。。吾朗太さんが前向きにいろいろ胸に自然に湧いてきて。。。
それは、生前会ったことがなくても、存在を知りそれでいて饗と駿栄が氷室終夜。。吾朗太さんの為に祈ろうと、この終焉の場、海に還った場で真心込めて、安らかな眠りと冥福を祈る、心に打たれるものがある。
あっ。。。
どうぞ、安らかに安心してお眠りになってください。俺たちは、輝かしい貴方の存在に励まされています。心よりここにご冥福をお祈りいたします。
もう一度生まれ変わったら、どうぞさらなるお幸せに。俺たちは祝福して新しいあなたを待ってます。
海へ
黙祷する饗と駿栄。。彼らには吾朗太さんの姿は見えないけど、吾朗太さんには、二人の祈りの心の声が聞こえてきた。口には出さなくても、静かな心の声が吾朗太さんには響いてくる。あの二人は自分の安らかな冥福と、明るい来世を願っているのだ。なんて、優しい奴らだ。
俺は。。。かつて。。こんなかけがえのない時間を、かけがえのない誰かと過ごしたような気がする。。。よどみなくあふれてくる温かい気持ち。。いつだったろうか、遠い記憶の。。。もう一度、自分をやり直したい。生まれ変わると、その瞬間生前の記憶は無くなるというけどもう一度、、、また俺として生きるんだ、俺は幸せだったに違いない。
でも、生まれ変わるとしたら。。。
今度は、反社会、裏社会じゃなくて。。。
きっと、まぶしいほどの太陽のもとで。。。
吾朗太さんは、饗や駿栄の霊感のない2人からは見えないはずだけど、でも、なんかこみあげてきて。。。しばらく、2人からそっと離れた。
別に。。泣いているのを見られるわけじゃない、アイツらに霊感がないはずなのだから、でも。。。しばらくは。。。
吾朗太さんはあふれてきそうな涙をこらえると、
また、空から、
ひらり、フワフワと。。。天使の羽根のような羽根が一つ舞い降りてきた。。
いつだったか、こんな事あったな。。。
発見されたプルメリア港に
黙祷を捧げた饗と駿栄。。。
「ね、なんか、気のせいかな、さっきちょっとフワッとあったかいような。。。」キョロキョロと駿栄が周りを見渡すと、
「ゆ、雪な、ワケねーな。。羽根、か。」白いモノがヒラリと頭上から舞い降りてきたので雪と、沖縄出身で雪が大変珍しいので一瞬嬉しくなった饗はここは常夏の島プルメリア島だ。。と思い直し、一瞬の雪に驚くけど、よく見ると白い羽根が一枚ヒラヒラと舞い降りてきただけだった。
「あ、白い羽根って見ると縁起いいって幼なじみが言ってたなぁ。天使のお知らせか、天使の微笑みか、なんかで、いい事あるんじゃない。」駿栄が言うと、饗が、「あ、なんかそれ聞いた。客が言ってたな、前に。で、じゃあ、エンジェルスイート飲まないって上手いこと言って高めの銘柄のシャンパン開けさせたから、マジで縁起いいかも。」「現金だなぁーあ、そうだ、まだ仕事まであるから今日はいつもの定食屋でテイクアウトして二度寝もいいけど、寝ちゃうと起きづらいし、ランチに河岸をかえて。。。ちょっと軽く一杯飲まない、一度行って見たかった店があって。あ、南なんだけどタクシー代は誘った僕が出すからさ。」はっ、と思いついたように駿栄が言う。「それはぜんぜんいいけどさ、まずは、これ置きに戻った方がよくねー」バケツ
いっぱいの
シャロンさんへの極楽鳥花の花束があるプルメリア港から自宅マンションや、オーガストさんの家もみんな西地区、港付近で徒歩圏内なので
「あ、そっか。置きに戻ろ切り花の延命剤もあるし、自宅にタクシー呼ぶから。少しでも飲んじゃうとビートルでいけないし。」駿栄はそう言いながら歩き帰りつつ、スマホで気になっている店を検索して饗に見せた。
「あ、ここか、海の家クワタえっ、ここって、老舗旅館がやってるとこで、確かミリオンだっけ、あのジーニアス塾の講師の天才児。。。おデブさんの仲間というか、おデブさんときょうだいだったんだろー、木蓮寺の、美術家のヴィーナスとも。。。えー、まぁ、似てるって言うと似てるかもだけどさー」天才美術家ヴィーナスが有名人だしミリオンも、奇跡の天才児として有名なので、ミリオンやヴィーナスや同じくみつごのベルモもけっこうマスコミに知られている。「混んでるかもしれないけどさ。海見ながら、ちょっと一杯ってのも。気分的に、そうそう、今度トシのオヤジさん沖縄から来るんだろ。で、トシがどっかこのプルメリア島らしいとこねーか、あんまり小洒落てるのもオトンは緊張するし、この島らしいとこ、って言ってたじゃん。で、ここどうかなと思って、気になって。ちょっと候補の一つに下見しとこ〜。」
トシ、というのは饗の本名の歳三で駿栄はプライベートでは饗をトシと呼びました。饗は、2歳前ぐらいに父親と母親が離婚して最初親権を取った
父親を騙した酷い母親から救われて親権を取り返した父子家庭で育ちました。饗が心配ばかりかけてきた父親の斗真をプルメリア島に招待して
今度沖縄からはるばる息子に会いにプルメリア島へ。。。三泊4日でそのうち、ホストクラブ熱帯夜の店休みの日が1日重なるので駿栄も一緒にディナーに付き合うというのでした。と、言うのも家出ではないけどヤンチャ過ぎて女性関係も派手で地元で悪かった饗は、ホストをするために沖縄から仕切り直し、やり直しを込めてプルメリア島へ来てホストなんてと、堅物の父親の斗真を最初大反対で泣かせたものの、漫画すらめんどくさくて途中で読まない活字なんてもってのほかの勉強嫌いの饗が唯一、憧れていた飲食業界の帝王青山奏の自叙伝だけは真面目に読んでいて大成功している青山奏も、学歴がないヤンチャでどうしようもないけど元はホストという事で、働かず喧嘩ばかりでブラブラするぐらいならホストという仕事はあるんだしあの漫画すら疲れて活字嫌いの歳三がと、活字の青山奏の自叙伝をまじめに読み返しているのにも気づいてこれも社会勉強で経験だし時代は時代で職業意識も柔軟性と多様性で変わっていくという事で、最終的には饗の父親は折れたけど。もともと、子どもにはやりたい事をしてほしいものの、斗真はどうも饗に似ていなく人はいいけど真面目で堅物で昔ながらというか、かなり古いところがあり、ホストはヤクザと繋がるのではないかとヤクザ落ちするのではないか?と、そんな心配ばかりしていましたが、同じ生年月日の駿栄が流星としてホストになり、ルームシェアで仲良くなって聡明な駿栄がTV電話で饗の父親の斗真に、饗にとてもお世話になっているお礼と、今しかできない社会経験をホストとして積み将来の事業立ち上げに表社会では培えない斬新でユニークな視点と経験と資金を役立てたいので同士として饗と切磋琢磨しているかけがえのない仲間です。と、丁寧に誠実に安心感を与えるように挨拶したのもあり饗の父親は駿栄と一緒なら大丈夫だとすっかり安心するようになりました。
おまけに駿栄は地元、東京で例の息子を変えた成功者の青山奏の近所に住んでいて奏から子どもの頃から可愛がられていたので。
ホストと言っても決して目先の手取り早く金が欲しいとか、
チャラっと遊び半分に女にモテたいというのでなく、将来の事業展望の為に目的を持って今だからこその時間を経験と視野見分を広げる為にホストをやっているという明確な志しがあり、 斗真も駿栄の影響がか
今ではもう逆に饗がホストをやっている事をお上する様になり、駿栄ともTV電話で時々話すようになりました。だから、潤滑油というか緩和剤のように父親への信頼性のパイプ役みたいな駿栄は、饗にとっての恩人で照れくさくて口には出さないものの饗は駿栄に心からいつも感謝している。とは言え、駿栄もなにもよくわからないホストクラブのなかで少し前に入店した饗には同じ部屋だしいろいろ世話になって感謝しているのだ。
つくづく駿栄は、家庭では虐待されて冷遇されてきて
そのかわり、180度コロッとまるで神さまにもて遊ばれるかのように、学校や社会、家庭の外ではかなり人間関係に特別恵まれてきたのだ。それは、駿栄が外ヅラがいいからではない。本当に、家庭がめちゃくちゃな反面社会がとびっきりいいのだ。不思議と家庭の外では温かい支援や応援されてかなりうまくいく。
きっと、多分、家庭や仕事、社会適度に良し悪しバランスが取れた人が幸せなんだろうけど
それでもいま、東京のあの環境から家出して幸せだと思う。確かに。。。東京の幼なじみや近所の人や、それこそ青山奏、青山のおじさんには良くしてくれて感謝してるけど。。。
確かに
駿栄は今までたくさんの人に支えられてここまでやってこれて感謝しきりだけど、かと言っていつまでも東京にいるわけにはいかない。地元の人たちに深い感謝をしながらも、明日の自分へ、新しい自分に会いに行かなければならないのだ。
あっ。。。
霊感なんかないあの2人に泣き顔が見られるわけじゃないけどさ
なんとなく、泣き顔を見られているような気持ちになって饗や駿栄から少し離れていた幽霊の吾朗太さん。。2人に冥福を祈られ、早く転生したくなる、と、
家へ戻るのかな饗と駿栄がバケツにいっぱいお客に渡す極楽鳥花の生花をかかえながら、こないだやってきたこの2人の住まいのマンションの方へ行く。
きっと、このまま用事が済んで帰るのか。。。吾朗太さんは2人が霊感が無いのをいい事に、やっぱり跡をついていってしまう。
「ね、いこいこ、ちょっとどんなんか、お店の雰囲気下見しとこうよ。やっぱり、お父さんにはここぞ、ってとこで一緒に食事したいじゃん。」と、駿栄が言う
吾朗太さんは、駿栄の言葉にあ、アレお、お父さんこの犬の方って。。。こないだ家についていって耳をふさぎたくなるような親に虐待されて家出してきたって話しじゃなかったっけ。。。と、不思議に思ってると、すかさずフェネックが「まぁ、うちのオヤジが来たら駿栄頼むよーすっかり駿栄には安心してるからさ。ま、とりあえずこれ置いて海の家クワタ、いこ。」
「あ、じゃ、今からタクシー家に呼んどく」駿栄が言う
あっ、そうか、なるほど、仲良いのはこのフェネックの方のオヤジの事か。だよな。。犬の方は。。無理だろうな、あれはもう。。。盗み聞きした駿栄の親は全くダメだ。。。
「全くよー、俺はヤンチャなのに、オヤジに殴られた事も全然無いんだぜ、ま、もちろん俺もオヤジを殴った事ないけどさ、普通はボコボコにされててもおかしくねーんだろうけど、末っ子なのか俺に激甘でさ、オヤジ。。」フェネックは嬉しそうに言う
フェネックの饗が、自分の父親の話しにクスクス笑う。。。
でも、それに反応するかのように吾朗太さんは。。。
あ、あっ。、。。吾朗太、ゴロー、吾朗太、、。
吾朗太さんの胸に懐かしい。。どこかで聞いたようなあの声がする。。。大人の男性の。。。それは。。。いつかどこかで。。
俺、オヤジに殴られた事ないんだぜ甘やかされて。。。饗のその言葉、
それは俺もだ
吾朗太。。。吾朗太さんの再び胸の中で。。
名前を呼ぶリフレインが。。
あっ、これは。。。この声は。。。オヤジ。。。
いつの日にか、多分幼い日。。。確かに聞いた、これは、オヤジの声が。。覚えてるそうだ
剣崎蓮気。。。オヤジ、剣崎蓮気の声。。。
お、俺は、俺の名前は、確かに、確かに剣崎吾朗太、だった気がする
吾朗太さんは、
まだまだ無邪気な饗と駿栄の素直な優しさに心を打たれて。。。
うっすらと遠い記憶が蘇るような気がしてきました。。。
2023年03月13日
マリッジセレブレーション。351泪色の花咲く場所陽のあたる場所で。。。
明日。。。ね、
幼稚園教師
森沢ベルモは、木蓮寺幼稚園のお昼寝時間。。。頭の中は、明日のことでいっぱいだった。
明日の午前中に純ちゃんの父親が吾朗太さんか俊さんかのどちらかを本堂のご本尊様にお伝えする。もう、時間がない。。。それによって。。純ちゃんの今後は。。
今夜はベルモのきょうだいのヴィーナスが木蓮寺にやってくる。同居している幼なじみのグリちゃんやシュナ坊も一緒にグリちゃんのUFOでやってくるらしいけど
事情を話して
明日、そのUFOをグリちゃんに借りなければいけなくなるかもしれない、もしも、俊さんが。。。って事ならば、瞬間移動で東京の純ちゃんの元へいけるグリちゃんのUFOスプラッシュシールドが必要だし。吾朗太さんなら。。。幽霊だから念じれば東京へ飛んでいける。。。
でも。。。どうしよう。。。グリちゃんなら事情をきちんと話せばUFOを貸してくれるだろうし、それこそ父親が俊さんだと思うって言ったらヴィーナスがグリちゃんにベルモにUFOを貸してやれやれって強く後押ししてくるだろうし。。
それにしても、ヴィーナスが。。霊感がないはず、幽霊が見えなくてあたしに冗談半分で羨ましい、幽霊みたいってクリエイターとして、未知なるインスピレーションをおおいに与えられる謎に包まれたもの、
視える人にしか見ることができないものにはおおいにそそられるなんて会うたびにからかうように面白半分に言ってくるからそんな事は決して面白半分に言うことじゃないと叱ったりして。。。だってまだ相手が吾朗太さんだったから良かったものの、もしもとんでもない怨霊だったら。。。取り憑かれて気が狂ったり生命まで奪われる可能性もあるのに。。。
それより。。。夜にこの木蓮寺に吾朗太さんは帰ってくる。
今夜はヴィーナスが来る。今夜また、この木蓮寺で。ヴィーナスが吾朗太さんと再会したら
またヴィーナスは吾朗太さんの姿を見る事ができるんだろうか。でも、ヴィーナスと、一緒についてくるだろうグリちゃんなら話せば理解できそうだからまだしも、シュナ坊は、幽霊がこのお寺にいるって聞いたらうちのチワワ達みたいに怖がって泣くかもしれないし。。。
ベルモの妹分のチワワのミーナとココナには、怖がるから幽霊がお寺で寝泊まりしてることは絶対に内緒にするようにと木蓮和尚と約束していて、木蓮和尚自体は吾朗太さんの気配は感じるけど、もともと悪霊を寄せ付けない結界を張ってあるし、木蓮寺の蓮池には、見える人だけには見える蓮池の主様という金龍が勝手に住み着いていてこの龍は、美しい場所を棲家とし、悪霊は寄せ付けないので木蓮寺とも共存共栄でお互いウィンウィンで暗黙に結託してるし。なので、吾朗太さんは自動的に害の無い霊、もしくは善霊という事になるので木蓮和尚は吾朗太さんが木蓮寺に寝泊まりしているのを黙認してるし。だけどさすがに霊が視えるベルモが、霊が見えない妹分のチワワ達の前で吾朗太さんと喋るのは、
なんにもないところに話しかけていて不気味で頭がおかしくなったとか、幽霊と話し合っていると言えばチワワ達は絶対に怖がるので絶対に幽霊の話しをミーナやココナの前ではしないという約束をしているのだ。吾朗太さん自身にもうちのチワワ達は幽霊が見えてないし、大変失礼ながら幽霊というのをかなり怖がっていてあの霊が視える子のぴいなみたいに吾朗太さんに喜んで話しかけてくるわけじゃないから、
チワワのミーナとココナがいる時は話しかけてこないでほしいし無視しても悪く思わないでほしい、とはあらかじめ話てあるのだ。まぁ、吾朗太さんも生きている人に対してこいつは俺が視えてるなとか、視えてないなとかわかるらしいし。
今夜は、ヴィーナスと一緒にちょっと仕事で大事な相談を受けるからとでも言って
ヴィーナスと
二人でみんなから外れて吾朗太さんとちょっと話し合ってみようかな。でも、朝、たまたま偶然奇跡的に吾朗太さんの姿をヴィーナスが見ることができただけであって。。。
その時はもう今まで全然霊感がないというヴィーナスは吾朗太さんの姿は見えないかもしれないけど。
そしたら。。。吾朗太さんに。。。吾朗太さんに東京へ。。。って純ちゃんの元へ。。。って頼もう。。かな。とは言え。。でも。。。
どちらかというと、純ちゃんは誠実で穏やかで紳士的な俊さんの方が性格は似ているし。残念ながら、純ちゃんは容姿は母親の緋夏さんに似ているから。。容姿から父親がどちらかというのは探りようがなく。それなら、資質から性格からというと、優しく品がある俊さんになるのだけど。
