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2018年06月11日

父の残した「インパール作戦従軍記」 その6


 父の残した「インパール作戦従軍記」 その6


 6.最前線へ

    
 終夜の敵機

 昭和19年3月10日頃 愈々「チンドイン河」渡河の日も近付いた様だ。速射砲中隊にも前進命令が来て渡河点附近に移動した。その頃から敵機の飛来が昼夜を問わず、全然爆音の絶え間無く幾日も続き我が軍の進撃を察知しての行動かと思われた。
 すると聯隊本部より敵の空挺部隊がグライダーを引いて「インドウ附近に」一夜にして飛行場を作り、大砲、戦車、兵員を輸送し後方攪乱を策して居るとの情報が入った。我が軍の渡河点を察知される恐れがあるから、各隊は斥候を出し敵の行動を監視せよとの命令が出た。

  

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 赤い巻脚拌

 私と古川伍長は渡河点付近一帯の偵察を命ぜられ、度胸の好い古川はこんな所に敵が来る筈が無い「命令為らば仕方が無いからナア」と気の合った二人は特別警戒もせず足に任せて遠く迄来てしまった。陽が傾き掛けて慌てて引き返したが途中で暗く為ってしまった。夜に為れば敵よりもジャングルの王様(猛獣)の方が恐い。  
 丁度道筋に空き家を見着け一夜を過ごす事に為った。腹が減って来たが敵前であれば火を焚く事も出来無い。仕方無く空腹を抱えて夜明けを待つ事にした。朝早々に飯の炊ける処まで引き返して来て何気無く足を見ると巻脚拌が赤く為って居る。「オヤ」と思って良く見ると蚤ではないか。何百匹もの蚤を空き家から着けて来たらしく思わず身震いがした。

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       ビルマのハゲタカ

  

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 先に食った禿鷹

 中隊へ帰って来たのがお昼近くだった。聨隊本部から帰った命令受領者が「禿鷹」を一羽持って来た。名前を聞いただけでも気持ちが悪く為る様な鳥で、羽を広げると1メートルもあり曲がった觜(くちばし)に赤灰色をした翼を見ると猶更(なおさら)気持ちが悪く為って来る。
 この鳥は肉食でしかも動物の死体等を食べると言われ、人間の死体等数十羽の群れで来ると1時間程で白骨にしてしまう鳥だ。  
 流石「ゲテ物食い」の俺もこの「ドブ」臭い味には堪えられ無かった。誰かが「ポツリ」と言った。「俺達も何時かは此奴の餌食に為る運命なんだ早く食べた方が勝ちだ」そうかも知れ無い。戦闘が始まれば「足った今が我が人生なのだ」そうだ、其の足った今を大事にし無ければと思った。

  

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 チンドイン河渡河

 3月14日 嵐の前の静けさなのか、今夜はジャングルも静まり返って居る。しかし相変わらず敵機の飛来が間断無く続いて居る。
 3月15日 朝から急に忙しく為って来た。未だ私物の整理を遣って居る兵隊も居る、指揮班へ連絡に行く者、馬の餌を遣る兵隊、皆夫々の分担に忙しい。愈々「チンドイン河」の渡河命令が出たのだ。
 
 速射砲中隊も日暮れと共に渡河点のホマリンへ集結した。河岸に近付くに従って葦が密生して居る。「タコの木」の地上5メートル程の所迄泥が付着して居て、雨季に為ると此処まで水位が上がるらしい。日没に為ると幾日も続いた敵機の飛来が急に途絶えた。
 「不思議だ」助かった「これを本当に(神風)と言うのだろうか」と思った。河岸迄行くと、小銃隊が渡河のマッ最中である。我が速射砲では砲を優先に渡し次に馬と兵隊だ。筏(いかだ)に乗せた馬は河の中程に来ると驚いて暴れ出し、馭者が必死に宥(なだ)めるが、手綱を持ったまま兵馬諸共河に落ちてしまう。
 船上では一斉に「綱を離せ、綱を離せ・・・・」と絶叫しながら兵隊を助ける。馬はそのまま濁流に流されて行く。弾は来無いが正しく渡河戦宛らである。 「天の助けか幸か」敵機の飛来も無く対岸には敵も居なかった。

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 巨大な葦

 対岸の河辺から部落迄約1キロの間、巨大な葦(あし)が密生して居る。人間の背丈の3倍程あり、しかも強靱な葦は兵隊の足で踏み付けても折れ無い。こんな葦の中を道を付けた先頭の部隊の苦労が偲ばれた。(しかしこれは前日渡河した斥候隊の作業だった事が判った)

  

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 馬も戦友

 葦から抜け出た部落には敵も住民も居なかった。部落の裏からは直ぐ山道に為って居て、前進するに従って道は次第に険しく為って来た。道と言っても、兵隊が通ったから道らしく為って居るが住民等通った形跡は全く無い。
 その道々「マラリヤには塩基錠」「塩基錠を忘れずに」と書いた札が草や木に着けてある。衛生隊の注意事項だったが、これが又夜行軍の道標にも為った。山は益々険しく為って来る。日頃から馬を可愛がって居る赤掘市治君(柏崎市畦屋、現存)は、山に水が無ければ馬が可愛想だと麓から背負って来た水も頂上の見え無い坂道に流石にヘコタレテしまって「ヨーシ、飲めるだけ飲んで呉れ、後は捨てるぞ」と諦めてしまった。

