昨年の調査「冬虫夏草調査隊その1」、「冬虫夏草調査隊その2」。
7月25日、歌才ブナ林のトドマツコースにて調査。
昨年より早めの時期になりますが、どんなものでしょうワクワク。w
苔や粘菌、冬虫夏草を探すとなると、ある程度この辺かなぁと目星をつけて
その場所にしゃがみ込んでじっくり探すことが多いのですが、たまに歩いていて見つかる場合もあります。
そういう時って、ほぼ下の写真のような「ホウキタケの仲間」だったり「ナギナタダケ」だったり、
きのこの仲間だったりします。
ただ、「つぼ」と呼ばれる冬虫夏草が密集している場所だと、歩きながらでもホイホイ見つかります。
今回、調査開始直後にブナセンタースタッフが見つけた冬虫夏草。
掘ってみると、セミの幼虫から生えているようです。
後日調べたところ、「イネゴセミタケ」ではないかとのこと。
調査開始早々、テンション爆上がりです。w
よく見かける冬虫夏草。
昨年も多く見かけた「エゾコガネムシタケ」ではないかと思います。
かなり慎重に掘らないといけないのと、掘っても結局コガネムシがちゃんとした形を維持していることが
なかなか無いので、掘らずに他を探します。
ムムム!
これはなんかツブツブしてそうで、見かけない形です。
で掘ってみましたが、途中で切れてしまいました。><
残念に思いましたが、後に撮った写真をよーく見てみると、
これはキノコの傘がなくなった柄の部分であることが判明。
騙されました。w(←私が未熟なだけですが)
私が騙されている間に、ブナセンタースタッフが見つけた冬虫夏草。
葉の裏についているってことは、何かの昆虫に寄生したものでしょう。
後に調べたところ、「アカンソマイセス ノボギネンシス」ではないかとのこと。
和名が無いようで、学名で呼ぶしか無いようです。
宿主はクモ。
昨年から探して見つかっている冬虫夏草は、ほとんど地中からキノコのように生えているものですが、
木にとまったトンボの成虫から生えていたりするものもあります。
めったに見かけないようですが、このクモから生えている冬虫夏草も
動き回っていたクモを乗っ取り生えたものでしょう。
宿主を乗っ取った後、ある程度行動を操れるのではないかとの意見もあるようです。
ということは、地面ばかりを見ていては貴重な冬虫夏草を見逃すかもしれません。
木の枝、葉の裏などなど色々見まわしながら探さないといけませんね。w
そういえば昨年沢山見かけたコガネムシについている「ボーベリア」が見当たりません。
まだ時期が早いからかなぁなんて話していたら、「ボーベリア」発見との声。
行ってみると、ミヤマクワガタに寄生しています。
近くには毛虫に寄生したものも転がっていました。
その後見つかった冬虫夏草は、発掘中にギロチン><
子実体を見つけても、その下、地中のどのあたりに宿主がいるのか分かりませんので、
発掘は慎重に行いますが、それでも地中の細い糸のような菌糸を切らないようにするのは、
非常に難しいのです。
始めに見つかったセミから生えてる冬虫夏草は、子実体から宿主まで太さも変わらず、
長さも短かったので、そういう種類なのか、運が良かったのか、そのあたりも調べてみたいです。
今回は時期が早かったせいなのか、昨年ほど数は見つかりませんでした。
しかし、新たな発見があり非常に楽しい調査でした。
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