俊さんなら以前に木蓮寺に電話をしてきて人生相談の申し込みもあり、初めておデブなベルモを見ても笑わなかったし、可愛らしいと褒めてくれたぐらいであり、40歳過ぎたおじさんだけど、お兄さんという方がふさわしい。まぁ、吾朗太さんは亡くなった二十代後半ぐらいの姿なんだけど。
きっと吾朗太さんも、生きていたら俊さんより一つ歳下ぐらいかそんなもんだろうけど、
間違いなく若々しいにいちゃんといった感じだろうな。俊さんなら連絡先、名刺もあるしパソコンにも記録があるし、連絡は取れるんだけど。。。
あなたの娘さんを助けてくださいなんて言ったらどうなんだろうか。
今日はどうしても考え事をしてしまうベルモ。今は掃除時間が終わって、お昼寝の時間なので
園児達を寝かしつけまたちょうど考え事を繰り返して。。。木蓮和尚には今夜ヴィーナスが来る。福ちゃんだけ仕事があって来れないけど、あとはグリちゃんやシュナ坊も来るみたいだからと伝えたら、やっぱり木蓮和尚はニンマリとした。パーティーというか、もてなしというかやたらお料理が好きで好きで木蓮寺は
食材など結構全国の檀家さんやご近所さんからのお裾分けや寄付がたくさんくるし。。。
木蓮和尚は小さい頃から料理が好きで好きで仕方ないのだ。でも、姉と妹ばかりで他に男性の兄弟がいないから仕方なくお坊さんになっただけで、本音はシェフになりたかったらしい。ベルモが木蓮和尚の前世が見えた事があってもやっぱりほとんど料理人で、意外だったのは、薬草や漢方や煎じていろいろ研究している魔女だった事もあり、それでもやはり、飲食に携わる関係だし、魔女と僧侶はなんとなく、俗世間から離れているというか呪文を唱えるというか多分ちょっと一般社会ではなく特殊な
世間ずれしたような世界に魂が好んでまたより進化して魂も肉体も成長するために産まれてきたのだろう。喜びも悲しみもこの世でたくさん体験経験して時にはつまずいて起き上がり魂はアップデートを繰り返して成長進化して、どんどん輝いていく。なんのためにいきているかもアリアリと自覚して、自分が輝いて世の中を照らす灯りのひとつとなる。それが生きる喜びである。
魂が嬉しくて嬉しくていつもぴょんぴょん飛び跳ね回るような本来の自分らしい人生を生きるために。
でも、木蓮和尚も今世はお坊さんに生まれてきてもやっぱり魂が喜ぶ料理をするというのは、生まれながらにしてそういう魂なのだから当たり前なのだ。
木蓮寺は幸い、植物も生き物だし、我々いきるために生命をいただく事は尊いありがたい事で感謝していただきます、という考えで特に肉食やら魚やらを禁止にしていない。ベジタリアン的な宗教があるが、植物だって生命だし、生命を奪う事に違いない。むやみな殺生はいけないが、
みんな生きるために食物連鎖はお互い様であり、われわれ生命だっていずれ土に還りバクテリアや微生物や植物の養分となるのだ。と、お互い様でありがたく感謝して生命をいただくと
食べ物の縛りはないのだ。お酒も神様だってお酒をお供えするのだから、わざわざ般若湯とごまかして隠れて飲まなくてもお酒は禁止にされていないし。結婚も縁結びや婚活寺と言われるぐらいで婚活イベントや恋愛や結婚の相談もされ、
男女の付き合いも禁止どころかむしろ子孫繁栄大賛成だし。
だからそういう庶民的でおおらかなユルイところがあるから和尚も木蓮寺を継ぐ気になったんだろう。
まぁ、それはよしとして、吾朗太さんはいつものように、夜にここへ戻ってこれば。。。だけど。。。毎晩だいたいはこの木蓮寺に吾朗太さんが常宿みたいにして戻ってくる。昼間は観光客や木蓮幼稚園で人が集まり賑わしいからだ。だけど、吾朗太さんは、記憶を取り戻したら生前の自分や自分がどうして亡くなったのかを思い出したら上に上がって昇華して転生へと進み、成仏して会えなくなってしまう。
それはもちろん、アタシもそう望んでいるし、吾朗太さんにとってもいい事なんだけど。でも、今はちょっと待ってほしい。天界に吾朗太さんが今上がれば。。純ちゃんの頼みごとは吾朗太さんにできなくなる。。
俊さんのみ、の選択肢。。。
今のところ、吾朗太さんに生前の知りうる情報を伝えても思い出せないようだった。ただ、亡くなった理由が自殺ではない事が確かだと自分では言う。アタシも、吾朗太さんは自殺をするような性格でも環境でもないとは思う。病気という事も特に病気があるとか、病気で入院したりという情報はない。病院は喧嘩などで行ったり入院したりはあるかも知れないけど。
事故か殺人か、そのどちらかだろうけど。プルメリア港で見つかった。一人でプルメリア港や一人旅をするような性格にはちょっと見えない。危ない世界でずっと生きてきて女性を利用。。。利用というか、まぁ、女性があちらから寄ってきて世話したり貢いだりだから利用って言い方はおかしいかもしれないけど。
異性には強くて上に立てるというか異性相手に自分をお金にできる魅力があって
そういう人は憧れられる反面、モテない男性や目当ての女性を吾朗太さんにとられたり、たくさんのなかの一人なだけどいう立ち場に我慢できなくなった女性や相手にされない女性やすったもんだの痴情のもつれを起こした女性やらいつ刺されてもおかしくない状況ではある。ましてや、弱いところにつけ込んだ闇金なんかやってたみたいだし。闇金は勿論違法行為だけど吾朗太さんは全く悪くないと言うだって、最初っから闇金と謳ってるんだから。マトモなところじゃねーんだし。そこでしか借りられないような事をした奴を救ってやっているみたいに考えてる。。まぁ。。。たしかに金にだらしないとか、下心スケベ心満々に簡単に金持ちになれますみたいな事にまんまと乗ったり、自分に全く気がないホストに見栄を張ったりボケるとか。。。そりゃあ、まぁ、お金は怒って逃げて行って当たり前なのだ。ベルモは時々お金に話しかけられる。お賽銭などを集めたり、檀家さんからのご寄付だったり、幼稚園の集金とか、
時々お金がベルモに話しかけてくるのだ。木蓮寺は無理矢理お金を引っ張る宗教じゃないからまた来たいし安心できるだから木蓮寺にお金が集まるし、また遊びに出て行ってもここは素敵だよとお金は友達を連れて木蓮寺に帰ってくるのだ。変な宗教で
信者を騙して狂わせてまで私たちを追いかけて来られると逃げたくなるって。。お金というのは前向きな行動好きで、無理矢理拘束的に束縛されるのを嫌いガツガツ無理矢理溜めてケチってもだめらしい。無駄な死に金浪費はもってのほかだし。生活を維持していく消費はさておき、前向きな生き金としての投資としてきっと、大きくなって返ってくるぞと喜んで旅立っていくみたい。
吾朗太さんに、悪いけど吾朗太さんは生前反社会生まれでホストをやっていたり、うんぬんかんぬんベルモは吾朗太さんに生前情報を流して、で、本当に申し訳ないけど吾朗太さんさ、闇金もやってたんだってと、少しでも早く吾朗太さんが生前を思い出すのを願って言いづらいけど傷つかないかハラハラ気を遣いながら真実らしき情報を伝えても、
吾朗太さんは傷つくどころかなんで申し訳ないんだ闇金なんて優しいだろ、世間から信用もない金貸しに見捨てられたような奴らに金を貸してやるんだぞ。闇金ぐらいにしか相手にされないやつに最後の救い手を差し伸べてやるんだ。利息なんか高くて当たり前だろうに。必死こいて働いたり売り飛ばされたり腎臓肝臓売っても生きていけるやつは生きていけるんだぞ。俺なんか、死んだんだぞ、それにお前は生まれながら金持ちんちに育って今も金が稼げるし金がない奴の気持ちが全くわからんから正義ぶるんだニッチもさっちも行かないやつに闇金は最後の砦でありがたいだろうに。
全く悪いどころか、いい事をしてるとしか思えないだろなんていう。。。
そういう人もいるんだたしかに闇金だってはっきり言ってるのに借りる人も悪いし借りた方も違法金利に携わってるけどさ。
ベルモは言葉に詰まるけど。お前はいい環境で育てられてるだろうから正義ぶれるんだの、生きているだろうにだの、いろいろ言われると、たしかに自分には最適なところで育てられてきて、身に有り余る贅沢だと感謝してる。養女だけどそんなこと赤ちゃんの時から知ってるし。むしろ、実の親元で暮らすよりどう考えても自分にはこの環境がフィットしてるし。とても幸せだと思えるし、お前なんか幸せな奴の視点でしか物を見れないから偽善者みたいに正義ぶるんだと言われたら。。
でも。。。今はそんなことで。あれこれ考え事を。。。あっそうだった。。。笑〜さんから、また吾朗太さんの情報がTV局に寄せられてきたって。
そうだ、PDFが。。お昼寝時間中だし、ベルモは笑〜からのPDFの閲覧のためにパソコンを立ち上げようと思ったのだけど。。。
「テンテー、キャハハ」ぴいなやエマが起きてきて、毛布にくるまりながら寝れないので絵本を読んでとベルモの作務衣を引っ張ってきた、お昼寝の時間なんだけど、たしかに眠気は自然にくるものであり、寝ろと言っても眠れない子もいる。。。ウーン。。。仕方ないなぁ。。。笑〜からの情報も気になるけど。。。
まずは、お姫様の絵本でも読んであげて。。眠れないお姫様達を眠りの世界にいざなうか。。。とはいえ。。?ぴいなやエマが持ってきたのは。。。ヤマンバの話し。。。眠くなるどころか。。。目が覚めるような。。。ぴいなのママのマゼンダさんがぴいながお姫様の絵本ではなくヤマンバの話しを好むなんて耳に入ったらウチの姫が〜と、大騒ぎだろう。。。マゼンダさんようやくの女の子、ぴいなはお姫様のイメージなのだ。。。
ベルモは笑〜からの情報を気にしつつも、今は幼稚園の先生の仕事優先だしと、ぴいなやエマにひきずられていきました。
同時刻、プルメリア島西、プルメリア港。
プルメリア港はいつもと変わらぬ昼下がりの風景。船や水上飛行機、
様々な人が行き交い。。。
ホストクラブ熱帯夜のキャストの饗と駿栄はバケツいっぱいに極楽鳥花。。。エキゾチックなストレリチアの花を抱えて。。
その様子をなんとなく、少し離れたところから吾朗太さんは見ていました。あれは。。。自分が死んだプルメリア港へ。。会った事もないけど、饗と駿栄は仲良く、そして真摯に伝説のホストだった氷室終夜。。。生前の吾朗太さんにお弔いに花を手向けにきた。残念ながら、吾朗太さんには氷室終夜だった頃の生前の記憶はなく。。。
時間は少し、さかのぼり。。。
「あっ、そうなんだ。。。彼ら、あの人に。。。」
プルメリア島から特別に神楽町市に仕事に来ていた
オーガストさんはオーガストさんから許可を得てシャロンさんに極楽鳥花を摘んでいる
饗と駿栄からLINEが入っていました。二人は
極楽鳥花を摘んでオーガストさんが話しかけたあのキンキラキンのハリネズミ幽霊。。どうやら彼らの社長が働いていた新宿の店の伝説のホストの氷室終夜氏という事で、彼にも極楽鳥花をプルメリア港へ捧げたいというLINEが来て。
もちろん快くオッケーしそして、いま、待っているお客様のオメガさんの事を考えながら。。
あの人はいい人だよ。
君達二人が祈ってあげたらきっと彼は天国に行けると思う。。。と、饗と駿栄にLINEを返して。。
彼は。。。氷室終夜さん。。彼は上がる、多分もう成仏が近い。。。なぜか、オーガストさんは確信的に氷室終夜。。。吾朗太さんはもうすぐ昇華。。天国へと旅立つのではと。。
そんな直感が。。。
幼稚園教師
森沢ベルモは、木蓮寺幼稚園のお昼寝時間。。。頭の中は、明日のことでいっぱいだった。
明日の午前中に純ちゃんの父親が吾朗太さんか俊さんかのどちらかを本堂のご本尊様にお伝えする。もう、時間がない。。。それによって。。純ちゃんの今後は。。
今夜はベルモのきょうだいのヴィーナスが木蓮寺にやってくる。同居している幼なじみのグリちゃんやシュナ坊も一緒にグリちゃんのUFOでやってくるらしいけど
事情を話して
明日、そのUFOをグリちゃんに借りなければいけなくなるかもしれない、もしも、俊さんが。。。って事ならば、瞬間移動で東京の純ちゃんの元へいけるグリちゃんのUFOスプラッシュシールドが必要だし。吾朗太さんなら。。。幽霊だから念じれば東京へ飛んでいける。。。
でも。。。どうしよう。。。グリちゃんなら事情をきちんと話せばUFOを貸してくれるだろうし、それこそ父親が俊さんだと思うって言ったらヴィーナスがグリちゃんにベルモにUFOを貸してやれやれって強く後押ししてくるだろうし。。
それにしても、ヴィーナスが。。霊感がないはず、幽霊が見えなくてあたしに冗談半分で羨ましい、幽霊みたいってクリエイターとして、未知なるインスピレーションをおおいに与えられる謎に包まれたもの、
視える人にしか見ることができないものにはおおいにそそられるなんて会うたびにからかうように面白半分に言ってくるからそんな事は決して面白半分に言うことじゃないと叱ったりして。。。だってまだ相手が吾朗太さんだったから良かったものの、もしもとんでもない怨霊だったら。。。取り憑かれて気が狂ったり生命まで奪われる可能性もあるのに。。。
それより。。。夜にこの木蓮寺に吾朗太さんは帰ってくる。
今夜はヴィーナスが来る。今夜また、この木蓮寺で。ヴィーナスが吾朗太さんと再会したら
またヴィーナスは吾朗太さんの姿を見る事ができるんだろうか。でも、ヴィーナスと、一緒についてくるだろうグリちゃんなら話せば理解できそうだからまだしも、シュナ坊は、幽霊がこのお寺にいるって聞いたらうちのチワワ達みたいに怖がって泣くかもしれないし。。。
ベルモの妹分のチワワのミーナとココナには、怖がるから幽霊がお寺で寝泊まりしてることは絶対に内緒にするようにと木蓮和尚と約束していて、木蓮和尚自体は吾朗太さんの気配は感じるけど、もともと悪霊を寄せ付けない結界を張ってあるし、木蓮寺の蓮池には、見える人だけには見える蓮池の主様という金龍が勝手に住み着いていてこの龍は、美しい場所を棲家とし、悪霊は寄せ付けないので木蓮寺とも共存共栄でお互いウィンウィンで暗黙に結託してるし。なので、吾朗太さんは自動的に害の無い霊、もしくは善霊という事になるので木蓮和尚は吾朗太さんが木蓮寺に寝泊まりしているのを黙認してるし。だけどさすがに霊が視えるベルモが、霊が見えない妹分のチワワ達の前で吾朗太さんと喋るのは、
なんにもないところに話しかけていて不気味で頭がおかしくなったとか、幽霊と話し合っていると言えばチワワ達は絶対に怖がるので絶対に幽霊の話しをミーナやココナの前ではしないという約束をしているのだ。吾朗太さん自身にもうちのチワワ達は幽霊が見えてないし、大変失礼ながら幽霊というのをかなり怖がっていてあの霊が視える子のぴいなみたいに吾朗太さんに喜んで話しかけてくるわけじゃないから、
チワワのミーナとココナがいる時は話しかけてこないでほしいし無視しても悪く思わないでほしい、とはあらかじめ話てあるのだ。まぁ、吾朗太さんも生きている人に対してこいつは俺が視えてるなとか、視えてないなとかわかるらしいし。
今夜は、ヴィーナスと一緒にちょっと仕事で大事な相談を受けるからとでも言って
ヴィーナスと
二人でみんなから外れて吾朗太さんとちょっと話し合ってみようかな。でも、朝、たまたま偶然奇跡的に吾朗太さんの姿をヴィーナスが見ることができただけであって。。。
その時はもう今まで全然霊感がないというヴィーナスは吾朗太さんの姿は見えないかもしれないけど。
そしたら。。。吾朗太さんに。。。吾朗太さんに東京へ。。。って純ちゃんの元へ。。。って頼もう。。かな。とは言え。。でも。。。
どちらかというと、純ちゃんは誠実で穏やかで紳士的な俊さんの方が性格は似ているし。残念ながら、純ちゃんは容姿は母親の緋夏さんに似ているから。。容姿から父親がどちらかというのは探りようがなく。それなら、資質から性格からというと、優しく品がある俊さんになるのだけど。
