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2018年02月09日

漫画『とんでもスキルで異世界放浪メシ』1巻の感想とあらすじ 勇者召喚に巻き込まれたサラリーマンの気ままな異世界旅

『とんでもスキルで異世界放浪メシ』1巻の感想。



とんでもスキルで異世界放浪メシ
原作:江口連 / 漫画:赤岸K / キャラクター原案:雅
掲載:コミックガルド
1巻発売日:2017年12月25日

あらすじ・概要

27歳独身サラリーマンの向田剛志(むこうだ つよし)は、とつぜん剣と魔法のファンタジーな異世界へ転移してしまった。勇者召喚によってこの世界に呼び出されたのだが、その勇者とは一緒に召喚された少年少女たちのことで、向田自身はただ巻き込まれただけの普通の人。
王様から魔王云々の話を聞いていた向田は、あまりの胡散臭い言い分に危惧を感じたことから、早々に国外へ脱出することを決める。旅での頼りは、王宮で貰ったわずかな資金と、召喚された際に授かった「ネットスーパー」という一見しょぼい固有スキル。しかし、実はこれがとんでもないスキルで、お金さえあれば現代の食品や調味料など、様々な商品を異世界にお取り寄せできる超便利なスキル。さらに、それらの食品はこの世界の人々に思わぬ効果をもたらすことに。
そして、隣国のフェーネン王国へ向かっていた道中、護衛の冒険者パーティに「猪肉の生姜焼き」を振舞っていたのだが、その匂いに引き寄せられ、伝説の魔獣・フェンリルが向田の前に現れると・・・。


勇者召喚に巻き込まれて異世界に来てしまったサラリーマンが、現代日本の商品をお取り寄せ出来る便利なスキルを駆使して、従魔たちに料理を振る舞いながらのんびり旅をする物語。
ほのぼの異世界冒険譚。帯での謳い文句は「魔獣も人も冒険すれば、ハラは減る!!」。WEBコミック誌「コミックガルド」で2017年03月24日から連載開始。原作は「小説家になろう」のサイトで3億PVを超え、オーバーラップノベルスから刊行されているライトノベル。
原作は小説家の江口連(えぐち れん)先生。漫画担当は『バテリバイス 人間電池と砂の巨像』の赤岸K(あかぎし K)先生。

紹介・感想

2018年になっても異世界転生・転移モノの勢いは一向に衰えませんね。個人的にも好きなジャンルではあるのですが、次から次へと沸いて出てくるので、もう新作を把握することすら困難。もちろん、それだけ需要があるということなのでしょうけど。
ただ、以前は3作品ぐらい適当に選べば、1作品は継続して読んでみようという気にもなったのですが、最近はその倍の数読んでも当たりには出逢い辛くなってます。設定自体はホントどれも面白いんですけど、根本の文章力がちょっと・・・。全てを「異世界だから」で済ませてる強者作品もたまにあったり。
それでも、例えお約束展開ばかりで、ご都合主義てんこ盛りだとしても、面白いと思える作品とも出会えるから、また手を伸ばしてしまうところはありますね。

異世界モノといっても時代ごとの傾向は異なります。最近増えてるのは現代技術スゲー的な異世界モノ。で、本日紹介させていただくのも、その系統に入ると思われる『とんでもスキルで異世界放浪メシ』です。

内容は、異世界召喚に巻き込まれただけの一般人男性が、授かったネット通販みたいなスキルを用いて、現代から食品を中心とした商品を劣り寄せして、契約を交わした従魔とグルメ旅をするお話。
今流行りの「異世界」×「飯」×「ぶらり旅」。グルメ系の異世界モノではありますけど、『異世界居酒屋「のぶ」』みたいなプロの本格料理ではなく、一般家庭でお役立ちの便利調味料を使ったお手軽料理です。タイトルと表紙イラストから想像しやすい内容だと思います。

主人公は27歳の独身男性・向田剛志(むこうだ つよし)。地方都市に住むしがないサラリーマンでしたが、気がつくと剣と魔法のファンタジー世界にいました。
この手のネット小説を読んでいたムコーダ(異世界での呼び名)は、召喚士だか姫だかの「勇者」というフレーズにちょっと期待。しかし、呼び出された勇者というのは、一緒に召喚されてきた3人の少年少女たちであり、ムコーダは予定になかった4人目。つまり、本作の主人公は勇者召喚に“巻き込まれた”だけの一般人。召喚時に得た力も「ネットスーパー」という戦闘には全く向かない固有スキル。

王様は国の危機を訴えながらも、肥え太った体で高価な装飾品を身に付け、お城の内装も豪華絢爛。言ってる事と矛盾だらけの様子に胡散臭さを感じ、「これはあかんタイプの異世界召喚だ。」と結論に至ったムコーダは、それらしいことを言って一人城から出ました。案の定、この国は領土拡大のために戦争をおっぱじめようとしていることが判明し、護衛に雇って国外脱出へと舵を取ることに。

