2020年04月12日
親の夫婦仲は本当に良かったのか 〜”親も寂しかった”と理解し、自分へのハードルを下げる〜
夫婦の間には、
誰にも立ち入れない2人だけの関係がある。
何をもって「夫婦仲が良い」と呼ぶのか、
あの夫婦は幸せだったのかは、2人にしかわからない。
それを承知でなお、僕はこの疑問について考えたい。
僕の両親は、本当に仲の良い夫婦なんだろうか。
お互いのメリットが一致するから一緒にいるんじゃないだろうか。
何でも話せるような、深い関係ではなかったんじゃないだろうか。
親を許せない、従いたくない、恨みがある、
そうやって悩んでる人がいるなら。
親も1人の寂しい人間だと理解することで、
自分の気持ちを楽にする一助になれば嬉しい。
※利害関係ベースの冷たい話に聞こえるかもしれませんが、
たくさんの視点の1つとして、大目に見てください。
ー目次ー
僕が見た限りの話だけど、両親のこんな姿は記憶にない。
話し合いと言えば、僕が寝室に入った後に小声で二言三言、
なにか言葉を交わすくらいだった。
だから、うちの両親は巷でよく聞く夫婦喧嘩をしない、
穏やかで落ち着いた夫婦関係なんだと、ずっと思っていた。
ただ、親との関係を深く考えるうちに、
この2人は夫婦喧嘩をしないだけで、
表面的につながったビジネスライクな関係なのでは?と思い始めた。
父は自分の意見を曲げず、
自分と違う意見をいったん受け止める概念のない人。
思い通りにならない場合、昔は怒りとして態度に出し、
今はくどくど説教して出す。
そうやって他人を支配し、コントロールしたい欲の強い人。
そういう気質の父が母と一緒にいる理由はきっと、
自分の意見を主張しない人が隣にいるのが心地よいから。
自分が何をやっても逆らわず、反発もせず、
少しばかり意見が食い違ったとしても離れていかない。
自分の支配欲が満たせるというメリットを感じてるんじゃないかな。
母はあまり笑わず、感情を表に出さない。
愚痴も不満も言わない代わりに、他人を褒めることもせず、
父と対照的で自分の意見を主張しない人。
支配的で亭主関白な父を決して否定せず、
三歩下がって夫を立て続ける人。
そんな母が、父と一緒にいる理由はきっと
長い物に巻かれることで安心できるから。
悪い言い方をすれば、
力のある者の決定に付き従えば、自分で何も決めなくていいし、
決断に責任を負わなくてもいい。
指示されたことをやっていれば、とりあえず生活できる。
稼ぐという面でも、精神的な安定という面でも、
被支配や服従のポジションが心地よかったんじゃないかな。
冷たい言い方をしてしまうと、あの2人は
という、お互いのニーズが一致した関係。
では、お互いのニーズが満たされているはずなのに、
父はなぜ毎晩のように徹夜で仕事し、
寝室にアルコールの匂いを充満させ、
居間で煙草をふかし、パチンコに通ったんだろう。
もしかしたら、
母に褒められてなかった
妻に愛されていないと思ってたんじゃないだろうか。
妻に愛されず、認められず、褒められていない。
その寂しさを埋めるために、余計にワーカホリックになったり、
お酒や煙草、ギャンブルに行ったんじゃないか。
実際に母が父を愛してなかった、ではなくて、
父に伝わってなかったんじゃないだろうか。
母が感情を出さない人になったのは、
我慢を重ねる祖母を見て育ったからかも知れない。
その下地はあったとしても、
どうして父に決して逆らわず、慎ましく従うんだろう。
それは、稼ぐ力のない母にとって、
父を怒らせることは生活の崩壊を意味するから。
子どももいる、今の生活は維持したい、
でも自分で稼ぐ自信もスキルもない。
そのためには収入源であり、
何でも決めてくれる父と一緒にいる必要がある。
父と離れないためには、
父に負の感情を見せていてはデメリットになる。
だったら、多少のことは慣れた我慢でやり過ごすのが無難。
そんな、ある意味での”生きるための知恵”
という側面もあるんじゃないだろうか。
同じ相手と何十年も一緒にいるのはすごいこと。
利害関係が一致するから一緒にいる、それも夫婦の1つの形。
ただ、この2人が、
メリットやニーズ以上の深い関係だったのかは疑問。
お互いを褒め、本音で話し、愛情を伝え合うという、