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 アラカン桜

 ジャングル内の行軍は敵機の心配が無いので翌日から昼間行軍に変わった。アラカン山脈は、ヒマラヤ山脈の裾野に為ると言われて居るが、2、3千メートル級の山々が波打つ様に連為って居る。我々は馬を連れ速射砲を持ち、持てるだけの食料を入れた脊嚢は40キロを越える。  
 馬は平坦地では非常に役立つが、急な坂道に為ると全然馬の用を為さ無い。そこで兵隊は馬に早変わりして砲を担いで山越えするのだが、砲を担が無い兵隊は2人分の脊嚢を背負わ無ければ為ら無い。喘ぎ喘ぎ登り詰める頂上と思った処には又気の遠く為る程の高い山が待って居た。2、3千メートル級の山を登り切るには容易では無い。それでもヘコタレル兵隊は一人も居ない。矢張り若さだ。
 
 漸く頂上へ辿り着き、汗を拭きながら眺める眼下の山々の峰に名も知ら無いピンクの花を付けた木が群生して居り、谷から吹き上げて来る爽やかな風と共に私達の気持ちを和ませて呉れる。古川義信君(戦死)が「アー極楽の余り風だ」と皆を笑わせ乍ら軍衣を脱いだ。(私達はこの花を「アラカン桜」と呼んで居たが後で「シャクナゲ」と云う花だと聞かされた)

  

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 頂上の飯炊き

 夕食の支度をして居る兵隊が、飯が好く炊け無いと言って来た。「そんな筈が無い」と言い乍ら自分で炊いて見ると矢張り同じ変な飯に為る。昔、富士山での飯は上手く炊け無いと言われた事を思い出した。「山が高いのだから仕方が無いだろう」と半煮えの様な飯で空腹だけは満たす事が出来た。

 浮いた魚

 山を下り切ると谷川があり、密林の谷間から澄み切った水が原始の姿そのままに流れて居る。人跡未踏のこの川に住む魚は、恐らく人間の姿を始めて見て戸惑って居るのかも知れ無い。少し広い川原を見着けて休憩する。汗を拭き乍ら川へ顔を突っ込み冷たい水を腹一杯飲んだ。魚は人間を恐れて居ない様子で物珍しそうに寄って来て手や顔を突っつき捕まえ様とすると「スルリ」と逃げる。  
 伊藤中隊長は「手榴弾の投擲演習だ」と、初年兵に手榴弾を2、3発川へ投げ込ませた。鈍い爆発音と共に水飛沫が2、3メートルも上がり、それが治まると同時に川一面に魚が白い腹を見せて浮いた。「ソレ、流すな」と皆裸に為って川へ飛び込んだ。収穫は各小隊毎に「バケツ」で山分けと為り、大休止の後又山登りが始まった。

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 首狩族

 一旦登り詰めた山の頂上から次の山迄の谷越えは標高は高くても登るに楽だ。頂上には「チン族」の集落があり、山頂の回りには軒の無い茅葺(かやぶ)きの粗末な三角屋根の家が建ててあった。
 家の入口には「トカトカ」に研ぎ澄ました槍が数本竹筒に立てあり、野生の獲物を捕る為と異部族との抗争に使うものらしい。十数年前迄は異部族との争いに敵の首を取って来て其の肉を食べたと言われる、所謂首狩族とも「人食い人種」とも言われ、其の地方を訪れる人に非常に恐れられて居た人種だ。今でも昔の名残りとして、首を象った彫刻が家の入口の両側に沢山飾ってあった。

  

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 焼畑農業

 高山に住居を構えるこの高地民族は文化等程遠い生活をして居る。精悍な顔に刺青をして、跣(はだし)で山を駆け登る姿はまるで獣の様だ。頂上付近の急斜面には、麓へ向かって焼畑農業が行われ陸稲が作られて居た。
 この辺りの民族はインドで一番の働き者と言われて居る。谷底へ水を汲みに行くには太い竹筒を4、5本篭に入れて担ぎ上げるのだが、往復で半日は掛かる。だから水と塩はとても大切にした。こんな山の上で生活をし無くても良さそうにと思うのだが、彼等にすれば異部族からの攻撃を防ぎ悪疫病魔から身を守る唯一の理想の地だと聞く。

 野戦倉庫

 「ウクルル」の町へ近付くに従って道は自動車も通れる程に整備されて居た。ジャングルの山坂を何日も歩き続けて来た兵隊は「アスファルトだ」「アスファルトの道だ」と喜んだ。兵隊達にはこのベト(土)道もアスファルトに見える様だ。
 持参して来た米もソロソロ底を突いて来たが「ウクルル」へ着けば敵の野戦倉庫があるから糧秣には心配無いと教えられて来たのだが、町へ入って見ると敵は野戦倉庫を焼き払って退却し未だ煙が上がって居た。  
 町と言っても、こんな山岳地帯の僅かな人口の町に先発の小銃隊が殆ど徴発し私達には一粒の米も手に入ら無い。サア、これからどうすれば好いのだろうかと心細く為って来た。敵も日本軍の作戦通りには事を運ばせて呉れ無い。

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 インパール街道

 「ウクルル」からは道巾も広く、行軍には割合骨は折れ無かった。しかし敵陣に近付いて来たらしく偵察機が超低空で私達の頭上を掠めて行くが何の攻撃も無かった。
 暫く行くと「トヘマ」と云う所に着いた。そこは尖兵隊との戦闘があったらしく、道端には敵の戦車、ジープ、兵器等が放棄してあり、愈々来る時が来たかと身の引き締まる思いがした。
 ここには「コヒマ」から「インパール」方面に通ずる幹道が通って居る。道巾は更に広く為り何より嬉しい殊に道路は全部「アスファルト」の完全舗装だ。数十日後には死の街道に為ろうとは露知らず「アスファルトだ」「これが本当のアスファルトと言うもんだ」と誰が始めたとも無く大地を踏み絞める軍靴の音が一斉に揃って、今迄の苦労を発散させるかの様にコヒマの谷間に谺した。

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 その7につづく

  

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