そんなこんなで旅を始めたわけですが、ここからあの一見しょぼいスキル「ネットスーパー」が大活躍。簡単に言えばネット通販みたいなもので、元の現代世界にある商品を異世界のお金で購入することができ、注文した瞬間に商品が届くという超便利なスキル

隣国への旅の道中、護衛として雇った冒険者にムコーダが料理を振舞うと、これが大好評。それもそのはず、「コンソメ」や「生姜焼きのタレ」や「てりやきのタレ」など、現代から取り寄せたハズレ無しの調味料を使っているため、この世界の人たちにとっては衝撃的な旨さなわけです。
しかし、あまりに食欲をそそる香りのせいで、とんでもないモノを呼び寄せてしまうことに。それは、風の女神ニンリルの眷属である伝説の魔獣「フェンリル」(表紙のモフモフです)。魔物肉で作った8キロの生姜焼きを堪能すると、いたく彼のことが気に入ったようで、飯目当てで従魔契約まで交わすことになり、ムコーダは「フェル」という名前をつけました。

フェルという一匹で国さえ滅ぼしてしまう強力過ぎるパートナーを得たムコーダ。スキルとフェルのおかげで資金面と安全面の問題は解消です。
現代の食品・調味料を使った料理でお食事を楽しみながら、食いしん坊なお供とのんびり異世界を放浪していきます。

最後ににだらだらと

といったところで、手違いで異世界に召喚されちゃったサラリーマンが、便利なスキルを使って気ままに旅する作品、『とんでもスキルで異世界放浪メシ』1巻の紹介でした。

主人公のスキルは戦闘向きではないので派手さには欠けますが、能力の切り口は面白かったですね。ある意味では最強のチートスキルなのかも。
絵の迫力に関してはフェルが補ってくれますし、雰囲気はのんびりしていて殺伐感も無いので、肩肘張らずに読めるますね。あと、胃袋掴まれた最強魔獣フェルの食いしん坊っぷりも面白い。

正直に言いますと、原作は一話、二話読んでギブアップ・・・。ただ、漫画版は致命的だった文章が読みやすく改善されていたので、ストレスなく楽しめました。小説は無理だった人も試しに読んでみてはいかがでしょうか。

少し荒目の作画も良いですね。萌えに走ってない感じが作品と合ってます。キャラクターはモブまでしっかり描き分けされていて、背景も丁寧ですし、料理描写も美味しそうに描かれていました。これ、自分は食べ慣れてる料理ばかりなんだけど、異世界人やフェルがめちゃくちゃ美味しそうに食べるので、見てると腹が減ります。スーパー行けば簡単に手に入るっていうのもね・・・。

のんびりまったり、料理を楽しみながら、可愛いパートナーたちと異世界を気ままに放浪。なんとも羨ましい。これから旅を続ける中で、フェル以外の従魔も増えていきますので、どんな子たちが加わるのかも楽しみなところ。あと、モフモフなフェルにおもいっきり抱きつきたいです。


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2018年02月02日

漫画『君は春に目を醒ます』1巻の感想とあらすじ 憧れのお兄さんと同級生になった少女が織り成すドキドキな恋模様

『君は春に目を醒ます』1巻の感想。



君は春に目を醒ます
著者:縞あさと
掲載:月刊LaLa
1巻発売日:2017年11月2日

あらすじ・概要

あなたが目覚めるのをずっと待ってる――。

小学4年生の女の子・岩永 絃(いわなが いと)は、同級生の男の子・沖 弥太郎(おき やたろう)から頻繁にちょっかいをかけられ、いつも泣かされてばかり。そんな絃は、家が近所で仲が良く、いつも自分のことを優しく守ってくれる、7歳年上の男子高校生・日下 千遥(くさか ちはる)にほのかな想いを抱いていた。
千遥がいてくれたらどんなことも怖くないと思っていた絃。しかし、千遥が現代医学では治療不可能な珍しい病にかかってしまったことから、最近実用化された「人口冬眠(コールドスリープ)」をすることに・・・。
それから7年もの年月が流れ、やっと完成した特効薬によって病気は完治し、人工冬眠も解かれ、千遥は長い眠りから目を覚ます。かつて憧れのお兄ちゃんだった千遥と、同じ学年になった絃は、彼と一緒に同級生としてドキドキな生活を始めるのだった。


コールドスリープから7年ぶりに目覚めた男子高校生と、かつて彼を兄のように慕い、憧れも抱いていた7歳年下の女子高生が、同級生としてドキドキ胸高鳴る学校生活を送っていく物語。
「憧れの兄」から「同級生」になった少女たちの恋模様を描いたトライアングルラブ。帯での謳い文句は「好きな人の年齢が年上→同い年!?年の差、同級生、どっちの恋もあなたとする。」。月刊少女漫画雑誌「月刊LaLa」の2017年7月号にて連載開始。
作者は『魔女くんと私』を過去作に持つ漫画家・縞あさと(しま あさと)先生。