機能性を超えた感情のつながりが希薄なんじゃないかな。
だとしたら、
心のつながりや愛情を感じられず、僕ら子どもが寂しかったように、
両親も寂しかったんじゃないかな。
そう考えると、
僕の家族はただ共同生活してただけ。
実態は全員が愛情不足と孤独に震えていたんじゃないかな。
繰り返すと、
これは子ども側の僕から見た、表面的な一意見。
2人だけがわかるつながりがあるなら、それは素晴らしい。
「両親の夫婦仲をこんなに考えてどうするの?」
もし誰かにそう問われたら、僕はこう答える。
親を許すためでも、かわいそうがるためでもなく、
親も1人の寂しい人間だと理解し、自分を楽にするため。
たぶん、
親への怒りを今まさに吐き出してる人より、
怒りを出し切って、少し落ち着いた人の方が考えやすい。
僕自身、こうやって冷静になるまで2年かかってる。
それでいい。
親は完璧じゃない、夫婦関係に悩む、ただの一組の男女。
そう思えたらきっと、自分へのハードルだって下げられる。
誰にも立ち入れない2人だけの関係がある。
何をもって「夫婦仲が良い」と呼ぶのか、
あの夫婦は幸せだったのかは、2人にしかわからない。
それを承知でなお、僕はこの疑問について考えたい。
僕の両親は、本当に仲の良い夫婦なんだろうか。
お互いのメリットが一致するから一緒にいるんじゃないだろうか。
何でも話せるような、深い関係ではなかったんじゃないだろうか。
親を許せない、従いたくない、恨みがある、
そうやって悩んでる人がいるなら。
親も1人の寂しい人間だと理解することで、
自分の気持ちを楽にする一助になれば嬉しい。
※利害関係ベースの冷たい話に聞こえるかもしれませんが、
たくさんの視点の1つとして、大目に見てください。
ー目次ー
- 子ども側から見る、表面的な両親の仲
- 父が母と一緒にいるのは、支配できる人だから
- 母が父を立て続けるのは、支配されると安心できるから
- 父は母に愛されていると感じてなかったのでは?
- 母が感情を出さないのは、父に逆らうデメリットが大きいから
- 子どもと同じくらい、両親も寂しかったのでは?
- 親を許すためじゃなく、自分へのハードルを下げるために
1.子ども側から見る、表面的な両親の仲
僕が見た限りの話だけど、両親のこんな姿は記憶にない。
- 激しく議論し、言い合う場面
- ヒステリックに怒鳴り合い、感情をぶつけ合う場面
話し合いと言えば、僕が寝室に入った後に小声で二言三言、
なにか言葉を交わすくらいだった。
だから、うちの両親は巷でよく聞く夫婦喧嘩をしない、
穏やかで落ち着いた夫婦関係なんだと、ずっと思っていた。
ただ、親との関係を深く考えるうちに、
この2人は夫婦喧嘩をしないだけで、
表面的につながったビジネスライクな関係なのでは?と思い始めた。
2.父が母と一緒にいるのは、支配できる人だから
父は自分の意見を曲げず、
自分と違う意見をいったん受け止める概念のない人。
思い通りにならない場合、昔は怒りとして態度に出し、
今はくどくど説教して出す。
そうやって他人を支配し、コントロールしたい欲の強い人。
そういう気質の父が母と一緒にいる理由はきっと、
自分の意見を主張しない人が隣にいるのが心地よいから。
自分が何をやっても逆らわず、反発もせず、
少しばかり意見が食い違ったとしても離れていかない。
自分の支配欲が満たせるというメリットを感じてるんじゃないかな。
3.母が父を立て続けるのは、支配されると安心できるから
母はあまり笑わず、感情を表に出さない。
愚痴も不満も言わない代わりに、他人を褒めることもせず、
父と対照的で自分の意見を主張しない人。
支配的で亭主関白な父を決して否定せず、
三歩下がって夫を立て続ける人。
そんな母が、父と一緒にいる理由はきっと
長い物に巻かれることで安心できるから。
悪い言い方をすれば、
力のある者の決定に付き従えば、自分で何も決めなくていいし、
決断に責任を負わなくてもいい。
指示されたことをやっていれば、とりあえず生活できる。
稼ぐという面でも、精神的な安定という面でも、
被支配や服従のポジションが心地よかったんじゃないかな。
4.父は母に愛されていると感じてなかったのでは?
