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2015年06月03日

無職の夫を支える盲目の妻

私は29歳の時に、旦那と子供を置いてアメリカ・ロサンゼルスの映画の学校へ2カ月留学しました。
(その話は次回します)

初めて行ったロサンゼルスでしたので、日本人のお友達がいませんでした。
ですので、ネットでお友達を募集して、ある日本人の女の子と知り合いました。
20代の子でした。

メールのやり取りを何回かして、「じゃあ、ショッピングに一緒に行こう」って事になりました。

私はレンタカーを借りていたので、彼女の住所をナビに打ち込んで、
ナビを頼りに、彼女の住んでいる所まで行きました。

1時間くらいかかりました。

「着いたよ」と携帯から連絡すると、前から男性と一緒に彼女は現れました。

よく見ると、杖をついていました。男性が彼女の手を支えていました。

「え?目が見えないの??????」

私はびっくりしました。

メールでしか、やりとりをしていませんでしたし、目が見えない事も聞いていなかったので・・・。

しかも、ショッピングに行くのに、目が見えなかったら、楽しくないんじゃない?

そんな風にも感じました。

しかし、とりあえず、彼女と大きなショッピングモールへ出かけました。

すごくポジティブな子で、すぐに意気投合しました。

ショッピングをしている時に、私が、「これ可愛くない?」って思わず口にしようとしてしまい、

あ、そうだ。目が見えないんだった。そう思って思いとどまりました。

彼女に聞きました。「ショッピングじゃない方が良かった?大丈夫?」

すると、彼女は、「すごく楽しいよ」と言ってくれました。

私は、なにかヘルプする事はあるかな?と思いました。

しかし、聞けませんでした。

トイレに行った時に、「流し方がどういうタイプか教えて」と言われました。

それから、ご飯を食べる時に、どういうメニューがあるか、伝えました。

彼女は、もともとは、目が見えていたそうです。しかし、高校生くらいの時から
だんだんと見えなくなって、今ではほとんど見えない状態らしいです。

1人でアメリカの大学に4年間通い、1人暮らしで、自炊を毎日していたらしいです。

すごい根性です。

そして、今は、旦那さまと結婚しています。

彼女は日本とロサンゼルスを行ったり来たりしています。年に何回もロサンゼルスへ足を運んでいます。

というのも、彼女の旦那さまは、もともとは警察官だったのですが、パイロットになるという夢が

捨てきれず、結婚した後に、警察官をやめて、夢を追う事にしたのです。

それは彼女の後押しもあっての事です。

旦那さまは、その当時30歳でしたので、日本でパイロットになる事は難しく、ロサンゼルスで
免許を取得する事になったのです。


彼女は、歌手として活動しています。日本でコンサートも開催しています。

ですので、日本とロサンゼルスを往復しているのです。

その収入を旦那さまに仕送りしているのです。

とてもすごいです。盲目だったら、誰かに養って欲しいって私なら思ってしまうと思います。

しかし、彼女は、違いました。とても尊敬する女性の1人です。

今では、お子さんも産まれて、とても幸せそうです。

彼女と話している時に、こんな話題になりました。

目が見えなくなっていく頃に、友達から

「本当に治らないの?」と言われて、それが凄く嫌だった言っていました。

その時、私は、なんで嫌なのかな?と思い、理由が分かりませんでした。

でも、今はわかります。よーーーーく分かります。

旦那が末期がんで、もう余命わずか、治療法もないと診断された時に

その事を知った周りの方に

「本当に治らないの?」とか「他の病院なら治せるんじゃない?」と言われて、

すごく嫌な気持ちになりました。

「治らないもんは、治らねーーんだよ!!!クソが!黙れ!」心の中でそう思いましたよwww
(小心者なので、言葉には出せませんでしたが)

心配してかけてくれた言葉とは分かっているのですけどね・・・。

彼女の言った言葉が、何年か越しに理解することが出来ました。

治す事も大事だけど、受け入れて、前向きに生きていく事も大事だなと思いました。

彼女は、こー言っていました。

「海外の方が、障害者という枠でくくらない」と。

障害者だから、可哀想とか、弱者であるとか、そういう感じではないという事ですね。

自分で出来ない事は、どんどん助けてもらうとも言っていました。

例えば、空港で困った事があれば、どんどん甘えるというか、
堂々と助けてもらうと言っていました。


そこも彼女の強い所だと思います。

私も旦那を失って間もない時に、子供のお友達のお母さんがうちの子供の
習い事の送り迎えをすっごしてくれていました。

そういう時に、「申し訳ないな」「迷惑かけちゃっってるな」

って思ってしまうんですよね。

きっと、彼女はそうではないと思います。

「ありがとう」の気持ちだけで、罪悪感を感じない様にしているんだと思います。


なかなか難しい事ですが、そーゆー所も尊敬できます。

私が盲目だったら、どうだろう。

1人で4年間もアメリカの大学に通う事なんか、絶対に出来ないと思います。

すごいです。

そして、仕事も、自分が大好きな歌を生かして、それを職業にしている所もすごいと思います。

何よりも凄いのは、

旦那さまの夢を支えている所です。

私の旦那がもし、警察官だったとして、やめてパイロットになりたいと言いだしたとしたら、

「そんな安定した仕事やめるの?え?パイロット?しかも30歳から?」

こんな風に言ってしまうかもしれません。

素晴らしい夫婦ですね。

彼女は、度々、私達にコンサートチケットを送ってくれましたが、
残念ながらいけませんでした。

(鬱、真っ最中でしたので)

彼女と出会えた事は、私にとって、最大の財産です。

タグ:盲目 無職
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34歳の時に夫を肺がんで亡くしました。 2023年現在44 歳です。 主人と病院に行った時には余命1年の宣告で末期でした。 1年半の闘病生活の末、43歳で永眠しました。 大学1年生の息子と高校2年生の息子がいます。 次男は新潟の高校の寮に入っています。 野球少年です。 私の父親は私が16歳の時に自殺。 弟は統合失調症という精神病の為、入退院を繰り返し、 今でも働けず。 私は祖父母の養女の為、子供の時は両親とは一緒に 暮らしていませんでした。 やっと掴んだ、優しい旦那様、温かい家庭、 それも死別という形で終わりましたが、 3人でなんとか生きています☆ 旦那が先に死んだ事により、旦那の親が亡くなった時に相続争いになり、弁護士のお世話になりました。 そして、別件ですが私の実の母親が私が相続するはずだった 養母のお金をすべて使い込み、現在調停中。 最高のヘタレが、人並みになるまでの記録
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