ありがとうは心のアツアツごはん
デリシャスパーティ♡プリキュアも残すはわずか2話。
ありがとうは心のアツアツごはん。
自分の経験から生まれた生きた言葉でプレシャスは戦う。
おばあちゃんの言葉で進めてきた1年を自分の言葉で締めくくる展開。
かわいい孫が成長していく姿はとてもうれしい。
ラスボスの前でおにぎりを食べる姿も頼もしく映るのだった。
おなかいっぱい! パーンチ!
和実ゆい自身の言葉が最終局面でお出しされる展開がとてもアツい。
キャラクターの成長と物語の縦軸のクライマックスが連動していてとても気持ちいい。
個人的にインパクトと作り込みの両方を感じたのはプレシャスのパンチの最終形だ。
500kcalパンチ、ただの高威力のストレートパンチで真似しやすいし、ご飯を茶碗1杯食ったら出せそうな気がするエネルギー量。ダイエット感覚で無限にぶっ放したくなるし、よくよく調べてみると生半可な兵器より高威力。日常で使いたすぎる仕掛けが満載だぜ! #precure
— こ (@ko81818) February 6, 2022
なんというか、プリキュアらしさを感じて初回から気に入っていた技だ。
シンプルに1000kcal、2000kcalと数字があがっていくのもパワーアップが子どもにもわかる面白い仕掛けだった。
2000kcalより上にはインフレしてほしくないなー。さすがに食べ過ぎになるし。 #precure
— こ (@ko81818) May 29, 2022
早いうちから(面白半分で)懸念していたように、数字は際限のないインフレのフラグでもある。
進化の果てがどのようなものか、かねてから注目していた。
5000kcalパンチが不発だったのもうなずけるのよね。2000kcal=1人前の上は数値じゃなくてもはや概念。「おなかいっぱい」こそ分け合っても減らない、奪い合えない上位互換なんですよね。 #デパプリ #precure #nitiasa
— こ (@ko81818) January 22, 2023
数話前にマリちゃんからのアドバイスを受けてプレシャスが出そうとしたのは5000kcalパンチ。ただしこれは不発。
それを受けて、最終盤で繰り出されたのが「おなかいっぱい! パンチ」だった。
いくら奪っても満たされない相手に放つ問答無用で腹いっぱいの一撃。
デカい数の上はいっぱい。子どもとの問答のようでいて、深い。
インパクトと考察が捗る素晴らしい技であった。
フェンネル戦を振り返ると、めちゃくちゃロジカルにラスボスを攻略していた
フェンネルさんに一度敗北して変身解除するところで、敗因は何だろう? と思ってみていた。
プリキュア側は見たいしたい。フェンネルさんは満たされたい。だけどフェンネルさんはいくらプリキュアを見てもそこに師匠がいないからかなうことがない、っていうすれ違いなんだろうと。
つまりフェンネルにとってプリキュアは眼中にない状態。無関心こそプリキュア最強の敵。
反転攻勢の切っ掛けは4人の「絶対にあきらめない」。いわばプリキュアシリーズの根っこ(S☆Sのキーワードですよ!!)
このワードは全プリキュアシリーズに接続するので効果範囲が広い。
歴代シリーズの後押し象徴するするように招き猫の真の力が発動。招き猫は全人類のプリキュア視聴体験の象徴なんだろうね。
招き猫はジンジャーに接続するモチーフなのでジンジャーが登場する。
ここでフェンエルさんの態度が変わる。プリキュアサイドを「認めない」と対立する思想になる。
無関心→対立への変化が重要なターニングポイントなのだと気づく。
プリキュアシリーズはアンチにも優しい(聖人過ぎる!!!)
対立することでようやくフェンネルvsプレシャスの論点が整理される。
つまり故人のメッセージの肯定vs否定。よねさんの思いを受け取るvsジンジャーの思想を否定する。
プレシャスはありがとうの連鎖を語る。その言葉はフェンネルにも効く。
フェンネルにもジンジャーへの愛があるし、ゆいもよねさんと死別したという現実を抱えている。
ふたりの立場が同じである以上、そこには「共通するなにか」がある。
それが示されるやり取りの後、フェンエルはついに涙を流す。
(このあたり、ノイズにやっと手が届いたスイートプリキュア♪っぽくもある)
対立を超えた共感に至った、という描写に受け取った。
共感に至った相手に向けて放ったのが「おなかいっぱい! パンチ」だ。
演出を見返せばわかるが、これはゆい一人で放った一撃ではない。
その場にいたプリキュアたちの力を合わせただけでもない。
今、世界中にいる人たちの力を合わせたものですら足りない!
昔からバトンをつないできた人たちも一緒になってフェンネルを満たすべく放った一撃だ。
すごい技だなあ。
『デリシャスパーティ♡プリキュア』第44話の感想〜無限の世界観をパンチで、有限の世界観の中で得られなかった自分の無価値感に苛まれる大人に撃ち込むということ - 少女創作ファンブログ―The Girlls Fiction Fan Blog(GFFB) https://t.co/WLqHtT6KHL …ブログ更新です。 #デパプリ #precure
— 寂しいシロクマ(相羽裕司)/仙台市太白区 (@sabishirokuma) January 22, 2023
デパプリでみられるプリキュアへの助力を水平(世界)、垂直(歴史)でまとめていらっしゃる着想は大いに参考にしました。
まあ難しいこと言わずに見てくれよ
歴戦のプリキュアファンとしては無限に考えてしまうのだが、
アクションシーン、続々と助けが来る展開、取り巻く人々もそれぞれに戦っている描写、ふと差しはさまれる象徴的な過去回想カット、とアニメーションとして見たいものがてんこ盛りなのだ。
まさにおなかいっぱい、、、
難しいことを抜きにしても一見の価値あり。
デリシャスパーティ♡プリキュアおそるべし。
最終回をふるえて待つ。
仮面ライダーギーツ19話:ディレクター次第で番組変わるものだなあ
ヒューマンリアリティドラマの演出でデザグラの見え方がガラッと変わる。
推しに課金する支援者の存在も明かされ、視聴者を意識する必要性がガンガンあがってくる。
思えば、ギロリさんのディレクションでは強大なジャマトに立ち向かっていく大きなストーリーがあった。
SASUKEで人類が鋼鉄の魔城に立ち向かっていくようなものだ。
チラミのディレクションではジャマトすら演出の一要素だ。参加者同士の駆け引き、人間の本質のようなものを描くストーリーに見える。
果たしてデザグラの本質はどちらなのか、あるいはまったく別のところにあるのか?
こう考えながら見るのは視聴体験として新しく、面白いなあと思っている。
暴太郎戦隊ドンブラザーズ45話:前代未聞! 戦隊メンバーがヒトツ鬼に!(3回目)
いい加減にしろ! といいつつ面白くて見てしまう。
どうやって終わるんだ? と言われていたドンブラザーズだが、脳人の敵獣人とその出入りする門を守る門番という物語の骨子が見えて一気にはっきりしてきた。
後付けではなくすべての要素がちらちら出ていたのがすごい。
そしてその要素をちらちら出しながら、全然関係ない無法を底抜けに楽しく描いていたのがもっとすごい。
エンタメ作品かくあるべし、という教科書を見ているようだ。
まさかドンブラをこう表現する気持ちになるとは思わなかったなあ。。。