冷たい言い方をしてしまうと、あの2人は
- 支配欲求を満たしたい人
- 支配されることで安心したい人
という、お互いのニーズが一致した関係。
では、お互いのニーズが満たされているはずなのに、
父はなぜ毎晩のように徹夜で仕事し、
寝室にアルコールの匂いを充満させ、
居間で煙草をふかし、パチンコに通ったんだろう。
もしかしたら、
母に褒められてなかった
妻に愛されていないと思ってたんじゃないだろうか。
妻に愛されず、認められず、褒められていない。
その寂しさを埋めるために、余計にワーカホリックになったり、
お酒や煙草、ギャンブルに行ったんじゃないか。
実際に母が父を愛してなかった、ではなくて、
父に伝わってなかったんじゃないだろうか。
5.母が感情を出さないのは、父に逆らうデメリットが大きいから
母が感情を出さない人になったのは、
我慢を重ねる祖母を見て育ったからかも知れない。
その下地はあったとしても、
どうして父に決して逆らわず、慎ましく従うんだろう。
それは、稼ぐ力のない母にとって、
父を怒らせることは生活の崩壊を意味するから。
子どももいる、今の生活は維持したい、
でも自分で稼ぐ自信もスキルもない。
そのためには収入源であり、
何でも決めてくれる父と一緒にいる必要がある。
父と離れないためには、
父に負の感情を見せていてはデメリットになる。
だったら、多少のことは慣れた我慢でやり過ごすのが無難。
そんな、ある意味での”生きるための知恵”
という側面もあるんじゃないだろうか。
6.子どもと同じくらい、両親も寂しかったのでは?
同じ相手と何十年も一緒にいるのはすごいこと。
利害関係が一致するから一緒にいる、それも夫婦の1つの形。
ただ、この2人が、
メリットやニーズ以上の深い関係だったのかは疑問。
お互いを褒め、本音で話し、愛情を伝え合うという、
機能性を超えた感情のつながりが希薄なんじゃないかな。
だとしたら、
心のつながりや愛情を感じられず、僕ら子どもが寂しかったように、
両親も寂しかったんじゃないかな。
そう考えると、
僕の家族はただ共同生活してただけ。
実態は全員が愛情不足と孤独に震えていたんじゃないかな。
7.親を許すためじゃなく、自分へのハードルを下げるために
繰り返すと、
これは子ども側の僕から見た、表面的な一意見。
2人だけがわかるつながりがあるなら、それは素晴らしい。
「両親の夫婦仲をこんなに考えてどうするの?」
もし誰かにそう問われたら、僕はこう答える。
親を許すためでも、かわいそうがるためでもなく、
親も1人の寂しい人間だと理解し、自分を楽にするため。
たぶん、
親への怒りを今まさに吐き出してる人より、
怒りを出し切って、少し落ち着いた人の方が考えやすい。
僕自身、こうやって冷静になるまで2年かかってる。
それでいい。
親は完璧じゃない、夫婦関係に悩む、ただの一組の男女。
そう思えたらきっと、自分へのハードルだって下げられる。
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