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2018年01月26日

漫画『マグメル深海水族館』1巻の感想とあらすじ 深海生物を愛する青年が、水深200メートルの世界で織り成す心温まる成長譚

『マグメル深海水族館』1巻の感想。



マグメル深海水族館
著者:椙下聖海
掲載:GoGoバンチ
1巻発売日:2017年12月9日

あらすじ・概要

宇宙よりも遠い海と言われ、神秘のベールに包まれた謎多き漆黒の世界――深海。そんな深海に、世界で初となる深海の中にある水族館として、東京湾水深200メートルの場所に建造された「マグメル深海水族館」。ここは、電車一本で気軽訪れることができ、深海に潜む奇妙で不思議な生物を身近に観察することができる。
この世界に唯一の水族館で、清掃員のアルバイトとして働くことになった引っ込み思案の青年・天城航太郎(てんじょう こうたろう)。5年前のマグメルオープンの日にも水族館を訪れていた彼は、父親の影響で深海生物が好きになり、いつの日かこの場所で飼育員になることを夢見ていた。
ある日、深海のスペシャリストであり、マグメルを作った張本人でもある館長・大瀬崎湊人(おおせざき みなと)と出会ったことで、航太郎の運命が大きく動き出すことに――。

太陽の光も届かない深海に建造された水族館で、清掃員として働きながら飼育員を目指す青年が、深海生物の魅力に触れながら生長していく姿を描いた物語。
帯での謳い文句は「深海に憧れ、生き物を愛する青年の成長に胸が熱くなる。海洋ロマン開幕!!」。隔月刊漫画雑誌水深200mの深海で描かれる、深海生物に憧れる青年の成長譚。「ゴーゴーバンチ」の2017年Vol.17にて連載開始。
作者は「第10回新潮社漫画大賞Rookie @ GOGO!!」にて佳作を受賞し、本作が初連載となる漫画家・椙下聖海(すぎした きよみ)先生。

紹介・感想

自分が知らなかった世界のことを描いた漫画を見つけると、ついつい手にとってしまいます。もちろん漫画だけではなく、小説やアニメもそうですし、図鑑の類も読み始めると時間を忘れてしまうことがよくあります。
あと、タレントのマツコさんが司会を務める番組『マツコの知らない世界』も大好きでして、これは唯一毎週欠かさず観てるバラエティ番組。マニアックな世界を知ることの面白さに加え、ひとつの「好き」を追求し続けてるゲストの方がほんと良い味出しているので、毎週楽しみで仕方ないです。
その類の作品にふれると、なんか冒険してるみたいなワクワク感を味わえるところが好きで、もっともっと知りたい気持ちが溢れてきますね。

本日紹介させていただく漫画は『マグメル深海水族館』。タイトル名の通り、深海という神秘と謎に彩られた世界を舞台とした作品です。

ざっくり内容を説明しますと、深海に作られた世界唯一の水族館を舞台に、ここで働く深海生物に憧れを抱く青年の成長を描くと共に、不可思議なフォルム・生態を持つ多種多様な深海生物の魅力にふれることができるお話。
「深海生物」を題材にした作品。主人公の青年が、深海生物や様々の人たちと触れ合いを重ねるハートフルな成長物語。それと同時に、深海生物の図鑑的な面白さと、お仕事漫画としての一面も併せ持ち、様々な人間ドラマも楽しめる内容です。

舞台となるのは、「宇宙より遠い」と言われ、未だ神秘と謎のヴェールに包まれている世界深海=B東京湾の水深200メートル地点に建造された、世界初にして唯一の深海の中にある水族館「マグメル深海水族館」です。東京の駅には「しんかい線」なんていう路線まであり、電車一本で深海へ行けちゃう世の中。

主人公は深海生物が大好きな19歳の青年・天城航太郎(てんじょう こうたろう)。いつか深海生物の飼育員になることを夢見ながら、マグメルで清掃員のアルバイトとして働いています。
小さい頃から深海生物に興味を持ち、色々勉強していただけのことはあり、その知識はとても豊富。ただ、世界に唯一の職場ということからも分かる通り、彼の夢である飼育員への道は非常に狭き門。ですので、清掃員のアルバイトとしてでも、深海で働けてることに幸せを感じています。

そんな航太郎の資質を見出し、彼の運命を大きく変えることになる存在が、マグメルを作った深海のスペシャリストである大瀬崎湊人(おおせざき みなと)館長。
航太郎が深海生物を好きになったのは父親の影響が強く、まだ詳しくは不明ですけど、その父は深海に関わる研究か仕事をしていたと思われ、どうも湊館長とも知り合いだったようです。

作中では湊館長をはじめとした、水族館関係者や来館客など、耕太郎と彼が関わる人たちを絡めた心温まるヒューマンドラマが綴られていきます。
そのドラマに併せて、ダイオウイカ、ダイオウグソクムシ、ラプカなど、エピソードごとに一種の深海生物が登場するのが特徴。尚且つ、エピソードの合間にはそれらのより詳しい解説ガイドも挟まれています。
そして、マグメル深海水族館が暗闇に潜む深海生物を照らす光であるように、航太郎が夢見る飼育員への道にも一筋の光が射すことに。
様々な人たちとふれ合い、支えられ、深海生物の魅力と飼育することの重みを肌で感じながら、航太郎は神秘の世界で大きく成長していきます。

最後ににだらだらと

ということで、太陽の光も届かない深海にある水族館から、深海生物の魅力を伝えていくと共に、主人公の成長と様々な人間ドラマが織り成されていく漫画『マグメル深海水族館』1巻の紹介でした。

以前試し読みをしたときの感想にも似たようなこと書いたと思いますけど、こういった普段なかなか触れる機会のない世界や生き物を目にすると、年甲斐もなくテンション上がってしまいますね。全体的な作品の雰囲気も良く、感動呼ぶ心温まるストーリーも素晴らしかったです。

舞台と設定自体はあくまでも架空ではあるのですが、「沼津港深海水族館」の館長である石垣幸二氏が監修を務めているだけあって、深海生物についてはとても真面目な解説で語られていました。
「こんな奇妙奇天烈な生き物がいるよ」と紹介してるだけではなく、飼育する難しさや苦労、来館客を楽しませる工夫など、水族館の裏側を覗くことができたのも面白かったポイント。

それに、主人公・航太郎が応援したくなるキャラクターであったのも良かったです。少し引っ込み思案ですし、失敗もしてしまいますけど、彼からは夢への熱い想いと深海生物愛がひしひし伝わってきました。
もちろん深海生物への愛を持っているのは主人公だけではなく、深海のガイドである登場キャラクターの誰からも感じ取れます。彼らを通して見ているからこそ、深海が一層ステキな世界に映っていたのだと思います。

また、画力に関してはとても高く、これが初連載とは思えない綺麗な絵を描かれています。深海生物もリアルに描写されているので、解説と併せて見るとその特長がとてもわかり易いです。特に見開きで描かれた深海世界は圧巻の迫力と美しさがありましたね。

2巻以降どんな深海生物が登場するのかとても楽しみ。その中で航太郎は深海で何を見て、何を知り、何を感じるのか、彼の飼育員への道、そして父親の件も含めて、どのように成長していくのか見届けたいと思います。

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ハネ吉
とにかく漫画が大好きです。愛してるといっても過言ではありません。どんなジャンルにも手を出しますね。正直、文章力にはあまり自信はありませんが、なるべくうまく伝えられるようにがんばります。ちょっとだけでも読んでもらえたらうれしいです。 ちなみに、甘い物とネコも大好きです。
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