違う。。。ヒロキの叔父貴は。。。俺と絡んでもめて俺を。。。ってわけじゃないと思う無い。。絶対ない、生前は俺が反社会で生きていて。俺と一緒に悪さしようなんて。。そんな事は絶対ない、それが原因で俺が消されたとか、あるはずない。。。。
だから四朗に内緒でヒロキの叔父貴と会っていたなんて事はあり得ないはずだ。ヒロキの叔父貴は我を捨てて剣崎家を捨てて、欲を捨てて代々剣崎家の犠牲になってきた無数の人や社会の為にと貢献する気持ちで出家したと思うまぁ、我を捨てて。。とは言っても、俺には理解できないけどいやいやではなく社会貢献したいために生きている人はいるだろう。
社会貢献、他人のめが生きがいとか、
それも本人が好きでやりたくてやってるしヤクザになるぐらいなら極端に寺に入った方がヒロキの叔父貴としてはラクだろうけど。。結婚もしてはいけないが世の中には女がめんどくさいし関わりたく無い奴らだってたくさんいるだろうし。はっきり言って、別に結婚できなくないしむしろ女性から結婚して欲しいぐらいの優良物件だろうが、今時
独身の方がよっぽどラクだろう。と結婚なんかしたくない奴だってゴマンといるだろうけどな。剣崎の家の男は元々異性に強くて女には苦労しない女が勝手に寄ってくるようなタイプで、それをいいことに、と俺やオヤジみたいに寄ってきた女を振り回したり利用したり暴力を振るったり悪さする奴らもいれば四朗みたいに気が弱くてデリケートで少しの事で女性なんか怖いしめんどくさいし関わりたくないという奴もいる。まぁ、四朗も容姿は平凡だけど、清潔感あふれて誠実だし、モテなくもない。中学だか高校だか、男性から告白して当たり前みたいな女がなかなか告白しないのでおかしいみたいな事をしびれをきらした女から何人か言われてそれで別に好きでもないし、友人かある程度親しいぐらいで勝手におかしな事を言われてめんどくさいし、なんで自分が告白しないといけないんだ、怒ってくるんだと、若い頃は、女はわけがやからないしめんどくさいし図々しいしそれに実家がヤクザだからと、別にモテないわけじゃないけど女を避けてきた奴もいる。まぁ、四朗は結局は結婚したし。とは言え、確か若い頃は四朗は結婚はしないかもしれない仕事は楽しいしと、独身の頃は言っていた。そうだ、四朗は叔父貴のヒロキが完全に独身でいなければならない厳しい寺の僧侶になったので。寺の僧侶にはならないものの、独身でいるという人生もあるはずだ、悪くないとは言っていた。パテシィエの学生時代も自然に彼女ができても彼女の方が結婚を考えたり親と会わせるというとなんとなく息苦しくてだんだんと疎遠にさせて結局は逃げてしまったようだ。それで気まずくなり、何人かいつか付き合ってきた女性とは終わってしまう。その頃はもう父親の蓮気はいないし、蓮気の剣崎組もなかったけど蓮気の1番下の叔父貴はヤクザだし、蓮気は俺みたいに愛人の子どももいるし一家離散で四朗の上の兄や、母親の要は蓮気が死んだら遺言で俺や四朗にほとんど遺産が行って使われると知るとアホらしくなってさっさと家を出て行方不明になったって話しだし。四朗は結構硬い家のお嬢さんや真面目な家の女から好かれていたらしく明らかに結婚となれば相手の家からは探偵か興信所か、身辺調査が入るだろう。調査が入らなくても両親が亡くなったと周りには言っていたらしいが多分それじゃあ、墓参りをという話しになってきて剣崎家の蓮気の代々の墓にはヤクザの家紋が入っているしそれに、要は行方不明で生死がわからないし虐待を受けてきた四朗もあえて探していない。四朗の嫁さんも同級生で四朗のパテシィエの学校の時のアルバイト時代は他の男と駆け落ち結婚してたし同級生で実家がヤクザとは嫁の家も知っていたものの昔から四朗は真面目で誠実な子どもと見られていたし四朗の婿入りしたイシナベーヌの義両親も四朗が娘の同級生でヤクザの子どもだという事は知っているがかと言って四朗は学年というより地域でも信じられないぐらい真面目な子どもという事でかなり評判だったし蓮気が相当甘党だったので老舗洋菓子店のイシナベーヌも気に入っていたけど直接ヤクザが客になって店に行くのは迷惑かけるので全然ヤクザに見えない幹部や若い衆をビジネスマンや学生の格好をさせたり、若い衆の女や飲み屋の女にイシナベーヌに買い物に行かせていたというのだ俺も小さい頃に変装した若い衆が父親役になって買い物についていった時があったな。俺は小さい時から自分の家がヤクザという事を父親から教えられてなんとなく小さかったけど、アンタッチャブルな領域に棲む者だとじわじわと自覚してきた。ああ、父親やいかにもヤクザみたいな奴が普通の店に買い物に行くのは店に迷惑行為で、ヤクザに全然見えないやつを代わりに行かせなければならないんだ俺も小さい頃から甘党だったから買い物で変な事を言うな若い衆の子どものフリをしろとか、歳の離れた弟のフリをしろ、とか。そうでないともうケーキ屋に行けないしケーキも甘いものも食べれなくなるカタギの店で買い物できなくなるとオヤジから言われてヤクザは身を偽ったり演技することも大事だと、人を騙したり詐欺師の訓練の一つだったかもしれない。まぁ、現金にも
甘党の遺伝が濃い
俺は甘いもんが食えなくなるのがどうしても恐ろしくて買い物では必死でヤクザに見えないヤクザの子どもや弟に成り切っていたな。
オヤジがかなりの甘党で
付け届けや差し入れや送りもんでスイーツなんかも家に結構届いてたけど俺だってやっぱりどうせなら、現場で自分が好きなもんを選ぶのが楽しいに決まっている
なかなかあれはあれでおもしろかったな。俺は四朗みたいに真面目に学校も幼稚園も行かなかったし小さい頃からヤクザ関係の子どもやら悪い奴とつるんだりして小さい頃はあまり近所のカタギの人に顔は知られていなかったし。小さい頃はヤクザに見えない組のやつに買い物や遊びに連れて行ってもらう事はよくあった。でも。。。
話しはズレたとして。なんでまた。。そんな私利私欲の俺と。。。真逆の自分の為より社会の為に、の厳しい寺の僧侶のヒロキの叔父貴がヒロキの叔父貴のあいだに。。。四朗に内緒にしてる事なんていったい何があったんだ。。
ヒロキもどうやら生きてはいるけれど山寺を下りて、施設入りしてボケてしまったようだ吾朗太さんは生きていた頃はボケるぐらいならさっさと死にたいし病気でのたうちまわるぐらいならさっさと死んだ方がマシだとなんとなく考えていたけどヒロキが生きていて安心したようなでもなんか状況を鑑みればあれほどしっかりしていた人のそんな姿なんか見たくない気もするまぁ、有名な寺で寄付は集まって金はあるだろうし、確か結構な地位の高僧だろうからわりとまともな施設なんだろう寺がなんとかしなくても見舞いに時々行っている四朗は今では金を相当持っているだろうしヒロキをほおっておく事はないだろうし。。。
ざわめいた店内でも、さっと音をききわけて、
タクシーが来た、とミリオンが言う。アクアマリンブルーの、あのプレゼンスタクシーが止まった。。。
四朗は会計をして店の人や周りのお客もみんなお互いにお礼を言ってまた来ますと、社交辞令ではなく心から、というのがわかるほどに四朗はまぶしくも微笑むと軽やかにタクシーに乗り込んだ。
四朗は。。。プルメリア警察署へ行くと言っていた。四朗を追いかけたいけど。。でも。。ダメ、だ。
ああ。。。もしも、俺が成仏して昇華してこの世から幽霊としてももう消えたら。。
二度と四朗にはもう会えないんだ。だけど。。。
四朗は、俺に区切りをつけるためにもわざわざここまでやってきたんだ。俺も早くこの世に未練など捨てて、こんな幽霊じゃなくて、次の世界へ。。この世に未練など断ち切って早く生まれ変わらなければ。。。吾朗太さんは流星のようにすーっと走り去る四朗さんの乗るタクシーを悲しげに見つめました。
そのとき。。。
吾朗太、吾朗太。。。賑やかな海の家の方ではなく。。。上の方から。。。
いつもの真央か。。。ではないようだ。。この声は。。随分と歳をとりそして。。。男の声。。。
幽霊でもなく生きている生命体でもない、姿がない、ただの声。。でも、それは。。
懐かしくも優しく。。知っている。。。
あっ、!!!叔父貴。。。ヒロキの、叔父貴。。
ヒロキの叔父貴の声だけが。。
どういう事だ、吾朗太さんが周りを見回してもさきほどからの変わらぬ海の家や海やざわめきがあるばかり。。
声。。。だけ。。。なんでだ、まさか、ヒロキの叔父貴は。。。
ヒロキの叔父貴はボケても生きているって。。
まさか。。死んだ。。。のか
2023年12月29日
2023年12月21日
マリッジセレブレーション。375遠い夜明けへのジレンマ。
生きていた頃。。。かぁ。史上の楽園プルメリア島
限りなく続く透明な向こうの海、
観光客、常連客、昼間からほろ酔いと乾杯、喜びのざわめき。まるで悲しみなど知らない楽しさしかないような雰囲気の
海の家クワタのにぎやかな昼下がり。。だけど、自分は笑い合って場を楽しむ人々を見ているだけ。。。
異母兄の懐かしい姿が近くにあれど。。
幽霊の吾朗太さんは、賑やかさの隣でふいに孤独に包まれてぼんやりとながらも生きていた頃の事を少しづつ思い出しはじめた。少しづつ、少しずつだけど。蘇る思い出、走馬灯が静かに流れて。。きっと、奔流には喜び。生命の輝きが流れていた事も。生命には今世限りの有限な時間があるから幸せな時間はどこまでも続くとは思わないけど
それでも、まだまだ生命は続くと多分多くの人は自分が天寿をまっとうできると信じて疑わないだろう。吾朗太さんは。。。母親なんて自分を産んだ事で亡くなり、顔すら写真ぐらいしか見たことがないし父親の蓮気も小学生の頃に死んだ。父親のヤクザの部下や身近の幹部の若い衆も何人も亡くなっている暴走族をやっていた頃の仲間も反社会の東京邪神軍の仲間も事故や喧嘩で若いうちに何人か亡くなっているだけど今から思えば死線スレスレで事故や殺されてもおかしくない環境でいつ死んでも当たり前だった生前があの頃はそれだけ死は身近にあっても大切な人達の死を目の当たりにしたとて。。。死などどこか他人事のようにしか思えなかった長い未来はきっとあると当たり前のように思って。。。馬鹿だったなぁ。。今更ながら遅いけど。この世に未練タラタラで。。。
そうだった、小学生ぐらいの時に父親の蓮気が亡くなってよけいに俺は荒れ果てて剣崎組は解散したけどオヤジの部下や友人が気にかけて面倒をみてくれたり、オヤジの弟のヒロキは僧侶になって剣崎家と縁を切ったはずだったのに世話してくれたり気にかけてくれたり。。
いつ命を狙われたり死んでもおかしくない環境の
父親の蓮気はもしもの時に弟のヒロキにいろいろと頼み事をしていたらしい。叔父のヒロキの事もジワジワと思い出してきた。
ヒロキはヤクザを嫌って剣崎と絶縁て僧侶になったものの剣崎家が嫌なのであって兄の蓮気とは仲が悪いという事もなかったし蓮気とヒロキの父親の先代の剣崎組の組長から蓮気と末っ子の弟はヤンチャでヒロキだけ大人しいのであれこれうるさく言われていたらしいが蓮気が間に入って、「必ずしも家業に適した性質の子どもが産まれるわけじゃないし、むしろ適材適所に産まれて来た方が珍しい。自分が責任持って跡取りになるからヒロキは真面目だし、向いてないヤクザなんかできるわけない。
ヒロキはヒロキの好きにさせたらいい。」と必死でヒロキを庇ってきたらしいしヒロキが剣崎家から出て行っても蓮気はヒロキと繋がっていたのだ。
なんか。。。
吾朗太さんはぼんやりと考えました。
蓮気が亡くなっても自分は確かになんでかよくわからないが。悪い事ばっかりしていた癖に
たくさんの人からなお愛されてきたけれどヒロキ。。。ヒロキの叔父貴。。。まだ生きてるんだろうか。
そう言えば。。。生きていても爺さんだし。かと言ってまだ生きていてもおかしくない年齢だったと思う。だけど。。。俺、はっきりとじゃないけど。。ヒロキの叔父貴とはなんか。。。オヤジが死んで家出や年少入りでろくに家に寄り付かなかった割にはなんか、大事な事を話し合っていた気がするけど
ヒロキは剣崎家を嫌がってそして、代々、ヤクザでたくさんの人達に迷惑かけてきてのし上がり剣崎家はだいたいの男性が異性に強くモテるので。。。女性を利用したり売り飛ばしたり騙したりで特に女性から恨まれていたので、ヒロキは自ら厳しい寺の僧侶になり結婚もせずに生涯独身を貫いて今まで迷惑をかけてきた浮かばれない亡くなった人の供養もしながら少しでも剣崎家の過ちの償いをと弔いと反省とともに修行に勤しんでいたはずだ。そんな生活をしてる叔父貴だけど。。どうも気になるもう死んでるなら仕方ないけど生前は疎遠じゃないはずだ、子どもの頃、オヤジが亡くなった時にあれこれ世話をやいてきた、とそれじゃなくて。。。
それよりもっと。。。もっとヒロキの叔父貴が歳をくって、俺がヤンチャして、何度もムショに出入りして。しょうもない生活して、で死ぬ前。。なんかすんごい。。大事な事を。。。記憶が少しずつ、だけど思い出しつつある吾朗太さんはおじさんのヒロキの顔をなぜか幾度となく。。なんとなく思い出すきっと、大事な。。。でもなんで。。。吾朗太さんの生前のハタチやハタチ過ぎ、反社会、闇の中で荒れ狂う生活をしていたはずが。。。不思議な事になぜ、僧侶の叔父貴のヒロキを思い出すんだろうか。。。しかも、叔父貴はかなり厳しいという寺の僧侶で、結婚もしてはいけない、食べるものも菜食主義の、いわゆるベジタリアンみたいなところだったと思う。
あの、ブーコ達のゆるい木蓮寺とは全く違うのだ。。。別に木蓮寺が悪いという事でもないし。木蓮寺達にベジタリアンを言わせればじゃあ植物の命をもぎ取ってもいいのかそれはおかしい、植物だって生命だし、我々人間や生命体だって、亡くなって土に帰ればバクテリアや植物の養分になるのでみんなエネルギー、生命を循環してお互い様なので。。そうやってお互いに必要に応じ合って支えて発展していくのだという事になる。。。まぁ、俺もはっきり言って肉も魚も食べないが植物だけ生命を奪っていいというのはおかしな考え方としか思えないしそれをいい事をしているというのはあまりにも屁理屈だし。。変だとしか思えないけど
とにかく、今はそんな事どうでもいいけどなんで。。生前俺のいた反社会とは真逆の縁がないような世界。。。そんな厳しい環境にいる叔父貴を思い出すんだろう。
寺。。。か。吾朗太さんは、俺が亡くなって幽霊としてこうやって彷徨い続けながらも拠点を木蓮寺として、知らないうちに自然に木蓮寺にたどり着いて夜に住み着いているのも、
なにか、生前の事で深層心理で気づかないうちに寺を求めていたのかもしれない。でも、まさか。。。まさか、俺が反省して極道から足を洗ってヒロキの叔父貴のように僧侶になる、なんて
そんなふうに考えていた。。。って事はないよな。。。それは。。。無さすぎる。。いくらなんでもない、絶対ない。あり得ないだけど、どうしても叔父貴のヒロキの事が気になって。。
四朗、なんか、ヒロキの叔父貴の事話題に出さないかな。、と、吾朗太さんは傍で必死にヒロキの叔父さんの事を話題にしてくれ、せめて。。安否だけでも。。。とずっと強く四朗さんに念を送るようにしていましたが、、、
お昼過ぎて、結構な長い時間
あれこれガヤガヤと笑い合って、東京の話しやパテシィエ、海外の視察や留学やコンクールの話し、
確かにだいたいは四朗中心の話しだったけど。。。
残念ながら、叔父のヒロキの話は出てこなかったまぁ、仕方ない、ヒロキは世俗から離れた世界にいる人で今はもう、四朗と疎遠になっているかもしれない。四朗は四朗でやる事はいっぱいだし。ヒロキも世俗離れしているとはいえ組織である生活だから、子どもや身内がいなくても歳をとってもなんとか誰かが面倒見るぐらいはされるだろう。それに今の時代なんか子どもですら当てにできないのに、親族身内なんてもう付き合いがないのは当たり前かもしれない。ましてや、父親の蓮気もとっくに亡くなっているし。吾朗太さんがふと、考えると
「また来ますね今回は急遽、警察署に用事があってそれを済まさなきゃならないって。。やっと時間が取れて旅行や観光って余裕はないけど、この景色は心が洗われます。そろそろ、警察署へ行かないと。タクシー呼ばなきゃ、」四朗は御礼を言うと、もう次の用事があるからと会計するようだ。
「また来てくださいね。今度はゆっくりと。アッシも毎日遊びみたいだけど現実働いてるし、他人様にとやかく言えないけど、たまには骨休め、ゆったりのんびりと休息するのもいいですよ。。。」桑田の大将が挨拶をすると、四朗は
「ええ、家族も。。。まぁ、息子達はもうある程度大きいからね、男の子だし。。もう来ないだろうから、うちの義両親と妻と。。。一度プルメリア島にゆっくり連れてきたいですね。まぁ、でも、それもあるけど桑田さん、海の灯りの旅館はベジタリアン対応してますか」
「え。。。ああ、うちは魚魚介がメインですが宗教やアレルギーや体質、ベジタリアンの方に対応した料理もご相談くだされば出せますよ。いろいろなお客様が、世界中からお見えになってるので
英語や他の言語を話せるスタッフも外国人のスタッフもいますし、ミリオンは何ヵ国語かは話せますしね。あいつは少し学べばだいたいの国の言葉はほどなくして話せるようになるんです。ミリオンの勤務している塾の講師は月何時間か他の教室の講義を見学できるので外国語クラスはミリオンも何度か見学して話せるようなんですが。まぁ、それはそうとして魚がダメって方もそれから広い世界ではいろいろな宗教があるし、安心して泊まっていただけるようにと出来るだけの多様性は取り入れる事にはしているんですよ。。。、
料理ももちろんメインはうちの自慢の海鮮ですが。。
誰か、アレルギーでもお持ちですか。」と桑田の大将が会計をしがてら聞くと
四朗は
「おじさん。。父親の真ん中の弟ですが。。父親が亡くなってから随分といろいろ面倒をみてくれたんですよ。ヤクザの剣崎家を嫌って若い頃から出家してしまったんですが。。実は父親の蓮気が信頼していてなにかあったら、と。今はもうちょっと認知症になって山寺からは降りて東京の施設に入っています。私も忙しいので最近はあまり顔を出していないんですが厳しい環境の僧侶なんで結婚もできないし、菜食の主義なんで。。。施設に許可をもらって、たまにはのんびりと外泊ついでに景色のいいところでゆっくりさせてあげたいんです。もう年齢が年齢であとどれだけ先があるかはわかりません。でもね、叔父は代々悪さをしてきた剣崎家の少しでも罪滅ぼしの為になればと自ら償いや弔いの為に出家したんです。僧侶になりたいからなったのかもしれませんが。。。でも。。。いつ終わりがくるかわからない認知症でわからないかもしれないけど少しの時間でも豊かな気持ちになるひとときをと願ってるんです。余計なお世話かもしれませんが。私の事も、どうやら忘れたり、時々どうも吾朗太の仲間のそっくりの男性だと勘違いしてるんですよ。吾朗太の生前に四朗そっくりの奴がいるヤンチャで全然性格は似てないけどって写メも見せられた事があって。。。確かに、私に似てますが。。まぁ、とは言え私は平凡な量産型だから。その人に悪いけどわりとよくあるタイプの顔なんじゃないか。でも、不思議な事になんでその吾朗太の仲間を叔父が知ってるのか。吾朗太の生前、大人になってから時々会っても特に叔父のヒロキの話しなんかしなかったし、叔父と会った時も。。。吾朗太に会ってるなんて話しは全く聞かなかったんです。。なのに。。そりゃあ。。僧侶ですから刑務所にお説教しに行くとか講演しにいくとか、悪い事をしていた人や前科のある人の相談に乗ったりはあるでしょうけど。でも。。別に、吾朗太もヒロキ叔父さんも。。会っていた事を隠す事でもないと思うのに。。なんなんでしょうね。今となっては、叔父さんも認知になってしまって。。。私の事を会えばよく、その吾朗太の知り合いのマナベ君とか言ってきたりして。マナベ君、今日は吾朗太はどうしたんだ、吾朗太は一緒じゃないのかとか言うしまぁ、認知症の相手にいろいろ深刻な事を言ってもいけないので適当に話しを合わせて、吾朗太が亡くなった事も言ってません。でも。。。叔父は。。。私の事を忘れる事があっても、吾朗太の事を忘れていないって。。。なんかあったとしか。。。」
四朗のそう話す声が聞こえてくると、幽霊の吾朗太さんははっとしました。。。
叔父貴、ヒロキの叔父貴、生きてたんかでも。。認知症って。。複雑だなぁ。生命の不平等というかヒロキの叔父貴は、剣崎家の罪深さに耐えかねて贖罪のつもりで出家して厳しい環境に身を置いたというのに、ボケたか。。。でも。。。俺の話しをしてくるって
ああ、やっぱりどうしても思い出せないけど
ヒロキの叔父貴。。。四朗に言えない事で。。俺となんかあったんだろうかマナベ。。。って。。四朗そっくり。。って、ああ、なんとなくだけど。。いた、俺の弟子みたいなヤツ。。。だけど、確かアイツも俺と一緒に悪さしてたヤツだ。反社の東京邪神軍のメンバーだったしアイツも今何やってるんだろう、でも。。。
なんでヒロキの叔父貴は。。四朗にも話せない事を俺に関してなんか。。。まさか。。悪い事に手を染めて俺らと組んで。。まさか。。で、四朗に言えないとか