紹介・感想

最近は、少年・青年向けの漫画誌でも「女性漫画家」が増えてるからなのか、それらの雑誌でもちょっと少女漫画チックな作品が多くなってきましたね。
逆に少女漫画誌では、別に男性漫画家が増えてるわけではないと思いますけど、性別問わず楽しめるコメディ色強い作品が多くなってる気がします。ここ数年、少女漫画のカオスっぷりは少年漫画にも負けてないですから。
それはそれで男でも手に取り易くなって良いのですけど、男だって恋愛濃度が高い純少女漫画を読みたくなるときもあります。こういうこと言うと女性に引かれそうだなと以前は思ってましたけど、むしろ女性よりも同性に引かれることの方が多いように思えます。まあ、大抵の人は特に気にしないと言ってくれるのでいいんですけどね。それに、私の周りだと意外と共感してくれる人が多かったりもして、それはちょっと嬉しくもありました。

といったところで本日は、久々に自分の中でスマッシュヒットした『君は春に目を醒ます』という少女漫画を紹介させていただきます。

内容は、近所に住む7歳年上の憧れのお兄さんが治療のためにコールドスリープすることになり、それから7年後に完治したことで眠りから目覚めます。彼とヒロインの少女は同級生となったことで、戸惑いとドッキドキな学校生活を送っていくというお話。

ざっくり説明するとそんな感じの内容です。7歳もの「年の差恋愛モノ」でありながら、「同級生モノ」でもある高校生の恋愛模様を描いた少女漫画。「コールドスリープ(人口冬眠)」というSF要素を含んではいますけど、結構自然な形で現代日本の世界観に溶け込ませていたと思います。
これは設定勝ちみたいなところがありますね。年上のお兄さんへの淡い初恋から、同級生での恋愛へと軌道変更するという斬新な展開。これだけでも十分興味を引かれます。

ヒロインは表紙にもなってる女子高生の岩永 絃(いわなが いと)。子供の頃は嫌なことも嫌とは言えない気弱な女の子だったので、同級生の男子に泣かされてばかりいました。
そして、そんな泣き虫の絃をいつも優しく守っていてくれたのが、近所に住む7歳年上の男子高校生・日下 千遥(くさか ちはる)。親の帰りが遅いときにはよく面倒を見てくれて、実の兄妹のように仲がよく、 絃にとっては憧れのお兄さん。

千遥くんがいてくれたらどんなことも怖くない、きっとこれからも・・・・そう思っていた絃でしたが、千遥はこのままだと余命一年くらいの難病を患ってしまいます。
でも幸いなことに、この作品世界では「人口冬眠(コールドスリープ)」が実用化され始めていたので、千遥は特効薬が完成するまでコールドスリープすることに

そして、特効薬は2、3年後には完成するはずでしたが、予定は大幅にズレ、結局7年もの時が過ぎてようやく完成し、千遥も長い眠りから目覚めました。実際の年齢は24歳でも、肉体と精神は眠りについたときのまま。奇しくもそれは、絃が千遥の年齢に追いついた年でもあり、憧れのお兄さんと同級生になって新たな生活を始めることになります。

絃は千遥が目覚めたときにがっかりさせまいと努力したことで、今では言うべきことをしっかり言える強い女の子に成長しています。
ただ、あれから7年過ぎていようとも、千遥にとってはつい数日前の感覚ですので、同い年の絃への接し方は昔のまま。彼の中では今も放っておけない大切な“妹”みたいな存在であるため、彼女の手を引いて歩いたり、抱きしめたり、頭をナデナデしたりと、完全に子供扱い。
でも、絃は年頃の女の子です。昔は気にならなかった彼の振る舞いは、成長した今の絃にはドキドキさせられてしまうことばかり。

物語はそんな2人だけではなく、もう一人の男子高校も交えて進んでいきます。それは、かつて絃にちょっかい出して泣かしていたいじめっ子の弥太郎。絃への片思いを続けていたところ、最強のライバルが帰ってきたので、かなり気が気でない様子。現状は2人から一歩下がってる感じですが、間違いなくこのまま大人しくはしてないでしょうね。

絃は千遥の年齢に追いつきました。でも、千遥はまだ7年前のあの頃のまま。千遥が絃の7年間に追いついたとき、果たして2人の関係はどうなるのか・・・。それまでにはもう少し時間が必要そうです。

最後ににだらだらと

といったところで、方や憧れのお兄さん、方や心配な妹的存在だった相手と、同級生になった高校生の恋愛を描いた漫画『君は春に目を醒ます』1巻の紹介でした。

正直言うと、読む前はコールドスリープの設定に不安を感じていましたし、今後その設定が活かされる機会はなさそうですけど、7歳も年の差がありながら同級生モノという流れにもっていくには、とても上手い装置の使い方をしてたなと思います。

