伝わらないものと伝わるもの
キラリンアニマルたちは助けてくれたプリキュアのためにサプライズパーティを企画する。
が、自分のためのパーティだと勘違いしたメエメエが空回りする話。
笑い話の建付けだがディスコミュニケーションの極みのようなエピソードだ。
それでも、メエメエへの感謝は確実にあるし伝わる。そういうオチに救われた。
今回誤解したのは「サプライズパーティはメエメエのためのものである」ということだ。
メエメエ側の理屈はこうである
キラリンアニマルはメエメエに感謝している→キラリンアニマルがパーティを企画している→これは感謝している私のためのものに違いない!
いわゆる3段論法で関係ない事象を結びつけてしまったわけだ。
わんぷり世界は、思い→行動言動→受け手という法則があるように思う。
まほぷりの魔法観に近い。思い→言葉→世界。この一連の作用を魔法と呼ぶ。
行動言動にあたる「パーティを企画している」に紐づく思いが誤解された。
受け手からは行動言動しか見えず、思いは見えないのだ。
すべてのコミュニケーションは誤解の可能性を持つ、というなかなかにシビアな世界観だ。
一方で、どんな形であれ根っこにある思いは伝わる、という話にしているようにも感じる。
ご都合主義というのではない。登場人物すべてが誤解を恐れずコミュニケーションを取ろうとしていて、その努力は必ず報われるという祈りだろう。
フレンディの言葉「あなたの声を聞かせて」とは、根っこにある「思い」を知りたいという姿勢である。
たとえそれが誤解を生もうとも、何度でも聞くのを諦めない。行動言動にしか思いは表れない。
悟くんの動物の習性行動に詳しい特技も動物の根っこにある「思い」に気付く能力の高さにつながっている。
どんな小さな声であっても悟くんには「聞こえて」いる。
思えばガルガルの行動に対しても、とにかく人里で暴れるという迷惑千万なものなのだが根っこにある怒りや恐怖や怯えに寄り添う形で対処している。
伊達や酔狂で暴力禁止しているわけではないのだ。
逆に言うと「戦いてぇ〜」みたいなガルガルが出てきたらぶん殴ってもOKってことやね!
この構図を伸ばしていくと、ガルガルを生み出してけしかけてくる人がなぜそんなことをしているのか? とか、
いなくなったニコ様は何をしているのか? といった物語の縦軸にも迫っていくことになる。
ただ、肝心の主人公たちは全くそんなことに興味はなさそうだが…。
そして絶賛ディスコミュニケーション中なのが猫組だ。
お互いの思いは必ず伝わる、、、と思って展開を見守ろう。
すれ違ってる今の状態がおもしれーんだけどね。
やればできる有能ひつじ、特に有能ではない猫屋敷さん
誤解をきっかけに張り切りまくるメエメエ。
普段やってるニコガーデンの管理人業務から緊急事態のガルガル退治まで、八面六臂の活躍。
いろはとかこむぎがやらかしたときにダメェ〜!と突っ込んでくるともすればヘイトの貯まるポジションなのだが、
いつもの絶妙な愛嬌に加えて、実務面での能力をバッチリと見せてくれた。
さらに良かったなぁと思うのが感謝の手紙をもらった後の反応だ。
悟くんにだけ見せた喜びと涙も良いんだが、このひつじ、舞い上がらずに喜びを噛みしめる事ができるんですね。
こういう表に見せない面があるとキャラクターに深みが出るよなあ。
ひょっとすると、こういう行動言動に表れない内面も「伝わる」っていう祈りだろうか…?
そしてそういう内面だけですべてが構成されている女、猫屋敷さんも異世界デビューだ。
なんと、メエメエが張り切りまくった影に隠れて特に活躍しないのだ。
なんというか、仕事を手伝う体で存在感アピールができそうなものだが普通なのだ。むしろ一般人よりも若干鈍臭い寄り。
むしろ高いところにビビる姿とか意外と厚かましくメエメエをモフる底知れなさとかでキャラをアピールしてくる。
一体何を考えているんだ…。実は一番何も考えていないキャラなのかもしれない。
ユキさんはニコガーデンへの転移を目撃して怒りのような表情を見せる。あれほどまゆを巻き込むなって言ったのに!!
だが、ママの「仲が良いお友達ができて良かった」の言葉を聞いて複雑な表情になる。
まゆに友達ができるのは好ましいが、危ないことには巻き込みたくない。
行動に複雑な心情が表れてるなあ(人じゃなくて猫が?!)
仮面ライダーガッチャード 35話:ゴージャスタイムは終わりだ
友達を危険に巻き込みたくはない。ゴージャスタイムは終わりだ…。
平成ライダー仕草に加えて言語センスが独特すぎるため文脈でしか意味を推測できない。
カグヤ様もまた動物なのかもしれない。何だその結論?
逆に言うと文脈次第でゴージャスもガッチャも無限の意味を持たせられるんだよな。無敵の言語だ。
さらに今回、冥黒の王がサイゲツの悪意を利用して話に絡んでくるのはどうにも唐突なのだが、
王目線でみればサイゲツも序盤に出てきた野生の悪人みたいなものだ。
通常どおりのガッチャードフォーマットさえ飲み込んでしまえば無限の展開が作れる。
なんかもう無敵の番組だな。
爆上戦隊ブンブンジャー 11話:登録名「少年」
大也を「少年」と呼び、その活動を理解してサポートしてくれるいい感じの大人があらわれた!
そしてその正体とは、、、本当に理解のあるただのいい人だった!
スマホの登録名を「少年」としているあたりに只者ではない感が溢れている。
これだけ惚れ込んで入れ込んでいる男なのに「少年」の認識のままでいいんだ…。
一周回ってとんでもない大物のような気がしてきたぞ!