あっ。。。
幽霊の吾朗太さんは、今朝神楽町市へ行きヴィーナスに会いにいきましたが、霊感の強くて吾朗太さんが視えて当たり前のベルモと違って普段霊が視えないヴィーナスが、はじめて幽霊の吾朗太さんを見てびっくりされて
でもその事が、自分も生前は特に霊感が強いわけじゃないのにある日突然幽霊を見てびっくりするようなそんな感覚がシンクロした。。
これ、だったのだ。生前。。。確か真央の幽霊を見て驚いた事があったのだ。。そうだ、あの時のヴィーナスのびっくりしていた感覚。。。あれも。。。幽霊を見たことない奴が初めて幽霊を見た衝撃。。。
目の前のマゼンダの魂のようなオーヴのようなものは。。。やがて。。。小さなハリネズミの女の子の幻影に変わる。。。仏壇の遺影で確か見た姉。。真央だ。
今更ながら、昔仏壇の部屋に入って、マゼンダカラーの仏壇をキモいと言って申し訳ない気持ちになったあの時はさすがにオヤジは俺をぶん殴らなかったけど怒られてめっちゃ怖かったオヤジは俺には甘いし、三太夫は優秀で養子に出たし、四朗は優しくて大人しいし悪さしないから多分この二人はオヤジから殴られた事なんかないだろうけど、
俺はぶん殴られて当たり前ぐらいヤンチャなのに。。多分上二人の一朗や次水より横着いだろうに、一朗や次水はオヤジにボコボコにされていたが俺はどんなに悪さしてもヤクザはそれでいいとオヤジに喜ばれてもぶん殴られる事は全くなかった。叱ると言ってもオヤジは優しく丁寧に注意するぐらいだし。多分俺が小さいからだろうなとは思ったけど、一朗や次水は小さい頃からぶん殴られていたらしいでも、俺はオヤジが目の中に入れても痛くないぐらい可愛がられて剣崎組の跡取り息子に決められていた。まぁ、俺は小さかったから詳細はわからないけど、愛人の子の三太夫の兄貴と俺
本妻のガキからしたら
愛人の子、というだけでもむかつくだろうに。
本妻の子どもの四朗は優しいし、本妻からひどい扱いを受けて実質的には本妻の要のBBAからは愛人の子扱いみたいなもんだし、性格は全然違うけど俺とは歳が一番近いしよく面倒をみて貰っていたから別として。。。
上の二人はヤクザだしオヤジにぶん殴られて育った癖に甘やかされた俺が跡取り息子なんか絶対むかついただろうそれに、俺は自分でいうのも相当可愛かったし、本妻の要からしても腹が立って、そうだ、俺は殺されそうになったんだ
吾朗太さんが思い出す限りの記憶を集めると
真央は
「思い出したようね。すこしは。。。」
そうだ、甘党の俺がフツーのチョコレートかと勘違いして勝手に俺の手の届くところにウイスキーボンボンを置かれて。。俺は。。
大人になっても
酒は飲めないわけではないが飲めてもカクテルかそれぐらいで、ウイスキーはアレルギーで。。。あの時は、本妻の要が若いしゅうになんか用事を言いつけて邸宅を追い払っていて。。
でも。。。
几帳面で絶対忘れ物なんかしないような四朗が珍しくそろばん塾に行こうとしてそろばんがない事に気づいて帰ってきてなんかいきなり引っ張られてズッコケて、そろばん袋をぶちまけて周りの人に荷物を拾って貰ったけどどこを探してもそろばんがなくて、で、仕方なく帰ったら俺が倒れてうめいていたらしい。。。おそらく、本妻の要は俺がウイスキーボンボンを食べたのを見てそのまま知らん顔をして買い物にでも出かけたんだろう
俺の子守りをするはずの若い衆にも要はわざわざ用事をいいつけたり。。。四朗はすぐに救急車を呼んであの時は。。。四朗がいなかったら。。というか。。あのとき。。。
生死を彷徨って。。。
思い出した。変な夢を見ていたんだ。。。そう、、コイツが。。いやいや、異母姉が。。あの子どもの頃に河の向こうで。。多分あれが三途の川というやつなんだろう。。みたいなことがあって。。。
あのときは。。。最初気づいたら目の前は見渡す限りにまるで自分の記憶のようにモヤっと霧がかかっていて、それがだんだんと晴れていく。。。
だんだんと。。。
あ、あれっそこは家ではなかった、さっきまで家にいたのではと。。美しいとは言葉には表せないものだ、とも言うようになんとも言えないような気持ちいい音楽とただ優しいような不思議な快適な金色に包まれる。。。周りはただ、優しい金色に包まれるだけなのに。。。遥向こうの方に誰か人の声がしてくる。。。
俺は、なにげなく、金色のなかを、声のする方へと歩いていく。まるで吸い込まれるかのように、至福とはこんなものかというぐらいにいい気持ちだった。空の天井が突き抜けたかのような浮き足立つ気持ちとそして、浮遊感覚。。。
キンキラキン。。。パッキンキン。。俺は
確かに全身をキンキンに染めているぐらい金色が好きだった。だった、というか、死んだ今も。、、なんだか、この体験を一つの転機にして蘇って、のちのち将来身体をパッキンキンに染めたかもしれない、まぁ、単純にアホで派手好きだからというとそうなんだけどなぜか人の声がする方へ歩けば歩くほど、どんどん幸せになっていく気すらしてきた、この橋を渡ればさらに。。。俺は目の前に現れた金色の橋を何の疑いもなくスーッと渡って行く。。。
