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2019年11月15日

母の嫉妬が見えた瞬間。

最近になって親戚から聞いた話によると、
僕の結婚が決まったと知らされた母は
少しも喜ばなかったらしい。

親戚からおめでとうと声をかけられても
「別に…」というような暗く、
歯切れの悪い表情だったという。



母の反応を親戚から聞いた当初は
ものすごく悲しかった。

自分は母にとって家族ではなく、
やっぱり居候なんだ、

何をしても結局は認めてもらないんだ、と。

高校や大学に合格した時も
目立って喜んだ素振りを見せず、
そこで寂しい思いをすでにしていたので、

あまり表に出さない人なんだと
無理やり自分を納得させていた節はあった。



だけど最近は、ただ悲しいだけではなく、
別の可能性も考えるようになった。

もしかすると母は、表立った愚痴や
不満といった態度に出さないだけで、

子どもが幸せになったり
自分の生きたいように自由に振る舞うことに
嫉妬しているのではないか、と思うようになった。



母は僕が2歳くらいの頃、
妹が生まれたタイミングで保育士を退職し、
今に至るまで外で働いたことのない専業主婦。

まだ僕と交流があった頃は
「自分はずっと働いたことがなくて…」
というような台詞をこぼしていた。

僕の6歳下の弟は重度の自閉症とLDで、
かつて強迫神経症がみるみる悪化した時期は
家での日常生活一つ一つが難しかった。

今も作業施設に通ってはいるが、
彼の様子を見ると独立は本当に難しそうで、
ずっと実家で母が世話をしているイメージが強い。



弟のことがすべてではないにせよ、
自由に働くことに制限があり、

しかも父が定年退職後まもなく
病床で余命幾ばくかという状況。

自分が働こうにも、
何十年も就労経験がなく先行きが不安。

そんな抑圧された環境にいる自分をよそに、
新しい生活をスタートさせようとする長男。

「自分はこれだけ我慢して、苦労しているのに
あなたばかり好きなように生きて!」

という嫉妬があってもおかしくないのでは、と
最近は考えるようになった。



もちろん、結婚したからといって
幸せが約束されるわけじゃない。

結婚はファンタジーではなく現実で、
自由とは対極であり幸せは自分たち次第。

僕は結局、離婚してしまったわけだし。

けど、幸せ云々ではなくて、
自分には生き方の選択肢がなく、
制限される中で不満な人生を歩んできたのに、

少なくとも結婚するかしないかという選択を
自由にできる子どもが妬ましかったから、
少しも喜ばなかったのではないだろうか。

そして、そこには「妬ましく思っている自分」を
認めたくないという気持ちが隠れていたのではないだろうか。

自分の不幸を認めない母親が、
自分よりも幸福な人を見たらどうなるでしょうか。

激しく嫉妬します。
でも、嫉妬していることすら認めません。

認めたら、自分が不幸であること
を認めなくてはいけなくなるからです。


『なぜ、母親は息子を「ダメ男」にしてしまうのか』 第一章より



母本人はおそらく、
息子の結婚を喜べなかった自分の感情が
嫉妬から来ていることに気づいていない。

たとえ気づいていたとしても、
自分から何も発信しない人なので確かめる術はなく、
これらは完全に僕の独断での憶測。

あるいは「親に結婚を喜ばれなかった自分」の
深い寂しさと悲しみに、強引にでも理由を付けようと
ひねり出した推理とも言える。

だけど、母の数少ない言葉の端々や、
子どもが新しい道に進む転機のそれぞれで
喜びを表現して来なかったことを思い出した時、

「自分はこうなのに、あなたばかり」という、
本人も気づいていない嫉妬心が垣間見えた気がした。



「相手が僕だから」認められない、というよりは
「母自身の抑圧された人生が不満だから」
嫉妬心や対抗心で喜ばなかった。

そんな、無理やり考え出した理由を今回、
こうやって記事にして残すことで、

親の心に僕がいなかった悲しみに
少し薬を塗ってみた。


posted by 理琉(ワタル) at 12:23 | TrackBack(0) | 家族

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自閉傾向の強い広汎性発達障害。鬱病から再起後、低収入セミリタイア生活をしながら好きなスポーツと創作活動に没頭中。バスケ・草野球・ブログ/小説執筆・MMD動画制作・Vroidstudioオリキャラデザインに熱中。左利き。 →YouTubeチャンネル
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