まさか。。。波紋のように黒い疑惑が広がっていく。。。やがて広がる疑惑が果てしないブラックホールに思えて。。クラクラと疑惑の渦に吸い込まれそうになる。。叔父貴。。まさか。。。
まさか。。。俺は。。。ヒロキの叔父貴に。。。
限りなく続く透明な向こうの海、
観光客、常連客、昼間からほろ酔いと乾杯、喜びのざわめき。まるで悲しみなど知らない楽しさしかないような雰囲気の
海の家クワタのにぎやかな昼下がり。。だけど、自分は笑い合って場を楽しむ人々を見ているだけ。。。
異母兄の懐かしい姿が近くにあれど。。
幽霊の吾朗太さんは、賑やかさの隣でふいに孤独に包まれてぼんやりとながらも生きていた頃の事を少しづつ思い出しはじめた。少しづつ、少しずつだけど。蘇る思い出、走馬灯が静かに流れて。。きっと、奔流には喜び。生命の輝きが流れていた事も。生命には今世限りの有限な時間があるから幸せな時間はどこまでも続くとは思わないけど
それでも、まだまだ生命は続くと多分多くの人は自分が天寿をまっとうできると信じて疑わないだろう。吾朗太さんは。。。母親なんて自分を産んだ事で亡くなり、顔すら写真ぐらいしか見たことがないし父親の蓮気も小学生の頃に死んだ。父親のヤクザの部下や身近の幹部の若い衆も何人も亡くなっている暴走族をやっていた頃の仲間も反社会の東京邪神軍の仲間も事故や喧嘩で若いうちに何人か亡くなっているだけど今から思えば死線スレスレで事故や殺されてもおかしくない環境でいつ死んでも当たり前だった生前があの頃はそれだけ死は身近にあっても大切な人達の死を目の当たりにしたとて。。。死などどこか他人事のようにしか思えなかった長い未来はきっとあると当たり前のように思って。。。馬鹿だったなぁ。。今更ながら遅いけど。この世に未練タラタラで。。。
そうだった、小学生ぐらいの時に父親の蓮気が亡くなってよけいに俺は荒れ果てて剣崎組は解散したけどオヤジの部下や友人が気にかけて面倒をみてくれたり、オヤジの弟のヒロキは僧侶になって剣崎家と縁を切ったはずだったのに世話してくれたり気にかけてくれたり。。
いつ命を狙われたり死んでもおかしくない環境の
父親の蓮気はもしもの時に弟のヒロキにいろいろと頼み事をしていたらしい。叔父のヒロキの事もジワジワと思い出してきた。
ヒロキはヤクザを嫌って剣崎と絶縁て僧侶になったものの剣崎家が嫌なのであって兄の蓮気とは仲が悪いという事もなかったし蓮気とヒロキの父親の先代の剣崎組の組長から蓮気と末っ子の弟はヤンチャでヒロキだけ大人しいのであれこれうるさく言われていたらしいが蓮気が間に入って、「必ずしも家業に適した性質の子どもが産まれるわけじゃないし、むしろ適材適所に産まれて来た方が珍しい。自分が責任持って跡取りになるからヒロキは真面目だし、向いてないヤクザなんかできるわけない。
ヒロキはヒロキの好きにさせたらいい。」と必死でヒロキを庇ってきたらしいしヒロキが剣崎家から出て行っても蓮気はヒロキと繋がっていたのだ。
なんか。。。
吾朗太さんはぼんやりと考えました。
蓮気が亡くなっても自分は確かになんでかよくわからないが。悪い事ばっかりしていた癖に
たくさんの人からなお愛されてきたけれどヒロキ。。。ヒロキの叔父貴。。。まだ生きてるんだろうか。
そう言えば。。。生きていても爺さんだし。かと言ってまだ生きていてもおかしくない年齢だったと思う。だけど。。。俺、はっきりとじゃないけど。。ヒロキの叔父貴とはなんか。。。オヤジが死んで家出や年少入りでろくに家に寄り付かなかった割にはなんか、大事な事を話し合っていた気がするけど
ヒロキは剣崎家を嫌がってそして、代々、ヤクザでたくさんの人達に迷惑かけてきてのし上がり剣崎家はだいたいの男性が異性に強くモテるので。。。女性を利用したり売り飛ばしたり騙したりで特に女性から恨まれていたので、ヒロキは自ら厳しい寺の僧侶になり結婚もせずに生涯独身を貫いて今まで迷惑をかけてきた浮かばれない亡くなった人の供養もしながら少しでも剣崎家の過ちの償いをと弔いと反省とともに修行に勤しんでいたはずだ。そんな生活をしてる叔父貴だけど。。どうも気になるもう死んでるなら仕方ないけど生前は疎遠じゃないはずだ、子どもの頃、オヤジが亡くなった時にあれこれ世話をやいてきた、とそれじゃなくて。。。
それよりもっと。。。もっとヒロキの叔父貴が歳をくって、俺がヤンチャして、何度もムショに出入りして。しょうもない生活して、で死ぬ前。。なんかすんごい。。大事な事を。。。記憶が少しずつ、だけど思い出しつつある吾朗太さんはおじさんのヒロキの顔をなぜか幾度となく。。なんとなく思い出すきっと、大事な。。。でもなんで。。。吾朗太さんの生前のハタチやハタチ過ぎ、反社会、闇の中で荒れ狂う生活をしていたはずが。。。不思議な事になぜ、僧侶の叔父貴のヒロキを思い出すんだろうか。。。しかも、叔父貴はかなり厳しいという寺の僧侶で、結婚もしてはいけない、食べるものも菜食主義の、いわゆるベジタリアンみたいなところだったと思う。
あの、ブーコ達のゆるい木蓮寺とは全く違うのだ。。。別に木蓮寺が悪いという事でもないし。木蓮寺達にベジタリアンを言わせればじゃあ植物の命をもぎ取ってもいいのかそれはおかしい、植物だって生命だし、我々人間や生命体だって、亡くなって土に帰ればバクテリアや植物の養分になるのでみんなエネルギー、生命を循環してお互い様なので。。そうやってお互いに必要に応じ合って支えて発展していくのだという事になる。。。まぁ、俺もはっきり言って肉も魚も食べないが植物だけ生命を奪っていいというのはおかしな考え方としか思えないしそれをいい事をしているというのはあまりにも屁理屈だし。。変だとしか思えないけど
とにかく、今はそんな事どうでもいいけどなんで。。生前俺のいた反社会とは真逆の縁がないような世界。。。そんな厳しい環境にいる叔父貴を思い出すんだろう。
寺。。。か。吾朗太さんは、俺が亡くなって幽霊としてこうやって彷徨い続けながらも拠点を木蓮寺として、知らないうちに自然に木蓮寺にたどり着いて夜に住み着いているのも、
なにか、生前の事で深層心理で気づかないうちに寺を求めていたのかもしれない。でも、まさか。。。まさか、俺が反省して極道から足を洗ってヒロキの叔父貴のように僧侶になる、なんて
そんなふうに考えていた。。。って事はないよな。。。それは。。。無さすぎる。。いくらなんでもない、絶対ない。あり得ないだけど、どうしても叔父貴のヒロキの事が気になって。。
四朗、なんか、ヒロキの叔父貴の事話題に出さないかな。、と、吾朗太さんは傍で必死にヒロキの叔父さんの事を話題にしてくれ、せめて。。安否だけでも。。。とずっと強く四朗さんに念を送るようにしていましたが、、、
お昼過ぎて、結構な長い時間
あれこれガヤガヤと笑い合って、東京の話しやパテシィエ、海外の視察や留学やコンクールの話し、
確かにだいたいは四朗中心の話しだったけど。。。
残念ながら、叔父のヒロキの話は出てこなかったまぁ、仕方ない、ヒロキは世俗から離れた世界にいる人で今はもう、四朗と疎遠になっているかもしれない。四朗は四朗でやる事はいっぱいだし。ヒロキも世俗離れしているとはいえ組織である生活だから、子どもや身内がいなくても歳をとってもなんとか誰かが面倒見るぐらいはされるだろう。それに今の時代なんか子どもですら当てにできないのに、親族身内なんてもう付き合いがないのは当たり前かもしれない。ましてや、父親の蓮気もとっくに亡くなっているし。吾朗太さんがふと、考えると
「また来ますね今回は急遽、警察署に用事があってそれを済まさなきゃならないって。。やっと時間が取れて旅行や観光って余裕はないけど、この景色は心が洗われます。そろそろ、警察署へ行かないと。タクシー呼ばなきゃ、」四朗は御礼を言うと、もう次の用事があるからと会計するようだ。
「また来てくださいね。今度はゆっくりと。アッシも毎日遊びみたいだけど現実働いてるし、他人様にとやかく言えないけど、たまには骨休め、ゆったりのんびりと休息するのもいいですよ。。。」桑田の大将が挨拶をすると、四朗は
「ええ、家族も。。。まぁ、息子達はもうある程度大きいからね、男の子だし。。もう来ないだろうから、うちの義両親と妻と。。。一度プルメリア島にゆっくり連れてきたいですね。まぁ、でも、それもあるけど桑田さん、海の灯りの旅館はベジタリアン対応してますか」
「え。。。ああ、うちは魚魚介がメインですが宗教やアレルギーや体質、ベジタリアンの方に対応した料理もご相談くだされば出せますよ。いろいろなお客様が、世界中からお見えになってるので
英語や他の言語を話せるスタッフも外国人のスタッフもいますし、ミリオンは何ヵ国語かは話せますしね。あいつは少し学べばだいたいの国の言葉はほどなくして話せるようになるんです。ミリオンの勤務している塾の講師は月何時間か他の教室の講義を見学できるので外国語クラスはミリオンも何度か見学して話せるようなんですが。まぁ、それはそうとして魚がダメって方もそれから広い世界ではいろいろな宗教があるし、安心して泊まっていただけるようにと出来るだけの多様性は取り入れる事にはしているんですよ。。。、
料理ももちろんメインはうちの自慢の海鮮ですが。。
誰か、アレルギーでもお持ちですか。」と桑田の大将が会計をしがてら聞くと
四朗は
「おじさん。。父親の真ん中の弟ですが。。父親が亡くなってから随分といろいろ面倒をみてくれたんですよ。ヤクザの剣崎家を嫌って若い頃から出家してしまったんですが。。実は父親の蓮気が信頼していてなにかあったら、と。今はもうちょっと認知症になって山寺からは降りて東京の施設に入っています。私も忙しいので最近はあまり顔を出していないんですが厳しい環境の僧侶なんで結婚もできないし、菜食の主義なんで。。。施設に許可をもらって、たまにはのんびりと外泊ついでに景色のいいところでゆっくりさせてあげたいんです。もう年齢が年齢であとどれだけ先があるかはわかりません。でもね、叔父は代々悪さをしてきた剣崎家の少しでも罪滅ぼしの為になればと自ら償いや弔いの為に出家したんです。僧侶になりたいからなったのかもしれませんが。。。でも。。。いつ終わりがくるかわからない認知症でわからないかもしれないけど少しの時間でも豊かな気持ちになるひとときをと願ってるんです。余計なお世話かもしれませんが。私の事も、どうやら忘れたり、時々どうも吾朗太の仲間のそっくりの男性だと勘違いしてるんですよ。吾朗太の生前に四朗そっくりの奴がいるヤンチャで全然性格は似てないけどって写メも見せられた事があって。。。確かに、私に似てますが。。まぁ、とは言え私は平凡な量産型だから。その人に悪いけどわりとよくあるタイプの顔なんじゃないか。でも、不思議な事になんでその吾朗太の仲間を叔父が知ってるのか。吾朗太の生前、大人になってから時々会っても特に叔父のヒロキの話しなんかしなかったし、叔父と会った時も。。。吾朗太に会ってるなんて話しは全く聞かなかったんです。。なのに。。そりゃあ。。僧侶ですから刑務所にお説教しに行くとか講演しにいくとか、悪い事をしていた人や前科のある人の相談に乗ったりはあるでしょうけど。でも。。別に、吾朗太もヒロキ叔父さんも。。会っていた事を隠す事でもないと思うのに。。なんなんでしょうね。今となっては、叔父さんも認知になってしまって。。。私の事を会えばよく、その吾朗太の知り合いのマナベ君とか言ってきたりして。マナベ君、今日は吾朗太はどうしたんだ、吾朗太は一緒じゃないのかとか言うしまぁ、認知症の相手にいろいろ深刻な事を言ってもいけないので適当に話しを合わせて、吾朗太が亡くなった事も言ってません。でも。。。叔父は。。。私の事を忘れる事があっても、吾朗太の事を忘れていないって。。。なんかあったとしか。。。」
四朗のそう話す声が聞こえてくると、幽霊の吾朗太さんははっとしました。。。
叔父貴、ヒロキの叔父貴、生きてたんかでも。。認知症って。。複雑だなぁ。生命の不平等というかヒロキの叔父貴は、剣崎家の罪深さに耐えかねて贖罪のつもりで出家して厳しい環境に身を置いたというのに、ボケたか。。。でも。。。俺の話しをしてくるって
ああ、やっぱりどうしても思い出せないけど
ヒロキの叔父貴。。。四朗に言えない事で。。俺となんかあったんだろうかマナベ。。。って。。四朗そっくり。。って、ああ、なんとなくだけど。。いた、俺の弟子みたいなヤツ。。。だけど、確かアイツも俺と一緒に悪さしてたヤツだ。反社の東京邪神軍のメンバーだったしアイツも今何やってるんだろう、でも。。。
なんでヒロキの叔父貴は。。四朗にも話せない事を俺に関してなんか。。。まさか。。悪い事に手を染めて俺らと組んで。。まさか。。で、四朗に言えないとか
まさか。。。波紋のように黒い疑惑が広がっていく。。。やがて広がる疑惑が果てしないブラックホールに思えて。。クラクラと疑惑の渦に吸い込まれそうになる。。叔父貴。。まさか。。。
まさか。。。俺は。。。ヒロキの叔父貴に。。。
2023年12月06日
マリッジセレブレーション、374優しい気持ち。
そうだなぁ。。。なんだがなぁ。。。
幽霊の吾朗太さんは20年近く前にも死んだ死んでから気がつけば。。。今、20年近く時が過ぎた頃をさまよっているけど
多分、自分は幸せだったと思う。生きていた頃もわがまま放題だったのに色んな人から愛されて死んでもなお、自分の事を覚えていてどうにか幸せにしてあげたいという人に恵まれてる。
すぐそばに、四朗がいる。。。吾朗太さんは、亡くなり時が止まる、でもそばにいる四朗は、幸せに時が流れているようで安心はする。。。
「とにかく。。。吾朗太は闇社会で揉め事を起こしたか、女性関係で揉め事を起こしたか。。それで消された可能性が高いでしょう。事故も考えられますが吾朗太は。。あまり一人旅や一人で物思いにふけるという事は考えられません。仕事。。なんらかの悪い取引をプルメリア島でしたにしろ、相手があっての事です。。。事故なら味方なら誰か通報したり助けたり。。。仕事などで約束の時間に来ないなら誰かおかしいと思うはずです。。。
東京から遠く離れてこのプルメリア島で眠り。。。自殺しに来たなんて絶対思えませんそんな事あり得るはずがないんです。」四朗が言う四朗は中学生ぐらいの時にいまだに時々鴨居に掛かった首吊りのロープが鮮やかに浮かんでくる事があるのだ。あの時はクラスで居場所が無かったし。大人しい性格だけど、真面目で嫌われているわけじゃないけど。。ヤクザの子どもだからいじめられる事はなかったけど。みんな腫れ物を扱うような感じだった。なんとなくぼんやりといつも不安が浮かんでは消えて将来が見えず閉ざされた気がした。
あんたなんか産まなきゃ良かったと、幾度となくもう数えるのが嫌なほど母親からは罵倒されたし。異母兄の三太夫は優秀だから将来の為にヤクザと縁を切らせて富裕層の家に里子に出たしその三太夫に対抗するように、母親の要は四朗を産んだけど。。。
もう、顔も可愛くて、頭脳明晰で神童と呼ばれる三太夫とは次元が違う。。。要は昔、うちに珍しい女の子。。姉さん、真央を産んだが、真央は3歳で亡くなってしまい珍しい女の子を産んで、愛人のなつめさんにばかり注がれた旦那蓮気の愛情を少しは取り戻せるかと思ったのに、その女の子。。
真央も亡くなった
それも。。。三太夫の兄さんと真央の姉さんは確か同い年だったと思う。男の子はもう飽きるぐらいお腹いっぱいなうちの中での紅一点。。。母親の要はやった、と思っただろう。昔ながらの代々続くうちのような家は男だの、跡取りだのうるさく言われるのが普通だけど。。なんせ、うちは気持ち悪いほどほとんど男しか産まれてこないと聞いたからだ。父親の蓮気も三人兄弟の長男だし。女の子はどうも祖母が流産したかもしれないとは聞いた。
四朗は
三太夫とは五歳歳が離れているので三歳で亡くなった姉の真央とも会った事はないがなつめが三太夫を産み、本妻の要が真央を産んだ時、要は少しは優越感に浸ったんじゃないだろうかと思う。女の子なんて珍しいし父親は可愛いに決まっている。
実際には、それはそうだったんだろうマゼンダ色の仏壇は丁重に扱われていた。まるで仏壇ではなく、蝶の遊び場であるかのように日頃から、明らかに女性が好きそうな華やかな花を備えられていた。
だけど、要は知らなかったのだというか、要は呪われた家系や産まれてきた女性が育たない家なんて言ったところで
オカルトだと全くそういう因果的な因縁話をしても一笑いに付すしそういう目に見えない因果の話は全く信じていずにバカにするだけなのだまぁ、そういう人はそういう考えでいるわけだし。現実的で悪くはないけど。実際に、この海の家クワタのミリオン氏は一切そういう因果的な話しやスピリチュアルや、呪いだのだのなんだのは全く信じないどころかそう言った目に見えない実証できないものには胡散臭いとしか思えずオカルトにかぶれていると生理的に毛嫌いしているらしい。
まぁ、それはそれで本人の信念や意見なのでいいとして。四朗の母親の要も旦那の蓮気の家庭が代々根強い男系で女の子が産まれても育たないのは知っているけどそれは単なるたまたまの偶然としか考えてないタイプだ。でもそりゃあ、呪いだの霊だのスピリチュアルだのと。。。現実をおろそかにしてそればかりを考えているのは異常としか言えないけど。
でも。人事を尽くして天命を待つという言葉があるように。現実の地に足をつけ。苦しみ嘆き悲しみに暮れても。。。いつ止むとも知れない雨の中で。もがいて途方に暮れても。。。雨はいつか止みその後にパーっと光が差して突然不思議な事に救われたり道が開けてくる事もあるのだ。
四朗は本当にいまだに時々、死のうとした瞬間。あの鴨居のロープを思い出す。。。
自分の存在価値がわからなくなって。何のために生まれてきたのか、気の弱い自分がヤクザの家なんかに。。母親の要は切り札の女の子、真央を亡くし、
愛人のなつめに対抗するかのように四朗を産んだものの。。。期待外れに四朗は気が弱く容姿も頭も平凡で内向的で、三太夫とは大違いでそれが要をイライラさせた
思わず。。
自分が生きている価値なんかあるかと。。
あの時は。。。いつ帰ってくるかわからない、少年院に入れられている時期すらある吾朗太がなぜかそのタイミングで突然帰ってきた。四朗が命を断とうとしたその時に。。。なにをやってるんだお前バカヤロウ首を吊ろうとしたあの時は、四朗ははじめて吾朗太に殴られた。吾朗太はしょっちゅうどこかで喧嘩してきたり、継母の要に手を挙げたり、女にも暴力を振るったりする事があるらしいけど
ずっと世話してきた四朗に手を挙げた事は全くなかったのだ、父親の蓮気も大人しく優しい四朗とヤンチャでも寵愛していた吾朗太を殴った事がなかったので吾朗太にとっても四朗に暴力を振るう事はあり得ない事なのだろう。
だけど。。最初で最後に吾朗太に殴られたのは生命の重み。。生きているから痛いんだと、ハッと我に返りあれで目が覚めたのだ
あの時は。。。五郎太が大人になってずっとあとから聞いた話し。ばかばかしくてなかなか言えなかったけど四朗が自殺をしそうになったあの日、吾朗太は棲みついていた先の世話になっていた歳上の女性が実家に帰っていて退屈しのぎに女が留守だからと悪い仲間も不思議と潮を引くように誰とも連絡がつかずいつも周りに誰かがいて当たり前の吾朗太が、それじゃうるさい女がいないから他の女の所に顔を出すかと眠いのでいったん一寝入りしてから
付き合っている他の女のところにでも行こうと考えていたらしい。吾朗太はまだまだ子どもだったが、可愛かったので何人か大人のある程度金がある女性から逆ナンされてジゴロのように既に子どもの時から女がいた。
だけど。。。。その時、いつのまにかウトウト眠りに落ちた吾朗太の夢の中で真央が現れて。。。「わっ。。。ま、また、おまえ。。あっ。、オマエじゃない。。あ、アネキ。。。」またオマエ。。なんて言いそうになったけど、真央は以前。。普通のチョコレートと間違えてウイスキーボンボンを食べてアナフィラキシーショックで生死を彷徨っていた吾朗太の夢の中でこっちへ来るなと怒って石を投げてきたり、その時、四朗の目の前に現れて家に早く帰れと言ったりで。。。死んだはずの真央が現れてそのおかげで倒れた吾朗太を帰宅した四朗が発見して吾朗太は一命を取り留めたのだ。だから、あの世に逝きかけて戻ってこれた吾朗太は再び真央が現れて。。。生命の恩人だけど。。。今度はまさか迎えに来たって言うんじゃないだろうなと思いながらも。。。
家に帰れ、早く家に帰るのよ。。。急いでと、言うと真央に髪をギュッと引っ張られた痛てっ。。。その手荒い刺激で明らかな現実の痛みもリアルに伴い。。すぐに吾朗太は目が覚めたものの。。。
「えっ。。。」目が覚めていたらそこは、いたはずの今棲みついている女の部屋ではなくて。。。目の前はすぐ実家。。。どう言う事だわけがわからん。。でも。。今はそんな事を言っている場合じゃない。
なんか、妙な胸騒ぎが込み上げる。。。と、吾朗太はすぐに実家に乗り込んだら。。今にも四朗が鴨居にロープを掛けて首を吊ろうとしている。。。