ダメ、だめ、こっちに来たらダメその時の俺より多分小さな女の子の声が聞こえてきたが、邪魔するなばかやろう、うるせーんだよというようにおれはそんな声は無視した。どんどん気持ちいい方向に歩いているのに。。。橋を渡ると目の前に、キラキラきらめいた金色の川が流れている。。。さきほどからずーっと夢のように、あまりにも息を呑むほど綺麗で。それに水を刺すように、またあのクソガキ。。。馬鹿女の声がする
これ以上、行ってはだめ、元に戻れなくなるから、早く、早く、お帰り
さっきから。。。どこのクソガキだ姿が見えないが、俺が気持ちよく進んで行くのに。。。クソッキョロキョロしても、そいつは姿が見えなかった見つけたらぶん殴ってやろうかと思ったが
俺は、オヤジが本妻をぶん殴ったり女をぶん殴っているのを見て育ったので、生意気な嫌な女を殴るのは全然悪いことだとは思ってないし殴られている奴が悪いと思った。多分、剣崎の血統なんだろう。三太夫や四朗は暴力を振るったりは決してしない性質だけど、オヤジの弟の坊さんになったオッさんも暴力とは縁がない性質らしいから剣崎家だと言って必ずしも荒くれた暴力男というわけではない。
気に入らないと学校で生意気な女をぶん殴って叱られていた。叱られるけどだけど、うちの組が怖いからか殴られた女の親が学校やうちに怒鳴り込む事は無かったし。。。それに可愛かったからか、女からはキャーキャー言われた。本妻の要からは跡取りの俺が気に入らなくていろいろ嫌がらせされたが俺への嫌がらせが親父にばれるとオヤジからボコボコにされていた。若い衆の女も俺が可愛いからかよくめんどうをみてくれたし。
まぁ、俺の母親は俺を産んで死んだけど俺の母親も俺みたいにオヤジに寵愛されていて一度もオヤジからぶん殴られた事なんかなかったらしいが。気分よく、キラキラした川の方へ歩いて行くと。。。
川の
遥かかなたが。。。まぶしく産前と輝いている。。。わっ。。。まるで、めくるめく遊園地のアトラクションのように。。。不思議な世界だった、これがファンタジーというのか。。ワルでヤンチャだけど俺だって五感の琴線に触れる美しさというか、美意識にはかなりこだわったりうるさいほうで家には幸い金があったのでガキの頃から綺麗好きでもあったし、食器や料理番に盛り付けの口出しをしたりインテリアにも結構口出しをしていた。
そんな事は当たり前だけど単純に綺麗なものが好きで汚いものは嫌いなだけだけど燦然とした輝きの彼方から、ゴージャスな金色の船が近づいてくる。。。
あっ、あれに乗らなければと。ゆっくり向かってくる船の方へ急ぐ。。。。
来るな来るな、帰れまたあのクソガキのバカ女の声がする本当に鬱陶しいたらない無視無視
船はまだ遥か遠くに離れているのに波をすべるようにスーッとこっちへやってくるが
その異次元から迷い込んだような船が金色にゴージャスな宮殿のように光り輝くまだ、遠くなのにはっきりと、
船の中が見える
船に乗っている人達は宮殿にふさわしい雅やかで華やかでゴージャスな宴をひらき、美味しい物を食べ宝石をみにまとい。。。男女問わず目の覚めるような美しさだクラクラするほど美しい、金銀財宝。。。
ああ。。。これは。。俺にふさわしい。使っても使ってもあふれてくる富の象徴のようなまぶしい金色が。早くあの船に乗るべき。。俺は、どんどん止める知らないガキの声を無視して船に近づいていく。。でも。
突然、俺は首根っこをガンとつかまれた話せ。。。話せ俺は思いっきり強い力でグイグイ後ろに引っ張られ。。。抵抗して前に進もうとするけど、
ああっ。。。地面が唸るような地響きとともに。。。さっきまでの金色が。。墨のような不気味な黒紫に広がって、稲妻が光る。。。
全てが幻の出来事だったかのように、さきほどまでの夢のような空間は木っ端微塵に。。強い負の磁気に引きずられるように急転落する。。。
えっ。。。なんか。。。ころっと今まで騙されたかと思うように。。あたりはいきなりドス黒い闇に包まれて宮殿の様なゴージャスな美しい船が見るもの無残に朽ち果てた難破船か幽霊船のように。。。
来るなと、言っているだろうウワッ
川の向こうには、あの、マゼンダ色の仏壇に飾られた写真の小さな女がガキのくせに怖い顔をしてこっちを睨んでいる
お、お前のせいなのか、お前の悪魔のようなしわざのせいでこの美しい世界は反転し闇の世界へ。。。このガキの、こいつの仏壇に気持ち悪いと言ったバチが当たったのか
さっきから何度も
来るなと言ってるだろうに
帰れ帰れ言葉では言い表せないほど恐怖に満ちた恐ろしい形相で
女は石を投げてきた
もう、お前が帰らないなら四朗を呼んでやる
石を投げられても向かっていき川を渡って女を捕まえて殴ろうとした俺は
石に当たったのか、意識を失った。。。
だが。。。目が醒めるとそこは病院らしくオヤジや若いしゅうが泣きながら心配していた。。。俺は、アレルギーのあるウイスキーボンボンを普通のチョコレートだと思って食べて発作を起こして死にかけていたらしい。。。
四朗が偶然忘れ物を取りに帰ってきて救急車を呼んだらしい。。。
マゼンダ色の仏壇に気持ち悪いと言った
バチが。。当たった。。のか。。
2023年04月16日
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