俊さんなら以前に木蓮寺に電話をしてきて人生相談の申し込みもあり、初めておデブなベルモを見ても笑わなかったし、可愛らしいと褒めてくれたぐらいであり、40歳過ぎたおじさんだけど、お兄さんという方がふさわしい。まぁ、吾朗太さんは亡くなった二十代後半ぐらいの姿なんだけど。
きっと吾朗太さんも、生きていたら俊さんより一つ歳下ぐらいかそんなもんだろうけど、
間違いなく若々しいにいちゃんといった感じだろうな。俊さんなら連絡先、名刺もあるしパソコンにも記録があるし、連絡は取れるんだけど。。。
あなたの娘さんを助けてくださいなんて言ったらどうなんだろうか。
今日はどうしても考え事をしてしまうベルモ。今は掃除時間が終わって、お昼寝の時間なので
園児達を寝かしつけまたちょうど考え事を繰り返して。。。木蓮和尚には今夜ヴィーナスが来る。福ちゃんだけ仕事があって来れないけど、あとはグリちゃんやシュナ坊も来るみたいだからと伝えたら、やっぱり木蓮和尚はニンマリとした。パーティーというか、もてなしというかやたらお料理が好きで好きで木蓮寺は
食材など結構全国の檀家さんやご近所さんからのお裾分けや寄付がたくさんくるし。。。
木蓮和尚は小さい頃から料理が好きで好きで仕方ないのだ。でも、姉と妹ばかりで他に男性の兄弟がいないから仕方なくお坊さんになっただけで、本音はシェフになりたかったらしい。ベルモが木蓮和尚の前世が見えた事があってもやっぱりほとんど料理人で、意外だったのは、薬草や漢方や煎じていろいろ研究している魔女だった事もあり、それでもやはり、飲食に携わる関係だし、魔女と僧侶はなんとなく、俗世間から離れているというか呪文を唱えるというか多分ちょっと一般社会ではなく特殊な
世間ずれしたような世界に魂が好んでまたより進化して魂も肉体も成長するために産まれてきたのだろう。喜びも悲しみもこの世でたくさん体験経験して時にはつまずいて起き上がり魂はアップデートを繰り返して成長進化して、どんどん輝いていく。なんのためにいきているかもアリアリと自覚して、自分が輝いて世の中を照らす灯りのひとつとなる。それが生きる喜びである。
魂が嬉しくて嬉しくていつもぴょんぴょん飛び跳ね回るような本来の自分らしい人生を生きるために。
でも、木蓮和尚も今世はお坊さんに生まれてきてもやっぱり魂が喜ぶ料理をするというのは、生まれながらにしてそういう魂なのだから当たり前なのだ。
木蓮寺は幸い、植物も生き物だし、我々いきるために生命をいただく事は尊いありがたい事で感謝していただきます、という考えで特に肉食やら魚やらを禁止にしていない。ベジタリアン的な宗教があるが、植物だって生命だし、生命を奪う事に違いない。むやみな殺生はいけないが、
みんな生きるために食物連鎖はお互い様であり、われわれ生命だっていずれ土に還りバクテリアや微生物や植物の養分となるのだ。と、お互い様でありがたく感謝して生命をいただくと
食べ物の縛りはないのだ。お酒も神様だってお酒をお供えするのだから、わざわざ般若湯とごまかして隠れて飲まなくてもお酒は禁止にされていないし。結婚も縁結びや婚活寺と言われるぐらいで婚活イベントや恋愛や結婚の相談もされ、
男女の付き合いも禁止どころかむしろ子孫繁栄大賛成だし。
だからそういう庶民的でおおらかなユルイところがあるから和尚も木蓮寺を継ぐ気になったんだろう。
まぁ、それはよしとして、吾朗太さんはいつものように、夜にここへ戻ってこれば。。。だけど。。。毎晩だいたいはこの木蓮寺に吾朗太さんが常宿みたいにして戻ってくる。昼間は観光客や木蓮幼稚園で人が集まり賑わしいからだ。だけど、吾朗太さんは、記憶を取り戻したら生前の自分や自分がどうして亡くなったのかを思い出したら上に上がって昇華して転生へと進み、成仏して会えなくなってしまう。
それはもちろん、アタシもそう望んでいるし、吾朗太さんにとってもいい事なんだけど。でも、今はちょっと待ってほしい。天界に吾朗太さんが今上がれば。。純ちゃんの頼みごとは吾朗太さんにできなくなる。。
俊さんのみ、の選択肢。。。
今のところ、吾朗太さんに生前の知りうる情報を伝えても思い出せないようだった。ただ、亡くなった理由が自殺ではない事が確かだと自分では言う。アタシも、吾朗太さんは自殺をするような性格でも環境でもないとは思う。病気という事も特に病気があるとか、病気で入院したりという情報はない。病院は喧嘩などで行ったり入院したりはあるかも知れないけど。
事故か殺人か、そのどちらかだろうけど。プルメリア港で見つかった。一人でプルメリア港や一人旅をするような性格にはちょっと見えない。危ない世界でずっと生きてきて女性を利用。。。利用というか、まぁ、女性があちらから寄ってきて世話したり貢いだりだから利用って言い方はおかしいかもしれないけど。
異性には強くて上に立てるというか異性相手に自分をお金にできる魅力があって
そういう人は憧れられる反面、モテない男性や目当ての女性を吾朗太さんにとられたり、たくさんのなかの一人なだけどいう立ち場に我慢できなくなった女性や相手にされない女性やすったもんだの痴情のもつれを起こした女性やらいつ刺されてもおかしくない状況ではある。ましてや、弱いところにつけ込んだ闇金なんかやってたみたいだし。闇金は勿論違法行為だけど吾朗太さんは全く悪くないと言うだって、最初っから闇金と謳ってるんだから。マトモなところじゃねーんだし。そこでしか借りられないような事をした奴を救ってやっているみたいに考えてる。。まぁ。。。たしかに金にだらしないとか、下心スケベ心満々に簡単に金持ちになれますみたいな事にまんまと乗ったり、自分に全く気がないホストに見栄を張ったりボケるとか。。。そりゃあ、まぁ、お金は怒って逃げて行って当たり前なのだ。ベルモは時々お金に話しかけられる。お賽銭などを集めたり、檀家さんからのご寄付だったり、幼稚園の集金とか、
時々お金がベルモに話しかけてくるのだ。木蓮寺は無理矢理お金を引っ張る宗教じゃないからまた来たいし安心できるだから木蓮寺にお金が集まるし、また遊びに出て行ってもここは素敵だよとお金は友達を連れて木蓮寺に帰ってくるのだ。変な宗教で
信者を騙して狂わせてまで私たちを追いかけて来られると逃げたくなるって。。お金というのは前向きな行動好きで、無理矢理拘束的に束縛されるのを嫌いガツガツ無理矢理溜めてケチってもだめらしい。無駄な死に金浪費はもってのほかだし。生活を維持していく消費はさておき、前向きな生き金としての投資としてきっと、大きくなって返ってくるぞと喜んで旅立っていくみたい。
吾朗太さんに、悪いけど吾朗太さんは生前反社会生まれでホストをやっていたり、うんぬんかんぬんベルモは吾朗太さんに生前情報を流して、で、本当に申し訳ないけど吾朗太さんさ、闇金もやってたんだってと、少しでも早く吾朗太さんが生前を思い出すのを願って言いづらいけど傷つかないかハラハラ気を遣いながら真実らしき情報を伝えても、
吾朗太さんは傷つくどころかなんで申し訳ないんだ闇金なんて優しいだろ、世間から信用もない金貸しに見捨てられたような奴らに金を貸してやるんだぞ。闇金ぐらいにしか相手にされないやつに最後の救い手を差し伸べてやるんだ。利息なんか高くて当たり前だろうに。必死こいて働いたり売り飛ばされたり腎臓肝臓売っても生きていけるやつは生きていけるんだぞ。俺なんか、死んだんだぞ、それにお前は生まれながら金持ちんちに育って今も金が稼げるし金がない奴の気持ちが全くわからんから正義ぶるんだニッチもさっちも行かないやつに闇金は最後の砦でありがたいだろうに。
全く悪いどころか、いい事をしてるとしか思えないだろなんていう。。。
そういう人もいるんだたしかに闇金だってはっきり言ってるのに借りる人も悪いし借りた方も違法金利に携わってるけどさ。
ベルモは言葉に詰まるけど。お前はいい環境で育てられてるだろうから正義ぶれるんだの、生きているだろうにだの、いろいろ言われると、たしかに自分には最適なところで育てられてきて、身に有り余る贅沢だと感謝してる。養女だけどそんなこと赤ちゃんの時から知ってるし。むしろ、実の親元で暮らすよりどう考えても自分にはこの環境がフィットしてるし。とても幸せだと思えるし、お前なんか幸せな奴の視点でしか物を見れないから偽善者みたいに正義ぶるんだと言われたら。。
でも。。。今はそんなことで。あれこれ考え事を。。。あっそうだった。。。笑〜さんから、また吾朗太さんの情報がTV局に寄せられてきたって。
そうだ、PDFが。。お昼寝時間中だし、ベルモは笑〜からのPDFの閲覧のためにパソコンを立ち上げようと思ったのだけど。。。
「テンテー、キャハハ」ぴいなやエマが起きてきて、毛布にくるまりながら寝れないので絵本を読んでとベルモの作務衣を引っ張ってきた、お昼寝の時間なんだけど、たしかに眠気は自然にくるものであり、寝ろと言っても眠れない子もいる。。。ウーン。。。仕方ないなぁ。。。笑〜からの情報も気になるけど。。。
まずは、お姫様の絵本でも読んであげて。。眠れないお姫様達を眠りの世界にいざなうか。。。とはいえ。。?ぴいなやエマが持ってきたのは。。。ヤマンバの話し。。。眠くなるどころか。。。目が覚めるような。。。ぴいなのママのマゼンダさんがぴいながお姫様の絵本ではなくヤマンバの話しを好むなんて耳に入ったらウチの姫が〜と、大騒ぎだろう。。。マゼンダさんようやくの女の子、ぴいなはお姫様のイメージなのだ。。。
ベルモは笑〜からの情報を気にしつつも、今は幼稚園の先生の仕事優先だしと、ぴいなやエマにひきずられていきました。
同時刻、プルメリア島西、プルメリア港。
プルメリア港はいつもと変わらぬ昼下がりの風景。船や水上飛行機、
様々な人が行き交い。。。
ホストクラブ熱帯夜のキャストの饗と駿栄はバケツいっぱいに極楽鳥花。。。エキゾチックなストレリチアの花を抱えて。。
その様子をなんとなく、少し離れたところから吾朗太さんは見ていました。あれは。。。自分が死んだプルメリア港へ。。会った事もないけど、饗と駿栄は仲良く、そして真摯に伝説のホストだった氷室終夜。。。生前の吾朗太さんにお弔いに花を手向けにきた。残念ながら、吾朗太さんには氷室終夜だった頃の生前の記憶はなく。。。
時間は少し、さかのぼり。。。
「あっ、そうなんだ。。。彼ら、あの人に。。。」
プルメリア島から特別に神楽町市に仕事に来ていた
オーガストさんはオーガストさんから許可を得てシャロンさんに極楽鳥花を摘んでいる
饗と駿栄からLINEが入っていました。二人は
極楽鳥花を摘んでオーガストさんが話しかけたあのキンキラキンのハリネズミ幽霊。。どうやら彼らの社長が働いていた新宿の店の伝説のホストの氷室終夜氏という事で、彼にも極楽鳥花をプルメリア港へ捧げたいというLINEが来て。
もちろん快くオッケーしそして、いま、待っているお客様のオメガさんの事を考えながら。。
あの人はいい人だよ。
君達二人が祈ってあげたらきっと彼は天国に行けると思う。。。と、饗と駿栄にLINEを返して。。
彼は。。。氷室終夜さん。。彼は上がる、多分もう成仏が近い。。。なぜか、オーガストさんは確信的に氷室終夜。。。吾朗太さんはもうすぐ昇華。。天国へと旅立つのではと。。
そんな直感が。。。
2023年03月03日
マリッジセレブレーション350誰かを想う優しい時間に。。。
「えー嘘でしょ。。トシが幽霊信じてるの、意外。。。」駿栄が意外そうに言う。同じくプルメリア港区で
二人の住まいにほど近いオーガストさんの民家を優しく包むストレリチアの群れの中で駿栄と饗はオーガストさんのハイヤーのお客様でもあり、饗の太客でもある未亡人の女社長シャロンさんのバースデーに合わせてシャロンさんの大好きなストレリチアをオーガストさんの頼みと許可を得て2人で摘みに来た。のは、いいんだけど。。さっきから、なんか。。誰かに見られているような、なんらかな気配を霊感がないと言う駿栄と饗でも、さっきからずーっと誰かいるような不思議な感覚。。。
キョロキョロする二人。。。だけど、遠くに人の声や波の音がするだけで、二人のそばにはもちろん人影はなく。。
ただ、
穏やかで優しい静かな時間が流れていくだけでした。
トシ、というのは饗の本名歳三のトシ、でルームシェアしているし、プライベートでは駿栄も饗の事はトシと呼んでいます。
そんな二人を、幽霊の吾朗太さんがなんとなくそばで見つめていました。さっきは、神楽町市の海辺で自分が見える仕事中のオーガストさんを見つけて、別に彼だけなら挨拶や邪魔にならない程度の少し話をするのもお客が一緒にいたので自分の姿が見えない様に神経を集中させて様子を見ていたら、オーガストさんには見つからないものの、浜辺を盲目らしい若いお客に案内していたオーガストさんのところに、会社の会長が凄い車に乗ってやってきたいったい家が何軒建つんだというくらいくらくらめまいがするほどの幻の高級車に圧倒されているとそれは、どうも福の神のようで。。。奴は自分の姿に口を出さないにしろ確実に気づいている。。。別に追い払ったり睨まれはしなかったけど
福の神に姿が見つかり気まずいままにまた吾朗太さんはプルメリア島へと戻って。。で、急に思い立ちオーガストさんの家のストレリチア畑へやってきたものの、いつかこの近くで見た若い二人のホストが先客でいたのだ。この二人には吾朗太さんの姿が見えないものの、なんだか気配を感じるけど、でも嫌な気配ではなく。。。聞き耳を立てると、吾朗太さんが生前ホストをしていた源氏名の氷室終夜だの、ストレリチア。。というか、極楽鳥夜、ストレリチヤという店の名前を話しに出してきて
思わず吾朗太さんは二人が霊感がないのをいいことにさらに近づいてさらに聞き耳を立てました。まぁ、自分の姿は見えないものの、盗み聞きは良くないけど見つかったら見つかったで、別に。。。盗み聞き以上二人に危害を加えるでもないしな。。。
それよりも、二人の話でなにか自分が生前の記憶を思い出すのではないかと期待がある、
氷室終夜という源氏名も、極楽鳥夜という店名も、どちらも生前そうだったんだって、と教えてもらったにしろ、自分では初めて聞く名前で全く実感がないからだ。残念ながら。、
駿栄という知性的な感じのビーグルの方はトシと呼ばれたフェネック狐が幽霊の事を口にするのが意外だったらしい。そのトシの方が、「別に、そーゆーの見えるとかじゃねーんだけどさ。オトンが変な写真持ってた事あって。まぁ、変なって言ってもオトンが社員旅行かなんかで。。山かなんかの写真だけど。。虹色の昔の人みたいな。。?虹色の光の爺さんみたいなのが写ってて。。姉ちゃんとギャアギャア言ってたんだけど。まぁ、綺麗なキラキラした虹色で穏やかで。。どう見ても気持ち悪いわけじゃねーし、姉ちゃんは神様じゃねーかって言うし。。オトンは心霊写真とか神霊番組とか全く興味ないし全然見ないしそーゆーの関心ないからわざわざ加工したわけじゃねーだろうしな。。。だから平気でそんな写真アルバムに貼ってあったんだけど。。。そういう話しを信じないというか、全然関心がない人でもそんな不思議なもんを持ってるとなると。。。俺、故郷が沖縄で心霊スポット結構あるんだけどさ。俺は視えないし別に感じるもんもないんだけど。。で、近所の爺婆は変なとこへいくな、取り憑かれたらどうするってうるさかったけど俺らヤンチャで馬鹿みたいに肝試しやったり、オトンは幽霊なんか信じてないからなんも言わんかったけど。でも、俺らの連れじゃないけどさー
ガキの時からどー考えても嘘をつかないような奴がいきなり授業中に取り憑かれてスッゲー大人しい奴だったけど学校で狂ったみたいに暴れてユタの人が来て祈祷してたの見たことあるし。。。あれは、どー考えてもガキの演技ではムリだろ。。。」「わ。。。ま、現実に幽霊見なくても。。。どう考えても嘘をつかない人が取り憑かれたり変な写真持ってたり。。。そーゆーの目にするとどうも信じないってわけにはいかなくなるね。。。」ビーグル犬とフェネック狐。。。