ヒロインが応援したくなる良いキャラでしたね。憧れのお兄さんと同じ年になれた喜びはありながらも、自分の気持ちだけではなく、周りの変化に戸惑う彼の心に寄り添う姿が良かったです。なにより、眠り続けていた千遥を一途に想い続け、彼を心配させまいと強い女の子になる努力をしていたところがグっと来ました。

ただね、当て馬っぽいけど不器用な弥太郎にも報われて欲しいと思ってしまうところがあるので、誰をどう応援していいのかに悩まされます。

千遥の心が追いついたとき、果たして2人は兄妹のような関係から脱却するのか、はたまた7年間絃の変化を見守り続けてきた弥太郎が待ったをかけるのか、今後の展開が非常に気になります。

ちなみに表紙でヒロインの周りを舞っている花は「ビオラ」。少女の片思いを応援してくれる花であり、「私のことを思ってください」「乙女の恋」など、乙女チックで素敵な花言葉を持つのが特徴です。


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2018年01月30日

漫画『逝けないカノジョのお手伝い』1巻の感想とあらすじ 友達が欲しいポンコツ幽霊少女と男子高校生が繰り広げる学園ラブコメ

『逝けないカノジョのお手伝い』1巻の感想。



逝けないカノジョのお手伝い
著者:中原開平
掲載:マンガPark
1巻発売日:2017年11月29日

あらすじ・概要

夜の学校へ忘れ物を取りに来た男子高校生の寺田妖平(てらだ ようへい)。帰ろうとしたところ天井の奥から声が聞こえ、昼間女子たちが話していた「屋上の輪子さん」の怪談話を思い出し、屋上へ向かう。そして、扉を開けるとそこには、怪談話の張本人である本物の幽霊・輪子さんが一人で本を読んでいた。
そんなまさかの事態を前に、妖平はとっさに見えてないフリをし、夜景を見に来た生徒を装う。すると、自分が見えていないと思った輪子さんは、彼を相手に友達作りの練習を始めてしまった。最初はビビッいた妖平も、あまりの痛々しさに見てられず、そっと帰ろうとしたのだが、振り返ると目の前には逆さで宙に浮く輪子さん・・・・の、パンツ・・・。パンツに書かれていたフルネームを彼が声に出して呼んだことで、輪子さんは色々見られていたことに気づいて・・・。
生前友達がいなかったことが未練となっているポンコツ幽霊・輪子さん。そんな事情を知ったことで、実家が寺であることから霊感を持つ妖平は、彼女の友達作りを手伝うことになるのだった。


「友達が欲しい」という生前の未練から、高校の屋上で地縛霊となったポンコツ幽霊と、彼女の未練を晴らす手伝いをすることになった霊感体質の男子高校生が、人間、幽霊、妖怪相手にをドタバタ騒がしく友達作りを頑張る物語。
ポンコツ幽霊JKと男子高校生の友達作りラブコメディ。帯での謳い文句は「思わず世話を焼いてしまうペット系ヒロイン誕生!」。白泉社が提供する総合マンガアプリ「マンガPark」の2017年8月3日から連載開始。
作者は過去作に『切り裂きウォルター』を持つ漫画家・中原 開平(なかはら かいへい)先生

紹介・感想

幽霊って実際のところ、本当にいるんですかね?
いきなり馬鹿げたこと書いて申し訳ないんですけど、ふと気になったもので。もちろん、こんなの証明しようがない気もしますし、心霊番組なんかを見てると逆にシラけてしまうことの方が多いです。それでも、やっぱり魂的なモノは有って欲しいとは思ってしまいますね。
私は幽霊そのものを見たことはなくても、子供の頃にバッチリ不思議体験をしてたりするので、絶対にいるとも言い切れませんが、どちらかと言うと「いる派」。・・・というより、正しくは「いるなら会ってみたい派」かな。
会えたときのシミュレーションなんかをしたことも何度かありますけど、本当に出てきてしまったら、きっと一目散に逃げ出すんだろうなぁとも思ってます。

さて本日は、『逝けないカノジョのお手伝い』という漫画を紹介させていただきます。これ読んでたら、何か上記に書いたみたいなくだらないことを考え始めてしまいました。あと、こんな可愛い幽霊なら「歓迎だ!」、とか。

どんな内容かと言いますと、生前だけでなく、地縛霊になってからもひとりぼっちの幽霊少女が、自分の存在に気づいてくれた霊感体質の少年と出会ったことで、彼に助けてもらいながら友達作りをがんばっていくお話。

ざっくり説明するとこんな感じ。ちょいエロでギャグ要素強めの学園ラブコメですね。『古見さんはコミュ症です』、『じけんじゃけん』、『手品先輩』など、昨今ではそれら作品に登場する残念なヒロインたちが席巻しています。そんなポンコツヒロイン界に、既存のヒロインたちにも負けず劣らずの、可愛くも残念なポンコツキャラが新たに登場しました。