なんて。。。吾朗太が大人になってから、あの時はどうにもわからない不思議な胸騒ぎと体験をしたけど、目が覚めたら実家前なんて。。。全く説明できない状況もそれでも俺は全然違和感を感じていない。それはお前が生きているのは自然な事だし、四朗、お前はこれからも生きていける。。死んでしまうのは間違いだからだ。だから変なこと、わけのわからない事が起ころうが、そんな事どうだっていい、って言っていたなぁ。。。ハッ、とした。今の幸せな自分は。。。あの時から想像できないけど。自分の及ばないところで何かが動いたんだし、多分あの時は深層心理では気づかないけど強烈に死のうとしていた行動とは裏腹に本当はどうしても死にたくはなかったから、本当の自分の望む方向転換へ。。。自然となにかが動いたんだと思う。八方塞がりと思えば。。。八方は塞がろうとも、上も下も空いているもので、下へそのまま堕落して自暴自棄となり。。誰かを害したり死の淵へ堕ちていくか。。。それとも突然。。。上に。。。パッと天が開けている事に気づくか。。。
ずっと忘れられない、何年経っても。。。
まぶしいほどの生命に満ち溢れた吾朗太に殴られて本気で怒られて我に返った、。。救われたし、助けられて。。
そんな吾朗太が自殺するわけはないんだ。ありえない。。絶対に吾朗太は自殺なんかする奴じゃない。。。まぁ。。。吾朗太もヤクザだ、身近に死は隣り合わせの世界だし。。父親の蓮気も死んだし組員も何人か死んでいった。悲しい事に、いつ死んでもおかしくないと言えばそれまでだけど。。。
でも。あの生命力のきらめきは眩しいほどに本物だった。。。
四朗は改めて確信して。。。
吾朗太は自分で死ぬはずがないんだ。。
幽霊の吾朗太さんは20年近く前にも死んだ死んでから気がつけば。。。今、20年近く時が過ぎた頃をさまよっているけど
多分、自分は幸せだったと思う。生きていた頃もわがまま放題だったのに色んな人から愛されて死んでもなお、自分の事を覚えていてどうにか幸せにしてあげたいという人に恵まれてる。
すぐそばに、四朗がいる。。。吾朗太さんは、亡くなり時が止まる、でもそばにいる四朗は、幸せに時が流れているようで安心はする。。。
「とにかく。。。吾朗太は闇社会で揉め事を起こしたか、女性関係で揉め事を起こしたか。。それで消された可能性が高いでしょう。事故も考えられますが吾朗太は。。あまり一人旅や一人で物思いにふけるという事は考えられません。仕事。。なんらかの悪い取引をプルメリア島でしたにしろ、相手があっての事です。。。事故なら味方なら誰か通報したり助けたり。。。仕事などで約束の時間に来ないなら誰かおかしいと思うはずです。。。
東京から遠く離れてこのプルメリア島で眠り。。。自殺しに来たなんて絶対思えませんそんな事あり得るはずがないんです。」四朗が言う四朗は中学生ぐらいの時にいまだに時々鴨居に掛かった首吊りのロープが鮮やかに浮かんでくる事があるのだ。あの時はクラスで居場所が無かったし。大人しい性格だけど、真面目で嫌われているわけじゃないけど。。ヤクザの子どもだからいじめられる事はなかったけど。みんな腫れ物を扱うような感じだった。なんとなくぼんやりといつも不安が浮かんでは消えて将来が見えず閉ざされた気がした。
あんたなんか産まなきゃ良かったと、幾度となくもう数えるのが嫌なほど母親からは罵倒されたし。異母兄の三太夫は優秀だから将来の為にヤクザと縁を切らせて富裕層の家に里子に出たしその三太夫に対抗するように、母親の要は四朗を産んだけど。。。
もう、顔も可愛くて、頭脳明晰で神童と呼ばれる三太夫とは次元が違う。。。要は昔、うちに珍しい女の子。。姉さん、真央を産んだが、真央は3歳で亡くなってしまい珍しい女の子を産んで、愛人のなつめさんにばかり注がれた旦那蓮気の愛情を少しは取り戻せるかと思ったのに、その女の子。。
真央も亡くなった
それも。。。三太夫の兄さんと真央の姉さんは確か同い年だったと思う。男の子はもう飽きるぐらいお腹いっぱいなうちの中での紅一点。。。母親の要はやった、と思っただろう。昔ながらの代々続くうちのような家は男だの、跡取りだのうるさく言われるのが普通だけど。。なんせ、うちは気持ち悪いほどほとんど男しか産まれてこないと聞いたからだ。父親の蓮気も三人兄弟の長男だし。女の子はどうも祖母が流産したかもしれないとは聞いた。
四朗は
三太夫とは五歳歳が離れているので三歳で亡くなった姉の真央とも会った事はないがなつめが三太夫を産み、本妻の要が真央を産んだ時、要は少しは優越感に浸ったんじゃないだろうかと思う。女の子なんて珍しいし父親は可愛いに決まっている。
実際には、それはそうだったんだろうマゼンダ色の仏壇は丁重に扱われていた。まるで仏壇ではなく、蝶の遊び場であるかのように日頃から、明らかに女性が好きそうな華やかな花を備えられていた。
だけど、要は知らなかったのだというか、要は呪われた家系や産まれてきた女性が育たない家なんて言ったところで
オカルトだと全くそういう因果的な因縁話をしても一笑いに付すしそういう目に見えない因果の話は全く信じていずにバカにするだけなのだまぁ、そういう人はそういう考えでいるわけだし。現実的で悪くはないけど。実際に、この海の家クワタのミリオン氏は一切そういう因果的な話しやスピリチュアルや、呪いだのだのなんだのは全く信じないどころかそう言った目に見えない実証できないものには胡散臭いとしか思えずオカルトにかぶれていると生理的に毛嫌いしているらしい。
まぁ、それはそれで本人の信念や意見なのでいいとして。四朗の母親の要も旦那の蓮気の家庭が代々根強い男系で女の子が産まれても育たないのは知っているけどそれは単なるたまたまの偶然としか考えてないタイプだ。でもそりゃあ、呪いだの霊だのスピリチュアルだのと。。。現実をおろそかにしてそればかりを考えているのは異常としか言えないけど。
でも。人事を尽くして天命を待つという言葉があるように。現実の地に足をつけ。苦しみ嘆き悲しみに暮れても。。。いつ止むとも知れない雨の中で。もがいて途方に暮れても。。。雨はいつか止みその後にパーっと光が差して突然不思議な事に救われたり道が開けてくる事もあるのだ。
四朗は本当にいまだに時々、死のうとした瞬間。あの鴨居のロープを思い出す。。。
自分の存在価値がわからなくなって。何のために生まれてきたのか、気の弱い自分がヤクザの家なんかに。。母親の要は切り札の女の子、真央を亡くし、
愛人のなつめに対抗するかのように四朗を産んだものの。。。期待外れに四朗は気が弱く容姿も頭も平凡で内向的で、三太夫とは大違いでそれが要をイライラさせた
思わず。。
自分が生きている価値なんかあるかと。。
あの時は。。。いつ帰ってくるかわからない、少年院に入れられている時期すらある吾朗太がなぜかそのタイミングで突然帰ってきた。四朗が命を断とうとしたその時に。。。なにをやってるんだお前バカヤロウ首を吊ろうとしたあの時は、四朗ははじめて吾朗太に殴られた。吾朗太はしょっちゅうどこかで喧嘩してきたり、継母の要に手を挙げたり、女にも暴力を振るったりする事があるらしいけど
ずっと世話してきた四朗に手を挙げた事は全くなかったのだ、父親の蓮気も大人しく優しい四朗とヤンチャでも寵愛していた吾朗太を殴った事がなかったので吾朗太にとっても四朗に暴力を振るう事はあり得ない事なのだろう。
だけど。。最初で最後に吾朗太に殴られたのは生命の重み。。生きているから痛いんだと、ハッと我に返りあれで目が覚めたのだ
あの時は。。。五郎太が大人になってずっとあとから聞いた話し。ばかばかしくてなかなか言えなかったけど四朗が自殺をしそうになったあの日、吾朗太は棲みついていた先の世話になっていた歳上の女性が実家に帰っていて退屈しのぎに女が留守だからと悪い仲間も不思議と潮を引くように誰とも連絡がつかずいつも周りに誰かがいて当たり前の吾朗太が、それじゃうるさい女がいないから他の女の所に顔を出すかと眠いのでいったん一寝入りしてから
付き合っている他の女のところにでも行こうと考えていたらしい。吾朗太はまだまだ子どもだったが、可愛かったので何人か大人のある程度金がある女性から逆ナンされてジゴロのように既に子どもの時から女がいた。
だけど。。。。その時、いつのまにかウトウト眠りに落ちた吾朗太の夢の中で真央が現れて。。。「わっ。。。ま、また、おまえ。。あっ。、オマエじゃない。。あ、アネキ。。。」またオマエ。。なんて言いそうになったけど、真央は以前。。普通のチョコレートと間違えてウイスキーボンボンを食べてアナフィラキシーショックで生死を彷徨っていた吾朗太の夢の中でこっちへ来るなと怒って石を投げてきたり、その時、四朗の目の前に現れて家に早く帰れと言ったりで。。。死んだはずの真央が現れてそのおかげで倒れた吾朗太を帰宅した四朗が発見して吾朗太は一命を取り留めたのだ。だから、あの世に逝きかけて戻ってこれた吾朗太は再び真央が現れて。。。生命の恩人だけど。。。今度はまさか迎えに来たって言うんじゃないだろうなと思いながらも。。。
家に帰れ、早く家に帰るのよ。。。急いでと、言うと真央に髪をギュッと引っ張られた痛てっ。。。その手荒い刺激で明らかな現実の痛みもリアルに伴い。。すぐに吾朗太は目が覚めたものの。。。
「えっ。。。」目が覚めていたらそこは、いたはずの今棲みついている女の部屋ではなくて。。。目の前はすぐ実家。。。どう言う事だわけがわからん。。でも。。今はそんな事を言っている場合じゃない。
なんか、妙な胸騒ぎが込み上げる。。。と、吾朗太はすぐに実家に乗り込んだら。。今にも四朗が鴨居にロープを掛けて首を吊ろうとしている。。。
なんて。。。吾朗太が大人になってから、あの時はどうにもわからない不思議な胸騒ぎと体験をしたけど、目が覚めたら実家前なんて。。。全く説明できない状況もそれでも俺は全然違和感を感じていない。それはお前が生きているのは自然な事だし、四朗、お前はこれからも生きていける。。死んでしまうのは間違いだからだ。だから変なこと、わけのわからない事が起ころうが、そんな事どうだっていい、って言っていたなぁ。。。ハッ、とした。今の幸せな自分は。。。あの時から想像できないけど。自分の及ばないところで何かが動いたんだし、多分あの時は深層心理では気づかないけど強烈に死のうとしていた行動とは裏腹に本当はどうしても死にたくはなかったから、本当の自分の望む方向転換へ。。。自然となにかが動いたんだと思う。八方塞がりと思えば。。。八方は塞がろうとも、上も下も空いているもので、下へそのまま堕落して自暴自棄となり。。誰かを害したり死の淵へ堕ちていくか。。。それとも突然。。。上に。。。パッと天が開けている事に気づくか。。。
ずっと忘れられない、何年経っても。。。
まぶしいほどの生命に満ち溢れた吾朗太に殴られて本気で怒られて我に返った、。。救われたし、助けられて。。
そんな吾朗太が自殺するわけはないんだ。ありえない。。絶対に吾朗太は自殺なんかする奴じゃない。。。まぁ。。。吾朗太もヤクザだ、身近に死は隣り合わせの世界だし。。父親の蓮気も死んだし組員も何人か死んでいった。悲しい事に、いつ死んでもおかしくないと言えばそれまでだけど。。。
でも。あの生命力のきらめきは眩しいほどに本物だった。。。
四朗は改めて確信して。。。
吾朗太は自分で死ぬはずがないんだ。。
2023年11月28日
マリッジセレブレーション。373すべてが変化してゆく中で。。。
「子どもの頃はこの先どうなるかと何度も何度も不安になったんです。いま、パテシィエをして嫁の実家ですが老舗の店を継いで任されてるなんて夢のようです。あの頃の自分が今の自分を見たらなんて言うんだろう。でも、大人になって良くも悪くも今の自分なんて子どもの頃は全然想像できなかったって。。。そういう人多いんじゃないでしょうか、特に私なんか反社会の組の親元に産まれてきて親には感謝しなきゃいけない反面。。。私の一般より多分気が弱くて臆病な性格だというのに。。なんで自分を産んだんだと、親を恨みました。」
海の家クワタを包み込むような昼下がりのプルメリア島の南側のブルーオーシャンの
穏やかな透明な海を見つめて四朗は遠い目をしました。
同席していた店の主人の桑田の大将は「多分まぁ。。。だいたいの人が大人になって子どもの頃にまさか今の自分の状況になってるとは。。。予想もつかないもんじゃないかね。人も時代も進化したり成長したりあるいは、衰退というか、人も時代も変化して当たり前だし。まぁ、アッシはすでに親にレールを敷かれたというか。。別に家業も嫌じゃなかったし、兄貴も弟もどっちも幸い家業をやりたくない、オヤジが家業を継いだ千範だけに財産はやる、兄貴も弟も学費だけは出してやる後はやらないと言っても兄貴も弟もそれでもいいし、財産を貰っても家業を継ぎたくないなんて二人とも言ってたし。だから全然揉めなくて。。。子どもの頃から旅館を継ぐとか、その後引退したらこの海の家クワタの店番のオヤジになるとか結婚も中学校の時から付き合ってたユッコと結婚するとかある程度絵に描いていた事を当たり前にしてきたけどな。でも、お客さんの話しや友人知人の話しを聞くと石鍋さんの言う通り、ほとんどの人が例えば独身なら年齢によって義務教育の学校に自動的に入るように30歳近くなれば自動的に結婚できるものだと思ってたのにとか子どもをとっくに産んでると思ったのにとか、思い通りにいかないというか、子どもの頃になんとなく思った大人の自分とは全然予想もつかないって人が大半みたいですね。。。だいたい先が決まってたアッシには。。。。あっ、だけどミリオンがうちに来たのは本当に想像もしてなかったですね。。。もう爺さんなのに孫より若い宇宙人の末息子ができたなんて。。考えてもなかったな。。でも、奇跡的にあり得ないぐらいに嬉しい事だから。。ありがたいです。。これも宝くじに当たったどころではないぐらいに嬉しいサプライズな天からの贈り物だけど、それ以前にも、
うちに女の子、孫ですが産まれたのには本当にびっくりしまして。長男の下の娘なんですが上が男で下もどうせうちの家系だからまた男だろうと。でも、一人っ子は可哀想だからと、産まれたら女の子で。長男の嫁さん、都会の人だし、うちが昔から男系で多分、親はよく思ってないんじゃないかな。昔と違っていまは女の子欲しがるでしょうあ、あっ。。すみません。。」飲んでおしゃべりがさらにおしゃべりになる桑田の大将は。。。ついつい、しまったー、目の前に、うちみたいに男系の家系で育ってきてでも、うちとは違って石鍋さんの実家の剣崎家は
代々女の子が珍しく産まれても亡くなってしまう、婿養子に出ても女の子が産まれても若くて亡くなる石鍋さんの異母兄の三太夫さんの様に本人が里親に養子に出されたら大丈夫という家系という話しを聞いたばかりなのに。。。
桑田の大将ははっとしてすぐに四朗さんに謝罪をしました。出会いが宝くじに高額当選以上の奇跡とベタ褒めされたクールなミリオンが珍しい事にかなり照れくさそうにしています。。。
四朗さんは、だからわざわざ男の子二人の連れ子がいる女性と結婚したというのにでも、四朗はもともと気がいいのか今の自分の人生や状況にじゅうぶん幸せで満足しているのか、全く気にしていない様子で。「わかりますね、なんなく、だけど。あっ、私は女の子を持つのが怖いですからね。最初から女の子が欲しいとか望んじゃいけないもんだと思ってたし。それ以前に。。。子どもすら持たない、結婚しない、なんだろう。。。贅沢なんだけど私は子どもをいらないって言う女性は好きじゃないんです、あっ、病気とか不妊で子どもができないとか産めないなら全然構わないんですが。。。最初から子どもが嫌いとか面倒くさいって女性とは結婚したくないんでだから、子どもが欲しい女性と結婚してもしも女の子が産まれたらと思うとうちの実家の因縁が出るのが怖くて。罪のない奥さんや子どもに迷惑をかけるわけにはいかないし。かと言って子どもいらないって女性は嫌だし子どもは好きだけど、体質や病気で子どもができない女性なんてわざわざ探すのも難しいし、だから結婚は諦めてたんです。そしたら、幸せな事に子連れ、男の子二人の妻と出会って。。まぁ、職場のオーナーの娘さんで昔から顔馴染みでしたけど。だけどね、だから子どもに関しては私は今以上には望まないし考えた事もなかったんですが、うちの父親は。。。3歳で亡くなった姉さんの変わってるけどマゼンダ色の仏壇を大事にしてましたね。大輪の花いっぱいで花盛りで。。若い衆によく花屋に買い物に行かせたり、仏花ではなくて、チューリップや薔薇や芍薬やひまわりや蘭や、とにかく女性が好きそうな花をかわるがわると
本当にいつも綺麗にしてた。。。私の産まれた頃は姉はもう亡くなってたから会った事はなかったけど。父親に寵愛されていた吾朗太が仏壇を気持ち悪いと言ってあの時は吾朗太も殴られこそしなかったけど本気で叱られましたね。。。ああ、吾朗太はそこまできつく父親に叱られていなかった事と、自分だけが兄弟の中で一番父親から可愛がられてるという事を幼いながらに自負してそれも自慢だったはずが、どうも亡くなった真央。。姉の事をいつまでもいつまでも父親の蓮気は肩入れしているようだ。父親からしたらどちらも愛しいし、大切だし。。でも吾朗太はなんか、父親の一番じゃないと気が済まないが、姉に負けている気がする。。。それが許せなくて気に食わなかったんでしょうね。私は私で父親に嫌われてなかったけど、どちらかというと好かれていたし、信頼してくれて良くしてくれたからそれでいいんです。あまり気に入られても父親はヤクザだし。かと言って嫌われたら生活できないし、親子と言えど一定の距離感がないとだめですし。
でも、
私は子どもの頃からパティシエというか、家で料理は母親にさせられてたし、父親が甘党でお菓子も作ってたから、よく姉さんの仏壇にもお菓子を備えてましたね。父親から本当に嬉しそうに褒められましたし、別に褒められたくてやったわけじゃないけどなんとなくの習慣で。。。単に、小さな女の子とか、女性はスイーツが好きなんじゃないかと思って。。父親も甘党でしたし、私がかなり小さい頃まだ料理ができない頃から父親は贈答品の中でスイーツを姉の仏壇に供えたりわざわざ買ったものを供えたりしていましたし。まぁ、うちは父親をはじめ、母親の要以外は男性全員甘党の下戸。。だけど。父親の蓮気が姉の仏壇の前では慈しむような懐かしむ切ないような優しい空気に満ちていて。。。いつも蓮気の心の中には姉の真央がいるんだと思いました。産まれてはいけなかったとは語弊がありますが産まれたらどうしても女の子は可愛いでしょう。なかなか女の子が産まれない家系にとって女の子が産まれると言う事は、女の子しか産まれてこない女系の家庭より、桑田さんの言うように今時の時代は祭りな華やぎと嬉しさがあるかもしれません。。。私は剣崎家の因縁話しを聞いてから、バカバカしいかもしれませんがそういう因果話しはあるかもしれないと思いましたうちはヤクザですからいろいろな業は深いし色んな人から恨まれていてよくない家系であるのは当たり前だし、これ以上血を分ける子孫を増やしてはならないと、
もともと女の子も子どもも不幸にするぐらいなら持つつもりは一切ありませんでしたけど私はヤクザの家系からしたら大人しい気弱で役に立たない異端児のようなものですし。桑田さんのように代々続いているまともな家系ではありません。なんでこんなろくでもない家系を長々と続けるのか早く終わらせればいいとすら思ってましたし。勿論私は幸せですから、今の私がある事は剣崎家がなければいない事になりますが。まぁ、私は剣崎家から出て石鍋家に婿入りしましたが。あぁ、そういえば。。私の実の兄二人は消息不明で生きてるか死んでるかわかりませんがあの人たちはもう全然付き合いもないし。。でも死んでるとか、私のように婿入りしてたら、剣崎家の本家は終わりましたね、蓮気の弟二人いますが、叔父達は独身僧侶ともう一人は籍を入れていない子どもが外にいたり。。。うちらしく男の子しかできないみたいだけど。。外に作った子ども達ばかりで籍は入ってないと思います。。。まぁ、剣崎家は終わりでしょうね。本来なら。。。吾朗太が生きていればまた違ってきたかもしれませんが。あっ、でも吾朗太も居なくなった時は確か、神野って名字だと思うし。吾朗太は詐欺なんかやって、名字を何回か付き合ってる女に変えて何度かすり抜けたり逃げたりやっていたようです。いろんな人から恨みを買って騙して切った張ったでのしあがって。。、幾ら勢力が有り余った時期はあれど。。。栄枯盛衰は自然にかなった事だし、諸行無常ですね。。吾朗太が生きていたとしても。。。剣崎家は終わりでしょう。。。そういう家系はいろいろ因縁を背負いますし。罪のない子どもに因縁がいく。。だから、やめた方がいいし、終わった方が平和なんです。今時そんなもんでしょうかね。もともと私は自分が全然異質な環境に産まれて婿養子に行き、家や代々にはこだわらない性質ですがそれでも老舗のイシナベーヌに婿入りしたのは不思議な縁ですね。自分の代で店が終わったら悲しいような、悪いような。。。それでも息子二人が興味がなくてやりたくないなら無理矢理やらせませんけど。もう無理矢理って時代じゃないしね。幾ら過去にうまくいってもそれはそれだし、人も変化して時代も動いていくのが自然の法則だし。。。変化しなければ幸せは生まれない。。。