吾朗太さんの目の前にいるこの二人は、どうも、話しからすると。。オーガストさんの知り合いで、金持ちのお客をオーガストさんに紹介したかなんかで、その客が誕生日か特別な日でこのオーガストさんちのストレリチアをその金持ちのお客の為に摘みにきたらしい。
ま、女は単純に花束に喜ぶだろーし、女は特別に好きな花がある奴が多いだろう。。。ましてや、好きな花をわざわざ好きな男が買ってくる以上に
時間と手間をかけて摘んできた、と言ったら。。
参るだろうなぁ。それにしてもさ、俺は生前にホストをしながら、ホストのスカウトもしていたらしい。木蓮寺の俺が視える
ブー子がいろいろ教えてくれた。もちろん俺にそんな自覚はないけど。かなりのハンパない目利きだったらしく、俺のスカウトしたホストはどんどん売れていったんだと
ブー子が情報を集めた。
あっ、もしそうならいまこの目の前にいる二人も当時の俺はスカウトしていただろうな。。。多分。。。
ブー子は、俺が多分かなり余裕がある性格だったんじゃないかと言う。ヤクザの息子でどうしようもないけど類稀なイケメンで甘やかされてかなりわがままだけど、父親から寵愛されて、上の兄二人や父親の本妻からは疎まれたけど下の二人の兄からはかなり大事にされていたらしいし。。生まれながらにして愛情にもお金にも不自由なく可愛がられて育ってきたのか、だから、自分より魅力的で売れそうなホストが出てくる危機よりも、女性はイケメン好きだがタイプ別だろうと、
イケメンとか魅力的なとか、売れそうな多様なタイプのホストをスカウトしたり、社長のマヒルさんという人に勧めていたらしい。出来る男性や魅力的な男性を蹴落として自分がお山の大将でいる事がプライド的に許せなかったようで、イイ男がでてきたら、自分も負けじと自分を磨く研磨剤や刺激にするタイプというか。。。へー吾朗太さんは、ベルモのブー子に調べた生前の様子をあれこれといろいろ伝えられたものの。。
それはいい男をスカウトすりゃ金が入ってくるからだろうに。だいたい、自分より格下みたいな感じのくだらない男をスカウトして自分の手下にするなんて。。。そんな惨めな。。それこそ自分が惨めになってくる。だけど、今日もこの二人、駿栄と饗を見ていると。。
もしかして。。もしかしたら、俺も。。こいつらスカウトするな、自分がホストで生きてたら。
饗の方は俺に雰囲気が似てるしヤンチャも愛嬌で母性本能をくすぐるだろう。駿栄の方は俺とは全然違うタイプだけど、知性的で性格良さそうだし、女が好きな誠実な人というジェントルマンタイプだし。友人として付き合うなら紳士的で穏やかで友情に厚そうだし、自分とは全然違うタイプだけど仲良くなれそうだ。
熱帯夜という店に勤務しているようだが。。。吾朗太さんは
昼間フラフラ街中を適当に徘徊してるせいか、
いつもなんだか夜には定宿の木蓮寺に戻っている吾朗太さんだったが
いいこと考えた
あえて今度はこいつらの職場についてってみようか、まぁ、お客や従業員で霊感があるやつに見つかっては大騒ぎになるからあれだけど、
今日のオーガストさんに見つからなかったみたいに、気合いを込めて気配を消せばなんとかなる。。。そうだ、どうせ、コイツら話には金持ちのいま摘んだ花もらいのイロキチ婆さんが店に来ると言うし、ビーグルの方はもしかして休み
かもしれんけどでも、少なくともフェネックの方は絶対店に出勤するよな。。。
なぜか心に引っかかってる
この二人が以前に言っていたマヒルという男も。。。この二人の社長の昔働いていた恩人だと言う。。。マヒルというのは俺の働いていた極楽鳥夜の社長だったらしい。。。働いていた時はオヤジのように俺を寵愛していたらしいが、残念ながらそんな実感がない、なんにもわからない。。でも、
社長の顔は全く忘れて実感がないけど。。マヒルという名前は、名前だけはどうにも引っかかっている。
コイツら、駿栄と饗の熱帯夜という店の朔夜とか言う社長はそのマヒルという男の元従業員って事は。。。俺の同期とか、もしかしたら俺がスカウトした奴かもしれん。。。店にとってもかなり太客らしい饗の金持ち婆さんのバースデーって事は。。。その朔夜って社長も今夜は店に来る可能性は高い。。。朔夜って社長は、俺を寵愛していたマヒルに恩を感じてるなら俺にも結構関係ある奴かもしれないし。。。
なんせ、生前に、剣崎吾朗太である自覚と、俺がどうやって死んだのか死因がわかれば、俺は昇華して転生するチャンスが与えられる。。生まれ変わって。。。生まれ変わる、か。。。
今度はもう、ヤクザはいい、、だけどヤクザかもしれん。きっとヤクザだろうなぁ。。。でも、金や愛情に溢れて注がれた人生というのには感謝を感じる。
ブー子は生まれ変わったら前世の記憶はなくなるからと言う。。。魂が成長する、修行のような遊びのような喜びも悲しみも経験体験して本当の自分に戻るために魂は生まれ変わって自分が輝いてお互いが各々に輝きあって世の中を照らし出して自他社会を発展させていくようだ。そんなのは、現世のブー子は死んだ事があるわけでもないし。ベルモのブー子が適当に上手いことを言って檀家を洗脳するためにお綺麗にヨイショするだけかもしれないが。自分というのはこの世に一人きりで、例え魂が生まれ変わっても今世は一度っきり。
なんだか、信じたくなった。どうしてもこのオーガストさんの家に無性に来たくてたまらないというより
むしろ、行かなければならないと衝動的にここへ来てしまったのは、多分
コイツらに会って、コイツらの職場に着いていく事を思いつき、俺の生前を実感する手がかりとなるかもしれないなにかが待っているかもしれないかも。。。
吾朗太さんがハッと、インスピレーションが湧いてきたというか、もしかして。。。生前の自分への真実の扉に手をかけるかもとまるで追い風というか、神風が吹いたように
不思議な力に押されるかのように。
なんとなくだけどそんな気がしてならないような。。。
そんな時、駿栄というビーグルが、「ね、これさ、まぁ、もうちょっと貰って今からプルメリア港へ行かない」饗に言う。。。すると、饗が、
「あっ、もしかして。。。その、プルメリア港で発見されたその、氷室終夜って伝説のホストに。。。」
「そう、朔夜社長が東京へ帰ってマヒル社長の墓前にこの花を捧げてるみたいだけど、この花のイメージって、そのマヒル社長が寵愛してたって、氷室終夜さんって感じなんでしょ。オーガストさんも、その終夜さんの幽霊に話しかけたみたいだし。。。なんとなく、この花って、憎めないって言うか。。。ホストにはよく似合う。。。」
「ウーン、確かに。シャロンさんが、ストレリチアは花言葉がなんとなーく、ホストぴったりで。恋の伊達者とか気取った恋とか。。。小さな頃から好きだけどまるで、自分が将来ホストに飲みに行く未来予想みたいに好きになったし、なんだか、賑やかで華やかで歓喜めいて。。そして謎めいて。。。だから、好きになったのかも、なんて言ってたなぁ。。。」
あっ。。。
会ったこともないけれど、これもご縁だし、と、二人はじゃあ、オーガストさんにLINEしとかなきゃ、氷室さんの、あのオーガストさんが出会った港で亡くなった若いホスト氷室終夜さんに僕たちも追悼します、ストレリチア、余分に分けてくださいって。。。と楽しそうに話し合ってストレリチアを摘んでいる。。。
二人はこの後、いっぱいのストレリチアの花束をかかえて。。。
港へ。。。氷室終夜さんが見つかったプルメリア港で。ストレリチアで氷室終夜。。。吾朗太さんを追悼するようだ。
会った事もない
俺の。。ために。。か。
吾朗太さんはなんだか。。。こみあげるものがあり、もう一度生まれ変わってみたいと思いました。
二人の住まいにほど近いオーガストさんの民家を優しく包むストレリチアの群れの中で駿栄と饗はオーガストさんのハイヤーのお客様でもあり、饗の太客でもある未亡人の女社長シャロンさんのバースデーに合わせてシャロンさんの大好きなストレリチアをオーガストさんの頼みと許可を得て2人で摘みに来た。のは、いいんだけど。。さっきから、なんか。。誰かに見られているような、なんらかな気配を霊感がないと言う駿栄と饗でも、さっきからずーっと誰かいるような不思議な感覚。。。
キョロキョロする二人。。。だけど、遠くに人の声や波の音がするだけで、二人のそばにはもちろん人影はなく。。
ただ、
穏やかで優しい静かな時間が流れていくだけでした。
トシ、というのは饗の本名歳三のトシ、でルームシェアしているし、プライベートでは駿栄も饗の事はトシと呼んでいます。
そんな二人を、幽霊の吾朗太さんがなんとなくそばで見つめていました。さっきは、神楽町市の海辺で自分が見える仕事中のオーガストさんを見つけて、別に彼だけなら挨拶や邪魔にならない程度の少し話をするのもお客が一緒にいたので自分の姿が見えない様に神経を集中させて様子を見ていたら、オーガストさんには見つからないものの、浜辺を盲目らしい若いお客に案内していたオーガストさんのところに、会社の会長が凄い車に乗ってやってきたいったい家が何軒建つんだというくらいくらくらめまいがするほどの幻の高級車に圧倒されているとそれは、どうも福の神のようで。。。奴は自分の姿に口を出さないにしろ確実に気づいている。。。別に追い払ったり睨まれはしなかったけど
福の神に姿が見つかり気まずいままにまた吾朗太さんはプルメリア島へと戻って。。で、急に思い立ちオーガストさんの家のストレリチア畑へやってきたものの、いつかこの近くで見た若い二人のホストが先客でいたのだ。この二人には吾朗太さんの姿が見えないものの、なんだか気配を感じるけど、でも嫌な気配ではなく。。。聞き耳を立てると、吾朗太さんが生前ホストをしていた源氏名の氷室終夜だの、ストレリチア。。というか、極楽鳥夜、ストレリチヤという店の名前を話しに出してきて
思わず吾朗太さんは二人が霊感がないのをいいことにさらに近づいてさらに聞き耳を立てました。まぁ、自分の姿は見えないものの、盗み聞きは良くないけど見つかったら見つかったで、別に。。。盗み聞き以上二人に危害を加えるでもないしな。。。
それよりも、二人の話でなにか自分が生前の記憶を思い出すのではないかと期待がある、
氷室終夜という源氏名も、極楽鳥夜という店名も、どちらも生前そうだったんだって、と教えてもらったにしろ、自分では初めて聞く名前で全く実感がないからだ。残念ながら。、
駿栄という知性的な感じのビーグルの方はトシと呼ばれたフェネック狐が幽霊の事を口にするのが意外だったらしい。そのトシの方が、「別に、そーゆーの見えるとかじゃねーんだけどさ。オトンが変な写真持ってた事あって。まぁ、変なって言ってもオトンが社員旅行かなんかで。。山かなんかの写真だけど。。虹色の昔の人みたいな。。?虹色の光の爺さんみたいなのが写ってて。。姉ちゃんとギャアギャア言ってたんだけど。まぁ、綺麗なキラキラした虹色で穏やかで。。どう見ても気持ち悪いわけじゃねーし、姉ちゃんは神様じゃねーかって言うし。。オトンは心霊写真とか神霊番組とか全く興味ないし全然見ないしそーゆーの関心ないからわざわざ加工したわけじゃねーだろうしな。。。だから平気でそんな写真アルバムに貼ってあったんだけど。。。そういう話しを信じないというか、全然関心がない人でもそんな不思議なもんを持ってるとなると。。。俺、故郷が沖縄で心霊スポット結構あるんだけどさ。俺は視えないし別に感じるもんもないんだけど。。で、近所の爺婆は変なとこへいくな、取り憑かれたらどうするってうるさかったけど俺らヤンチャで馬鹿みたいに肝試しやったり、オトンは幽霊なんか信じてないからなんも言わんかったけど。でも、俺らの連れじゃないけどさー
ガキの時からどー考えても嘘をつかないような奴がいきなり授業中に取り憑かれてスッゲー大人しい奴だったけど学校で狂ったみたいに暴れてユタの人が来て祈祷してたの見たことあるし。。。あれは、どー考えてもガキの演技ではムリだろ。。。」「わ。。。ま、現実に幽霊見なくても。。。どう考えても嘘をつかない人が取り憑かれたり変な写真持ってたり。。。そーゆーの目にするとどうも信じないってわけにはいかなくなるね。。。」ビーグル犬とフェネック狐。。。
吾朗太さんの目の前にいるこの二人は、どうも、話しからすると。。オーガストさんの知り合いで、金持ちのお客をオーガストさんに紹介したかなんかで、その客が誕生日か特別な日でこのオーガストさんちのストレリチアをその金持ちのお客の為に摘みにきたらしい。
ま、女は単純に花束に喜ぶだろーし、女は特別に好きな花がある奴が多いだろう。。。ましてや、好きな花をわざわざ好きな男が買ってくる以上に
時間と手間をかけて摘んできた、と言ったら。。
参るだろうなぁ。それにしてもさ、俺は生前にホストをしながら、ホストのスカウトもしていたらしい。木蓮寺の俺が視える
ブー子がいろいろ教えてくれた。もちろん俺にそんな自覚はないけど。かなりのハンパない目利きだったらしく、俺のスカウトしたホストはどんどん売れていったんだと
ブー子が情報を集めた。
あっ、もしそうならいまこの目の前にいる二人も当時の俺はスカウトしていただろうな。。。多分。。。
ブー子は、俺が多分かなり余裕がある性格だったんじゃないかと言う。ヤクザの息子でどうしようもないけど類稀なイケメンで甘やかされてかなりわがままだけど、父親から寵愛されて、上の兄二人や父親の本妻からは疎まれたけど下の二人の兄からはかなり大事にされていたらしいし。。生まれながらにして愛情にもお金にも不自由なく可愛がられて育ってきたのか、だから、自分より魅力的で売れそうなホストが出てくる危機よりも、女性はイケメン好きだがタイプ別だろうと、
イケメンとか魅力的なとか、売れそうな多様なタイプのホストをスカウトしたり、社長のマヒルさんという人に勧めていたらしい。出来る男性や魅力的な男性を蹴落として自分がお山の大将でいる事がプライド的に許せなかったようで、イイ男がでてきたら、自分も負けじと自分を磨く研磨剤や刺激にするタイプというか。。。へー吾朗太さんは、ベルモのブー子に調べた生前の様子をあれこれといろいろ伝えられたものの。。
それはいい男をスカウトすりゃ金が入ってくるからだろうに。だいたい、自分より格下みたいな感じのくだらない男をスカウトして自分の手下にするなんて。。。そんな惨めな。。それこそ自分が惨めになってくる。だけど、今日もこの二人、駿栄と饗を見ていると。。
もしかして。。もしかしたら、俺も。。こいつらスカウトするな、自分がホストで生きてたら。
饗の方は俺に雰囲気が似てるしヤンチャも愛嬌で母性本能をくすぐるだろう。駿栄の方は俺とは全然違うタイプだけど、知性的で性格良さそうだし、女が好きな誠実な人というジェントルマンタイプだし。友人として付き合うなら紳士的で穏やかで友情に厚そうだし、自分とは全然違うタイプだけど仲良くなれそうだ。
熱帯夜という店に勤務しているようだが。。。吾朗太さんは
昼間フラフラ街中を適当に徘徊してるせいか、
いつもなんだか夜には定宿の木蓮寺に戻っている吾朗太さんだったが
いいこと考えた
あえて今度はこいつらの職場についてってみようか、まぁ、お客や従業員で霊感があるやつに見つかっては大騒ぎになるからあれだけど、
今日のオーガストさんに見つからなかったみたいに、気合いを込めて気配を消せばなんとかなる。。。そうだ、どうせ、コイツら話には金持ちのいま摘んだ花もらいのイロキチ婆さんが店に来ると言うし、ビーグルの方はもしかして休み
かもしれんけどでも、少なくともフェネックの方は絶対店に出勤するよな。。。
