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2017年09月26日

Phaさんの「ひきこもらない」を読んだ

ひきこもらない (幻冬舎単行本)




彼は、28歳の時、衝動的に会社を辞めたんだね。
実は、私も、同じ歳に、会社を辞めたんだ。
それは、日本から逃げるためだったんだ。
逃げるとは聞こえは悪いが、対外的には一応留学ということで、
日本から離れたんだ。今にして思えば、
その時はきっとphaさんと似たような気持ちもあったのかなぁ、
なんて思ったりもした。

その時の私は、もっと端的にというか
短絡的に逃げたいという気持ちが強かったように思えた。
機械が幾つかの部品で出来ているように、
プログラムがいくつかの処理が集まって出来ているように、
私が関わったシステムも無機質な
一連のコードの様に組み込まれ、あるいは取り付けられ、
不要なら外され、その繰り返し。
一体自分は何者だ、何のためにここにいるんだ。
そんな本質的なことすら霞んでしまってとても悲しかった。
というか、そいうった気持ちも麻痺してしまうくらい危なかった。
仕事を辞めて国内にいたとしても、
この社会が圧迫感を与え
どこにいても同じだと思った。
適当なところで結局元の場所に戻り、
またいつも通りの生活が始まる。
その繰り返しだと思った。だから、日本から出たのだ。
周りからは無謀だとか、戻ってから仕事あるのか、とか、
いろいろ言われたが、決めたことに揺らぎはなかった。
まぁ、この辺の話は、また別の機会にすることにして、
さて、この「ひきこもらない」でphaさんは、
こんなことを言ってました。

〈今は、自分と気の合う仲間をたくさん集めて、
そして仲間が集まる家や建物を近所にどんどん増やしていって、
街の中に見えないもう一つの街を作る、
というようなことができたらいいなと思っている〉


これは、面白い考えだと思いました。


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