過去に古い栄光にこだわったりいつまでもしがみつかず。。。時代についていかなきゃうまくいかない事なんてザラだし。。終わりはいずれ迎える物でその時はその時だし、それが自分の時でもおかしくはないし。。全てが変化していく中で変わっていかない人の方がおかしいんです。。。。」楽しげなにぎやかな海の家クワタの昼下がり、なんとなく。。。しんみりし出した頃に。。。
「あら、弟さん。。吾朗太さんは何度かご結婚なさってきて。。お子さんはいなかったのですか。。。」リリコが訪ねました。
海の家クワタを包み込むような昼下がりのプルメリア島の南側のブルーオーシャンの
穏やかな透明な海を見つめて四朗は遠い目をしました。
同席していた店の主人の桑田の大将は「多分まぁ。。。だいたいの人が大人になって子どもの頃にまさか今の自分の状況になってるとは。。。予想もつかないもんじゃないかね。人も時代も進化したり成長したりあるいは、衰退というか、人も時代も変化して当たり前だし。まぁ、アッシはすでに親にレールを敷かれたというか。。別に家業も嫌じゃなかったし、兄貴も弟もどっちも幸い家業をやりたくない、オヤジが家業を継いだ千範だけに財産はやる、兄貴も弟も学費だけは出してやる後はやらないと言っても兄貴も弟もそれでもいいし、財産を貰っても家業を継ぎたくないなんて二人とも言ってたし。だから全然揉めなくて。。。子どもの頃から旅館を継ぐとか、その後引退したらこの海の家クワタの店番のオヤジになるとか結婚も中学校の時から付き合ってたユッコと結婚するとかある程度絵に描いていた事を当たり前にしてきたけどな。でも、お客さんの話しや友人知人の話しを聞くと石鍋さんの言う通り、ほとんどの人が例えば独身なら年齢によって義務教育の学校に自動的に入るように30歳近くなれば自動的に結婚できるものだと思ってたのにとか子どもをとっくに産んでると思ったのにとか、思い通りにいかないというか、子どもの頃になんとなく思った大人の自分とは全然予想もつかないって人が大半みたいですね。。。だいたい先が決まってたアッシには。。。。あっ、だけどミリオンがうちに来たのは本当に想像もしてなかったですね。。。もう爺さんなのに孫より若い宇宙人の末息子ができたなんて。。考えてもなかったな。。でも、奇跡的にあり得ないぐらいに嬉しい事だから。。ありがたいです。。これも宝くじに当たったどころではないぐらいに嬉しいサプライズな天からの贈り物だけど、それ以前にも、
うちに女の子、孫ですが産まれたのには本当にびっくりしまして。長男の下の娘なんですが上が男で下もどうせうちの家系だからまた男だろうと。でも、一人っ子は可哀想だからと、産まれたら女の子で。長男の嫁さん、都会の人だし、うちが昔から男系で多分、親はよく思ってないんじゃないかな。昔と違っていまは女の子欲しがるでしょうあ、あっ。。すみません。。」飲んでおしゃべりがさらにおしゃべりになる桑田の大将は。。。ついつい、しまったー、目の前に、うちみたいに男系の家系で育ってきてでも、うちとは違って石鍋さんの実家の剣崎家は
代々女の子が珍しく産まれても亡くなってしまう、婿養子に出ても女の子が産まれても若くて亡くなる石鍋さんの異母兄の三太夫さんの様に本人が里親に養子に出されたら大丈夫という家系という話しを聞いたばかりなのに。。。
桑田の大将ははっとしてすぐに四朗さんに謝罪をしました。出会いが宝くじに高額当選以上の奇跡とベタ褒めされたクールなミリオンが珍しい事にかなり照れくさそうにしています。。。
四朗さんは、だからわざわざ男の子二人の連れ子がいる女性と結婚したというのにでも、四朗はもともと気がいいのか今の自分の人生や状況にじゅうぶん幸せで満足しているのか、全く気にしていない様子で。「わかりますね、なんなく、だけど。あっ、私は女の子を持つのが怖いですからね。最初から女の子が欲しいとか望んじゃいけないもんだと思ってたし。それ以前に。。。子どもすら持たない、結婚しない、なんだろう。。。贅沢なんだけど私は子どもをいらないって言う女性は好きじゃないんです、あっ、病気とか不妊で子どもができないとか産めないなら全然構わないんですが。。。最初から子どもが嫌いとか面倒くさいって女性とは結婚したくないんでだから、子どもが欲しい女性と結婚してもしも女の子が産まれたらと思うとうちの実家の因縁が出るのが怖くて。罪のない奥さんや子どもに迷惑をかけるわけにはいかないし。かと言って子どもいらないって女性は嫌だし子どもは好きだけど、体質や病気で子どもができない女性なんてわざわざ探すのも難しいし、だから結婚は諦めてたんです。そしたら、幸せな事に子連れ、男の子二人の妻と出会って。。まぁ、職場のオーナーの娘さんで昔から顔馴染みでしたけど。だけどね、だから子どもに関しては私は今以上には望まないし考えた事もなかったんですが、うちの父親は。。。3歳で亡くなった姉さんの変わってるけどマゼンダ色の仏壇を大事にしてましたね。大輪の花いっぱいで花盛りで。。若い衆によく花屋に買い物に行かせたり、仏花ではなくて、チューリップや薔薇や芍薬やひまわりや蘭や、とにかく女性が好きそうな花をかわるがわると
本当にいつも綺麗にしてた。。。私の産まれた頃は姉はもう亡くなってたから会った事はなかったけど。父親に寵愛されていた吾朗太が仏壇を気持ち悪いと言ってあの時は吾朗太も殴られこそしなかったけど本気で叱られましたね。。。ああ、吾朗太はそこまできつく父親に叱られていなかった事と、自分だけが兄弟の中で一番父親から可愛がられてるという事を幼いながらに自負してそれも自慢だったはずが、どうも亡くなった真央。。姉の事をいつまでもいつまでも父親の蓮気は肩入れしているようだ。父親からしたらどちらも愛しいし、大切だし。。でも吾朗太はなんか、父親の一番じゃないと気が済まないが、姉に負けている気がする。。。それが許せなくて気に食わなかったんでしょうね。私は私で父親に嫌われてなかったけど、どちらかというと好かれていたし、信頼してくれて良くしてくれたからそれでいいんです。あまり気に入られても父親はヤクザだし。かと言って嫌われたら生活できないし、親子と言えど一定の距離感がないとだめですし。
でも、
私は子どもの頃からパティシエというか、家で料理は母親にさせられてたし、父親が甘党でお菓子も作ってたから、よく姉さんの仏壇にもお菓子を備えてましたね。父親から本当に嬉しそうに褒められましたし、別に褒められたくてやったわけじゃないけどなんとなくの習慣で。。。単に、小さな女の子とか、女性はスイーツが好きなんじゃないかと思って。。父親も甘党でしたし、私がかなり小さい頃まだ料理ができない頃から父親は贈答品の中でスイーツを姉の仏壇に供えたりわざわざ買ったものを供えたりしていましたし。まぁ、うちは父親をはじめ、母親の要以外は男性全員甘党の下戸。。だけど。父親の蓮気が姉の仏壇の前では慈しむような懐かしむ切ないような優しい空気に満ちていて。。。いつも蓮気の心の中には姉の真央がいるんだと思いました。産まれてはいけなかったとは語弊がありますが産まれたらどうしても女の子は可愛いでしょう。なかなか女の子が産まれない家系にとって女の子が産まれると言う事は、女の子しか産まれてこない女系の家庭より、桑田さんの言うように今時の時代は祭りな華やぎと嬉しさがあるかもしれません。。。私は剣崎家の因縁話しを聞いてから、バカバカしいかもしれませんがそういう因果話しはあるかもしれないと思いましたうちはヤクザですからいろいろな業は深いし色んな人から恨まれていてよくない家系であるのは当たり前だし、これ以上血を分ける子孫を増やしてはならないと、
もともと女の子も子どもも不幸にするぐらいなら持つつもりは一切ありませんでしたけど私はヤクザの家系からしたら大人しい気弱で役に立たない異端児のようなものですし。桑田さんのように代々続いているまともな家系ではありません。なんでこんなろくでもない家系を長々と続けるのか早く終わらせればいいとすら思ってましたし。勿論私は幸せですから、今の私がある事は剣崎家がなければいない事になりますが。まぁ、私は剣崎家から出て石鍋家に婿入りしましたが。あぁ、そういえば。。私の実の兄二人は消息不明で生きてるか死んでるかわかりませんがあの人たちはもう全然付き合いもないし。。でも死んでるとか、私のように婿入りしてたら、剣崎家の本家は終わりましたね、蓮気の弟二人いますが、叔父達は独身僧侶ともう一人は籍を入れていない子どもが外にいたり。。。うちらしく男の子しかできないみたいだけど。。外に作った子ども達ばかりで籍は入ってないと思います。。。まぁ、剣崎家は終わりでしょうね。本来なら。。。吾朗太が生きていればまた違ってきたかもしれませんが。あっ、でも吾朗太も居なくなった時は確か、神野って名字だと思うし。吾朗太は詐欺なんかやって、名字を何回か付き合ってる女に変えて何度かすり抜けたり逃げたりやっていたようです。いろんな人から恨みを買って騙して切った張ったでのしあがって。。、幾ら勢力が有り余った時期はあれど。。。栄枯盛衰は自然にかなった事だし、諸行無常ですね。。吾朗太が生きていたとしても。。。剣崎家は終わりでしょう。。。そういう家系はいろいろ因縁を背負いますし。罪のない子どもに因縁がいく。。だから、やめた方がいいし、終わった方が平和なんです。今時そんなもんでしょうかね。もともと私は自分が全然異質な環境に産まれて婿養子に行き、家や代々にはこだわらない性質ですがそれでも老舗のイシナベーヌに婿入りしたのは不思議な縁ですね。自分の代で店が終わったら悲しいような、悪いような。。。それでも息子二人が興味がなくてやりたくないなら無理矢理やらせませんけど。もう無理矢理って時代じゃないしね。幾ら過去にうまくいってもそれはそれだし、人も変化して時代も動いていくのが自然の法則だし。。。変化しなければ幸せは生まれない。。。
過去に古い栄光にこだわったりいつまでもしがみつかず。。。時代についていかなきゃうまくいかない事なんてザラだし。。終わりはいずれ迎える物でその時はその時だし、それが自分の時でもおかしくはないし。。全てが変化していく中で変わっていかない人の方がおかしいんです。。。。」楽しげなにぎやかな海の家クワタの昼下がり、なんとなく。。。しんみりし出した頃に。。。
「あら、弟さん。。吾朗太さんは何度かご結婚なさってきて。。お子さんはいなかったのですか。。。」リリコが訪ねました。
2023年11月03日
マリッジセレブレーション。372絶え間なく流れる愛の中で。。。
あっ。。。幽霊の吾朗太さんはうすらぼんやりと霧の中を手探りするように。。。必死で。。。
幽霊
吾朗太の追憶。。。
少しずつ、記憶の扉が開きつつある。。
思い出したいけど、思い出せないような悲しい記憶が。。。生きている頃はいろいろあった、壮絶な中を生きてきた反面、俺はなんだかんだで結構人には恵まれてきたのだ死んでもなお、ブーコやら時々話ができる俺の姿が見えるオーガストさんとか日中忙しく動き回っているので本当に時々しか話せないけどあと、俺の姿は見えないにしろ、こうやって四朗や、三太夫の兄貴たち。。なんで、俺は反社会とは無縁の善人達が俺に優しいんだろうか。。。そばからその四朗を見つめる
相変わらず、四朗のテーブルはがやがやといい意味でにぎわしい。死んだオヤジがオレをかなりエコ贔屓してくれてたのは幼いながらもそうだとは覚えている。四朗は、そんなオレの守り役みたいな感じで若い衆やその女と一緒にオレを世話しない本妻の要から守ったり育てたり。。。ふつうはそんな、本妻の子どもの四朗が愛人の末っ子の生意気な俺に使えるなんて怒るよな。。。それでも四朗はその真逆で、吾朗太のおかげで自分が気が弱い事や、ヤクザになれと親に言われなくて逆に吾朗太の世話してオヤジに感謝されてかなり信頼もして貰えていたと思うみたいな事をニコニコして話している
自分が目立たないと気が済まない、それなら手段さえ厭わないやつもいるけどだけどそういうやつばっかりじゃないんだ四朗は今はもう、老舗の銀座のスイーツ屋の主人で、パティシエの専門学校の講師やコンクールの審査員やその他諸々で、どちらかというとかなり華のある存在だと思う。でも、子どもの頃はまだまだ自分でどうにもならない環境のもと四朗の資質がとてもじゃないけど耐えきれないヤクザの組長の子どもに産まれてきて本人も死ぬほど辛かっただろうだから、四朗は子どもの頃はあえて影になり徹底して裏方にまわって俺を世話して支えて育ったのだ。依存し合うのではなく共栄共存というやつか。本妻の要は妾の子で組の跡取り候補の俺が疎ましくてろくに面倒も見なかったし。オヤジは俺を寵愛していたけど危険な場に連れて行けるわけでもないし。若い衆だってやる事が山積みだし確かに若い衆や若い衆の女も俺を世話してはくれたけどあの人達にもプライベートがあるし、そうそういつも俺のそばにいれるわけじゃないし。自分達の子どもだっている人すらいただろうし。
民間のベビーシッターや家政婦はヤクザからの依頼だと言うと断られる事も多いだろうし。俺には絶対的な安心な存在が必要だし、欲しかったんだ。そりゃ、四朗は子どもで俺と3歳ぐらいしか違わないぐらいだけど四朗は自分にそぐわない不利で生きづらい環境で三太夫の兄貴のように可哀想だからとカタギの良家に養子に出される事もなくそうだ、俺は。。。アイツが中学生ぐらいの時に確か俺は小学生だったけどもうオヤジも死んだし組も解散してオヤジの遺した金はあったから本妻の要は相変わらず四朗や俺には冷たかったけど
後見人の坊さんの次男のヒロキがたまに家に顔を出したり、オヤジのヤクザの方の三男の弟が適当に家に来たりして要が四朗や俺に悪さしないか見張っていたけど俺は家が嫌で嫌でろくに家に寄り付かなかったな。少年院にも何度入った事か。少年院から出ても
適当に悪い奴らとつるんだり、女と会ったり家出したり。。。女のヒモみたいに遊んで暮らして確かガキの頃から悪さばかりでちゃらんぽらんに生きてた。四朗が真面目に中学校へ行っている時に俺は家出したり少年院に入ったりでも、たまに気まぐれに実家に帰ってくるとおかえりと言って良くしてくれたんだ。まぁ、四朗は真面目な奴だけど俺らはヤクザの子どもで逮捕されたり刑務所へ入ったりする奴が家にザラに出入りしていたしそんなの見慣れていてだから俺が少年院に入ったからと言って縁を切ったり口もきいてもらえないという事はなかった。俺も確か親父が死んでから実家の金は盗んだ事あるけど折り合いの悪い本妻の要から要の金なんかオヤジが死んで入ってきたんだから俺のものだと、金品や貴金属も勝手に売り飛ばした事はあったけどオヤジは俺や四朗にもかなり金は遺したけど四朗の金に手をつけたり、四朗に金を貸してくれなんて言った事はなかった気がする貸してくれって俺が言えば四朗は貸すどころか俺に金をくれるだろうけどさ。だけどそういう四朗の性格を知っていて俺は金を盗んだり貢がせた割に四朗には当たり前のように絶対に金の無心をしなかったな。懐かしい。懐かしい、本当に戻ってこないあの頃に四朗の優しさは本物だった。だけど、オヤジもいなくなって、オヤジの関係者が目を光らせていたけどそれでも、本妻の要とは揉めたり喧嘩したり、要は自分の子どもなのに四朗に家事や雑用をやらせて。俺は要に冷たくあたられても一切言う事なんかきかなかったし。ある日、俺と言い争いになった要がお前が産まれたからお前の母親は死んだんだ死んでくれてせいせいしたけどと、言われて。。。それがきっかけでろくに家に居つかず家出を繰り返すようになったんだ。ああ、俺は人殺しかもしれないそりゃ、幾らでも悪さしたし、女に暴力を振るったり。。でも。。。殺人だけは別次元の話しだと子どもの頃から考えていたのに。。。人殺し。。。産まれた事自体が人殺し。。。剣崎家の男は女を不幸にし続けて栄えてきた、と人は言うけど俺なんかもう
産まれた事が既に女を犠牲にして不幸にしている。あの人事が深く刺さり、もともとグレてたけどさらに悪くなり時々家に金を盗みに寄りつくぐらいでマトモに家に帰らなくなった。悪い奴らや女、少年院、いちおう俺は行くところがいくらでもあったし。要も俺が家出しても何も言わない。家で四朗に会うと元気そうというのをお互いに確認しあっていた。四朗は俺が顔を出して元気でいると安心していた。あの時、お前が産まれたからお前の母親が死んだんだと要が俺に言った時四朗もその場にいた四朗も幾らなんでも言い過ぎだろうみたいな顔をしてこっちが可哀想になるぐらいに氷の様に固まっていたこれはマズイぞと真っ青になっていた俺にはオヤジから母親のなつめは身体が弱いからもともと病気がちで亡くなったとは聞かされていたけど本当は、死んだ原因は俺を産んだから死んだのだ
四朗もあまりの要の地も涙も情も全く無い言い様にに驚いたのだろう。本妻の要は絶対に俺になつめの死因を言うなと口止めされていたようで。。。だけど、そのオヤジの蓮気が亡くなって本妻の要は深い悲しみ反面ヤクザの女として一方的に押さえつけられていた重圧な足枷やタガが外れた。父親に寵愛されたなつめや俺への憎しみの堤防も決壊して怒涛溢れたんだ。時々家にフラッと帰ってきた時に四朗には、もうこの家には帰らないかもしれない。オヤジもいないし。あの女に言われたこと。もうどうしようもない。。俺はこれからもうカタギの世界には四朗は「弟ができて産まれてきてくれて嬉しかったよ。」「でもお前も聞いたろう、俺が産まれた事で。。。俺の母親は死んだって俺はオヤジから母親が病気だから死んだって聞かされてたけど。病気は病気でも俺を産んだから。。なんだろ間違いなく。。それは人殺しの。。。」俺は反社会のままこのまま悪さして生きていくだろう父親の蓮気が死んでまだ子どもだと言うのに、生まれてきた事から迷惑をかけている自分にチヤホヤしてきたり勝手に世話してくる女を犠牲にするのはなんとも思わないが、でも、女は女でも。。。全く罪がないどころか運と感謝しかない母親を殺して産まれてきたものだ四朗は確実にカタギの社会で生きていくに決まっている
だから、四朗と会わないのは寂しいが四朗ももう一人の兄貴の三太夫のように俺とはもう関わらない方がいいんだ
だからもう、実家に帰ってくるのはやめよう俺はヤクザになるんだだから、四朗と縁を切らなければ
だけど、あの時四朗は言ったのだ
「望まれて産まれてきたんだよなつめさんが、命懸けで望んで産んだんだよ、そうじゃなきゃ、吾朗太は堕されてこの世に産まれていなかったんだ。なつめさんとして、吾朗太が自分は人殺しだとか、母親を殺したとかそうやって自分の事を母親殺しなんて思っている事を知ったら。。。いったいなつめさんはどう思うんだなつめさんの気持ちも考えてあげないと。僕がもしもなつめさんなら、ごめん吾朗太嫌な気持ちにさせてしまってだけどどうしても産みたいから最後のわがままで吾朗太を産んだんだ、許して吾朗太、と多分そんな気持ちだと思う、だって産まない選択もできたんだろうから」
はっそうだ、そうだった。。目から鱗が落ちたあの時。言葉で人生が変わるなんてあるんだと思った
生前の、四朗とのやりとりを今思い出す
そして。。。いま、
プルメリア島の南側。。。美しい海辺の気さくな海の家クワタででわざわざ俺のためにはるばると
東京からやってきた
四朗が小さい頃の俺の思い出話しをしているヤンチャだったがとても可愛くて
なんて。。。
幽霊
吾朗太の追憶。。。
少しずつ、記憶の扉が開きつつある。。
思い出したいけど、思い出せないような悲しい記憶が。。。生きている頃はいろいろあった、壮絶な中を生きてきた反面、俺はなんだかんだで結構人には恵まれてきたのだ死んでもなお、ブーコやら時々話ができる俺の姿が見えるオーガストさんとか日中忙しく動き回っているので本当に時々しか話せないけどあと、俺の姿は見えないにしろ、こうやって四朗や、三太夫の兄貴たち。。なんで、俺は反社会とは無縁の善人達が俺に優しいんだろうか。。。そばからその四朗を見つめる
相変わらず、四朗のテーブルはがやがやといい意味でにぎわしい。死んだオヤジがオレをかなりエコ贔屓してくれてたのは幼いながらもそうだとは覚えている。四朗は、そんなオレの守り役みたいな感じで若い衆やその女と一緒にオレを世話しない本妻の要から守ったり育てたり。。。ふつうはそんな、本妻の子どもの四朗が愛人の末っ子の生意気な俺に使えるなんて怒るよな。。。それでも四朗はその真逆で、吾朗太のおかげで自分が気が弱い事や、ヤクザになれと親に言われなくて逆に吾朗太の世話してオヤジに感謝されてかなり信頼もして貰えていたと思うみたいな事をニコニコして話している