なぜか心に引っかかってる
この二人が以前に言っていたマヒルという男も。。。この二人の社長の昔働いていた恩人だと言う。。。マヒルというのは俺の働いていた極楽鳥夜の社長だったらしい。。。働いていた時はオヤジのように俺を寵愛していたらしいが、残念ながらそんな実感がない、なんにもわからない。。でも、
社長の顔は全く忘れて実感がないけど。。マヒルという名前は、名前だけはどうにも引っかかっている。
コイツら、駿栄と饗の熱帯夜という店の朔夜とか言う社長はそのマヒルという男の元従業員って事は。。。俺の同期とか、もしかしたら俺がスカウトした奴かもしれん。。。店にとってもかなり太客らしい饗の金持ち婆さんのバースデーって事は。。。その朔夜って社長も今夜は店に来る可能性は高い。。。朔夜って社長は、俺を寵愛していたマヒルに恩を感じてるなら俺にも結構関係ある奴かもしれないし。。。
なんせ、生前に、剣崎吾朗太である自覚と、俺がどうやって死んだのか死因がわかれば、俺は昇華して転生するチャンスが与えられる。。生まれ変わって。。。生まれ変わる、か。。。
今度はもう、ヤクザはいい、、だけどヤクザかもしれん。きっとヤクザだろうなぁ。。。でも、金や愛情に溢れて注がれた人生というのには感謝を感じる。
ブー子は生まれ変わったら前世の記憶はなくなるからと言う。。。魂が成長する、修行のような遊びのような喜びも悲しみも経験体験して本当の自分に戻るために魂は生まれ変わって自分が輝いてお互いが各々に輝きあって世の中を照らし出して自他社会を発展させていくようだ。そんなのは、現世のブー子は死んだ事があるわけでもないし。ベルモのブー子が適当に上手いことを言って檀家を洗脳するためにお綺麗にヨイショするだけかもしれないが。自分というのはこの世に一人きりで、例え魂が生まれ変わっても今世は一度っきり。
なんだか、信じたくなった。どうしてもこのオーガストさんの家に無性に来たくてたまらないというより
むしろ、行かなければならないと衝動的にここへ来てしまったのは、多分
コイツらに会って、コイツらの職場に着いていく事を思いつき、俺の生前を実感する手がかりとなるかもしれないなにかが待っているかもしれないかも。。。
吾朗太さんがハッと、インスピレーションが湧いてきたというか、もしかして。。。生前の自分への真実の扉に手をかけるかもとまるで追い風というか、神風が吹いたように
不思議な力に押されるかのように。
なんとなくだけどそんな気がしてならないような。。。
そんな時、駿栄というビーグルが、「ね、これさ、まぁ、もうちょっと貰って今からプルメリア港へ行かない」饗に言う。。。すると、饗が、
「あっ、もしかして。。。その、プルメリア港で発見されたその、氷室終夜って伝説のホストに。。。」
「そう、朔夜社長が東京へ帰ってマヒル社長の墓前にこの花を捧げてるみたいだけど、この花のイメージって、そのマヒル社長が寵愛してたって、氷室終夜さんって感じなんでしょ。オーガストさんも、その終夜さんの幽霊に話しかけたみたいだし。。。なんとなく、この花って、憎めないって言うか。。。ホストにはよく似合う。。。」
「ウーン、確かに。シャロンさんが、ストレリチアは花言葉がなんとなーく、ホストぴったりで。恋の伊達者とか気取った恋とか。。。小さな頃から好きだけどまるで、自分が将来ホストに飲みに行く未来予想みたいに好きになったし、なんだか、賑やかで華やかで歓喜めいて。。そして謎めいて。。。だから、好きになったのかも、なんて言ってたなぁ。。。」
あっ。。。
会ったこともないけれど、これもご縁だし、と、二人はじゃあ、オーガストさんにLINEしとかなきゃ、氷室さんの、あのオーガストさんが出会った港で亡くなった若いホスト氷室終夜さんに僕たちも追悼します、ストレリチア、余分に分けてくださいって。。。と楽しそうに話し合ってストレリチアを摘んでいる。。。
二人はこの後、いっぱいのストレリチアの花束をかかえて。。。
港へ。。。氷室終夜さんが見つかったプルメリア港で。ストレリチアで氷室終夜。。。吾朗太さんを追悼するようだ。
会った事もない
俺の。。ために。。か。
吾朗太さんはなんだか。。。こみあげるものがあり、もう一度生まれ変わってみたいと思いました。
2023年02月22日
マリッジセレブレーション。349優しい記憶は風に乗って。。。
「ね、なんか変な雰囲気しない気のせいかな。。あっ、ほらさ、変なって言うと誤解だよ、僕は霊感だとかそーゆーのないから。。だけど、怖い話しでここ、なんか嫌なゾクゾクってするってのあるじゃん。それの、ゾクゾクってわけじゃない、なんとなく。。嫌な感じじゃないけどさ。嫌じゃない、反対にホッとするというか。。あっ、前にさー、一度来ただけだから、あれだけど。あの時もいい雰囲気だったけどさ。でもなんか、ほら、ちょっとあの時とはまた、別の意味で、穏やかななかにいい新鮮味というか。」
オーガストさんのまるで夢の中のようなストレリチアの群れに包まれた古民家の庭で。。。
そこに、ホストクラブ熱帯夜の流星こと駿栄と、ルームシェアの饗が佇んでいる。ハタチの若い二人。プルメリア島の真ん中の中心街のプルメリアリゾートのホストクラブのキャストの2人は。同じ歳で同じ誕生日、会社が借りた寮が一緒お互いにかなりの綺麗好きという事で、ヤンチャな饗と生真面目で聡明な駿栄は性格は全然違うものの、かなり仲良くしていました。二人の誕生日、8月24日。先日、2人が仕事の後掃除当番をして朝帰った時に。。。流れていたタクシーを捕まえたらその日たまたまどうしても人数不足で、一般車のヘルプをしていたハイヤーの運転手のオーガストさんのタクシーでした。
そうそう、そのオーガストさんも 座席の後ろの名刺入れの自分の名刺に、オーガストという名前の後に24というロゴを入れていて。後部座席に乗った饗と駿栄が顔を見合わせて「なにこれ、俺らの誕生日オーガスト、24.」「わ、あっ、これ名刺だから。。えー、もしかして、運転手さんの誕生日僕ら、8月24日産まれ同士なんだけど、」
と、聞いてみたら名前がオーガストで8月産まれで24日産まれなので名刺のオーガストの下に24と入れたみたいで。偶然にも、乗ったタクシーのドライバーさんが、普段は黒塗りのハイヤーでアクアマリンカラーの一般車に乗っていない事と、自分達と同じ誕生日でかなり話が盛り上がり、名刺を貰って24というロゴのほかに青い山のマークみたいなものも名刺のフチッコに記入されていて。プレゼンスタクシー。。というか、プレゼンスグループのマークってわけじゃないよな、家紋だろうかと、さりげなく名刺入れに駿栄がオーガストさんの名刺を入れようとした時に赤信号で停車してエアコン、寒くないですかなどなど、サラッと何気なくオーガストさんが振り返った時に。。。あ、あ、あ。。。青山の。。。青山の、オッちゃん。。。み、ミーナの、ミーナのおとう。。ミーナのお父さん
青山奏
そ、そんなわけない、この人はもう完全に多分六十代は過ぎてるだろうし。で、でも、あっ、も、もしかして。。
あ、青山。。青い山の。。ロゴって。。えっ。
駿栄の故郷、故郷というか地元。東京の渋谷。。。松濤の超高級住宅街、一等地育ちの駿栄。その隣の家は、幼なじみのハリネズミの純、神野家。昔からある家に住む神野家で、そのまた隣は。。同じく幼なじみのロシアンブルーのミーナ。。。ミーナが産まれる前に成功した若い実業家の青山奏が奥さんとミーナの姉と共に家を建てて住んでいる。その、青山奏。。。忙しくてなかなか会えないものの。。。会えば気にかけてくれてかなり良くしてくれてたし。あの、青山のオッちゃん。。。歳はとってて親子ぐらいだけど、この人、青山奏氏にそっくり青山奏は、チラッとマスコミに出ていた事もあるから、顔を知ってる人は知っているだろうけど、饗はさりげなく外を眺めていて振り返ったオーガストさんの顔は見てないらしかった。。。
親子ほど年齢差あるけど、奏氏に。。そっくり。。。あっまさか。。まさか
青山奏といえば経営者として自叙伝が売れているし学歴がないのに成功したとか、親に捨てられて祖父母に育てられた、とか。。こ、この人。この人ってまさかなんて、事があったでも、結局は、のちのちわかった事で、オーガストさんは、青山奏氏の母親。。元奥さんにまんまと騙されていたようだ。
そのオーガストさんは、プルメリア島の西側のプルメリア港の美しいストレチリア群に包まれた古民家に住んでいるあの日。。。初めてタクシーでオーガストさんに会った二人は三人とも同じ誕生日というのもなにかの縁だから、と降りる前に、オーガストさんがメーターを切って、自分の家のストレチリアを花束にして渡してくれたのだ。
2人はホストクラブで働いているという事でイキイキとした生花は、場も華やぐし女性の気分も良くなるしこれは、おめでたく縁起のいい花、だし。お客さんに綺麗なんて褒められたら、あなたの方が綺麗だけど、と、そういう話にも結びつくし。」なんて、冗談まじりにオーガストさんは笑ってストレチリアを2人にくれたのだ。そう、あのストレチリアを見てホストクラブ熱帯夜の社長の黒豹の朔夜が昔、東京の新宿で極楽鳥夜ストレリチャと、いうホストクラブで働いていて。。そこにこんな極楽鳥花みたいな雰囲気の伝説のホストがいた亡くなった極楽鳥夜の社長も好きな花で東京に帰って社長の墓参りにいつもストレチリアを供えると言っていました。
その、オーガストさんのストレリチア畑に2人は佇んでいます。なぜかと言うと、あれから、饗と駿栄はさりげなくオーガストさんの事を口コミで筋のいいお客に宣伝して特に饗の太客の宝石商のお金持ちの未亡人も、オーガストさんの気遣いと笑顔溢れる細やかな接客に感動して自分や取引先などオーガストさんのハイヤーをすすめて。さらにいいお客さんに恵まれたオーガストさんは、そのお礼にLINEで饗と駿栄にあのストレリチアなら、いつでも自由に持ってっていいから。と、宝石商の未亡人も子どもの頃から一目惚れして、一目見た時からストレリチアが大好きという事で、今日は誕生日という事でお店に饗の顔を見に飲みに来るのでそれなら、オーガストさんもこのシャロンさんという饗の太客のお客さんから本人の利用や上客をいろいろ紹介して貰っているので、饗にLINEで今日はお世話になってるシャロンさんの為に飾れるなら、いっぱいストレリチアを飾って欲しいし、他のお客さんやキャストの人もいるだろうから、シャロンさんにお渡しして貰えませんか、と頼んでみた。饗も、ちょうどオーガストさんにお礼しますから、シャロンさんの誕生日にストレリチアを貰っていいか聞こうと思ってたところで。
オーガストさんが朝から予約が入っているので立ち会う事は出来ないけど、門の淵のバケツの中に、花きりハサミを入れとくから。。。バケツももう使わないし、そのまま返さなくていいのでぜひストレリチアは好きなだけ、切って持って行ってくださいと。不思議な事に、ストレリチアは次から次へと枯れては他のが咲き絶え間なく咲き乱れていつも花に溢れていました。
饗はルーム同居の同僚の駿栄を誘って、二人でまたこの懐かしいような、なにか思い出したり覚えてるような。。。吸い込まれそうな輝きのストレリチア畑に佇んで居ました。
そうそう、饗の働く熱帯夜の朔夜社長。尊敬する亡くなったマヒルという新宿ホストクラブ時代の社長。。メンターというか師匠というか。。ストレチリアが好きだったという。。。そのマヒルが寵愛していたというストレチリアの様な雰囲気を持った伝説のホスト。。。
「あっ。。。」突然駿栄が叫ぶので、饗は、「な、なんだよー、急に、なんか、忘れたのか。。。お前さっきから、変な雰囲気がする、とか。。おかしな事言うし。。。で、でもなんか、誰かいる気がしないでもない。。。」
なんだろうか、下から上へフワッと上昇するような不思議な感覚に包まれるのだ。応援されている様な空気というか。。。
「だよね。。なんか、こないだの時とちょっとだけ空気が違うというか。。そ、そうだ、ここじゃないけど。。ほら、初めてオーガストさんのタクシーに乗った時に。。ホストやってますみたいに言ったら。オーガストさんが、うちんら達よりちょっと歳上ぐらいの、多分同業者の幽霊見たみたいなこと言ってなかったっけ。。ほら、ちょうどこんな感じの雰囲気の、」駿栄がこんな感じと言うのはもちろん目の前に広がっているストレリチア群の事で。。。
「あっ、あー、そうだ、言ってたまてよ、このストレリチアみたいなって。。。で、ホストみたいな。。あっ、社長の言ってた。。氷室終夜って。。あれだろ、このプルメリア港で見つかったハリネズミの白骨死体。。。モンタージュでキンキラキンの。。
あの幽霊か。。。あの時、オーガストさんがかなり変だと思われるかもしれないけど、まぁ、ホストさんなら話のネタになるだろうし。。さっき俺たちみたいな職業の若いハリネズミの幽霊を見た、なんだかうちに咲いてるストレリチアみたいな感じで、ってあの時チラッと。。。あっ、あれはその氷室の幽霊か。。。」「うん、多分、それ氷室さんって幽霊。。だと思う、ま、僕は霊感あるからどうかわかんないんだけど。。。あの人。。亡くなってからそのままプルメリア島にいるんじゃないか。。。あの時は店の近くだったんだろうけど。。。まさか、あの人。。この辺にいたりして。。。」駿栄がそういうと、饗は、「わからん。。俺も霊感ないけどさー、まぁ、でも社長が言うあんまり飲まないのに伝説のホストで、いるなら会ってみたい気もするちょっと興味あるな。。。ま、それはさておき、切ってもらってくか。綺麗に咲いてるのと、それだけじゃなくて蕾も。」
あれは。。。アイツらだ、あの、俺がちょっとついてってやれみたいに二人のマンションまでついていったあの時の。。。
吾朗太さんがオーガストさんの古民家を探し出して近づいてみれば。。。なんだか二人、先客が。。それは、以前にあいかわらずふらふらして、なんかいい感じだなとプルメリア港で見かけて住まいまでついていったハタチぐらいの若い二人だった。
一人はブー子の幼稚園にもいる様な種類のぶち犬。ブー子がベーグルというけど、確かビーグルだ、で、もう一人はフェネックキツネか。。あのにいちゃん達は確か俺の生前にやっていたらしいホスト。。。で、なんでこんなとこで。。というかアイツらオーガストさんの知り合いかなにやら楽しそうに話しながら、花を切り取っていく。。。大丈夫だ、あいつら二人とも俺の姿は見えないはずだ。。
そう思って吾朗太さんは二人に近づいていきました。
は、花泥棒というわけではないようだ、コソコソしているわけじゃないし、それどころか、楽しそうに笑いながらところどころオーガストさんが、みたいな事を言っているのが確かにみたいに聞こえてくる。。
あっ、そうかコイツら、ホストだし金持ってる客のおばさんとかとハイヤーでも頼んで営業飯でもしてるかもしれないな。別に悪そーな奴らじゃなさそうだし。。。まぁ、オーガストさんと顔見知りなんだろう。ああ、花を切ってるけどまぁ、見た感じ許可を得てるんだろーし、あーゆー店だと造り花みたいなやつより、そりゃイキイキした生花が好まれるんだろーな。。。ま、パッとした花だし、
吾朗太さんがさらに二人に近づいていくと、
犬の方が手を止めて、「ね、やっぱりなんか、なんかの雰囲気を感じる。。。別に変な感じじゃないけど、優しく見守られるって言うか、さ。」吾朗太さんはギクっとしうわっ、こいつら、まさかあのヴィーナスってチビみたいに俺の姿が見え出すんじゃねーだろーなぁ
あっ。。。ま、
別に。。。視えてもいいんだけど。。さ。
見つかったら、視えたらこの2人に自分が視えたら。。。霊感の強いブー子のように話をするようになるかもしれねー、か。それも、まぁ、いいかもしれない?