主人公は実家がお寺の男子高校生・寺田妖平(てらだ ようへい)。彼が通っている高校には、ある怪談話が語り継がれています。
それは、「屋上の輪子さん」という女子生徒の怪談。10年前、輪子さんという病弱な娘がこの学校に在籍していたが、ほとんど登校できずに病気で亡くなってしまいました。屋上には古いテーブルが放置されており、友達がいなかった事を未練に幽霊となった輪子さんは、ずっとそこで誰かが来るのを待ってるらしい・・・。

で、妖平が夜の学校の屋上へ行った折、古いテーブルで本を読んでいたヒロインの幽霊少女・輪子さんと出会いました。ちなみに、彼女が読んでいた本のタイトルは「友達をつくるための3つのポイント」。
以降もあらすじの通り。ビビって見えない振りをする妖平。それをいいことに彼を相手に友達作りの練習を始めた輪子さん。いたたまれなくなって帰ろうとする妖平。振り返るとそこには逆さで浮いてるせいでスカートめくれてパンツモロ出しの輪子さん。パンツに書かれていた「さかきりんこ」を思わず声に出して読んでしまった妖平。自分の姿を、練習していたところを、パンツを見られていたことに気づいて赤っ恥の輪子さん。人の良い妖平は残念過ぎる輪子さんを放っておけず、友達作りを手伝うことに。

こうして始まった輪子さんの友達作りですが、まあ、お察しの通り、そんなトントン拍子で事が上手く運ぶわけありません。輪子さんは人付き合いが苦手なコミュ障ポンコツ幽霊なので、ここからそのポンコツを如何なく発揮・・・というより爆発させることになります。
テンパり過ぎて挙動不審になり、わけのわからない発言・行動を連発です。コーヒーに砂糖と間違えて塩を入れてしまい、うっかり成仏しかけたこともありました。ただ、色々ダメ過ぎるのは確かなんだけど、そのポンコツなドジっ子ぶりには、放っておけない可愛さがありましたね。

努力の甲斐(?)あって少しずつ輪子さんの周囲も賑やかになってはいくも、その面々はやっぱり変な奴等ばかり。学校の怪談においては定番中の定番である「トイレの花子さん」も登場するのですが、本作における花子さんは、女の子が大好きなうえに、女子たちの“あるモノ”を求めてトイレに顔を突っ込む異常性癖持ちの変態幽霊。
あと、普段は普通に授業を受けてるけど、実は「二口女」という妖怪だった女の子・朽木(くちき)さん。頭の後ろにある口が本音(ドス黒い本音)を全て言ってしまうため、隠し事が一切出来ない子です。それから、ただの歯磨きがちょっとやらしい感じのプレイに・・・。
類は友を呼ぶとはよく言ったもので、妖平と輪子さんは、そんな個性半端ない変な子たちと共に、ワチャワチャと学校生活を送っていきます。

最後ににだらっと

そんなわけで、友達が欲しいポンコツ幽霊少女と、そんな彼女に振り回される男子高校生が繰り広げる学園ラブ(?)コメディ『逝けないカノジョのお手伝い』1巻の紹介でした。

キャラクターは可愛いですし、ストーリーのテンポも良く、とても読みやすい作品だったと思います。コメディもなかなか面白かったですし、ちょいエロのスパイスもこのぐらいが丁度良いかと。女の子たちの変顔も多めで、可愛い絵とのギャップも感じられておもしろかったです。

屋上のポンコツ幽霊、関西弁のトイレの変態花子さん、腹黒い二口女。まだこれから先も残念な幽霊・妖怪たちが増殖するのかな?
あと、ちょっとだけ不憫なのは、妖平の幼馴染で幽霊が苦手な梅吉くん。一応人間の友達候補にされているため、幽霊に慣れさせるため、妖平の提案で定期的に心霊体験させられています。ひどい・・・。

ラブコメと紹介されている本作ではありますが、1巻はコメディなやりとりが中心で、「ラブ」要素はほとんどありません。まあ、輪子さんは友達作るのも四苦八苦してる状態ですから、まだ恋愛に割く余裕はないのでしょう。
その辺りは今後に期待ですが、気になるのは妖平と輪子さんの関係が恋愛に発展した場合、単純にどうするんだろうなと。成仏しないままのエンドもなくはないのかな?まあ、本人そこまで成仏にこだわってるわけでもなさそうですし。ただ、触れると生気吸われちゃいますから、イチャイチャは難しそう。

友達が増えることで輪子さんの行動範囲も広がるという設定面白く、これならストーリーの幅も広げられそうですね。ラブも含めて、これからの展開に期待してます。

中原開平 白泉社 2017-11-29
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2018年01月26日