自分が目立たないと気が済まない、それなら手段さえ厭わないやつもいるけどだけどそういうやつばっかりじゃないんだ四朗は今はもう、老舗の銀座のスイーツ屋の主人で、パティシエの専門学校の講師やコンクールの審査員やその他諸々で、どちらかというとかなり華のある存在だと思う。でも、子どもの頃はまだまだ自分でどうにもならない環境のもと四朗の資質がとてもじゃないけど耐えきれないヤクザの組長の子どもに産まれてきて本人も死ぬほど辛かっただろうだから、四朗は子どもの頃はあえて影になり徹底して裏方にまわって俺を世話して支えて育ったのだ。依存し合うのではなく共栄共存というやつか。本妻の要は妾の子で組の跡取り候補の俺が疎ましくてろくに面倒も見なかったし。オヤジは俺を寵愛していたけど危険な場に連れて行けるわけでもないし。若い衆だってやる事が山積みだし確かに若い衆や若い衆の女も俺を世話してはくれたけどあの人達にもプライベートがあるし、そうそういつも俺のそばにいれるわけじゃないし。自分達の子どもだっている人すらいただろうし。
民間のベビーシッターや家政婦はヤクザからの依頼だと言うと断られる事も多いだろうし。俺には絶対的な安心な存在が必要だし、欲しかったんだ。そりゃ、四朗は子どもで俺と3歳ぐらいしか違わないぐらいだけど四朗は自分にそぐわない不利で生きづらい環境で三太夫の兄貴のように可哀想だからとカタギの良家に養子に出される事もなくそうだ、俺は。。。アイツが中学生ぐらいの時に確か俺は小学生だったけどもうオヤジも死んだし組も解散してオヤジの遺した金はあったから本妻の要は相変わらず四朗や俺には冷たかったけど
後見人の坊さんの次男のヒロキがたまに家に顔を出したり、オヤジのヤクザの方の三男の弟が適当に家に来たりして要が四朗や俺に悪さしないか見張っていたけど俺は家が嫌で嫌でろくに家に寄り付かなかったな。少年院にも何度入った事か。少年院から出ても
適当に悪い奴らとつるんだり、女と会ったり家出したり。。。女のヒモみたいに遊んで暮らして確かガキの頃から悪さばかりでちゃらんぽらんに生きてた。四朗が真面目に中学校へ行っている時に俺は家出したり少年院に入ったりでも、たまに気まぐれに実家に帰ってくるとおかえりと言って良くしてくれたんだ。まぁ、四朗は真面目な奴だけど俺らはヤクザの子どもで逮捕されたり刑務所へ入ったりする奴が家にザラに出入りしていたしそんなの見慣れていてだから俺が少年院に入ったからと言って縁を切ったり口もきいてもらえないという事はなかった。俺も確か親父が死んでから実家の金は盗んだ事あるけど折り合いの悪い本妻の要から要の金なんかオヤジが死んで入ってきたんだから俺のものだと、金品や貴金属も勝手に売り飛ばした事はあったけどオヤジは俺や四朗にもかなり金は遺したけど四朗の金に手をつけたり、四朗に金を貸してくれなんて言った事はなかった気がする貸してくれって俺が言えば四朗は貸すどころか俺に金をくれるだろうけどさ。だけどそういう四朗の性格を知っていて俺は金を盗んだり貢がせた割に四朗には当たり前のように絶対に金の無心をしなかったな。懐かしい。懐かしい、本当に戻ってこないあの頃に四朗の優しさは本物だった。だけど、オヤジもいなくなって、オヤジの関係者が目を光らせていたけどそれでも、本妻の要とは揉めたり喧嘩したり、要は自分の子どもなのに四朗に家事や雑用をやらせて。俺は要に冷たくあたられても一切言う事なんかきかなかったし。ある日、俺と言い争いになった要がお前が産まれたからお前の母親は死んだんだ死んでくれてせいせいしたけどと、言われて。。。それがきっかけでろくに家に居つかず家出を繰り返すようになったんだ。ああ、俺は人殺しかもしれないそりゃ、幾らでも悪さしたし、女に暴力を振るったり。。でも。。。殺人だけは別次元の話しだと子どもの頃から考えていたのに。。。人殺し。。。産まれた事自体が人殺し。。。剣崎家の男は女を不幸にし続けて栄えてきた、と人は言うけど俺なんかもう
産まれた事が既に女を犠牲にして不幸にしている。あの人事が深く刺さり、もともとグレてたけどさらに悪くなり時々家に金を盗みに寄りつくぐらいでマトモに家に帰らなくなった。悪い奴らや女、少年院、いちおう俺は行くところがいくらでもあったし。要も俺が家出しても何も言わない。家で四朗に会うと元気そうというのをお互いに確認しあっていた。四朗は俺が顔を出して元気でいると安心していた。あの時、お前が産まれたからお前の母親が死んだんだと要が俺に言った時四朗もその場にいた四朗も幾らなんでも言い過ぎだろうみたいな顔をしてこっちが可哀想になるぐらいに氷の様に固まっていたこれはマズイぞと真っ青になっていた俺にはオヤジから母親のなつめは身体が弱いからもともと病気がちで亡くなったとは聞かされていたけど本当は、死んだ原因は俺を産んだから死んだのだ
四朗もあまりの要の地も涙も情も全く無い言い様にに驚いたのだろう。本妻の要は絶対に俺になつめの死因を言うなと口止めされていたようで。。。だけど、そのオヤジの蓮気が亡くなって本妻の要は深い悲しみ反面ヤクザの女として一方的に押さえつけられていた重圧な足枷やタガが外れた。父親に寵愛されたなつめや俺への憎しみの堤防も決壊して怒涛溢れたんだ。時々家にフラッと帰ってきた時に四朗には、もうこの家には帰らないかもしれない。オヤジもいないし。あの女に言われたこと。もうどうしようもない。。俺はこれからもうカタギの世界には四朗は「弟ができて産まれてきてくれて嬉しかったよ。」「でもお前も聞いたろう、俺が産まれた事で。。。俺の母親は死んだって俺はオヤジから母親が病気だから死んだって聞かされてたけど。病気は病気でも俺を産んだから。。なんだろ間違いなく。。それは人殺しの。。。」俺は反社会のままこのまま悪さして生きていくだろう父親の蓮気が死んでまだ子どもだと言うのに、生まれてきた事から迷惑をかけている自分にチヤホヤしてきたり勝手に世話してくる女を犠牲にするのはなんとも思わないが、でも、女は女でも。。。全く罪がないどころか運と感謝しかない母親を殺して産まれてきたものだ四朗は確実にカタギの社会で生きていくに決まっている
だから、四朗と会わないのは寂しいが四朗ももう一人の兄貴の三太夫のように俺とはもう関わらない方がいいんだ
だからもう、実家に帰ってくるのはやめよう俺はヤクザになるんだだから、四朗と縁を切らなければ
だけど、あの時四朗は言ったのだ
「望まれて産まれてきたんだよなつめさんが、命懸けで望んで産んだんだよ、そうじゃなきゃ、吾朗太は堕されてこの世に産まれていなかったんだ。なつめさんとして、吾朗太が自分は人殺しだとか、母親を殺したとかそうやって自分の事を母親殺しなんて思っている事を知ったら。。。いったいなつめさんはどう思うんだなつめさんの気持ちも考えてあげないと。僕がもしもなつめさんなら、ごめん吾朗太嫌な気持ちにさせてしまってだけどどうしても産みたいから最後のわがままで吾朗太を産んだんだ、許して吾朗太、と多分そんな気持ちだと思う、だって産まない選択もできたんだろうから」
はっそうだ、そうだった。。目から鱗が落ちたあの時。言葉で人生が変わるなんてあるんだと思った
生前の、四朗とのやりとりを今思い出す
そして。。。いま、
プルメリア島の南側。。。美しい海辺の気さくな海の家クワタででわざわざ俺のためにはるばると
東京からやってきた
四朗が小さい頃の俺の思い出話しをしているヤンチャだったがとても可愛くて
なんて。。。
2023年10月28日
マリッジセレブレーション。371素敵な贈り物に心をかさねて。。。
再び、プルメリア島の海の家、クワタにて。「本当にこんな素晴らしいところで、観光なら。。。どんなに良かったんですがね、明日にはもう帰らなきゃいけないし。今日はこれからプルメリア署へ行って弟の話しをしたら、とてもじゃないけど今夜や明日帰る前にちょっと観光なんて気分じゃなくなりますね。でも、ここで美味しいものをいただけるのは本当に救いになります。」
東京からきた
四朗は聞くに耐えない異母弟吾朗太の死去とそれでも深層心理で亡くなっている事の覚悟と、結果がわかった事について向こう側の海をじっと見つめながら複雑な気持ちを抱いていました。
「気持ちの整理がついたらまた、ゆっくりこちらへいらしてください。」桑田の大将が言いました「ああ、本当に実はプルメリア島には前々から、いつか妻と落ち着いたら旅行したいって話していたんです。私達は、結婚した頃、いや私は妻の実家がアルバイト時代からずっと職場でしたから、仕事、仕事で。妻と結婚して一人娘だし、
妻はパテシィエの勉強や修行なんかしてこなかったし、できても簡単な手伝いか経理ぐらいだからパテシィエで旦那になった
私がゆくゆく事業を引き継ぐ事が決まっていて、かなりプレッシャーがあったし。勉強と修行と、トライとエラーの繰り返しで。。。息つく間もなくここまできて、新婚旅行にすら行けてなくて。そう言えば、子ども達も。小さな頃は旅行は行けても、私は休みの日もなんだかんだでやる事はたくさんありましたし。だから妻と子どもの母子家庭旅行で近場にしか行けてませんでしたしね。」
桑田の大将は苦笑いをし
「まぁ、商売をやってるとそんなもんでしょうね。私も若い頃は、オヤジから旅館を引き継いで。。。旅館だと、うちにも親子連れのお客様がたくさんくるんですが、ありがたい反面、切ない気持ちになりました。子ども時代に親が子どもと一緒に楽しく過ごす思い出を作ってくれるのは子どもが成長するなかで親からの大きなプレゼントだなといつも楽しげにしている親子連れのお客様を見ると、そんな心よりの思い出作りの場所を提供させていただき嬉しい反面、切ないですね、アッシは商売であまり子どもを遊んでやれんし。自分が旅行する人々をお迎えしても、自分はろくに子どもと旅行してないし。アッシも親にあまり旅行なんか連れてってもらえなくて。。。そう言えば、周りの連れが羨ましくて仕方なかったんですわ。子ども時代は、ガキ大将でいまだに仲良い幼なじみもいっぱいいるし、楽しかったんだけどなんか、どこか欠けたものが気持ちにいつもあるんです。子どもの頃って、短い間の親がいないとままならない、親の力が必要な成長期でしょ。まぁ、厳しく躾けられるのもありがたい事だと今を思えば感謝しかないけどでも、自分ではどうにもならないものを、時間とか手間暇とか、労力とか、なにより一緒に楽しい時を過ごせるのって。短い間に親がそんな事を形にしてくれたって大きな事です、微笑ましくお客様と接するとそう思うんです。もう、子どもも成長してくれば親は元気で留守がいいというか、親とあんまり一緒に過ごす事もないし金だけ入れてくれたら口うるさいしどっか行ってくれというか、かまわないでくれとすら思う。子どもが親になり、また孫に、そんな順番の歴史の繰り返しで。。。
うちは、代々旅館だからね。オフクロも女将さんだったし。学校の宿題で思い出の絵なんか出されても。。。うちの親は仕事、仕事で。爺婆も仕事、仕事だったしね。旅行なんて連れて行ってもらえなかったし。
うちのアニキや弟は、子どもの時にそういうの悔しかったのか、将来子どもが可哀想だしなんか、旅館なんか金があっても儲かっても絶対継ぎたくないって言ってましたね。まぁ、兄は勉強ができて逃げるように東京へ進学するし、弟は芸術的というか、芸術関係の学校へ進学するし。オヤジは、もともと客商売に向いていないアニキより、社交的で人付き合いが好きな方のアッシを最初から跡取りにしたようなもんですね。まぁ、うちのカミさんがうちのアルバイトに昔から来てて。中学校から同級生でカミさんと付き合ってたんだけどうちが忙しいんで良かったらアルバイトしないか、って誘ったんですよ。よく気づくし働くしあれでも昔は可愛かったしおっとりしてはいるけどなかなかしっかりしてたんで、もうかなり昔からゆくゆくアッシと結婚して女将になってくれたらって両親は期待してたんですよ。カミさんのユッコは実家はサラリーマン家庭で実家の親とうちの両親も顔見知りだし。あっちの親も娘が近所に嫁いで安心なんじゃないかな。身元がよく知れてるし。うちの両親もユッコを昔っから
兄貴や弟の嫁さんよりずっと可愛いがってますしね。旅館の女将なんてやっぱり無愛想でもいけないしあまり気が強過ぎるのもいけないし。。。難しいところですが。。。ここだけの話し、うちの両親もカミさんだけは認めてるんですよ。アニキはもともとキツそうな女が好きだしいるじゃないですかハァみたいな見るからにキツそうな女性って顔は履歴書って言うけどさ。歳を食ったらもう化粧でどうにもならない部分が強くなりますし。まぁ、もちろん元の顔もあるんだけどさ。生き方というか内面がどんどん外見ににじみ出てくるでしょう、人相も。年齢って。。。長年お客さん商売やっていろんな人と接してますとね、やっぱり。。。いろいろこういう人だなぁなんて生意気に読めてくるんですよ。錯覚かもしれないけどね。うちの両親もだけど、アニキの嫁さんが結婚前に挨拶に来た時に後から長男には内緒でアッシにああよかった千範、お前が跡取りで。なんか、あの人、綺麗だとは思うけど。かなりキツそうな女性だねぇ、まぁ、長男は東京から帰ってこないから嫁さんがどうだって、本人の問題だしもう関係ないけどさ。とてもじゃないけど美人でも剣のある女性はちょっとうちの女将には向かないねーま、あちらからお断りしますだろうけどってボソッと言われて。色々あったんですが。。。今はもうアッシの長男の源氏が旅館の海の灯りを継いでます。てっきり、自分も仕事ばっかりして息子2人にはろくにかまってやれない、お客さん達の家族連れの楽しげな旅行団欒の感じを迎える立場うちの子どもにまのあたりにさせて
嫌な思いをさせてきたって思ってね。御先祖様には申し訳ないけどカミさんとも息子は2人産まれたけどもう時代が時代だし、ろくに休みもない仕事だし、で。アッシの代で旅館も終わりにする覚悟はしてたんですよ。強制するわけにいかないでしょう。息子達も結婚するかどうかすらわからないし。結婚したとて、うちは女の子いないから嫁さんになってくれる人が女将さんを継いでくれたら万々歳だけど息子が継いでくれただけでもありがたいのに、さらにその上をいき嫁さんまで女将になれって強制できないでしょうもう、アッシの代で旅館も終わりだと思ったんです。栄枯盛衰なんて当たり前だしね。覚悟はしてたけどなんとか、なるようになってますね。奇跡的に長男が継いでくれてその嫁さんも女将さんを継いでくれたし。」
桑田の大将はお客さんに飲まされてついつい嬉しいのか四朗さんの話しを聞いているうちに長話しの独断場口がはずみました。
四朗さんは笑って「お優しいんですね。大将さんは。。。でも、わかりますね、親は、あっ、うちの父親なんか、ヤクザの組長でしたからね、だからもう、気の弱い私を最初からアテにしてないんですよ。でも、私はヤクザなんか絶対向かないし怖いしで。、。親はもうそんなもんでしょうね、最初から、末っ子の弟。。。あの子、吾朗太を跡取りに決めていました。親は平等であるなんて、言っても、相性もあるし、やっぱり一番可愛いってあるんでしょうね。オヤジは吾朗太が一番可愛いかったと思いますよ、でも、それでいいんです。私もオヤジがヤクザである事は怖くて言えないけどどれほど嫌で憎んだ事か。でもね、本当は産まれてきただけでもありがたいと今になって落ち着いて自分の生活を持ったらいつも思うんです。感謝しかないってね。あのヤクザのオヤジがいなければいまの私はいないんだし、なにより、無理矢理ヤクザを強制されたわけでもなく亡くなったら亡くなったで、吾朗太と私だけには、遺言できちんとそれなりに後の事としてかなりお金は遺してくれてて。ヤクザだからいつ死んでもおかしくは無いせいか若いうちからオヤジは遺言はきちんとしてくれていましたね。お陰で私はパテシィエの勉強や進学もできましたしね。今思えばちゃんと、吾朗太とは違った形で私をじゅうぶんに愛してくれていた。父親の生前は全く気づかなかった事です。
愚かにも
私は吾朗太の世話役みたいに便利だから、それなりによくしてくれたとしか思ってなかった。上2人の一朗と次水や私の母親の要には遺留分のみで随分と揉めましたけど、子どもだったんで、オヤジの弟の叔父のヒロキが青年後継人で間に入ってとりなしてくれたんです。ヒロキはヤクザが嫌で祖父に勘当されて剣崎家とは縁切りして出家して僧侶になりましたが、
父親の蓮気は昔から可愛がっていたし、頼りにしていて祖父に内緒で繋がっていたんですね、末っ子の弟もいたけど同じヤクザもんでアテにならないし色々あったけど。
私もオヤジに愛されてるんだとは感じました。やっぱり、まだまだ働けない子どもに急に親がいなくなって子どもが困らない様にとお金を形にするのは愛情でしょう。オヤジは貧乏は子どもに迷惑かけるし、貧乏は虐待だと考えていました。衣食住が安定しないものは精神も豊かにならない、衣食住満ち足りて礼節を知る、とはよく言ってましたね。ヤクザが礼節もなにもないと思いますが。。。」
何気ない、昼下がりの海の家での会話。。。でも、その場にいる皆からは姿は見えないものの。。。傍らでぼんやりと聞いていた幽霊の吾朗太は。。。金の話し。。か。。あっ、吾朗太さんは幽霊としてその姿が見える夜に定宿滞在みたいにしている木蓮木蓮寺の娘であり僧侶の森沢ベルモに今ハツラツと生きていて自分の好きな事をやっている、笑顔が絶えないその姿に、腹が立ってついブーコだのおデブだの、お前なんか親が金があって裕福な育ちだからそれだけでもヒモじい生活の奴らの気持ちがわからないんだろう、と憎まれ口を叩いてしまう
本人が悪いわけじゃないし、むしろブーコは俺の味方で俺が早く成仏してまたこの世に生まれ変わるチャンスをとあれこれ頑張ってくれている。。。。
この四朗だってわざわざ忙しい中時間をつくり俺の為に弔いも兼ねてわざわざここまできて。もう1人の兄貴の三太夫だって。。
俺はオヤジをはじめにどれだけ愛されてきたんだ。。そして。。。俺は。。。
そうだ、俺は。。。闇金だの喧嘩障害だの。。逮捕されて、えっと。。。
また、なにか、なにか、大事なことを思い出しそう。。。だ。。。
東京からきた
四朗は聞くに耐えない異母弟吾朗太の死去とそれでも深層心理で亡くなっている事の覚悟と、結果がわかった事について向こう側の海をじっと見つめながら複雑な気持ちを抱いていました。
「気持ちの整理がついたらまた、ゆっくりこちらへいらしてください。」桑田の大将が言いました「ああ、本当に実はプルメリア島には前々から、いつか妻と落ち着いたら旅行したいって話していたんです。私達は、結婚した頃、いや私は妻の実家がアルバイト時代からずっと職場でしたから、仕事、仕事で。妻と結婚して一人娘だし、
妻はパテシィエの勉強や修行なんかしてこなかったし、できても簡単な手伝いか経理ぐらいだからパテシィエで旦那になった
私がゆくゆく事業を引き継ぐ事が決まっていて、かなりプレッシャーがあったし。勉強と修行と、トライとエラーの繰り返しで。。。息つく間もなくここまできて、新婚旅行にすら行けてなくて。そう言えば、子ども達も。小さな頃は旅行は行けても、私は休みの日もなんだかんだでやる事はたくさんありましたし。だから妻と子どもの母子家庭旅行で近場にしか行けてませんでしたしね。」
桑田の大将は苦笑いをし
「まぁ、商売をやってるとそんなもんでしょうね。私も若い頃は、オヤジから旅館を引き継いで。。。旅館だと、うちにも親子連れのお客様がたくさんくるんですが、ありがたい反面、切ない気持ちになりました。子ども時代に親が子どもと一緒に楽しく過ごす思い出を作ってくれるのは子どもが成長するなかで親からの大きなプレゼントだなといつも楽しげにしている親子連れのお客様を見ると、そんな心よりの思い出作りの場所を提供させていただき嬉しい反面、切ないですね、アッシは商売であまり子どもを遊んでやれんし。自分が旅行する人々をお迎えしても、自分はろくに子どもと旅行してないし。アッシも親にあまり旅行なんか連れてってもらえなくて。。。そう言えば、周りの連れが羨ましくて仕方なかったんですわ。子ども時代は、ガキ大将でいまだに仲良い幼なじみもいっぱいいるし、楽しかったんだけどなんか、どこか欠けたものが気持ちにいつもあるんです。子どもの頃って、短い間の親がいないとままならない、親の力が必要な成長期でしょ。まぁ、厳しく躾けられるのもありがたい事だと今を思えば感謝しかないけどでも、自分ではどうにもならないものを、時間とか手間暇とか、労力とか、なにより一緒に楽しい時を過ごせるのって。短い間に親がそんな事を形にしてくれたって大きな事です、微笑ましくお客様と接するとそう思うんです。もう、子どもも成長してくれば親は元気で留守がいいというか、親とあんまり一緒に過ごす事もないし金だけ入れてくれたら口うるさいしどっか行ってくれというか、かまわないでくれとすら思う。子どもが親になり、また孫に、そんな順番の歴史の繰り返しで。。。
うちは、代々旅館だからね。オフクロも女将さんだったし。学校の宿題で思い出の絵なんか出されても。。。うちの親は仕事、仕事で。爺婆も仕事、仕事だったしね。旅行なんて連れて行ってもらえなかったし。
