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2019年12月15日

祖母から父へ、受け継がれた「地獄演説」。

僕が大学生の時に亡くなった、父方の祖母は
孫の僕に対してはいつもあたたかく接してくれた。

一方で、幼いながらも印象的なシーンは、
祖母が母に対して長時間、一方的に
しゃべり倒している姿だった。

祖母の家に行くと毎回のように見られ、
当時は言葉を知らなかったが、いわゆる
「マシンガントーク」というやつだ。



どんな話をしていたかまでは
あまり憶えていないが、

姑として、嫁をいびり倒しているというよりは、
内容の薄い話を、思いつくままに
繰り返し話しているようだった。

母は今も昔も
自分の意見も愚痴も一切言わない人。

そんな気質も手伝ってか、
まるで相槌を打つだけの地蔵のように
祖母のマシンガントークをひたすら受け止めていた。

祖母のことは大好きだけど、
今考えると毎回あれをやられる母は
相当キツかったと思う。



祖父に先立たれ、長い一人暮らしの寂しさから、
たまに人が来た時につい話してしまうのかと思っていた。

もちろん、それもあるだろう。

ただ、理由はどうあれ、内容の薄い演説を
だらだらくどくど話す祖母の姿は、

つい昨日も僕に地獄演説を見舞って去った父と
まったく同じだと気づかされる。

※区役所でも、第三者がいようとも
 父はブレることなく「地獄演説」で僕を壊した。
→「延長戦決着、戦利品は”諦め”。
https://fanblogs.jp/yaritaikotohanokosazuyaru/archive/389/0



内容が薄いとはいえ、
「我が子を心配している」と匂わす発言や、
子どものことを思っているかのような言葉が
ところどころに出てくる。

これによって
「自分のことを考えてくれてるのかな」と
騙されてしまう。

一方で演説の6割くらいは
自分の不安感や心配事の吐露なので、
聞かされるこっちまで不安になるし、

こんなに不安がる親を頼ってはいけない、
負担をかけられないと思わされる。

チクリと挟む嫌味や文句も痛いが、もっと痛いのは
長時間に渡って不安を伝染させられること。

子どもの支配、コントロール方法として、
怒鳴って抑えつけるのとどちらが強力だろうか。



おそらく父も子どもの頃、
昨日僕が見舞われたように祖母から長々と
内容の薄い演説を聞かされて育ったんだろう。

祖母の長話を父がどう受け止めていたかは
想像に留まる。

昨日の僕のように辟易していたかも知れないし、

「親というのは子どもにこういう風に接するものだ」と
親子関係のロールモデルを学んだかも知れない。

いずれにしても、
祖母のくどいマシンガントークを継承した父は、
見事な世代間連鎖を成立させたことになる。

”過去を理想化し、子供時代に味わっていた
苦しみを否定すればするほど、
無意識のうちに同じ苦しみを
次の世代に与えてしまう可能性が増す。”

「母の過去を知って、少しは自分が
被害者だという気持ちが薄らいだ。

母は突然私を虐げるようになったわけではない。
彼女自身、子供の時には母親に虐げられていたし、
その母親も、そのまた母親も、みんな同じだったのだ。」


『不幸にする親』第五章 より


父は僕が取り乱しても泣き崩れても、
まるで意に介さずにしゃべり続ける人だが、

祖母も同じように、父が壊れても
しゃべり倒していたかどうかはわからない。

1つ言えるのは、子どもを壊す荒技「地獄演説」を
父は断ち切るどころか濃縮して受け継いでいて、
その悪しき習慣は何としても僕で止めるということ。



僕は今のところ、何があろうと子どもはほしくないので、
血筋的に断ち切れるのは嬉しく思っている。

なので、残る課題は地獄演説を浴び続けた僕が、
同じことを他人にしないよう気をつけること。

僕は止めどなくしゃべるのは苦手とはいえ、
無意識に親にされたのと同じことをするのが
世代間連鎖の構造。

だから僕は、彼らを反面教師にして気づき、
断ち切ってみせる。

親の気持ちばかりをサンドバッグのように浴びせられ、
子どもの気持ちに興味を持たれない悲しみは
もう誰にも味わってほしくないから。


posted by 理琉(ワタル) at 03:07 | TrackBack(0) | 家族

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自閉傾向の強い広汎性発達障害。鬱病から再起後、低収入セミリタイア生活をしながら好きなスポーツと創作活動に没頭中。バスケ・草野球・ブログ/小説執筆・MMD動画制作・Vroidstudioオリキャラデザインに熱中。左利き。 →YouTubeチャンネル
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