漫画『マグメル深海水族館』1巻の感想とあらすじ 深海生物を愛する青年が、水深200メートルの世界で織り成す心温まる成長譚

『マグメル深海水族館』1巻の感想。



マグメル深海水族館
著者:椙下聖海
掲載:GoGoバンチ
1巻発売日:2017年12月9日

あらすじ・概要

宇宙よりも遠い海と言われ、神秘のベールに包まれた謎多き漆黒の世界――深海。そんな深海に、世界で初となる深海の中にある水族館として、東京湾水深200メートルの場所に建造された「マグメル深海水族館」。ここは、電車一本で気軽訪れることができ、深海に潜む奇妙で不思議な生物を身近に観察することができる。
この世界に唯一の水族館で、清掃員のアルバイトとして働くことになった引っ込み思案の青年・天城航太郎(てんじょう こうたろう)。5年前のマグメルオープンの日にも水族館を訪れていた彼は、父親の影響で深海生物が好きになり、いつの日かこの場所で飼育員になることを夢見ていた。
ある日、深海のスペシャリストであり、マグメルを作った張本人でもある館長・大瀬崎湊人(おおせざき みなと)と出会ったことで、航太郎の運命が大きく動き出すことに――。

太陽の光も届かない深海に建造された水族館で、清掃員として働きながら飼育員を目指す青年が、深海生物の魅力に触れながら生長していく姿を描いた物語。
帯での謳い文句は「深海に憧れ、生き物を愛する青年の成長に胸が熱くなる。海洋ロマン開幕!!」。隔月刊漫画雑誌水深200mの深海で描かれる、深海生物に憧れる青年の成長譚。「ゴーゴーバンチ」の2017年Vol.17にて連載開始。
作者は「第10回新潮社漫画大賞Rookie @ GOGO!!」にて佳作を受賞し、本作が初連載となる漫画家・椙下聖海(すぎした きよみ)先生。

紹介・感想

自分が知らなかった世界のことを描いた漫画を見つけると、ついつい手にとってしまいます。もちろん漫画だけではなく、小説やアニメもそうですし、図鑑の類も読み始めると時間を忘れてしまうことがよくあります。
あと、タレントのマツコさんが司会を務める番組『マツコの知らない世界』も大好きでして、これは唯一毎週欠かさず観てるバラエティ番組。マニアックな世界を知ることの面白さに加え、ひとつの「好き」を追求し続けてるゲストの方がほんと良い味出しているので、毎週楽しみで仕方ないです。
その類の作品にふれると、なんか冒険してるみたいなワクワク感を味わえるところが好きで、もっともっと知りたい気持ちが溢れてきますね。

本日紹介させていただく漫画は『マグメル深海水族館』。タイトル名の通り、深海という神秘と謎に彩られた世界を舞台とした作品です。

ざっくり内容を説明しますと、深海に作られた世界唯一の水族館を舞台に、ここで働く深海生物に憧れを抱く青年の成長を描くと共に、不可思議なフォルム・生態を持つ多種多様な深海生物の魅力にふれることができるお話。
「深海生物」を題材にした作品。主人公の青年が、深海生物や様々の人たちと触れ合いを重ねるハートフルな成長物語。それと同時に、深海生物の図鑑的な面白さと、お仕事漫画としての一面も併せ持ち、様々な人間ドラマも楽しめる内容です。

舞台となるのは、「宇宙より遠い」と言われ、未だ神秘と謎のヴェールに包まれている世界深海=B東京湾の水深200メートル地点に建造された、世界初にして唯一の深海の中にある水族館「マグメル深海水族館」です。東京の駅には「しんかい線」なんていう路線まであり、電車一本で深海へ行けちゃう世の中。

主人公は深海生物が大好きな19歳の青年・天城航太郎(てんじょう こうたろう)。いつか深海生物の飼育員になることを夢見ながら、マグメルで清掃員のアルバイトとして働いています。
小さい頃から深海生物に興味を持ち、色々勉強していただけのことはあり、その知識はとても豊富。ただ、世界に唯一の職場ということからも分かる通り、彼の夢である飼育員への道は非常に狭き門。ですので、清掃員のアルバイトとしてでも、深海で働けてることに幸せを感じています。

そんな航太郎の資質を見出し、彼の運命を大きく変えることになる存在が、マグメルを作った深海のスペシャリストである大瀬崎湊人(おおせざき みなと)館長。
航太郎が深海生物を好きになったのは父親の影響が強く、まだ詳しくは不明ですけど、その父は深海に関わる研究か仕事をしていたと思われ、どうも湊館長とも知り合いだったようです。

作中では湊館長をはじめとした、水族館関係者や来館客など、耕太郎と彼が関わる人たちを絡めた心温まるヒューマンドラマが綴られていきます。
そのドラマに併せて、ダイオウイカ、ダイオウグソクムシ、ラプカなど、エピソードごとに一種の深海生物が登場するのが特徴。尚且つ、エピソードの合間にはそれらのより詳しい解説ガイドも挟まれています。
そして、マグメル深海水族館が暗闇に潜む深海生物を照らす光であるように、航太郎が夢見る飼育員への道にも一筋の光が射すことに。
様々な人たちとふれ合い、支えられ、深海生物の魅力と飼育することの重みを肌で感じながら、航太郎は神秘の世界で大きく成長していきます。