うちのアニキや弟は、子どもの時にそういうの悔しかったのか、将来子どもが可哀想だしなんか、旅館なんか金があっても儲かっても絶対継ぎたくないって言ってましたね。まぁ、兄は勉強ができて逃げるように東京へ進学するし、弟は芸術的というか、芸術関係の学校へ進学するし。オヤジは、もともと客商売に向いていないアニキより、社交的で人付き合いが好きな方のアッシを最初から跡取りにしたようなもんですね。まぁ、うちのカミさんがうちのアルバイトに昔から来てて。中学校から同級生でカミさんと付き合ってたんだけどうちが忙しいんで良かったらアルバイトしないか、って誘ったんですよ。よく気づくし働くしあれでも昔は可愛かったしおっとりしてはいるけどなかなかしっかりしてたんで、もうかなり昔からゆくゆくアッシと結婚して女将になってくれたらって両親は期待してたんですよ。カミさんのユッコは実家はサラリーマン家庭で実家の親とうちの両親も顔見知りだし。あっちの親も娘が近所に嫁いで安心なんじゃないかな。身元がよく知れてるし。うちの両親もユッコを昔っから
兄貴や弟の嫁さんよりずっと可愛いがってますしね。旅館の女将なんてやっぱり無愛想でもいけないしあまり気が強過ぎるのもいけないし。。。難しいところですが。。。ここだけの話し、うちの両親もカミさんだけは認めてるんですよ。アニキはもともとキツそうな女が好きだしいるじゃないですかハァみたいな見るからにキツそうな女性って顔は履歴書って言うけどさ。歳を食ったらもう化粧でどうにもならない部分が強くなりますし。まぁ、もちろん元の顔もあるんだけどさ。生き方というか内面がどんどん外見ににじみ出てくるでしょう、人相も。年齢って。。。長年お客さん商売やっていろんな人と接してますとね、やっぱり。。。いろいろこういう人だなぁなんて生意気に読めてくるんですよ。錯覚かもしれないけどね。うちの両親もだけど、アニキの嫁さんが結婚前に挨拶に来た時に後から長男には内緒でアッシにああよかった千範、お前が跡取りで。なんか、あの人、綺麗だとは思うけど。かなりキツそうな女性だねぇ、まぁ、長男は東京から帰ってこないから嫁さんがどうだって、本人の問題だしもう関係ないけどさ。とてもじゃないけど美人でも剣のある女性はちょっとうちの女将には向かないねーま、あちらからお断りしますだろうけどってボソッと言われて。色々あったんですが。。。今はもうアッシの長男の源氏が旅館の海の灯りを継いでます。てっきり、自分も仕事ばっかりして息子2人にはろくにかまってやれない、お客さん達の家族連れの楽しげな旅行団欒の感じを迎える立場うちの子どもにまのあたりにさせて
嫌な思いをさせてきたって思ってね。御先祖様には申し訳ないけどカミさんとも息子は2人産まれたけどもう時代が時代だし、ろくに休みもない仕事だし、で。アッシの代で旅館も終わりにする覚悟はしてたんですよ。強制するわけにいかないでしょう。息子達も結婚するかどうかすらわからないし。結婚したとて、うちは女の子いないから嫁さんになってくれる人が女将さんを継いでくれたら万々歳だけど息子が継いでくれただけでもありがたいのに、さらにその上をいき嫁さんまで女将になれって強制できないでしょうもう、アッシの代で旅館も終わりだと思ったんです。栄枯盛衰なんて当たり前だしね。覚悟はしてたけどなんとか、なるようになってますね。奇跡的に長男が継いでくれてその嫁さんも女将さんを継いでくれたし。」
桑田の大将はお客さんに飲まされてついつい嬉しいのか四朗さんの話しを聞いているうちに長話しの独断場口がはずみました。
四朗さんは笑って「お優しいんですね。大将さんは。。。でも、わかりますね、親は、あっ、うちの父親なんか、ヤクザの組長でしたからね、だからもう、気の弱い私を最初からアテにしてないんですよ。でも、私はヤクザなんか絶対向かないし怖いしで。、。親はもうそんなもんでしょうね、最初から、末っ子の弟。。。あの子、吾朗太を跡取りに決めていました。親は平等であるなんて、言っても、相性もあるし、やっぱり一番可愛いってあるんでしょうね。オヤジは吾朗太が一番可愛いかったと思いますよ、でも、それでいいんです。私もオヤジがヤクザである事は怖くて言えないけどどれほど嫌で憎んだ事か。でもね、本当は産まれてきただけでもありがたいと今になって落ち着いて自分の生活を持ったらいつも思うんです。感謝しかないってね。あのヤクザのオヤジがいなければいまの私はいないんだし、なにより、無理矢理ヤクザを強制されたわけでもなく亡くなったら亡くなったで、吾朗太と私だけには、遺言できちんとそれなりに後の事としてかなりお金は遺してくれてて。ヤクザだからいつ死んでもおかしくは無いせいか若いうちからオヤジは遺言はきちんとしてくれていましたね。お陰で私はパテシィエの勉強や進学もできましたしね。今思えばちゃんと、吾朗太とは違った形で私をじゅうぶんに愛してくれていた。父親の生前は全く気づかなかった事です。
愚かにも
私は吾朗太の世話役みたいに便利だから、それなりによくしてくれたとしか思ってなかった。上2人の一朗と次水や私の母親の要には遺留分のみで随分と揉めましたけど、子どもだったんで、オヤジの弟の叔父のヒロキが青年後継人で間に入ってとりなしてくれたんです。ヒロキはヤクザが嫌で祖父に勘当されて剣崎家とは縁切りして出家して僧侶になりましたが、
父親の蓮気は昔から可愛がっていたし、頼りにしていて祖父に内緒で繋がっていたんですね、末っ子の弟もいたけど同じヤクザもんでアテにならないし色々あったけど。
私もオヤジに愛されてるんだとは感じました。やっぱり、まだまだ働けない子どもに急に親がいなくなって子どもが困らない様にとお金を形にするのは愛情でしょう。オヤジは貧乏は子どもに迷惑かけるし、貧乏は虐待だと考えていました。衣食住が安定しないものは精神も豊かにならない、衣食住満ち足りて礼節を知る、とはよく言ってましたね。ヤクザが礼節もなにもないと思いますが。。。」
何気ない、昼下がりの海の家での会話。。。でも、その場にいる皆からは姿は見えないものの。。。傍らでぼんやりと聞いていた幽霊の吾朗太は。。。金の話し。。か。。あっ、吾朗太さんは幽霊としてその姿が見える夜に定宿滞在みたいにしている木蓮木蓮寺の娘であり僧侶の森沢ベルモに今ハツラツと生きていて自分の好きな事をやっている、笑顔が絶えないその姿に、腹が立ってついブーコだのおデブだの、お前なんか親が金があって裕福な育ちだからそれだけでもヒモじい生活の奴らの気持ちがわからないんだろう、と憎まれ口を叩いてしまう
本人が悪いわけじゃないし、むしろブーコは俺の味方で俺が早く成仏してまたこの世に生まれ変わるチャンスをとあれこれ頑張ってくれている。。。。
この四朗だってわざわざ忙しい中時間をつくり俺の為に弔いも兼ねてわざわざここまできて。もう1人の兄貴の三太夫だって。。
俺はオヤジをはじめにどれだけ愛されてきたんだ。。そして。。。俺は。。。
そうだ、俺は。。。闇金だの喧嘩障害だの。。逮捕されて、えっと。。。
また、なにか、なにか、大事なことを思い出しそう。。。だ。。。
2023年10月18日
マリッジセレブレーション370ドラマチックにハートフル。。。
「こんにちは、初めまして。」
福の神の街の都心部の福の神楽園のさらに中心部天まで届くような摩天楼のメトロポリタンTVのTV局で。会長の福の神笑〜は学校から兄の大蔵にあれこれ話しがてら車で送迎してもらってオフィスに入るとすぐにたくさんの従業員に迎えられてそれからゲストルームへ案内されました。ゲストルームをノックして入ると そこにはいつものように大理石の花瓶にため息が出るほどに美しい
笑〜の象徴花である芍薬の花が咲き乱れるように飾ってあり
メトロポリタンTVのレトリバーの社長と、若いペルシャ猫の爽やかで優しげなサングラスの男性が待っていました。サングラスの男性は、今日の番組の収録のゲストである起業家の盲目のオメガさんです。メトロポリタンTVでは、成功者や若い起業家のドキュメンタリー番組サクシードが反響があって福の神笑〜もこれからの大事な次世代をしょって立つ子ども達に憧れの人、成功者、希望をと、子どもにもわかる様にそして大人にも面白い様にと今をときめく波瀾万丈を乗り越えた成功者にスポットを当てて、自分も未来に羽ばたいて成功者になれる可能性を感じる番組をと、学校の授業でも閲覧される場合があるので特に日頃からこの番組を気にかけています。今回の収録は盲目の視覚障害者用のコンピュータを扱う会社の社長となったオメガさんでした。子どもの頃に偉人伝を読んだり憧れの人を見つけてそれで夢や目標や志すものができたり、人生が変わる、なんて思うところができたり
自分が自分であるための成功のきっかけを得るというのは素晴らしい事です。夢や意欲のある人生と、ただ淡々と生きていかなければならないから生きるだけ、の人生は
180度違うでしょう。福の神の笑〜としては、本当に1人でも多くの人に自分の資質と才能を輝かせて豊かに生きていってほしいのです。
笑〜は、ああ、確か、今回ゲストに来てくれたオメガさんはさっき送迎の車の中で兄の大蔵が家に帰る途中で自分のとこのハイヤーの運転手と一緒に海辺に立ち寄って話しているのを見たと言ってた。海が好きなのかしら。確かに、例え目が見えなくても海はなにか優しく大きなものに包まれた安心感があるかもしれない。。。なんとなくもそう考えながらオメガと挨拶をかわしました。笑〜は今日のメインの用事がある前に少し時間があって、そう言えば、神楽町小学校の将来、TV局関係で働きたい生徒の見学実習と立ち会いができる幹部を相談しようとメトロポリタンTVに立ち寄りをしたのでした。この後行く用事のラグジュアリーホテルスカイスクレーパーは笑〜も株主だしこのメトロポリタンTVの会社から通路で繋がっているし。ゲストのオメガさんも今日はスカイクレーパーのスイートルームに宿泊して貰うのですが。笑〜の
あとの用事はその隣のホテルスカイスクレーパーで、
笑〜の芸能プロダクションの大女優さんの黒猫のAKIRAさんの息子さんの結婚が決まったので相手のお嬢さんの家族と顔合わせに不安だから付き添って欲しいとの頼みでした。
と、いうのも大女優AKIRAさんというのはすっごい演技派であまりに役にのめり込みすぎるというか、プライベートのご本人は気さくで明るくて本当に大女優とは思えない程にめちゃくちゃいい人ではあるけどベーシックが意地悪姑役や若い頃から嫌な役ライバル役もすすんで引き受けてきたし、だから世間では本当に性悪女だと誤解されてしまう場合があったからです。中には黒猫は縁起が悪いだろうにと言われる事もあってげんに息子さんの結婚が決まった時に、姑にいびられるからと相手のお嬢さんから大反対されているようです。笑〜もいくらなんでも。。。お芝居や映画やドラマの演技とプライベートの本人が一緒だと思い込む方が言っては悪いけどちょっとどうかと思うそれだけ魂が込められた感動の迫真の演技が上手いって事だけどでも、有名な女優さんの割にヒロイン女優さんに比べてイメージが悪くなるせいか残念ながら、CMも少ないし笑〜は出来るだけその女優さんのプライベートの素直なエピソードや、素の顔のインタビューなども週刊誌に時々載せるようにしてきましたがそれでも、若い頃から天才的な意地悪役悪役をやっているのか、嫌がらせや誤解もまだまだありました。お気の毒だけど本当に必要な役なんだし。ね。主役が輝くのは本人の資質は言うまでもないけどそれプラスして悪役や脇役のおかげでもあるし、それで息子さんの婚約者の両親との顔合わせに芸能界の神であり自分のプロダクションのオーナーであり美と魅力の福の神の笑〜に仲裁というか仲介を頼んだのです。なんせもう、芸能界は伏魔殿でしょっちゅうトラブルや揉め事やスキャンダルありで笑〜は時々仕事関係者や有名人などのトラブルの厄介な話し合いや相談や揉め事の仲裁や仲介もやっていました。別に笑〜が周りを押さえつけるというのではなく。さすがに笑〜は福の神でニュートラルでフラットなので鶴の一声というか天の一声のように。
あっ、今度はそのAKIRAさんもサクシードのドキュメンタリーで悪役の素顔みたいに天才女優のプライベートのギャップを取り扱ってみようかな。でも、女優さんというのは謎やミステリアスも大きな魅力の一つでありあまりにもプライベートをさらけ出してしまうのも、ちょっと、ね。番組サクシードでは近いうちに、プルメリア島の女性だけのシークレットゾーン、笑〜も親しいアマゾネスサンクチュアリのオーナーの葉月さんも出演を依頼する予定ですなんて、笑〜がふと考えると
「お招きいただきましてありがとうございますここは本当にすごいですね、見えなくても、最先端がどんどんどこまでも伸びていく勢いがあるとても新鮮な刺激になります、そんな空気感が伝わってきます。」オメガが言うと
「まぁ、絶対感覚というのかしら。素晴らしいわ。こちらこそありがとうございます。遠いところをご多忙な中ようこそお越しくださいました。」笑〜が挨拶をすると
オメガは
「私も今ここにこうしてる事が夢のようで奇跡のようです。」
「それはあなたがここまで頑張ってこられたから輝いているのでしょう。周りの人の助けやご縁だってあなたが素敵な人だから助けたくなったりいいご縁が引き寄せられるものだわ。もちろん、ご縁には感謝しきりだけど」笑〜が微笑むと
オメガさんは、「私にはどうしても会ってお礼を言いたい人がいまして。。。私の人生がまるっきり変わった恩人なんです。今回の番組で。。。その話しをぜひ取り入れていただきたいと思いましたがでも。。。残念だけど。。。やっぱりそれはできないと。」
「まぁ。。。あっ、今は何かと個人情報には徹底してうるさいですからね。こちらが良かれと思って一方的に探しても、事情があって探さないで欲しい場合があるわ。時代も早いし状況も刻一刻と変化も激しいし。。。でも、番組には出せなくてめ、個人的には探してもいいんじゃないかしら。なんなら、うちもお世話になってる探偵さんや興信所があるし。良心的な調査所だからなんなら候補も数件ありますし、東京にもありますからご紹介しましょうか。」と、笑〜は親切のつもりで言ったのですが。。。
「いや。。それは。。その。。。」オメガさんは顔を曇らせてしまいました。
笑〜は「そう。。。です。。か。」と答えながらも、あっ、オメガさんって確か孤児院というか施設で育ったって話しだけどもしかして。。。実の両親を探したいとか。。かな。。。つい、余計なおせっかいをあまり踏み込まない方が良かったかしらと、とりとめなく考えると、オメガさんは
「お気持ちは感謝しますが、会ってはいけないんです。私が。。。私が幸せになるために、もう関わらないのは約束だからとその人は。。。私を暗闇から救っていただきましたのは、反社会の人でした。。。お前は絶対にもう自分に関わるなと言われまして。でも。。。お礼を言ったら、ありがたく感謝してくれるならもう自分に関わるな、と小さい頃でしたが、昨日の事の様にいつまでも覚えてます」
「えっ。。。」
福の神の街の都心部の福の神楽園のさらに中心部天まで届くような摩天楼のメトロポリタンTVのTV局で。会長の福の神笑〜は学校から兄の大蔵にあれこれ話しがてら車で送迎してもらってオフィスに入るとすぐにたくさんの従業員に迎えられてそれからゲストルームへ案内されました。ゲストルームをノックして入ると そこにはいつものように大理石の花瓶にため息が出るほどに美しい
笑〜の象徴花である芍薬の花が咲き乱れるように飾ってあり
メトロポリタンTVのレトリバーの社長と、若いペルシャ猫の爽やかで優しげなサングラスの男性が待っていました。サングラスの男性は、今日の番組の収録のゲストである起業家の盲目のオメガさんです。メトロポリタンTVでは、成功者や若い起業家のドキュメンタリー番組サクシードが反響があって福の神笑〜もこれからの大事な次世代をしょって立つ子ども達に憧れの人、成功者、希望をと、子どもにもわかる様にそして大人にも面白い様にと今をときめく波瀾万丈を乗り越えた成功者にスポットを当てて、自分も未来に羽ばたいて成功者になれる可能性を感じる番組をと、学校の授業でも閲覧される場合があるので特に日頃からこの番組を気にかけています。今回の収録は盲目の視覚障害者用のコンピュータを扱う会社の社長となったオメガさんでした。子どもの頃に偉人伝を読んだり憧れの人を見つけてそれで夢や目標や志すものができたり、人生が変わる、なんて思うところができたり
自分が自分であるための成功のきっかけを得るというのは素晴らしい事です。夢や意欲のある人生と、ただ淡々と生きていかなければならないから生きるだけ、の人生は
180度違うでしょう。福の神の笑〜としては、本当に1人でも多くの人に自分の資質と才能を輝かせて豊かに生きていってほしいのです。
笑〜は、ああ、確か、今回ゲストに来てくれたオメガさんはさっき送迎の車の中で兄の大蔵が家に帰る途中で自分のとこのハイヤーの運転手と一緒に海辺に立ち寄って話しているのを見たと言ってた。海が好きなのかしら。確かに、例え目が見えなくても海はなにか優しく大きなものに包まれた安心感があるかもしれない。。。なんとなくもそう考えながらオメガと挨拶をかわしました。笑〜は今日のメインの用事がある前に少し時間があって、そう言えば、神楽町小学校の将来、TV局関係で働きたい生徒の見学実習と立ち会いができる幹部を相談しようとメトロポリタンTVに立ち寄りをしたのでした。この後行く用事のラグジュアリーホテルスカイスクレーパーは笑〜も株主だしこのメトロポリタンTVの会社から通路で繋がっているし。ゲストのオメガさんも今日はスカイクレーパーのスイートルームに宿泊して貰うのですが。笑〜の
あとの用事はその隣のホテルスカイスクレーパーで、
笑〜の芸能プロダクションの大女優さんの黒猫のAKIRAさんの息子さんの結婚が決まったので相手のお嬢さんの家族と顔合わせに不安だから付き添って欲しいとの頼みでした。
と、いうのも大女優AKIRAさんというのはすっごい演技派であまりに役にのめり込みすぎるというか、プライベートのご本人は気さくで明るくて本当に大女優とは思えない程にめちゃくちゃいい人ではあるけどベーシックが意地悪姑役や若い頃から嫌な役ライバル役もすすんで引き受けてきたし、だから世間では本当に性悪女だと誤解されてしまう場合があったからです。中には黒猫は縁起が悪いだろうにと言われる事もあってげんに息子さんの結婚が決まった時に、姑にいびられるからと相手のお嬢さんから大反対されているようです。笑〜もいくらなんでも。。。お芝居や映画やドラマの演技とプライベートの本人が一緒だと思い込む方が言っては悪いけどちょっとどうかと思うそれだけ魂が込められた感動の迫真の演技が上手いって事だけどでも、有名な女優さんの割にヒロイン女優さんに比べてイメージが悪くなるせいか残念ながら、CMも少ないし笑〜は出来るだけその女優さんのプライベートの素直なエピソードや、素の顔のインタビューなども週刊誌に時々載せるようにしてきましたがそれでも、若い頃から天才的な意地悪役悪役をやっているのか、嫌がらせや誤解もまだまだありました。お気の毒だけど本当に必要な役なんだし。ね。主役が輝くのは本人の資質は言うまでもないけどそれプラスして悪役や脇役のおかげでもあるし、それで息子さんの婚約者の両親との顔合わせに芸能界の神であり自分のプロダクションのオーナーであり美と魅力の福の神の笑〜に仲裁というか仲介を頼んだのです。なんせもう、芸能界は伏魔殿でしょっちゅうトラブルや揉め事やスキャンダルありで笑〜は時々仕事関係者や有名人などのトラブルの厄介な話し合いや相談や揉め事の仲裁や仲介もやっていました。別に笑〜が周りを押さえつけるというのではなく。さすがに笑〜は福の神でニュートラルでフラットなので鶴の一声というか天の一声のように。
あっ、今度はそのAKIRAさんもサクシードのドキュメンタリーで悪役の素顔みたいに天才女優のプライベートのギャップを取り扱ってみようかな。でも、女優さんというのは謎やミステリアスも大きな魅力の一つでありあまりにもプライベートをさらけ出してしまうのも、ちょっと、ね。番組サクシードでは近いうちに、プルメリア島の女性だけのシークレットゾーン、笑〜も親しいアマゾネスサンクチュアリのオーナーの葉月さんも出演を依頼する予定ですなんて、笑〜がふと考えると
「お招きいただきましてありがとうございますここは本当にすごいですね、見えなくても、最先端がどんどんどこまでも伸びていく勢いがあるとても新鮮な刺激になります、そんな空気感が伝わってきます。」オメガが言うと
「まぁ、絶対感覚というのかしら。素晴らしいわ。こちらこそありがとうございます。遠いところをご多忙な中ようこそお越しくださいました。」笑〜が挨拶をすると
オメガは
「私も今ここにこうしてる事が夢のようで奇跡のようです。」
「それはあなたがここまで頑張ってこられたから輝いているのでしょう。周りの人の助けやご縁だってあなたが素敵な人だから助けたくなったりいいご縁が引き寄せられるものだわ。もちろん、ご縁には感謝しきりだけど」笑〜が微笑むと