あの、ヴィーナスというブー子なベルモがみつごの弟だと言っている奴とも話せてなんだか少しじんわりと温かい気持ちになった。。。オーガストさんとも時々話すが、自分に気づいてくれると思うとやっぱりなんとなく嬉しい気持ちになる。
ここにいるのに、気づいて欲しい。。。
吾朗太さんがふと、そんなふうにいろいろとりとめなく思わず感じると、饗と呼ばれる方のフェネックキツネが、
「わ、もしかして、その、こんな感じの、オーガストさんがあの日見た、最初気分悪そうにしてて、お金はいいから病院まで送るって言ったらもう死んでるから、って言われたあの、氷室終夜って。。。あのホストの幽霊がいたりして。だけどさー、昼間だし。マジで会ってみたいよなぁ。あ、俺ら霊感ないし、無理だろうけど。」のんきに言う。。
吾朗太さんは、そんな2人をそばで見つめて。。
氷室終夜。。。って。。あっ、もしかして、俺。。。
ブー子が、あなたは、ホストクラブ極楽鳥夜、
ストレリチヤで働いていて、
氷室終夜って源氏名でお酒はあんまり飲まないのに伝説のホストだったらしい。。
って情報をくれた、残念ながらそうなんだ、へー、となにも思い出せないが。。。こいつら、俺の話、してるんか。。。俺も。。コイツらみたいなホスト時代があったんか。。。
時には激しいけれど今日は妙にいつもより穏やかな寄せては返す
さざなみの音が優しく周りを包み込んでいました。。。
オーガストさんのまるで夢の中のようなストレリチアの群れに包まれた古民家の庭で。。。
そこに、ホストクラブ熱帯夜の流星こと駿栄と、ルームシェアの饗が佇んでいる。ハタチの若い二人。プルメリア島の真ん中の中心街のプルメリアリゾートのホストクラブのキャストの2人は。同じ歳で同じ誕生日、会社が借りた寮が一緒お互いにかなりの綺麗好きという事で、ヤンチャな饗と生真面目で聡明な駿栄は性格は全然違うものの、かなり仲良くしていました。二人の誕生日、8月24日。先日、2人が仕事の後掃除当番をして朝帰った時に。。。流れていたタクシーを捕まえたらその日たまたまどうしても人数不足で、一般車のヘルプをしていたハイヤーの運転手のオーガストさんのタクシーでした。
そうそう、そのオーガストさんも 座席の後ろの名刺入れの自分の名刺に、オーガストという名前の後に24というロゴを入れていて。後部座席に乗った饗と駿栄が顔を見合わせて「なにこれ、俺らの誕生日オーガスト、24.」「わ、あっ、これ名刺だから。。えー、もしかして、運転手さんの誕生日僕ら、8月24日産まれ同士なんだけど、」
と、聞いてみたら名前がオーガストで8月産まれで24日産まれなので名刺のオーガストの下に24と入れたみたいで。偶然にも、乗ったタクシーのドライバーさんが、普段は黒塗りのハイヤーでアクアマリンカラーの一般車に乗っていない事と、自分達と同じ誕生日でかなり話が盛り上がり、名刺を貰って24というロゴのほかに青い山のマークみたいなものも名刺のフチッコに記入されていて。プレゼンスタクシー。。というか、プレゼンスグループのマークってわけじゃないよな、家紋だろうかと、さりげなく名刺入れに駿栄がオーガストさんの名刺を入れようとした時に赤信号で停車してエアコン、寒くないですかなどなど、サラッと何気なくオーガストさんが振り返った時に。。。あ、あ、あ。。。青山の。。。青山の、オッちゃん。。。み、ミーナの、ミーナのおとう。。ミーナのお父さん
青山奏
そ、そんなわけない、この人はもう完全に多分六十代は過ぎてるだろうし。で、でも、あっ、も、もしかして。。
あ、青山。。青い山の。。ロゴって。。えっ。
駿栄の故郷、故郷というか地元。東京の渋谷。。。松濤の超高級住宅街、一等地育ちの駿栄。その隣の家は、幼なじみのハリネズミの純、神野家。昔からある家に住む神野家で、そのまた隣は。。同じく幼なじみのロシアンブルーのミーナ。。。ミーナが産まれる前に成功した若い実業家の青山奏が奥さんとミーナの姉と共に家を建てて住んでいる。その、青山奏。。。忙しくてなかなか会えないものの。。。会えば気にかけてくれてかなり良くしてくれてたし。あの、青山のオッちゃん。。。歳はとってて親子ぐらいだけど、この人、青山奏氏にそっくり青山奏は、チラッとマスコミに出ていた事もあるから、顔を知ってる人は知っているだろうけど、饗はさりげなく外を眺めていて振り返ったオーガストさんの顔は見てないらしかった。。。
親子ほど年齢差あるけど、奏氏に。。そっくり。。。あっまさか。。まさか
青山奏といえば経営者として自叙伝が売れているし学歴がないのに成功したとか、親に捨てられて祖父母に育てられた、とか。。こ、この人。この人ってまさかなんて、事があったでも、結局は、のちのちわかった事で、オーガストさんは、青山奏氏の母親。。元奥さんにまんまと騙されていたようだ。
そのオーガストさんは、プルメリア島の西側のプルメリア港の美しいストレチリア群に包まれた古民家に住んでいるあの日。。。初めてタクシーでオーガストさんに会った二人は三人とも同じ誕生日というのもなにかの縁だから、と降りる前に、オーガストさんがメーターを切って、自分の家のストレチリアを花束にして渡してくれたのだ。
2人はホストクラブで働いているという事でイキイキとした生花は、場も華やぐし女性の気分も良くなるしこれは、おめでたく縁起のいい花、だし。お客さんに綺麗なんて褒められたら、あなたの方が綺麗だけど、と、そういう話にも結びつくし。」なんて、冗談まじりにオーガストさんは笑ってストレチリアを2人にくれたのだ。そう、あのストレチリアを見てホストクラブ熱帯夜の社長の黒豹の朔夜が昔、東京の新宿で極楽鳥夜ストレリチャと、いうホストクラブで働いていて。。そこにこんな極楽鳥花みたいな雰囲気の伝説のホストがいた亡くなった極楽鳥夜の社長も好きな花で東京に帰って社長の墓参りにいつもストレチリアを供えると言っていました。
その、オーガストさんのストレリチア畑に2人は佇んでいます。なぜかと言うと、あれから、饗と駿栄はさりげなくオーガストさんの事を口コミで筋のいいお客に宣伝して特に饗の太客の宝石商のお金持ちの未亡人も、オーガストさんの気遣いと笑顔溢れる細やかな接客に感動して自分や取引先などオーガストさんのハイヤーをすすめて。さらにいいお客さんに恵まれたオーガストさんは、そのお礼にLINEで饗と駿栄にあのストレリチアなら、いつでも自由に持ってっていいから。と、宝石商の未亡人も子どもの頃から一目惚れして、一目見た時からストレリチアが大好きという事で、今日は誕生日という事でお店に饗の顔を見に飲みに来るのでそれなら、オーガストさんもこのシャロンさんという饗の太客のお客さんから本人の利用や上客をいろいろ紹介して貰っているので、饗にLINEで今日はお世話になってるシャロンさんの為に飾れるなら、いっぱいストレリチアを飾って欲しいし、他のお客さんやキャストの人もいるだろうから、シャロンさんにお渡しして貰えませんか、と頼んでみた。饗も、ちょうどオーガストさんにお礼しますから、シャロンさんの誕生日にストレリチアを貰っていいか聞こうと思ってたところで。
オーガストさんが朝から予約が入っているので立ち会う事は出来ないけど、門の淵のバケツの中に、花きりハサミを入れとくから。。。バケツももう使わないし、そのまま返さなくていいのでぜひストレリチアは好きなだけ、切って持って行ってくださいと。不思議な事に、ストレリチアは次から次へと枯れては他のが咲き絶え間なく咲き乱れていつも花に溢れていました。
饗はルーム同居の同僚の駿栄を誘って、二人でまたこの懐かしいような、なにか思い出したり覚えてるような。。。吸い込まれそうな輝きのストレリチア畑に佇んで居ました。
そうそう、饗の働く熱帯夜の朔夜社長。尊敬する亡くなったマヒルという新宿ホストクラブ時代の社長。。メンターというか師匠というか。。ストレチリアが好きだったという。。。そのマヒルが寵愛していたというストレチリアの様な雰囲気を持った伝説のホスト。。。
「あっ。。。」突然駿栄が叫ぶので、饗は、「な、なんだよー、急に、なんか、忘れたのか。。。お前さっきから、変な雰囲気がする、とか。。おかしな事言うし。。。で、でもなんか、誰かいる気がしないでもない。。。」
なんだろうか、下から上へフワッと上昇するような不思議な感覚に包まれるのだ。応援されている様な空気というか。。。
「だよね。。なんか、こないだの時とちょっとだけ空気が違うというか。。そ、そうだ、ここじゃないけど。。ほら、初めてオーガストさんのタクシーに乗った時に。。ホストやってますみたいに言ったら。オーガストさんが、うちんら達よりちょっと歳上ぐらいの、多分同業者の幽霊見たみたいなこと言ってなかったっけ。。ほら、ちょうどこんな感じの雰囲気の、」駿栄がこんな感じと言うのはもちろん目の前に広がっているストレリチア群の事で。。。
「あっ、あー、そうだ、言ってたまてよ、このストレリチアみたいなって。。。で、ホストみたいな。。あっ、社長の言ってた。。氷室終夜って。。あれだろ、このプルメリア港で見つかったハリネズミの白骨死体。。。モンタージュでキンキラキンの。。
あの幽霊か。。。あの時、オーガストさんがかなり変だと思われるかもしれないけど、まぁ、ホストさんなら話のネタになるだろうし。。さっき俺たちみたいな職業の若いハリネズミの幽霊を見た、なんだかうちに咲いてるストレリチアみたいな感じで、ってあの時チラッと。。。あっ、あれはその氷室の幽霊か。。。」「うん、多分、それ氷室さんって幽霊。。だと思う、ま、僕は霊感あるからどうかわかんないんだけど。。。あの人。。亡くなってからそのままプルメリア島にいるんじゃないか。。。あの時は店の近くだったんだろうけど。。。まさか、あの人。。この辺にいたりして。。。」駿栄がそういうと、饗は、「わからん。。俺も霊感ないけどさー、まぁ、でも社長が言うあんまり飲まないのに伝説のホストで、いるなら会ってみたい気もするちょっと興味あるな。。。ま、それはさておき、切ってもらってくか。綺麗に咲いてるのと、それだけじゃなくて蕾も。」
あれは。。。アイツらだ、あの、俺がちょっとついてってやれみたいに二人のマンションまでついていったあの時の。。。
吾朗太さんがオーガストさんの古民家を探し出して近づいてみれば。。。なんだか二人、先客が。。それは、以前にあいかわらずふらふらして、なんかいい感じだなとプルメリア港で見かけて住まいまでついていったハタチぐらいの若い二人だった。
一人はブー子の幼稚園にもいる様な種類のぶち犬。ブー子がベーグルというけど、確かビーグルだ、で、もう一人はフェネックキツネか。。あのにいちゃん達は確か俺の生前にやっていたらしいホスト。。。で、なんでこんなとこで。。というかアイツらオーガストさんの知り合いかなにやら楽しそうに話しながら、花を切り取っていく。。。大丈夫だ、あいつら二人とも俺の姿は見えないはずだ。。
そう思って吾朗太さんは二人に近づいていきました。
は、花泥棒というわけではないようだ、コソコソしているわけじゃないし、それどころか、楽しそうに笑いながらところどころオーガストさんが、みたいな事を言っているのが確かにみたいに聞こえてくる。。
あっ、そうかコイツら、ホストだし金持ってる客のおばさんとかとハイヤーでも頼んで営業飯でもしてるかもしれないな。別に悪そーな奴らじゃなさそうだし。。。まぁ、オーガストさんと顔見知りなんだろう。ああ、花を切ってるけどまぁ、見た感じ許可を得てるんだろーし、あーゆー店だと造り花みたいなやつより、そりゃイキイキした生花が好まれるんだろーな。。。ま、パッとした花だし、
吾朗太さんがさらに二人に近づいていくと、
犬の方が手を止めて、「ね、やっぱりなんか、なんかの雰囲気を感じる。。。別に変な感じじゃないけど、優しく見守られるって言うか、さ。」吾朗太さんはギクっとしうわっ、こいつら、まさかあのヴィーナスってチビみたいに俺の姿が見え出すんじゃねーだろーなぁ
あっ。。。ま、
別に。。。視えてもいいんだけど。。さ。
見つかったら、視えたらこの2人に自分が視えたら。。。霊感の強いブー子のように話をするようになるかもしれねー、か。それも、まぁ、いいかもしれない?
あの、ヴィーナスというブー子なベルモがみつごの弟だと言っている奴とも話せてなんだか少しじんわりと温かい気持ちになった。。。オーガストさんとも時々話すが、自分に気づいてくれると思うとやっぱりなんとなく嬉しい気持ちになる。
ここにいるのに、気づいて欲しい。。。
吾朗太さんがふと、そんなふうにいろいろとりとめなく思わず感じると、饗と呼ばれる方のフェネックキツネが、
「わ、もしかして、その、こんな感じの、オーガストさんがあの日見た、最初気分悪そうにしてて、お金はいいから病院まで送るって言ったらもう死んでるから、って言われたあの、氷室終夜って。。。あのホストの幽霊がいたりして。だけどさー、昼間だし。マジで会ってみたいよなぁ。あ、俺ら霊感ないし、無理だろうけど。」のんきに言う。。
吾朗太さんは、そんな2人をそばで見つめて。。
氷室終夜。。。って。。あっ、もしかして、俺。。。
ブー子が、あなたは、ホストクラブ極楽鳥夜、
ストレリチヤで働いていて、
氷室終夜って源氏名でお酒はあんまり飲まないのに伝説のホストだったらしい。。
って情報をくれた、残念ながらそうなんだ、へー、となにも思い出せないが。。。こいつら、俺の話、してるんか。。。俺も。。コイツらみたいなホスト時代があったんか。。。
時には激しいけれど今日は妙にいつもより穏やかな寄せては返す
さざなみの音が優しく周りを包み込んでいました。。。
2023年02月16日
マリッジセレブレーション。348天と地の狭間のソリューション。。。
幽霊のキンキラキンのハリネズミ、吾朗太さん。。。生前の記憶を思い出して、
自分の死因がわかれば天国へ。。。か。。。
天国へ行けばまたあなたは生まれ変わって、あなたの魂のままで、また成長の日々がはじまる。あなたがあなたらしくある為の、修行と成長と祝福の日々。。もう一度、あなたとして産まれてくる喜びを、か。そんな、コウちゃんという自分と同じハリネズミの男の子の天使や、ベルモが言った言葉がさまよえる幽霊の吾朗太さんの胸に沁み入りました。なんだけど、実際に、ベルモから吾朗太さんが東京出身の五人兄弟の末っ子で、ヤクザの剣崎組の跡取り息子でとおおまかな調べがついたプロフィールを言われてもそうなんだまぁ、そりゃヤクザの子どもかもしれないだろうなぐらいしかなんとなく、そんな感じはわからないでもないと思うぐらいで。そうだ、と思い出したわけじゃないし。
気まぐれに神楽町の南新町の海辺の白い家の、ベルモのきょうだいのヴィーナスと話をしてきて、それから、南新町の麗しが浜で、知り合いのハイヤーの運転手のオーガストさんを見つけたんだけど彼は仕事中だったので、話しかけるのをやめてなんとなく集中して気配を消して
霊感があるオーガストさんにすら気配を気づかれないようにと様子を見てみる事にしたんだけど。。。若いどうも盲目らしい身なりのいい青年を海辺に案内していた。。。へー、身体の不自由な人で、お金持ちで、なんかわからないけど貫禄があるな。まぁ、俺が生前にホストやってた、ってベルモのブー子が言ってたけどさそっちの方の成功じゃなくって、なんか、こう知性的な知略成功って言うの、わざわざハイヤー呼んで、対応がわざわざオーガストさん、しかもプルメリア島からわざわざ神楽町で仕事してるって事は。。。
あの若いにいちゃんは、相当なVIP客って事だな、
あれこれ考えながら気配を消してオーガストさんとペルシャ猫を眺めていたが、そこへ、福の神らしき若いにいちゃんが高級車に乗り付けてきて。。。や、やべえ
アレは、確実に自分を、さすが福の神だからなのか吾朗太さんが必死に気配を消してオーガストさんをごまかせてもあの、福の神のミントグリーンのヤンチャっぽい派手目な若いにいちゃんは。。。絶対俺がいる事に気づいてた別にだからといって、なんか言ってきたわけではないけど、そりゃあ、お客の目の前であそこに変な幽霊がいるぞみたいなことを言ったら、頭がおかしいとか、天下の。。。えっと、なんだっけ、オーガストさんとこの。。あ、そうだ、プレゼンス交通か。。。プレゼンス交通の会長が幽霊がいるとか、おかしな事を言ってる病気なんじゃないか、とかお客に失礼だとか、今の時代ネットとやらですぐに拡散されて炎上するだろう。。。信用問題に関わるし。。あの福の神も俺に気づいていながらも、別にその事について口に出しては無かったけどさ、
で、さっさと逃げて、また、神楽町市からプルメリア島に戻ってきた。たまには、神楽町市の探索もいいかと思ったけど。
ああ、俺は、いつまでこうやってひまな時間を繰り返すんだろうな。ブー子のいうように、さっさと、いますぐにでも成仏して、で、また。。この世に戻ってきて。。
そうだ、俺は多分、また生まれ変わりたいんだろう。こうやって、ほとんどの人が幽霊の俺をみる事ができない事をいい事に、適当にふらふらしつつ。。夜はだいたい、ブー子の家の木蓮寺を常宿にしてるけどそれは多分、自分がどう考えても、おそらくは生前は綺麗好きだったんだろう。それは本能の魂から持ったものとして、今もだけど、ふらふらして汚い部屋など見ると目にするだけで虫唾が走るしそりゃ、だいたいの奴らはそうだろうけどさ、もう失神しそうにああいうのはクラクラめまいがする、潔癖症なのか、極度に綺麗好き。。揺るぎないそういうところはもう、そういう奴だったんだろうな、なんて。それは実感が。。わかるけど。。親切にブー子の奴があれこれ俺の経歴やら本名やらプロフィールを教えてくれよーと、それが全く気持ちに引っかかる事がない全然ないいろいろ調べてくれて、ブー子の親切やありがたさは身に沁みるけど。
だけど、なんだろうな、モヤモヤしてきた。あの、オメガとか呼ばれていた盲目のペルシャ猫の若いやつ。。。あいつ。。。なんか、どっか。。ちょっとだけ懐かしいような気がするし。。デジャブというのか。。。心のモヤが整理されれば。。一気に、パズルのピースがカチンとはまったように。。記憶を取り戻す事ができるかもしれない。。そう、なんだかあのオメガという若いにいちゃんも気になるし、朝にあの、ブー子のみつごのきょうだいとかいう、ヴィーナスに会いに行って