最後ににだらだらと

ということで、太陽の光も届かない深海にある水族館から、深海生物の魅力を伝えていくと共に、主人公の成長と様々な人間ドラマが織り成されていく漫画『マグメル深海水族館』1巻の紹介でした。

以前試し読みをしたときの感想にも似たようなこと書いたと思いますけど、こういった普段なかなか触れる機会のない世界や生き物を目にすると、年甲斐もなくテンション上がってしまいますね。全体的な作品の雰囲気も良く、感動呼ぶ心温まるストーリーも素晴らしかったです。

舞台と設定自体はあくまでも架空ではあるのですが、「沼津港深海水族館」の館長である石垣幸二氏が監修を務めているだけあって、深海生物についてはとても真面目な解説で語られていました。
「こんな奇妙奇天烈な生き物がいるよ」と紹介してるだけではなく、飼育する難しさや苦労、来館客を楽しませる工夫など、水族館の裏側を覗くことができたのも面白かったポイント。

それに、主人公・航太郎が応援したくなるキャラクターであったのも良かったです。少し引っ込み思案ですし、失敗もしてしまいますけど、彼からは夢への熱い想いと深海生物愛がひしひし伝わってきました。
もちろん深海生物への愛を持っているのは主人公だけではなく、深海のガイドである登場キャラクターの誰からも感じ取れます。彼らを通して見ているからこそ、深海が一層ステキな世界に映っていたのだと思います。

また、画力に関してはとても高く、これが初連載とは思えない綺麗な絵を描かれています。深海生物もリアルに描写されているので、解説と併せて見るとその特長がとてもわかり易いです。特に見開きで描かれた深海世界は圧巻の迫力と美しさがありましたね。

2巻以降どんな深海生物が登場するのかとても楽しみ。その中で航太郎は深海で何を見て、何を知り、何を感じるのか、彼の飼育員への道、そして父親の件も含めて、どのように成長していくのか見届けたいと思います。

椙下 聖海 新潮社 2017-12-09
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2018年01月19日

漫画『ブルーピリオド』1巻の感想とあらすじ 「好き」を手に入れた主人公が美大合格を目指す青春受験物語

『ブルーピリオド』1巻の感想。



ブルーピリオド
著者:山口 つばさ
掲載:月刊アフタヌーン
1巻発売日:2017年12月22日

あらすじ・概要

友人たちと朝まで遊びまわり、未成年の身で飲酒喫煙もたしなむ高校二年生・矢口八虎(やぐち やとら)。DQNと言われながらも、イケメンなうえに学業成績は優秀で、愛嬌もあることから周囲の受けも良好。スクールカースト上位のそれなりに充実した日々を過ごしていたのだが、夢中になれるものは何一つなく、ただノルマをクリアするだけの手応えのない現状に、満ち足りない虚しさも感じていた。
そんなある日、置き忘れたタバコを取りに美術室へ戻ると、そこで美術部員が描いたと思われる一枚の絵と出会い、そのすごさに衝撃を受けることに。後日、選択授業の課題で出された「私の好きな風景」で描いた絵を、美術の先生に褒められ、友人たちの共感を得られたことで、八虎は思わず涙を滲ませるほどの喜びを得る。
今までずっと生きてる実感を持てなかった八虎。絵を描く楽しさを知ったことで、心臓が動き出したかのように心を駆き立てられ、超難関と言われる美大への進学を決意するのだった。

周囲からDQN扱いされるけど、根は真面目で成績も優秀な男子高校生が、ひょんなことから美術の世界に魅入られたことで、東大以上に難関と言われる美大を目指す物語。
美大を目指す少年少女たちが織り成す青春スポコン受験物語。帯での謳い文句は「DQNが絵を描く悦びに目覚めてみた。」。月刊漫画雑誌「月刊アフタヌーン」の20178月号にて連載開始。
作者は四季賞2014年夏のコンテストで佳作を受賞し、新海誠氏原作『彼女と彼女の猫』のコミカライズを担当した漫画家・山口つばさ(やまぐち つばさ)先生。

紹介・感想

みなさんは高校生ぐらいのとき、将来目指すべき夢や目標を持っていましたか?私には何が何でも目指す目標みたいなものはなかったので、進路にはかなり悩まされました。あの時は結局何も見つけられず、無難な大学へ進学し、そのままの流れで社会へ。
当時は進路にも真剣に取り組んでたつもりでしたけど、今思い返すとただ妥協しただけなのかなとちょっと後悔もあります。なので、「好きなモノ」を武器に社会で戦ってる人に出会うと、かなり羨ましい気持ちになると同時に、今更ながら何かに挑戦してみたくなります。
すでに用意された選択肢から選ぶのではなく、主体的な目標を持って、そのうえで実現するための選択をし、目標に向かって邁進する。そんな生き方出来たらいいでしょうね。