オメガさんは、「私にはどうしても会ってお礼を言いたい人がいまして。。。私の人生がまるっきり変わった恩人なんです。今回の番組で。。。その話しをぜひ取り入れていただきたいと思いましたがでも。。。残念だけど。。。やっぱりそれはできないと。」
「まぁ。。。あっ、今は何かと個人情報には徹底してうるさいですからね。こちらが良かれと思って一方的に探しても、事情があって探さないで欲しい場合があるわ。時代も早いし状況も刻一刻と変化も激しいし。。。でも、番組には出せなくてめ、個人的には探してもいいんじゃないかしら。なんなら、うちもお世話になってる探偵さんや興信所があるし。良心的な調査所だからなんなら候補も数件ありますし、東京にもありますからご紹介しましょうか。」と、笑〜は親切のつもりで言ったのですが。。。
「いや。。それは。。その。。。」オメガさんは顔を曇らせてしまいました。
笑〜は「そう。。。です。。か。」と答えながらも、あっ、オメガさんって確か孤児院というか施設で育ったって話しだけどもしかして。。。実の両親を探したいとか。。かな。。。つい、余計なおせっかいをあまり踏み込まない方が良かったかしらと、とりとめなく考えると、オメガさんは
「お気持ちは感謝しますが、会ってはいけないんです。私が。。。私が幸せになるために、もう関わらないのは約束だからとその人は。。。私を暗闇から救っていただきましたのは、反社会の人でした。。。お前は絶対にもう自分に関わるなと言われまして。でも。。。お礼を言ったら、ありがたく感謝してくれるならもう自分に関わるな、と小さい頃でしたが、昨日の事の様にいつまでも覚えてます」
「えっ。。。」
2023年10月06日
マリッジセレブレーション。369そして。。。忘れた頃には穏やかな日々が。。。
木蓮寺にて。森沢ベルモ。
今夜、吾朗太さんが木蓮寺に帰ってきたら。。。説得する今夜は、ヴィーナスもうちに来るけど、それでも。だから、吾朗太さん、天に昇るのは、まだまだ、
もうちょっと待って、お願いって吾朗太さんが生前の記憶とともに、亡くなった原因がわかれば吾朗太さんは天に登ってわたしともコミニュケーションが取れなくなる
木蓮寺で森沢ベルモは思案に暮れる天に。。。か。でも、どうしてあの生前反社会で暴れまくってヤクザみたいなことして女性を騙したり振り回したり売ったり闇金をやっていた吾朗太さんが特別扱いを受けるのよ勿論、吾朗太さんの事は嫌いじゃないんだけど。なんで贔屓されるのかしら。吾朗太さんは女性を稼がせたり気分で暴力を振るったり闇金をやる事は全く悪いと思ってないからなのか確かに、まぁ。下心まんまんで吾朗太さんに取り入ったり貢ぐ女性もどうかと思う、何もしなければ吾朗太さんは全く相手にしないでしょうし。女性を騙したり、ってわけでもなく。ホスト勤務にしろ、そういう仕事で恋愛演技です!って最初から言ってるわけで。
闇金の事にしろ借りてはいけません、危ないですよと、そういうところであるのは当たり前だしまともな奴は金を借りないし、借りるにしろ常識範囲内でやり取りするところに借りるだろうし、それができない奴が悪い誰でもやろうと思えば出来ること、そんな事ができなくて、そんな社会から相手にされない奴を相手にしてやっているんだ金利は高くて当たり前だしお前だって金を貸せと言われたら金融屋じゃないって怒るだろうに他人様から大事な金を借りるという事は大変な事ぐらいわかるだろう無理をきいてやってるんだから高い金を取らなきゃやってられないだろうに。最初から金利は高いと承知して金を借りにくるんだ承諾するアホが悪い俺はアホまで相手にしてやってるんだありがたいと思えと、反撃されるけど確かに。。アタシだって闇金は借りる方も借りる方だと思うし男性に振り回されて貢いだり殴られたりする女性だってそうやって媚びて下心マンマンだからそうでもしなきゃ相手にされない片想いとなって男に捨てられる事がわかっているのだ
悪い男に騙されたヤバい女に振り回されているみたいな人はうちの木蓮寺にたまに人生相談に来るけどアタシは傾聴修行の身で木蓮和尚の後ろで鎮座するだけで全然意見はできないけど
ヤバいのはヤバいとわかっていて関わる下心マンマンなあんただよと言いたいし、相手に付きまとわれて大変なら警察介入や公共の介入をすぐに進めるけどわかっていて離れないのは全然可哀想だとも思えないしむしろ、別れたく無い捨てられたくないのは振り回されている方だとしか思えない。誰が自分に好意を一方的に持ってくる全く好みでも興味でもなく好きでもない異性なんかなんのメリットもなしに相手にするんだろうそりゃ、そうだわ。好きになってきたのは相手の勝手だしましてや、異性に強いほっといてもモテモテで異性に苦労しない人なんか特にね。。。
ベルモ自体は全く異性に興味はないし、年齢的に若過ぎるそれ以前に、恋愛や結婚に関して生理的にムリムリ、で、どうしてもイヤだから適当にあしらうけど世の中にはベルモみたいになんとも思わない異性を遠ざけてケムに巻いて相手にしなかったりそうじゃなく、自分に惚れているからと
お金にする人も、わざわざその人に合わせて片想いに無理に付き合う人も、そしてそれがきっかけで本当に相手を好きになったり、はたまた逆に惚れられた方が、最初口説いてきた方にベタ惚れになりお付き合いのシーソーゲームの追いかけっこが逆転する場合もあるのだ、
相思相愛の天秤が仲良くバランスよくいつまでも揺れる、って。。。無くは無いんだろうけど。結婚して家族になったらなったでまた次元が変わってくるだろうし。
ベルモは吾朗太さんに説教されるたびに考える多分、幽霊の彼はベルモが今生きている事が羨ましくて仕方ないのだという事が洗剤的に身に染みて痛みとして嫌という程伝わってくる彼と話していると、今世というのは一度切りであり、自分というのもこの世で一人きりだと。。。そんな日々の生活に追われているとついつい、忘れそうになる大事な事が身に染み込んでくるのだ。
吾朗太さんは生前。。。
若くて飛び抜けたイケメンで女性が勝手に寄ってきて世話して貢いでキャーキャー言われて親も甘かったし、金もあるし。まぁ、母親は亡くなっていなかったにしろ吾朗太さんという人は多分、生きていて嫌なこともあるだろうけど、男性からも可愛がられて男性からも好かれて家は反社会で父親も早く死んだけど家庭環境に問題があっても反社会なりに幸せだったはずだ。このまま、人生は長く続いていくと信じていたし、あの人なりにいろいろな野望があっただろう時々、話しているとそこはかとない優しさを垣間見る本人の資質と、あれは愛情たっぷりに育てられてきた余韻だろう親が本人の良さを引き出しながらうまく甘やかしてきたんだどこか希望とひねくれていないとこがあるだから、よけいにいま、自分としてこの時を生きている人がねたましいのだ
ハァ。。。
それに関しては、いつもベルモは黙り込む自分が生きているだけで感謝しないとという大きな事にあたりまえではなくそれは奇跡的で貴重な事にいつも吾朗太さんに悪態をつかれるたびに理不尽だと思いながらもアタシはそれでも生きてるだけありがたいじゃない。。。死んでいたかもしれないのに。。。本当に、吾朗太さんみたいに幽霊になっていたか、それ以前に、吾朗太さんみたいに若いうちに亡くなる以前に、産まれた時に瀕死だったしそのまま死んじゃってもおかしくなかったんだし。そう思えば怖くなるアタシが、いま、この世に存在しないなんてそう考えて怖くなるのは、今が幸せだという事命がなにより大事である事それはそう。。。だけど。。なんとしてでも、救える命は救わなきゃ純ちゃん。。。
いよいよ。。明日の正午までに。。
刻一刻と、時が過ぎていくそれは変わらないいつもの事だけど今日はそんないつものサラリとした時の過ぎるのが早いなんて。。。耐え難い拷問的な痛みに感じる。。。
アタシが答えを間違えたら、純ちゃんはこの世からいなくなる。。。霊媒体質で、いままで霊的な事に関わってきて嫌な思いをしたり、体調が悪くなったり、時には死ぬかとそんな事すらあったけど。基本的にはこの木蓮寺にいるし、結界を張り、なんとか、拠点の木蓮寺に悪い霊は寄せ付けないようにはしている
と、言うことはあの吾朗太さんは悪い霊ではないし確かに私も普段普通に接しているしそれに、時々木蓮寺に来るあの霊媒体質のタクシー運転手のオーガストさんも吾朗太さんは悪い霊ではないという。。
最近はそんなのほほんとした日常生活だけど人の生命を左右する事に自分が携わるなんてなんで、私が。。。なんで、。。。そんな。。誰だってそんなこと。。
ああ、でも。。。
ご本尊様は言う。。。もともと、純ちゃんの寿命がもうないと言うなら
ベルモが動く事で、ないという現実をある、という可能性に変えることができるのだそれは、もしもだめなら最初から同じ結果であったということ。。。それを、プラスもしかして、運命が変わるかもしれないという可能性。。
動けば変わるかもしれない、言い方に語弊があるけど、失敗すれば最初と同じ運命なだけだ、罪はない。最初からそういう運命だったんだから。。それなら、動かない選択はない動かなければ。。。
そう、幽霊の吾朗太さんには申し訳ないが、あの人が嫉妬するほどに生命は尊いものだ生きているだけで奇跡だし、感謝するべき事なのだ。純ちゃんだって、前途洋々な若い生命いいえ、例え純ちゃんが老い先短くてもアタシに命が救える可能性があるなら
前向きに検討、じゃなくて、もう動くしかない
もう、今日も昼下がりだし、
ああ。。。いつもと変わらない見慣れた真夏の午後の陽射しも慣れたはずなのに。。今日はなんて痛々しいぐらいにまぶしいんだろう
2023年09月21日
マリッジセレブレーション。368遠すぎる過去。またいつか笑い合える日のために。。
「伊集院君の事は中学に入る時に近所に転校してきたからうちの母親が弁護士で手続きを依頼されていたみたいだけど母親も守秘義務があるのか私に諸事情は話さなかったから、てっきり近所の伊集院さんの家がお金持ちなのに子どもが居ないからご親族から養子を迎えたのかぐらいに思っていたわ。物静かで品があるご夫婦だから伊集院君が親族でも全然おかしくないと思って。ご実家の事は、こないだ初めて聞いたので」三太夫の同級生のダイヤさんが言いました「三太夫は、父親が将来の為に手離したんです。身内の私が言うのも兄は神童でしたしいい教育や進学や就職をさせたかったんでしょうね、三太夫も私も父親からしたら、ヤクザなんて天地がひっくり返っても絶対無理だしならないと思われていて私はそこまで賢くないし平凡だしそれに、三太夫と吾朗太は名前通りにうちの三男、五男ではありますが、父親蓮気の最愛の女性なつめさんという女性の子どもでしたので父親は、子どもに父親なりの最高のレールを敷きたかったんでしょう、三太夫はヤクザと縁を切り裕福な富裕層な家庭へ、吾朗太はうちの跡取りのつもりでした。私もヤクザは性に合わないけど顔も才能も至って平凡です、わざわざいい家庭に里子に出すまでもないし、吾朗太とは3歳歳が離れて歳も近いし本妻の私の母親の要が吾朗太を疎んじていましたので私は吾朗太を守るためにもそのまま里子に出される事もなかったんでしょうね。家の若い衆も可愛がってくれていたし父親の蓮気はあまりまともに関わっていませんでした父親の蓮気には、かなり若い衆もびびってましたし、別世界な感じで。でも、私には信頼してくれていましたね私は自分で言うのも昔から神経質だけど反面手先は器用で綺麗好きなのでうちのオヤジも相当な綺麗好きで整理整頓はきちんとしてないと気が済まないタチでしたから、私は綺麗にしていないと気が済まないので、そこは父親の資質をかなり受け継いでると思います綺麗好きで吾朗太の面倒をみて、酒を飲まない父親に時々スイーツを作ってましたからオヤジは私を信頼してくれていたようです」
四朗がそう言うと
ダイヤさんは本当にびっくりしたように
「こないだ会った伊集院君、元気そうで良かったわ。最初は本当にもう、あの動画の吾朗太さんのモンタージュを見て何がなんだかわからなかったのえっ。これ、あの伊集院君。。若いけどこの顔そうなんだけど、でもキンキンのパッキンキンって。。あの人外務省だし、なによりこのモンタージュって亡くなった白骨死体の生前予想でしょ。日本最高の大学を出て外務省へ。。。って伊集院君とは私とは大違いでその後会ってないけどでも、亡くなったらうちの母親から連絡がくるはずよ。うちの母親、弁護士で伊集院君の里親の件で依頼されていたし彼の両親とも近所で仲良いし。って思ったんだけど、あっ、伊集院君は中学に上がる時に伊集院さんのとこに養子に来たんだ。。って事は、他にも兄弟がいてもおかしくない、あれだけそっくりなら双子でも変じゃないし、兄弟や双子でも全然違う性格なんて当たり前だわうちなんて、弟はともかく兄は冷静でしっかりしていて私とは全然違うし。。。でも、とにかくあれは、伊集院君となんらかの関係ある人に違いない、と思ったら。。。やっぱり、弟さんがいたのね、」
四朗は
「兄さん、三太夫とは、時間を合わせようとは思ったんですが、残念ながらどうしてもお互い多忙で遠方だし無理だったんです、で、私は今日やっと時間が取れましたので旅行に来たわけじゃないんですが久しぶりに東京の雑踏を離れて遠く海辺に来ると心洗われますね。ここも都会ではあるけど、吸い込まれそうな海が広がっていると心洗われます」「私も東京生まれなんで街中で近くに自然もあって満点の星空が見えるなんて贅沢ですわ。」東京生まれで東京で育ったダイヤさんが言うと、
「本当びっくりよ。私も東京生まれ育ちで今もだけど、まさか。。。こんな便利な都会で海辺も綺麗だし、で満天の星空なんて感動したわ。こんな場所があるなんて、さすが福の神達が遊び場で作って天国に一番近い島、なんて言われるだけあるのね、だから、今回ぜひ取材に来たんだけど」東京の都王新聞の令嬢のリリコは学生をしながらも自分の家の事業を積極的に手伝っています、姉や兄も既に都王新聞で働いてはいるけれど両親も薄々リリコが一番実家の事業に向いているのではないかと兄や高校生の弟は理系だし姉も嫁いで子どもが小学校に入ってパートしに来る程度だしまだまだ将来はぼんやりしてるけど、子どもの頃から新聞記者希望だしと、リリコが考えながら話していると同じくリリコの同級生の駿栄も
「凄いよね僕もリリコの同級生で東京に居たけど神楽町市とプルメリア島は福の神の都市でお金があるのか天まで届く摩天楼があるかと思えば。。。星空もあるし慣れてきたけど、最初は夢かと思った」駿栄が目をキラキラさせました醒めない夢であるかのように、東京の実家で冷たい扱いを受けていた駿栄も、このプルメリア島での自立でどんどん自分を取り戻し自分に還っていきました。まさにこの島は天国では。。。なんて思った。東京から遠く離れたいけど、どこにしようかとプルメリア島を選んだ直感は素晴らしい結果に。
ダイヤさんは、「石鍋さんは男性だから宿泊はできないけど、奥様やお嬢様や、身内の方々で女性の方がお見えでしたらこちらにお越しの際はぜひ一度ウチのアマゾネスサンクチュアリにお泊まりください」「あっ、あの、新しい。。。プルメリア島の、超高級。。予約困難じゃ、確かに妻はいますがうちは、妻の連れ子は男の子2人。で、残念ながら、女の子はいないんです。実家も姉がいたようですが、3歳の頃に亡くなりましたうちは、もともと、女の子が生まれにくいんで」
「あっ、そうだったんですか、ごめんなさいでも、うちも、私は女だけど身内がなかなか女の子に恵まれなくて私は全然優秀でも無いのに滅多に生まれない女の子だったから、兄や弟より両親や親族から大切にされたし、でも、一度結婚して家を出て東京を離れたし、実家の近くにいる兄のとこに奇跡的に女の子が産まれて私も実家と疎遠ではないけど私の時代は終わったしいつまでも実家に甘えているわけにいかないしね、まぁ、離婚してからも東京には戻らないでなかなか東京には戻らないけど、こないだこの人とちょっとだけUFOで東京のバーに行ったら妙に懐かしくてここもかなりの都会だけど、かと言って生まれ育ってきた東京はなんだか違った懐かしさがする私は都会の雑踏の方がホッとして安心するのもちろん、自然に包まれるのも心地いいけどあまりに大きくて、自然には果てしない怖さがあるし。」ダイヤさんが言うと、隣の恋人のアポロンが、
「仕事で瞬間移動のできるスプラッシュシールドのUFOレンタルの招待券をいただきましてちょっとどこか遠出しようって彼女を誘ったら、意外にも彼女は東京の都心がホッとするってまぁ、そういう人もいるんですね、都会にいたほうが落ち着くみたいな。私もプルメリア島の中心街に住んでますので、時々自然の綺麗なところでのんびりしたくなりますが、やっぱりそれでも街中だとなんでも揃いますから、都会は安心ですね歳を取れば田舎に住みたいって方も多いですが、病院は近いし、交通の便がいいから
免許証はある程度の年齢で返上できるしで、倒れても人がたくさんいるし、私はお年寄りは住めるなら都会に住んだ方が何かあっても早期発見だし、そっちのほうが良いなとは思います。」
ミリオンが、「なるほどねもちろん自然が豊かな田舎もいいけど、やたらと街中は批判されがちだけど、街中もいいもんだわね。まぁ、ここも観光地で自然は豊かだけどかなり都会だし、にぎやかだしね。アタシも。。。偶然ここで産まれて不思議なご縁でここの子供になったけどそれって感謝しかないし、幸せで贅沢よね。もしも違ったご縁とか今の環境じゃなかったらなんて。。。考えたくもないけどそれにしても、お店もお昼過ぎだし賑わってきたけどなんか、いつもと違う感じがするのよね気のせいかな、さっきも入り口のセンサーが鳴ったんで出たんだけど誰も居なくって、まぁ、機械だからメンテナンス後からしとくけどアタシ、幽霊とかそーゆーの全然信じないけど、でもなんか変な感じがするのよねあっ、別に悪い空気感がじゃなくて、今日はやけに。。見えないなんかのいい感じが。。あっ、でも幽霊なんか信じないんだからね」
ミリオンは言い訳をしました。見えないなにかを察しているようないないようななんとも言えない不思議な空気感。。。
そんなミリオンを幽霊の吾朗太さんは傍らで。。。
コイツ結構敏感だな気配を消した俺のなんかに気づいているんかもな。こういう奴のところへパッ、と現れて驚かしてやりたいんだけどでも。。。今は姿を現すわけにはいかない幾らなんでも四朗は時々幽霊を見たりしたはずだから、俺が気配を消さなければみえるかもしれないけどな。。でも。。それは。。やめておこう
そりゃ、四朗にも
言いたい事はたくさんあるけれど四朗は、俺への想い出に気持ちの整理をつけに来たはずだし、この世に未練を持つばかりでは前に進めなくなる四朗にも会えただけでも、元気な姿を見れただけでも感謝しないと元気でやってるなら構わないけど、相変わらず限りなく優しい。
思い出せてよかったようなでも、思い出さなければこんな気持ちにもならないし。でも。。。いまさらもう生前は戻ってこない。。前に進む事だけを。。。
四朗がそう言うと
ダイヤさんは本当にびっくりしたように
「こないだ会った伊集院君、元気そうで良かったわ。最初は本当にもう、あの動画の吾朗太さんのモンタージュを見て何がなんだかわからなかったのえっ。これ、あの伊集院君。。若いけどこの顔そうなんだけど、でもキンキンのパッキンキンって。。あの人外務省だし、なによりこのモンタージュって亡くなった白骨死体の生前予想でしょ。日本最高の大学を出て外務省へ。。。って伊集院君とは私とは大違いでその後会ってないけどでも、亡くなったらうちの母親から連絡がくるはずよ。うちの母親、弁護士で伊集院君の里親の件で依頼されていたし彼の両親とも近所で仲良いし。って思ったんだけど、あっ、伊集院君は中学に上がる時に伊集院さんのとこに養子に来たんだ。。って事は、他にも兄弟がいてもおかしくない、あれだけそっくりなら双子でも変じゃないし、兄弟や双子でも全然違う性格なんて当たり前だわうちなんて、弟はともかく兄は冷静でしっかりしていて私とは全然違うし。。。でも、とにかくあれは、伊集院君となんらかの関係ある人に違いない、と思ったら。。。やっぱり、弟さんがいたのね、」
四朗は
「兄さん、三太夫とは、時間を合わせようとは思ったんですが、残念ながらどうしてもお互い多忙で遠方だし無理だったんです、で、私は今日やっと時間が取れましたので旅行に来たわけじゃないんですが久しぶりに東京の雑踏を離れて遠く海辺に来ると心洗われますね。ここも都会ではあるけど、吸い込まれそうな海が広がっていると心洗われます」「私も東京生まれなんで街中で近くに自然もあって満点の星空が見えるなんて贅沢ですわ。」東京生まれで東京で育ったダイヤさんが言うと、