幽霊の俺を見たら。。。ヴィーナスがびっくりしてたけど。ブー子と違って、普段から幽霊を見慣れていないんだろうな。。っ。。という。。幽霊を見慣れていない奴が幽霊を見た衝撃。。。ブー子みたいないわゆる霊感がある奴らというのは霊が視えて当たり前の日常生活を送るわけだけど、そうじゃない奴らが突然、半信半疑に思っている霊の存在を視る。。
って、これは、どこか、でなんだろう。。そういう事なんかこの世に幾らでもあるだろうけど。。それが、それが実際には俺の生前の。。もしかして、俺も。。なんとなく、だけど。。。な。。なんとなく、だけど。。
俺も、俺ももしかして生きていた頃は。。あのヴィーナスって奴みたいなことがあったんじゃなかろうか。。あっ。。。なんだ。。。吾朗太さんの頭は急に、あのオレンジ色の、兄の、優秀な兄の三太夫という人が吾朗太さんが。。海へとお弔いになげてくれたあの花が。。。
あっ、そうか、あれは、確か、オーガストさんの家にあったという。。。極楽鳥花。。。ストレリチアという花で、俺のイメージだと、オーガストさんが、プルメリア署に出向いた帰宅のタクシーに乗った兄貴、三太夫と一緒に海へ弔ってくれたらしい。そうか。。。あっ、ちょっとまてよ。。。
オーガストさんとは道で会って、忙しそうだから見かけたら少し話すことはあるけど長話はできない。あまり長話している時間もないし、それに俺と喋っているところを他人に見られると
俺は幽霊だから、ほとんどの人からは、オーガストさんが一人で喋っているように見られるから。。危ない奴だと思われたり、認知症みたいに思われたら、会社にチクられておかしい人、病気だと言われたらオーガストさんの仕事が無くなる。。。
だから、あまり長話しはした事ないし、家には行った事ないけど。。。確か、話だと。。プルメリア港の古民家で、ストレチアの群れがある家らしい。。。
ストレリチア、って。。ブー子によれば俺は東京で、極楽鳥夜という、ストレチリ夜、ストレチリヤと当て字だけど、そんなホストクラブのキャストとして働いていたらしい。。。だから。。なんか。。極楽鳥花に、縁が深いのか。。そんな特徴的な家は、プルメリア島にあまりないはずだ、だから、プルメリア港付近に行けば
オーガストさんの家はすぐわかるはず、なんだろう、今すぐ行ってみなければ。。。行けば。。なにか、わかるかも、思い出すかもしれない。。。
別に、花なんか興味はないけど、急に、ストレリチアの群れというやつをなんとなく見たくなって。。。
それにしても、だ。なんで、生前にヤクザの息子でホストで女を騙して反社会に生きてきて、結婚していたらしいが、女もつくり、女に暴力を振るっていたようなそうらしい、闇金まで経営者していたらしいし。。。なんでそんな事していた俺が
天国行きのチャンスなんか。。あるんだよ。わけわからんね、なんか、よっぽどの事したんか、いい事でもしたんか。。。地獄か、このまま宙ぶらりんにバカみたいにこの世をさまようだけが妥当だろうにさ。なぜか、よくわからないけど、今はもうそれより。。オーガストさんの家を、探さなければ。。。
一方で、同時刻木蓮寺幼稚園では。。。
えっと。。。
上の空の生返事。。。
あっ。。。「だ、大丈夫よ。。。」森沢ベルモ、幼稚園教員。。。
いけない、いけない明日は、幼稚園も、ひさびさに、お寺の僧侶もお休みで、朝から俊さんか、吾朗太さんに、あのこと、純ちゃんの事をお願いしにいく。。。純ちゃんに。。嫌がらせ、を。。
どちらかの、本当の純ちゃんの父親である方の男性に。。今夜、ヴィーナスが家に来るらしい。。どうも、シュナ坊や、同居する同じ金星人のグリちゃんと、アザラシの福ちゃんは仕事があって来れないかもしれないけど、
グリちゃんの一瞬で瞬間移動できるUFOに乗ってくるみたいで。。
その時に、少し相談を。。だし、もしも、依頼する方が俊さんなら。。明日、グリちゃんに瞬間移動できるUFOスペースシールドを借りなければいけない、借りて、俊さんを純ちゃんがいる東京に運ぶ。。
吾朗太さんなら幽霊なので、東京へ、すぐ自分で移動できるはず。。あれやこれやで、朝からとりとめなく考えても考えても。。考えがまとまらないベルモは。。
木蓮幼稚園の園児に生返事を返して
生徒から心配されているのだ。。いけない、これではいけない仕事にプライベートの悩みを持ち込むのはプロ失格だわだけど。。。純ちゃんの生命がかかっているんですもの
俊さんか。。吾朗太さんなのか、吾朗太さんなら、吾朗太さんは、生前の記憶や死因を本人が魂から真底思い出せば、天国へ上がってしまう。。。
ベルモも吾朗太さんが、天国へ行けるようにと。。いろいろ情報を集めて協力してはいるけど、でも。。
明日までは、待ってもしも吾朗太さんが思い出して天国へ行ってしまったら、
吾朗太さんはもう手の届かないところへ行き自ずと選択肢は俊さんだけになり吾朗太さんには頼み事すらできなくなってしまう。。
そりゃあ、早く吾朗太さんが成仏すればと、でも、今は、今はお願いだから、思い出さないで、お願い。。
なんか。。。嫌な予感が。。。ベルモの胸が締め付けられるような、嫌な予感が。。。
自分の死因がわかれば天国へ。。。か。。。
天国へ行けばまたあなたは生まれ変わって、あなたの魂のままで、また成長の日々がはじまる。あなたがあなたらしくある為の、修行と成長と祝福の日々。。もう一度、あなたとして産まれてくる喜びを、か。そんな、コウちゃんという自分と同じハリネズミの男の子の天使や、ベルモが言った言葉がさまよえる幽霊の吾朗太さんの胸に沁み入りました。なんだけど、実際に、ベルモから吾朗太さんが東京出身の五人兄弟の末っ子で、ヤクザの剣崎組の跡取り息子でとおおまかな調べがついたプロフィールを言われてもそうなんだまぁ、そりゃヤクザの子どもかもしれないだろうなぐらいしかなんとなく、そんな感じはわからないでもないと思うぐらいで。そうだ、と思い出したわけじゃないし。
気まぐれに神楽町の南新町の海辺の白い家の、ベルモのきょうだいのヴィーナスと話をしてきて、それから、南新町の麗しが浜で、知り合いのハイヤーの運転手のオーガストさんを見つけたんだけど彼は仕事中だったので、話しかけるのをやめてなんとなく集中して気配を消して
霊感があるオーガストさんにすら気配を気づかれないようにと様子を見てみる事にしたんだけど。。。若いどうも盲目らしい身なりのいい青年を海辺に案内していた。。。へー、身体の不自由な人で、お金持ちで、なんかわからないけど貫禄があるな。まぁ、俺が生前にホストやってた、ってベルモのブー子が言ってたけどさそっちの方の成功じゃなくって、なんか、こう知性的な知略成功って言うの、わざわざハイヤー呼んで、対応がわざわざオーガストさん、しかもプルメリア島からわざわざ神楽町で仕事してるって事は。。。
あの若いにいちゃんは、相当なVIP客って事だな、
あれこれ考えながら気配を消してオーガストさんとペルシャ猫を眺めていたが、そこへ、福の神らしき若いにいちゃんが高級車に乗り付けてきて。。。や、やべえ
アレは、確実に自分を、さすが福の神だからなのか吾朗太さんが必死に気配を消してオーガストさんをごまかせてもあの、福の神のミントグリーンのヤンチャっぽい派手目な若いにいちゃんは。。。絶対俺がいる事に気づいてた別にだからといって、なんか言ってきたわけではないけど、そりゃあ、お客の目の前であそこに変な幽霊がいるぞみたいなことを言ったら、頭がおかしいとか、天下の。。。えっと、なんだっけ、オーガストさんとこの。。あ、そうだ、プレゼンス交通か。。。プレゼンス交通の会長が幽霊がいるとか、おかしな事を言ってる病気なんじゃないか、とかお客に失礼だとか、今の時代ネットとやらですぐに拡散されて炎上するだろう。。。信用問題に関わるし。。あの福の神も俺に気づいていながらも、別にその事について口に出しては無かったけどさ、
で、さっさと逃げて、また、神楽町市からプルメリア島に戻ってきた。たまには、神楽町市の探索もいいかと思ったけど。
ああ、俺は、いつまでこうやってひまな時間を繰り返すんだろうな。ブー子のいうように、さっさと、いますぐにでも成仏して、で、また。。この世に戻ってきて。。
そうだ、俺は多分、また生まれ変わりたいんだろう。こうやって、ほとんどの人が幽霊の俺をみる事ができない事をいい事に、適当にふらふらしつつ。。夜はだいたい、ブー子の家の木蓮寺を常宿にしてるけどそれは多分、自分がどう考えても、おそらくは生前は綺麗好きだったんだろう。それは本能の魂から持ったものとして、今もだけど、ふらふらして汚い部屋など見ると目にするだけで虫唾が走るしそりゃ、だいたいの奴らはそうだろうけどさ、もう失神しそうにああいうのはクラクラめまいがする、潔癖症なのか、極度に綺麗好き。。揺るぎないそういうところはもう、そういう奴だったんだろうな、なんて。それは実感が。。わかるけど。。親切にブー子の奴があれこれ俺の経歴やら本名やらプロフィールを教えてくれよーと、それが全く気持ちに引っかかる事がない全然ないいろいろ調べてくれて、ブー子の親切やありがたさは身に沁みるけど。
だけど、なんだろうな、モヤモヤしてきた。あの、オメガとか呼ばれていた盲目のペルシャ猫の若いやつ。。。あいつ。。。なんか、どっか。。ちょっとだけ懐かしいような気がするし。。デジャブというのか。。。心のモヤが整理されれば。。一気に、パズルのピースがカチンとはまったように。。記憶を取り戻す事ができるかもしれない。。そう、なんだかあのオメガという若いにいちゃんも気になるし、朝にあの、ブー子のみつごのきょうだいとかいう、ヴィーナスに会いに行って
幽霊の俺を見たら。。。ヴィーナスがびっくりしてたけど。ブー子と違って、普段から幽霊を見慣れていないんだろうな。。っ。。という。。幽霊を見慣れていない奴が幽霊を見た衝撃。。。ブー子みたいないわゆる霊感がある奴らというのは霊が視えて当たり前の日常生活を送るわけだけど、そうじゃない奴らが突然、半信半疑に思っている霊の存在を視る。。
って、これは、どこか、でなんだろう。。そういう事なんかこの世に幾らでもあるだろうけど。。それが、それが実際には俺の生前の。。もしかして、俺も。。なんとなく、だけど。。。な。。なんとなく、だけど。。
俺も、俺ももしかして生きていた頃は。。あのヴィーナスって奴みたいなことがあったんじゃなかろうか。。あっ。。。なんだ。。。吾朗太さんの頭は急に、あのオレンジ色の、兄の、優秀な兄の三太夫という人が吾朗太さんが。。海へとお弔いになげてくれたあの花が。。。
あっ、そうか、あれは、確か、オーガストさんの家にあったという。。。極楽鳥花。。。ストレリチアという花で、俺のイメージだと、オーガストさんが、プルメリア署に出向いた帰宅のタクシーに乗った兄貴、三太夫と一緒に海へ弔ってくれたらしい。そうか。。。あっ、ちょっとまてよ。。。
オーガストさんとは道で会って、忙しそうだから見かけたら少し話すことはあるけど長話はできない。あまり長話している時間もないし、それに俺と喋っているところを他人に見られると
俺は幽霊だから、ほとんどの人からは、オーガストさんが一人で喋っているように見られるから。。危ない奴だと思われたり、認知症みたいに思われたら、会社にチクられておかしい人、病気だと言われたらオーガストさんの仕事が無くなる。。。
だから、あまり長話しはした事ないし、家には行った事ないけど。。。確か、話だと。。プルメリア港の古民家で、ストレチアの群れがある家らしい。。。
ストレリチア、って。。ブー子によれば俺は東京で、極楽鳥夜という、ストレチリ夜、ストレチリヤと当て字だけど、そんなホストクラブのキャストとして働いていたらしい。。。だから。。なんか。。極楽鳥花に、縁が深いのか。。そんな特徴的な家は、プルメリア島にあまりないはずだ、だから、プルメリア港付近に行けば
オーガストさんの家はすぐわかるはず、なんだろう、今すぐ行ってみなければ。。。行けば。。なにか、わかるかも、思い出すかもしれない。。。
別に、花なんか興味はないけど、急に、ストレリチアの群れというやつをなんとなく見たくなって。。。
それにしても、だ。なんで、生前にヤクザの息子でホストで女を騙して反社会に生きてきて、結婚していたらしいが、女もつくり、女に暴力を振るっていたようなそうらしい、闇金まで経営者していたらしいし。。。なんでそんな事していた俺が
天国行きのチャンスなんか。。あるんだよ。わけわからんね、なんか、よっぽどの事したんか、いい事でもしたんか。。。地獄か、このまま宙ぶらりんにバカみたいにこの世をさまようだけが妥当だろうにさ。なぜか、よくわからないけど、今はもうそれより。。オーガストさんの家を、探さなければ。。。
一方で、同時刻木蓮寺幼稚園では。。。
えっと。。。
上の空の生返事。。。
あっ。。。「だ、大丈夫よ。。。」森沢ベルモ、幼稚園教員。。。
いけない、いけない明日は、幼稚園も、ひさびさに、お寺の僧侶もお休みで、朝から俊さんか、吾朗太さんに、あのこと、純ちゃんの事をお願いしにいく。。。純ちゃんに。。嫌がらせ、を。。
どちらかの、本当の純ちゃんの父親である方の男性に。。今夜、ヴィーナスが家に来るらしい。。どうも、シュナ坊や、同居する同じ金星人のグリちゃんと、アザラシの福ちゃんは仕事があって来れないかもしれないけど、
グリちゃんの一瞬で瞬間移動できるUFOに乗ってくるみたいで。。
その時に、少し相談を。。だし、もしも、依頼する方が俊さんなら。。明日、グリちゃんに瞬間移動できるUFOスペースシールドを借りなければいけない、借りて、俊さんを純ちゃんがいる東京に運ぶ。。
吾朗太さんなら幽霊なので、東京へ、すぐ自分で移動できるはず。。あれやこれやで、朝からとりとめなく考えても考えても。。考えがまとまらないベルモは。。
木蓮幼稚園の園児に生返事を返して
生徒から心配されているのだ。。いけない、これではいけない仕事にプライベートの悩みを持ち込むのはプロ失格だわだけど。。。純ちゃんの生命がかかっているんですもの
俊さんか。。吾朗太さんなのか、吾朗太さんなら、吾朗太さんは、生前の記憶や死因を本人が魂から真底思い出せば、天国へ上がってしまう。。。
ベルモも吾朗太さんが、天国へ行けるようにと。。いろいろ情報を集めて協力してはいるけど、でも。。
明日までは、待ってもしも吾朗太さんが思い出して天国へ行ってしまったら、
吾朗太さんはもう手の届かないところへ行き自ずと選択肢は俊さんだけになり吾朗太さんには頼み事すらできなくなってしまう。。
そりゃあ、早く吾朗太さんが成仏すればと、でも、今は、今はお願いだから、思い出さないで、お願い。。
なんか。。。嫌な予感が。。。ベルモの胸が締め付けられるような、嫌な予感が。。。
2023年02月03日
マリッジセレブレーション。347ごきげんはセンチメンタルと共に。。。
「え、今時さー、嫁さんが別に10歳上だろうが本人同士が良ければいいんじゃないの歳下の若い女が綺麗だって男が全然魅力的に感じなくって、好きにならんかったら意味ないし。吹雪ちゃんなら働き者で気も効くし、気立ても育ちもいいし。。アッシはうちのミリオンの嫁さんにも大歓迎だけどー、しかもあの世間でクールだ変わり者だなんだと。。まぁ、実際には変わり者かもしれないけど、クールは全然そんな事ないんだけど。。。そんなミリオンが、将来とか、結婚とか恋愛とか家庭を築く事に興味持ってたんならアッシは大歓迎で万々歳だけどねー」と、桑田の大将は、杉さんにビールを注がれながらゴキゲンで言います
まぁ、どちらかというとイメージ的には恋愛も結婚も全く興味なしと言った。。とは言え4歳だから当たり前か、とリリコは思いましたが、意外な顔をしてブロッコリーが、「えー、た、大将、てっきり息子はやらんみたいに。。。どっかのガンコオヤジみたいに怒るんかと思ってた天才児ミリちゃんだぜ。。。吹雪ちゃんは、いい子で可愛いけどさ、それにしたって10歳も歳上だし。そりゃ、網元の娘と老舗旅館の天才児で、家同士は釣り合うかもしれないけどさ。大反対するかと思った」しかしながら、桑田の大将は笑って「別にいいじゃん。家同士って。。今の時代。。。別に女性が無職だろうと、実家が貧乏だろうと。。。うちに来て働いたり主婦すればいいし、アッシもだけど、兄貴や弟も、結婚なんか親が口を挟んだ事なんかないよ。むしろ、うちの仕事手伝ってくれるぐらいの嫁さんなら最高なんだけどな。うちは、これからどうなるかわからないし。長男の源氏が旅館継いだけど孫の聖夜には、ミリオンに頼んで勉強みてもらって、理系に進学させて研究とかそっち分野行って欲しそうなんだよね。次男の東の子供たちはやっぱり男ボウズばっかりだけど。。。東京で源氏の孫ほど実家と深くないしさ、婿養子じゃないんだけど、東、嫁さんの実家の近くに住んでて嫁さん実家の人質みたいになにかと嫁さんサイドだしね。別に東の子どもたちが誰かうちを継いでもいいんだけどさ。あんまり興味ないだろうねー。。。なんなら、内孫娘の瑞樹がやりたいならやっていいし。」
桑田の大将桑田千範は、息子が2人いて長男が旅館の海の灯りを継いでいます。長男の源氏はクリスマスイヴ産まれの小学生の男の子の聖夜と、桑田家では大変珍しい女の子の瑞樹ちゃんがいます。性別不明だった宇宙人のミリオンも、本当はベルモみたいに桑田家に珍しい女の子として育てたかったのですが。。。本人がどうしても、男の子がいいと決めたので桑田の大将夫婦は、ミリオンを男の子として育てるしかありませんでした。ミリオンは、かなり歳の離れた兄2人、自分より歳上の甥や姪がいる桑田家の三男になりましたが年の離れた長男兄の