さて、そんなどうでもいい話は横に置いといて、本日は美大に興味がある人や、夢がある人、進路に悩んでる人にとってタメになりそうな漫画『ブルーピリオド』を紹介させていただきます。

スクールカーストは上位だけどやりがいのない日常に焦燥感を抱いていた主人公が、絵を描く悦びに目覚めたことから、進路を無難なそこそこいい大学から超難関の美大に変え、仲間たちと美術の世界へ身を投じていくお話。
簡単に説明するとこんな感じの内容。「美術」と大学への「進路」を題材にした、クリエイティブな熱血青春ストーリーですね。美術についてかなり学べる漫画にもなっているので、少しでも興味ある人にとてはタメにもなります。作中で主人公が「俺の心臓は今動き出した」と言ってる通り、読者の私も同じように胸が熱くなってきました。

主人公は現在高校2年生の矢口八虎(やぐち やとら)。帯にはDQNと書いてありましたけど、見た感じそこまで酷くはないです。
飲酒喫煙もする金髪男子高校生ではあっても、暴力行為や迷惑行為の類はしません。むしろ、帰宅すれば机に向かって勉強を始めるなど、根は真面目で努力家なので、学校での成績は抜群に優秀。愛嬌はあっても嫌味は無く、空気を読んだコミュニケーションもとれ、それに加えてイケメンなので周りからの受けも良いようです。とても器用な世渡り上手ですね。

一見リア充のような日々を送ってはいても、夢中になれるモノが何一つない八虎。手ごたえのない焦燥感を抱き、心も満たされていませんでした。
そんな彼が、美術部員が描いた一枚の絵と出会い、目を、心を奪われたことで、空虚な毎日に変化が訪れることに。

これまで自分の価値観を抑え、他人の価値観に合わせた生き方をしていた八虎は、選択授業の美術で出された課題「私の好きな風景」の絵を描くことになります。
彼は好きなものを好きということ、自分を晒すことに少なからず恐怖を持っていました。でも、早朝の渋谷が青く見えた際の話をしてるとき、あの心を奪われた絵を描いた先輩から、「あなたが青く見えるなら、りんごもうさぎの体も青くていいんだよ」と言われ、その景色を課題の絵にすることを決めて取り掛かります。
自分の「好き」を込めて提出した未完の青い渋谷の絵は、先生や美術部員からの称賛を受け、友人たちの共感も得られたことで、八虎は「ちゃんと人と会話できた」という達成感みたいなものを覚えるのでした。

このことが大きな原因となって、美術への興味をどんどん深めていきます。絵は趣味だって出来る、楽しいなんて怠慢、こんなことは時間の無駄・・・と思いながらも、絵を描く手は止まらず、進路への迷いも生まれ、そして美術の先生の言葉が彼の心をさらに熱くさせ、ある決心をさせることに。
八虎は「好き」という想いを支えに、「実質倍率200倍」「東大より難しい」と言われる、国立美大・東京藝術大学への合格を目指します。


最後ににだらだらと

そんなこんなで、好きという武器を手に入れた努力家の主人公が、同じく美術に魂を燃やす仲間たちと共に、美大合格という目標に向け邁進する青春ストーリー『ブルーピリオド』1巻の紹介でした。

こういうクリエイティブ系の青春作品って何か惹かれてしまいます。導入の展開としてはありがちとも言えなくはないのですが、良い意味でベタとも言えますし、中身は思っていた以上に濃い内容で満足。

主人公・八虎の揺れ動く心情を見ていたら、私の心も激しく揺さぶられてしまいましたね。「好きなことをする努力家はね、最強なんですよ」という美術の先生の言葉の通り、努力の人である主人公が、絵という好きに本気で取り組むことで、どんな成長を見せてくれるのか、とても楽しみです。

美術系ということで、やはりキャラクターが濃いのも面白い。ヒロインかと思われた美少女が女装美少年だったり、かなり喰えない美術教師がいたり、これぞ天才と称すべき少年がいたりと、変人濃度は高めです。そのおかげで、八虎の心を奪った絵の作者である森先輩が、物語の良い清涼剤になってましたね。

また、本格的な美術の技法や美大受験のノウハウも満載。八虎がまだ素人ということもあって、初歩からの丁寧で優しい解説をされていて、美術の世界の裏側を知ることができるのも楽しい。美術や美大に感心ある人にはとてもタメになりますし、そうでなくても興味深い内容だったと思います。作中に登場する美術作品は、実際の美大生が資料提供しているので、リアルな絵と、その成長を見ることもできます。

久しぶりに本気で絵を描いてみたくなりました。大変そうな作品ではありますすけど、今後の一層の活躍に期待。

山口 つばさ 講談社 2017-12-22
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ハネ吉
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