「本当びっくりよ。私も東京生まれ育ちで今もだけど、まさか。。。こんな便利な都会で海辺も綺麗だし、で満天の星空なんて感動したわ。こんな場所があるなんて、さすが福の神達が遊び場で作って天国に一番近い島、なんて言われるだけあるのね、だから、今回ぜひ取材に来たんだけど」東京の都王新聞の令嬢のリリコは学生をしながらも自分の家の事業を積極的に手伝っています、姉や兄も既に都王新聞で働いてはいるけれど両親も薄々リリコが一番実家の事業に向いているのではないかと兄や高校生の弟は理系だし姉も嫁いで子どもが小学校に入ってパートしに来る程度だしまだまだ将来はぼんやりしてるけど、子どもの頃から新聞記者希望だしと、リリコが考えながら話していると同じくリリコの同級生の駿栄も
「凄いよね僕もリリコの同級生で東京に居たけど神楽町市とプルメリア島は福の神の都市でお金があるのか天まで届く摩天楼があるかと思えば。。。星空もあるし慣れてきたけど、最初は夢かと思った」駿栄が目をキラキラさせました醒めない夢であるかのように、東京の実家で冷たい扱いを受けていた駿栄も、このプルメリア島での自立でどんどん自分を取り戻し自分に還っていきました。まさにこの島は天国では。。。なんて思った。東京から遠く離れたいけど、どこにしようかとプルメリア島を選んだ直感は素晴らしい結果に。
ダイヤさんは、「石鍋さんは男性だから宿泊はできないけど、奥様やお嬢様や、身内の方々で女性の方がお見えでしたらこちらにお越しの際はぜひ一度ウチのアマゾネスサンクチュアリにお泊まりください」「あっ、あの、新しい。。。プルメリア島の、超高級。。予約困難じゃ、確かに妻はいますがうちは、妻の連れ子は男の子2人。で、残念ながら、女の子はいないんです。実家も姉がいたようですが、3歳の頃に亡くなりましたうちは、もともと、女の子が生まれにくいんで」
「あっ、そうだったんですか、ごめんなさいでも、うちも、私は女だけど身内がなかなか女の子に恵まれなくて私は全然優秀でも無いのに滅多に生まれない女の子だったから、兄や弟より両親や親族から大切にされたし、でも、一度結婚して家を出て東京を離れたし、実家の近くにいる兄のとこに奇跡的に女の子が産まれて私も実家と疎遠ではないけど私の時代は終わったしいつまでも実家に甘えているわけにいかないしね、まぁ、離婚してからも東京には戻らないでなかなか東京には戻らないけど、こないだこの人とちょっとだけUFOで東京のバーに行ったら妙に懐かしくてここもかなりの都会だけど、かと言って生まれ育ってきた東京はなんだか違った懐かしさがする私は都会の雑踏の方がホッとして安心するのもちろん、自然に包まれるのも心地いいけどあまりに大きくて、自然には果てしない怖さがあるし。」ダイヤさんが言うと、隣の恋人のアポロンが、
「仕事で瞬間移動のできるスプラッシュシールドのUFOレンタルの招待券をいただきましてちょっとどこか遠出しようって彼女を誘ったら、意外にも彼女は東京の都心がホッとするってまぁ、そういう人もいるんですね、都会にいたほうが落ち着くみたいな。私もプルメリア島の中心街に住んでますので、時々自然の綺麗なところでのんびりしたくなりますが、やっぱりそれでも街中だとなんでも揃いますから、都会は安心ですね歳を取れば田舎に住みたいって方も多いですが、病院は近いし、交通の便がいいから
免許証はある程度の年齢で返上できるしで、倒れても人がたくさんいるし、私はお年寄りは住めるなら都会に住んだ方が何かあっても早期発見だし、そっちのほうが良いなとは思います。」
ミリオンが、「なるほどねもちろん自然が豊かな田舎もいいけど、やたらと街中は批判されがちだけど、街中もいいもんだわね。まぁ、ここも観光地で自然は豊かだけどかなり都会だし、にぎやかだしね。アタシも。。。偶然ここで産まれて不思議なご縁でここの子供になったけどそれって感謝しかないし、幸せで贅沢よね。もしも違ったご縁とか今の環境じゃなかったらなんて。。。考えたくもないけどそれにしても、お店もお昼過ぎだし賑わってきたけどなんか、いつもと違う感じがするのよね気のせいかな、さっきも入り口のセンサーが鳴ったんで出たんだけど誰も居なくって、まぁ、機械だからメンテナンス後からしとくけどアタシ、幽霊とかそーゆーの全然信じないけど、でもなんか変な感じがするのよねあっ、別に悪い空気感がじゃなくて、今日はやけに。。見えないなんかのいい感じが。。あっ、でも幽霊なんか信じないんだからね」
ミリオンは言い訳をしました。見えないなにかを察しているようないないようななんとも言えない不思議な空気感。。。
そんなミリオンを幽霊の吾朗太さんは傍らで。。。
コイツ結構敏感だな気配を消した俺のなんかに気づいているんかもな。こういう奴のところへパッ、と現れて驚かしてやりたいんだけどでも。。。今は姿を現すわけにはいかない幾らなんでも四朗は時々幽霊を見たりしたはずだから、俺が気配を消さなければみえるかもしれないけどな。。でも。。それは。。やめておこう
そりゃ、四朗にも
言いたい事はたくさんあるけれど四朗は、俺への想い出に気持ちの整理をつけに来たはずだし、この世に未練を持つばかりでは前に進めなくなる四朗にも会えただけでも、元気な姿を見れただけでも感謝しないと元気でやってるなら構わないけど、相変わらず限りなく優しい。
思い出せてよかったようなでも、思い出さなければこんな気持ちにもならないし。でも。。。いまさらもう生前は戻ってこない。。前に進む事だけを。。。
2023年09月03日
マリッジセレブレーション。367あの日の静かな悲しみと戯れて。。。
「ここにこうしていると波の音に寄り添っていると。。。海に消えた吾朗太が戻ってきているような不思議な感覚になりますね。海。。。うちは、お恥ずかしいお話し産まれた実家がヤクザで、私は全く素質もないし気も弱いし暴力や血を見るのも苦手で。。親も私は最初から跡取りから外されていましたし、情け無いどころか、むしろそれは感謝してます。吾朗太がいてくれたおかげもありますね。私同様の本妻の兄が2人いますが、バカで信用ならないとあまり父親は期待していなかったんです。まぁ、父親が死んで一家離散になって。。その兄達は、今はどうしてるのかすらわかりません。剣崎の家の男性だから、そう長くはないでしょうし。もう死んでるかもしれませんが。」海の家クワタはお昼過ぎでざわめく中四朗は遠い目をしました。
行方不明の吾朗太がもう亡くなっているとわかり、一区切り。気持ちの整理をつける為にもわざわざここへ来たしずーっと、心の片隅で吾朗太の行方は気になってはいたけど四朗も実家の父親は子どもの頃に亡くなったし小さい頃から組の若い衆が何人か亡くなったり急にいなくなったりしているのを見たし薄々、吾朗太はもう死んでるんじゃないかとは覚悟はしていた。
父親の蓮気が亡くなって剣崎組は解散して四朗は幸い父親の遺産などでどうにか学校へ行ったりして吾朗太も家出したり多分何人か女性をつくって女性の元に転がり込んで生活をしていたんだろう。生活も疎遠になって、まともに話したり連絡はほとんど取らないものの、吾朗太はメインの連絡先が変わるたびに電話番号が変わったとは、それだけはきっちり律儀にいつも連絡があった。それが嬉しかった自分の中にいつまでもなにか失いたくない子どもの自分を発見したように。連絡がある度に吾朗太には
あんまりやり過ぎるなよとは言っておいたけど。お互い東京にいたけどあまりにも住んでいる世界は違う。もちろん、お互い暇じゃないし吾朗太も性格的にじっとしていられない時間に追われる生活。。。四朗は吾朗太と
成人してからはあまり会ってなかったけどある日、ふと何気なく掛けてみた吾朗太の電話が繋がらなくなり、あちらから電話番号が変わったという知らせも無くなった時はもう、この世に吾朗太はいないかもしれないと。。。しばらく行方を隠したり身を消したり死んだ事にして逃亡する。。。吾朗太がそんな事があってもおかしくない世界に生きているとは言えもう、吾朗太はなんとなくこの世にいないんじゃ無いかという予感がした
最近
TVで先日のプルメリア島で発見された若いハリネズミの男性らしき白骨死体の行方不明者のモンタージュが、放送があった、と三太夫の兄さんから久しぶりに電話があった。
えっ。。。TVいつも落ち着いて冷静な三太夫兄さん。。。
三太夫は
異母兄で、四朗は自分には一朗や次水という母親も一緒の兄が居たものの一朗や次水は歳も離れてヤクザでほとんど家にいなかったし多分何度も逮捕されたり、よく知らないけど少年院にも出たり入ったりしていたんだろうと思う。それ以前に怖くてマトモに口をきいた事すらなかったし。四朗にとって実の兄でもいないもの同然だった。だから、異母兄でも四朗は五歳歳上の三太夫の事を兄さんと呼んでいたし、世田谷のいい家柄に里子に出された三太夫は父親の蓮気からヤクザとは縁を切るように里親に出して、お前が幸せになるために必要だからと父親の強い要請で実家のヤクザの剣崎家とは縁を切るように疎遠になったものの、
父親の蓮気が抗争で撃たれて亡くなってからは三太夫も四朗や吾朗太が心配だったのかこっそりと四朗に連絡してくるようになったさすがに反社会の吾朗太には三太夫も直接連絡は取らなかったみたいだけど。それは、三太夫がヤクザを嫌がってというわけではなく吾朗太が干渉すると怒るからだ真面目な三太夫が吾朗太に関わるとすれば、ヤクザから足を洗えと言うに決まってるしそんな事言おうもんなら吾朗太にお前だってヤクザの子じゃねーかヤクザがいなきゃお前は産まれてねーんだよ、ヤクザに感謝しろと返り討ちに合うに決まっている
四朗も生真面目だけど四朗は吾朗太がヤクザをやろうが反社会に生きようと、そういう人はそういう人でもうそういう社会でしか生きられない資質だからと尊重というか割り切っている
三太夫は四朗が大人しくて自分同様にとてもじゃないけど反社会では生きていけない性格というのはわかっていたし四朗とは連絡を取り合っていました。お互いに多忙でなかなか会ったりできないし連絡もそんなにしょっちゅうではなかったけど。
四朗もそんな三太夫から最近ひさびさに電話が。。。と思ったらいきなり三太夫がテレビ番組の話をしはじめて。
わざわざ何のためにと不思議に思っていたところ三太夫の子どもがパーフェクトサーズディという番組を見て霊感があるという霊媒師が、先日プルメリア島で発見された白骨死体の生前の姿を予想したモンタージュですというモンタージュ写真に
「お父さんそっくり。。だけど、お父さんじゃない。だけど似てる。。えっ、なんでお父さん若い頃グレたりヤクザじゃなかったよねあっ、それにこれは死体だから生前でお父さんは生きてるからお父さんじゃないけど」とテレビ番組のモンタージュ写真の話しに興奮していたので
いったい。。。娘や息子は何を言ってるんだろうかとでも、娘や息子はキンキン。。とかきんきらきん、あれはヤクザだとか。。
あっ。。。キンキラキン子ども達は、自分かと、お父さんかと思ったまさか。。。
あまりTVを見ない三太夫だったけど、パーフェクトサーズディというのは超人気番組でなんとなく家族がTVを見ているのを見るともなしにBGMみたいに流すように眺めた事は何度かあるそうだ、つい先日、プルメリア島のレポートを、美術科のヴィーナス先生がパーフェクトサーズディで生中継していて海底宮殿でヴィーナス先生がハリネズミの男性の白骨死体を発見したと大々的なニュースになっていた。うわっと、思ったけど三太夫が子ども達に詳しく話を聞くと、
その白骨死体の生前のモンタージュ写真を謎の霊能者が透視して、そのモンタージュ写真のハリネズミの若い男がお父さんによく似ていると言う話しだ、
でも、キンキンでなんかヤクザというか、明らかにカタギじゃないしお父さんは生きているし。。。子ども達がそんな事を言っているのが聞こえてきたけれど。。三太夫は遠い昔遠くで何かが歌うような胸がざわめく熱くなる。。。
やっぱり。。。
パソコンで子供達が見ていたTV番組の動画がアップされていたので閲覧したら。。。
あっ。。。それは。。。やっぱり。。。
と、言うように霊媒師とか霊視とかアホらしい話しではあるけど心当たりがあるから、番組で言っているようにプルメリア警察署と番組に連絡する、そうやって三太夫兄さんは霊媒師の話しなんてバカバカしいけど先日のプルメリア島の身元不明の白骨死体発見の若いハリネズミの男性は吾朗太かもしれないという連絡が三太夫から来たので四朗も慌てて三太夫が観たというパーフェクトサーズディのプルメリア島の事件のモンタージュを検索を掛けて動画を閲覧して。。。
あっ。。。間違いない、これは若い頃の吾朗太だ
「と、いう事で兄の三太夫から連絡がきて私も三太夫もなかなか遠方まで出向く時間を取るのが難しくて先に三太夫が先日プルメリア警察署へ出向いたのです。DNA鑑定の結果、白骨死体は三太夫と兄弟は間違いないという事を知らされて、私もやっと時間が取れてここに来れました。私は、吾朗太は誰かに殺されたんじゃないかと思います。あゝいう世界で生きてきた弟ですし、敵だらけだし、もしかしたら女性関係からかもしれません。」四朗はため息をついた。
四朗の異母兄の同級生だった
ダイヤさんが「うちの葉月社長がプルメリア島の名士だから代表でプルメリア警察署で伊集院君。。。石鍋さんのお兄さんの三太夫さんの話に立ち会ったんだけどその前に参考資料として、私もあのパーフェクトサーズディの動画の吾朗太さんのモンタージュ写真を見てびっくりしたわえっ。。。これって。。あの同級生の伊集院君なんで、確か外務省にいるはずだと思うけどなんでキンキラキンに。。しかも、モンタージュ霊視って事は死体亡くなった嘘でしょ。。なんでキンキラキンに。。あっ、そういえば伊集院君はうちの近所の伊集院さんの家の里子となって転入してきたから、もしかして伊集院君じゃなくて、伊集院君の誰か兄弟がと思ったけど。。。弟さんだったのね」
行方不明の吾朗太がもう亡くなっているとわかり、一区切り。気持ちの整理をつける為にもわざわざここへ来たしずーっと、心の片隅で吾朗太の行方は気になってはいたけど四朗も実家の父親は子どもの頃に亡くなったし小さい頃から組の若い衆が何人か亡くなったり急にいなくなったりしているのを見たし薄々、吾朗太はもう死んでるんじゃないかとは覚悟はしていた。
父親の蓮気が亡くなって剣崎組は解散して四朗は幸い父親の遺産などでどうにか学校へ行ったりして吾朗太も家出したり多分何人か女性をつくって女性の元に転がり込んで生活をしていたんだろう。生活も疎遠になって、まともに話したり連絡はほとんど取らないものの、吾朗太はメインの連絡先が変わるたびに電話番号が変わったとは、それだけはきっちり律儀にいつも連絡があった。それが嬉しかった自分の中にいつまでもなにか失いたくない子どもの自分を発見したように。連絡がある度に吾朗太には
あんまりやり過ぎるなよとは言っておいたけど。お互い東京にいたけどあまりにも住んでいる世界は違う。もちろん、お互い暇じゃないし吾朗太も性格的にじっとしていられない時間に追われる生活。。。四朗は吾朗太と
成人してからはあまり会ってなかったけどある日、ふと何気なく掛けてみた吾朗太の電話が繋がらなくなり、あちらから電話番号が変わったという知らせも無くなった時はもう、この世に吾朗太はいないかもしれないと。。。しばらく行方を隠したり身を消したり死んだ事にして逃亡する。。。吾朗太がそんな事があってもおかしくない世界に生きているとは言えもう、吾朗太はなんとなくこの世にいないんじゃ無いかという予感がした
最近
TVで先日のプルメリア島で発見された若いハリネズミの男性らしき白骨死体の行方不明者のモンタージュが、放送があった、と三太夫の兄さんから久しぶりに電話があった。
えっ。。。TVいつも落ち着いて冷静な三太夫兄さん。。。
三太夫は
異母兄で、四朗は自分には一朗や次水という母親も一緒の兄が居たものの一朗や次水は歳も離れてヤクザでほとんど家にいなかったし多分何度も逮捕されたり、よく知らないけど少年院にも出たり入ったりしていたんだろうと思う。それ以前に怖くてマトモに口をきいた事すらなかったし。四朗にとって実の兄でもいないもの同然だった。だから、異母兄でも四朗は五歳歳上の三太夫の事を兄さんと呼んでいたし、世田谷のいい家柄に里子に出された三太夫は父親の蓮気からヤクザとは縁を切るように里親に出して、お前が幸せになるために必要だからと父親の強い要請で実家のヤクザの剣崎家とは縁を切るように疎遠になったものの、
父親の蓮気が抗争で撃たれて亡くなってからは三太夫も四朗や吾朗太が心配だったのかこっそりと四朗に連絡してくるようになったさすがに反社会の吾朗太には三太夫も直接連絡は取らなかったみたいだけど。それは、三太夫がヤクザを嫌がってというわけではなく吾朗太が干渉すると怒るからだ真面目な三太夫が吾朗太に関わるとすれば、ヤクザから足を洗えと言うに決まってるしそんな事言おうもんなら吾朗太にお前だってヤクザの子じゃねーかヤクザがいなきゃお前は産まれてねーんだよ、ヤクザに感謝しろと返り討ちに合うに決まっている
四朗も生真面目だけど四朗は吾朗太がヤクザをやろうが反社会に生きようと、そういう人はそういう人でもうそういう社会でしか生きられない資質だからと尊重というか割り切っている
三太夫は四朗が大人しくて自分同様にとてもじゃないけど反社会では生きていけない性格というのはわかっていたし四朗とは連絡を取り合っていました。お互いに多忙でなかなか会ったりできないし連絡もそんなにしょっちゅうではなかったけど。
四朗もそんな三太夫から最近ひさびさに電話が。。。と思ったらいきなり三太夫がテレビ番組の話をしはじめて。
わざわざ何のためにと不思議に思っていたところ三太夫の子どもがパーフェクトサーズディという番組を見て霊感があるという霊媒師が、先日プルメリア島で発見された白骨死体の生前の姿を予想したモンタージュですというモンタージュ写真に
「お父さんそっくり。。だけど、お父さんじゃない。だけど似てる。。えっ、なんでお父さん若い頃グレたりヤクザじゃなかったよねあっ、それにこれは死体だから生前でお父さんは生きてるからお父さんじゃないけど」とテレビ番組のモンタージュ写真の話しに興奮していたので
いったい。。。娘や息子は何を言ってるんだろうかとでも、娘や息子はキンキン。。とかきんきらきん、あれはヤクザだとか。。
あっ。。。キンキラキン子ども達は、自分かと、お父さんかと思ったまさか。。。
あまりTVを見ない三太夫だったけど、パーフェクトサーズディというのは超人気番組でなんとなく家族がTVを見ているのを見るともなしにBGMみたいに流すように眺めた事は何度かあるそうだ、つい先日、プルメリア島のレポートを、美術科のヴィーナス先生がパーフェクトサーズディで生中継していて海底宮殿でヴィーナス先生がハリネズミの男性の白骨死体を発見したと大々的なニュースになっていた。うわっと、思ったけど三太夫が子ども達に詳しく話を聞くと、
その白骨死体の生前のモンタージュ写真を謎の霊能者が透視して、そのモンタージュ写真のハリネズミの若い男がお父さんによく似ていると言う話しだ、
でも、キンキンでなんかヤクザというか、明らかにカタギじゃないしお父さんは生きているし。。。子ども達がそんな事を言っているのが聞こえてきたけれど。。三太夫は遠い昔遠くで何かが歌うような胸がざわめく熱くなる。。。
やっぱり。。。
パソコンで子供達が見ていたTV番組の動画がアップされていたので閲覧したら。。。
あっ。。。それは。。。やっぱり。。。
と、言うように霊媒師とか霊視とかアホらしい話しではあるけど心当たりがあるから、番組で言っているようにプルメリア警察署と番組に連絡する、そうやって三太夫兄さんは霊媒師の話しなんてバカバカしいけど先日のプルメリア島の身元不明の白骨死体発見の若いハリネズミの男性は吾朗太かもしれないという連絡が三太夫から来たので四朗も慌てて三太夫が観たというパーフェクトサーズディのプルメリア島の事件のモンタージュを検索を掛けて動画を閲覧して。。。
あっ。。。間違いない、これは若い頃の吾朗太だ
「と、いう事で兄の三太夫から連絡がきて私も三太夫もなかなか遠方まで出向く時間を取るのが難しくて先に三太夫が先日プルメリア警察署へ出向いたのです。DNA鑑定の結果、白骨死体は三太夫と兄弟は間違いないという事を知らされて、私もやっと時間が取れてここに来れました。私は、吾朗太は誰かに殺されたんじゃないかと思います。あゝいう世界で生きてきた弟ですし、敵だらけだし、もしかしたら女性関係からかもしれません。」四朗はため息をついた。
四朗の異母兄の同級生だった
ダイヤさんが「うちの葉月社長がプルメリア島の名士だから代表でプルメリア警察署で伊集院君。。。石鍋さんのお兄さんの三太夫さんの話に立ち会ったんだけどその前に参考資料として、私もあのパーフェクトサーズディの動画の吾朗太さんのモンタージュ写真を見てびっくりしたわえっ。。。これって。。あの同級生の伊集院君なんで、確か外務省にいるはずだと思うけどなんでキンキラキンに。。しかも、モンタージュ霊視って事は死体亡くなった嘘でしょ。。なんでキンキラキンに。。あっ、そういえば伊集院君はうちの近所の伊集院さんの家の里子となって転入してきたから、もしかして伊集院君じゃなくて、伊集院君の誰か兄弟がと思ったけど。。。弟さんだったのね」