源氏さんは、息子君をミリオンに教育して貰い、旅館を継ぐよりも強く理系進学して欲しいようです。さすがに、ミリオンが講師をしているプルメリアジーニアスの進学塾には入れる学力はないのですが、、。。プルメリアジーニアスは、入門にかなり難しい試験があり幼児から大学生まで相当優秀な子ども達が通える塾で全国的に有名で、地元や近隣だけでなく、土日祝日や、学校の長期休み期間や、受験シーズンなど、合宿講習で遥々と遠くから入塾試験に合格した優秀な生徒たちがどうしても学びたいからとわざわざやってくる事があります。その特別講習などの時期はミリオンも出勤が多くなりますがその他、日常時は
ミリオンは、週にだいたい3回ぐらい物理や科学、数学など幅広い年齢層クラス理系授業を教えています。通えるだけでもひとつのステータスになる凄い塾で、もちろん進学に有利ですが残念ながら、聖夜君は勉強は、だいたいざっくりと平均的より少し上ぐらいで、遥か別次元のおはなしです。残念というか、プルメリアジーニアスに入塾する子の方が圧倒的な少数派だし、それよりも
聖夜君は
サッカーが好きで、地元の少年サッカーチームに入っています。ミリオンは、そんな聖夜君に、
成績が普通より上ぐらいで、ほかにやりたい事や好きなことがあるなら、
それだけで充分なんでわざわざ勉強ばかりに時間を割いて無理をしないほうがいいと言います。桑田の大将もミリオンとおんなじ考えで
桑田家の老舗旅館海の灯りは、奇跡的にたまたま誰か継ぎたい人が代々子どもとして産まれてきて続いてきたわけで。この海の家桑田も海の灯りの主人を息子に譲って引退した先代が何代か前から引き継いでやっていました。かと言って無理矢理継がされたりというのは、桑田家の過去帳や、遺言集などから
家訓的に海の灯りの旅館は無理矢理子どもに継がせてはならない、万が一の時は売却しても廃業してもよい、必ず子どもの自由意志を尊重するとゴリ押し強制禁止事項が書かれてはいます。女性が産まれたら女性が婿を取り女将として後継者になってもよしと書かれてはいましたが
残念ながら桑田家は、病気のように気持ちが悪いほどほとんど男しか産まれず今までは女性が旅館を継いだ事は無かったようです。遙か昔、娘が産まれた事もあったようですが、極少人数で他に兄弟がいたようでみんな嫁に出ていきました。
桑田の大将の年老いた両親は仕事を引退して敷地内で隠居生活をしていますが現役で働いていた頃は、自分達の代でいよいようちの旅館も終わりだと覚悟していました。長男の隆は結構勉強ができて進学の事しか頭にないし反対の次男の桑田の大将は野球部で野球ばっかりだし。三男。。。末っ子はもう、確実に旅館業なんかやりそうにないちゃらんぽらんな自由人過ぎてアテにならないし。それに。。。息子の誰かが継いだら継いだで。。その後もっと大変な問題が待っている旅館の女将さんの問題。。。娘がいて、娘が旅館を継ぐ気になって修行するというわけではない。跡取り家業を継いでくれる嫁。。。商店や会社かなんかなら、お嫁さんが経理を手伝ってくれたり仕事を手伝ってくれたりでいいけど
女将さんというのは、よそから嫁いできた女性が表舞台に立つ事だし。継いだ旦那の我が息子よりスポットライトに照らされるわけで。。。幸い繁盛している老舗旅館でわりと裕福だけど、それだからこそ大変だし、存続さらに発展させていかなければならない。お金はあるけど、誰がそんな仕事をやるのがこれからの娘さんが決まっていてうるさいところに誰が嫁に来てくれるのか。。。
だからもう、どんどん時代が進んで親の仕事を嫌なら子どもは継がなくなり、親と同居しなくなり、それはもう自然で本来いい事なのだけど。と、少し寂しくもありながら、桑田の大将が子どもの頃には、両親は時代が変わっていくのを察知して自分達の代で旅館を終わりにするつもりでいたところ、
桑田の大将、次男の千範が野球部の合間にてだんだん店のの手伝いをするようになり、千範の同級生で近所の幼なじみの同級生の有希子が家庭の事情で時々海の灯りのアルバイトに来るようになり実は、千範と有希子はもう小学生の頃から付き合っており、中学生になると有希子が、千範に父親が最近入退院を繰り返すようになったので学校に許可を得て労働児童申請をして少しでもどこかでアルバイトをしたいと相談したのでした。
その時はまだ、千範の両親は千範と近所の幼なじみの有希子が付き合っているとは知らず、仲のいい幼なじみだと思っていましたがそれで、千範は、それじゃあ、うちが多分裏方や中居さんとか色々人手不足みたいだし
自分も野球は好きだけど、プロ野球選手になるわけでもないし一緒にうちの旅館で少しアルバイトするから親に聞いてみる、と親身になって有希子の相談に乗って、中学生の有希子がアルバイトするうちに千範と有希子は両家公認の仲になり、
有希子も千範の両親から可愛がられて。桑田家の海の灯りで長年アルバイトするうちに自然に桑田家の嫁、そして女将さんになりました。
そして、いま。桑田の大将は、リリコの取材を受けながらやってきたブロッコリーやスギさんに勧められて
かなりお酒が進み。
もしかしたら、初恋に戸惑っているかもしれない幼い息子のミリオン。。。優秀で器用でクール、時には生意気なそんかミリオンの意外な温かみのある部分、それを考えると桑田の大将は、思わずもう遙か昔なんだけど、つい最近の事のようにと、自分が中学生の頃、有希子が桑田家の旅館にアルバイトに来た事を思い出して。
「自然の流れで、嫁さんになったうちのユッコも、海の家じゃなくて、旅館の方だけど吹雪ちゃんみたいに初々しく働いていた頃を思い出すなぁ。まぁ、あのうちの家のアルバイトに誘った時から自分は潜在的に有希子と結婚して、有希子が旅館の女将をやってくれるんじゃないかって、どっか知らず知らずでも、気づかないうちに確信してたかもしれん。吹雪ちゃんも、これからわからんね〜、もっと他にやりたい事あったり、島を出るかもしれないけどさ。。。ま、あんまミリオンからかうと怒るからさー。でも、あれは、多分吹雪ちゃんに気があるねー、ウシシシシ。。。」そういう桑田の大将に、ブロッコリーは、
「フー。。。じ、10歳歳上、そりゃ、ま、昔付き合った事ない事ないけどさー」杉さんが、酔っ払って「ハジメ、オマエは最近若い女ばっかりだけどー何歳でもイケるんだろ。。結婚したり離婚したり再婚したり離婚したり。。。まぁ、ハジメは酒も飲まないしというか飲めねーし。。。原動力は、女かもしれんけどさ、また揉めるんじゃないだろーな」若いうちから結婚して家庭を持って見かけによらず結婚にはかなり真面目な意識と姿勢を貫く杉さんは、男女の修羅場と揉め事をよく起こす正反対の大親友のブロッコリーに信じられないと、ため息をつくと。。
「あら、皆さん。なんか。。。アタシの話し、してなかった」噂をすれば。。。ミリオンが、捌いたお造りを運んで来ながらあやしげにジッとにらんでいました。「なんでもない、なんでもない。パートさんや、吹雪ちゃんも来たし、取材の途中なんだから、さ、ミリちゃんも食べよ」さっきまで、吹雪ちゃんを、ミリオンからしたらBBAだと言ってしまったブロッコリーは、そうテキトーにごまかします。ミリオンの事は尊敬してるし、ここに来るたびいろいろ世話になったりパソコンも恩人だし好きな子がとか、そうからかってみたいものの。。それで機嫌が悪くなってもな、と。ミリオンは、なんか自分が言われてたようなと思いつつも、お客さんなんかそんなもんだし、気を取り直し「そうなのー、ま、いっか、杉さん、新鮮なのありがとうね。あ、そうそう、話しは途中になっちゃったけど、例の事件のさ、ハリネズミの。。。プルメリア港で、早朝キンキンのヤクザみたいなハリネズミの。。。見たんでしょ、アタシ塾だからパーフェクトサーズディって見ないんだけど、」「そうそう、で、あれさ、俺、パーフェクトサーズディの生番組見ていた嫁にあんたが昔話してたキンキンのハリネズミって。。。ドクロの入れ墨って、プルメリア港で見たって。。。この人って、隣の部屋で酒飲んでボーっとしてたら嫁に呼ばれて、白骨死体発見のモンタージュが出てたから、あっと思って番組に仮名で電話したんだよ。」
まぁ、どちらかというとイメージ的には恋愛も結婚も全く興味なしと言った。。とは言え4歳だから当たり前か、とリリコは思いましたが、意外な顔をしてブロッコリーが、「えー、た、大将、てっきり息子はやらんみたいに。。。どっかのガンコオヤジみたいに怒るんかと思ってた天才児ミリちゃんだぜ。。。吹雪ちゃんは、いい子で可愛いけどさ、それにしたって10歳も歳上だし。そりゃ、網元の娘と老舗旅館の天才児で、家同士は釣り合うかもしれないけどさ。大反対するかと思った」しかしながら、桑田の大将は笑って「別にいいじゃん。家同士って。。今の時代。。。別に女性が無職だろうと、実家が貧乏だろうと。。。うちに来て働いたり主婦すればいいし、アッシもだけど、兄貴や弟も、結婚なんか親が口を挟んだ事なんかないよ。むしろ、うちの仕事手伝ってくれるぐらいの嫁さんなら最高なんだけどな。うちは、これからどうなるかわからないし。長男の源氏が旅館継いだけど孫の聖夜には、ミリオンに頼んで勉強みてもらって、理系に進学させて研究とかそっち分野行って欲しそうなんだよね。次男の東の子供たちはやっぱり男ボウズばっかりだけど。。。東京で源氏の孫ほど実家と深くないしさ、婿養子じゃないんだけど、東、嫁さんの実家の近くに住んでて嫁さん実家の人質みたいになにかと嫁さんサイドだしね。別に東の子どもたちが誰かうちを継いでもいいんだけどさ。あんまり興味ないだろうねー。。。なんなら、内孫娘の瑞樹がやりたいならやっていいし。」
桑田の大将桑田千範は、息子が2人いて長男が旅館の海の灯りを継いでいます。長男の源氏はクリスマスイヴ産まれの小学生の男の子の聖夜と、桑田家では大変珍しい女の子の瑞樹ちゃんがいます。性別不明だった宇宙人のミリオンも、本当はベルモみたいに桑田家に珍しい女の子として育てたかったのですが。。。本人がどうしても、男の子がいいと決めたので桑田の大将夫婦は、ミリオンを男の子として育てるしかありませんでした。ミリオンは、かなり歳の離れた兄2人、自分より歳上の甥や姪がいる桑田家の三男になりましたが年の離れた長男兄の
源氏さんは、息子君をミリオンに教育して貰い、旅館を継ぐよりも強く理系進学して欲しいようです。さすがに、ミリオンが講師をしているプルメリアジーニアスの進学塾には入れる学力はないのですが、、。。プルメリアジーニアスは、入門にかなり難しい試験があり幼児から大学生まで相当優秀な子ども達が通える塾で全国的に有名で、地元や近隣だけでなく、土日祝日や、学校の長期休み期間や、受験シーズンなど、合宿講習で遥々と遠くから入塾試験に合格した優秀な生徒たちがどうしても学びたいからとわざわざやってくる事があります。その特別講習などの時期はミリオンも出勤が多くなりますがその他、日常時は
ミリオンは、週にだいたい3回ぐらい物理や科学、数学など幅広い年齢層クラス理系授業を教えています。通えるだけでもひとつのステータスになる凄い塾で、もちろん進学に有利ですが残念ながら、聖夜君は勉強は、だいたいざっくりと平均的より少し上ぐらいで、遥か別次元のおはなしです。残念というか、プルメリアジーニアスに入塾する子の方が圧倒的な少数派だし、それよりも
聖夜君は
サッカーが好きで、地元の少年サッカーチームに入っています。ミリオンは、そんな聖夜君に、
成績が普通より上ぐらいで、ほかにやりたい事や好きなことがあるなら、
それだけで充分なんでわざわざ勉強ばかりに時間を割いて無理をしないほうがいいと言います。桑田の大将もミリオンとおんなじ考えで
桑田家の老舗旅館海の灯りは、奇跡的にたまたま誰か継ぎたい人が代々子どもとして産まれてきて続いてきたわけで。この海の家桑田も海の灯りの主人を息子に譲って引退した先代が何代か前から引き継いでやっていました。かと言って無理矢理継がされたりというのは、桑田家の過去帳や、遺言集などから
家訓的に海の灯りの旅館は無理矢理子どもに継がせてはならない、万が一の時は売却しても廃業してもよい、必ず子どもの自由意志を尊重するとゴリ押し強制禁止事項が書かれてはいます。女性が産まれたら女性が婿を取り女将として後継者になってもよしと書かれてはいましたが
残念ながら桑田家は、病気のように気持ちが悪いほどほとんど男しか産まれず今までは女性が旅館を継いだ事は無かったようです。遙か昔、娘が産まれた事もあったようですが、極少人数で他に兄弟がいたようでみんな嫁に出ていきました。
桑田の大将の年老いた両親は仕事を引退して敷地内で隠居生活をしていますが現役で働いていた頃は、自分達の代でいよいようちの旅館も終わりだと覚悟していました。長男の隆は結構勉強ができて進学の事しか頭にないし反対の次男の桑田の大将は野球部で野球ばっかりだし。三男。。。末っ子はもう、確実に旅館業なんかやりそうにないちゃらんぽらんな自由人過ぎてアテにならないし。それに。。。息子の誰かが継いだら継いだで。。その後もっと大変な問題が待っている旅館の女将さんの問題。。。娘がいて、娘が旅館を継ぐ気になって修行するというわけではない。跡取り家業を継いでくれる嫁。。。商店や会社かなんかなら、お嫁さんが経理を手伝ってくれたり仕事を手伝ってくれたりでいいけど
女将さんというのは、よそから嫁いできた女性が表舞台に立つ事だし。継いだ旦那の我が息子よりスポットライトに照らされるわけで。。。幸い繁盛している老舗旅館でわりと裕福だけど、それだからこそ大変だし、存続さらに発展させていかなければならない。お金はあるけど、誰がそんな仕事をやるのがこれからの娘さんが決まっていてうるさいところに誰が嫁に来てくれるのか。。。
だからもう、どんどん時代が進んで親の仕事を嫌なら子どもは継がなくなり、親と同居しなくなり、それはもう自然で本来いい事なのだけど。と、少し寂しくもありながら、桑田の大将が子どもの頃には、両親は時代が変わっていくのを察知して自分達の代で旅館を終わりにするつもりでいたところ、
桑田の大将、次男の千範が野球部の合間にてだんだん店のの手伝いをするようになり、千範の同級生で近所の幼なじみの同級生の有希子が家庭の事情で時々海の灯りのアルバイトに来るようになり実は、千範と有希子はもう小学生の頃から付き合っており、中学生になると有希子が、千範に父親が最近入退院を繰り返すようになったので学校に許可を得て労働児童申請をして少しでもどこかでアルバイトをしたいと相談したのでした。
その時はまだ、千範の両親は千範と近所の幼なじみの有希子が付き合っているとは知らず、仲のいい幼なじみだと思っていましたがそれで、千範は、それじゃあ、うちが多分裏方や中居さんとか色々人手不足みたいだし
自分も野球は好きだけど、プロ野球選手になるわけでもないし一緒にうちの旅館で少しアルバイトするから親に聞いてみる、と親身になって有希子の相談に乗って、中学生の有希子がアルバイトするうちに千範と有希子は両家公認の仲になり、
有希子も千範の両親から可愛がられて。桑田家の海の灯りで長年アルバイトするうちに自然に桑田家の嫁、そして女将さんになりました。
そして、いま。桑田の大将は、リリコの取材を受けながらやってきたブロッコリーやスギさんに勧められて
かなりお酒が進み。
もしかしたら、初恋に戸惑っているかもしれない幼い息子のミリオン。。。優秀で器用でクール、時には生意気なそんかミリオンの意外な温かみのある部分、それを考えると桑田の大将は、思わずもう遙か昔なんだけど、つい最近の事のようにと、自分が中学生の頃、有希子が桑田家の旅館にアルバイトに来た事を思い出して。
「自然の流れで、嫁さんになったうちのユッコも、海の家じゃなくて、旅館の方だけど吹雪ちゃんみたいに初々しく働いていた頃を思い出すなぁ。まぁ、あのうちの家のアルバイトに誘った時から自分は潜在的に有希子と結婚して、有希子が旅館の女将をやってくれるんじゃないかって、どっか知らず知らずでも、気づかないうちに確信してたかもしれん。吹雪ちゃんも、これからわからんね〜、もっと他にやりたい事あったり、島を出るかもしれないけどさ。。。ま、あんまミリオンからかうと怒るからさー。でも、あれは、多分吹雪ちゃんに気があるねー、ウシシシシ。。。」そういう桑田の大将に、ブロッコリーは、
「フー。。。じ、10歳歳上、そりゃ、ま、昔付き合った事ない事ないけどさー」杉さんが、酔っ払って「ハジメ、オマエは最近若い女ばっかりだけどー何歳でもイケるんだろ。。結婚したり離婚したり再婚したり離婚したり。。。まぁ、ハジメは酒も飲まないしというか飲めねーし。。。原動力は、女かもしれんけどさ、また揉めるんじゃないだろーな」若いうちから結婚して家庭を持って見かけによらず結婚にはかなり真面目な意識と姿勢を貫く杉さんは、男女の修羅場と揉め事をよく起こす正反対の大親友のブロッコリーに信じられないと、ため息をつくと。。
「あら、皆さん。なんか。。。アタシの話し、してなかった」噂をすれば。。。ミリオンが、捌いたお造りを運んで来ながらあやしげにジッとにらんでいました。「なんでもない、なんでもない。パートさんや、吹雪ちゃんも来たし、取材の途中なんだから、さ、ミリちゃんも食べよ」さっきまで、吹雪ちゃんを、ミリオンからしたらBBAだと言ってしまったブロッコリーは、そうテキトーにごまかします。ミリオンの事は尊敬してるし、ここに来るたびいろいろ世話になったりパソコンも恩人だし好きな子がとか、そうからかってみたいものの。。それで機嫌が悪くなってもな、と。ミリオンは、なんか自分が言われてたようなと思いつつも、お客さんなんかそんなもんだし、気を取り直し「そうなのー、ま、いっか、杉さん、新鮮なのありがとうね。あ、そうそう、話しは途中になっちゃったけど、例の事件のさ、ハリネズミの。。。プルメリア港で、早朝キンキンのヤクザみたいなハリネズミの。。。見たんでしょ、アタシ塾だからパーフェクトサーズディって見ないんだけど、」「そうそう、で、あれさ、俺、パーフェクトサーズディの生番組見ていた嫁にあんたが昔話してたキンキンのハリネズミって。。。ドクロの入れ墨って、プルメリア港で見たって。。。この人って、隣の部屋で酒飲んでボーっとしてたら嫁に呼ばれて、白骨死体発見のモンタージュが出てたから、あっと思って番組に仮名で電話したんだよ。」