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2019年10月26日

生活保護の申請。(3) -民生委員による家庭訪問-

生活保護の申請プロセスも大詰め。

区役所への申請とケースワーカーの家庭訪問が終わり、
今日は地区の民生委員が来訪しての面談を終えた。

1.役所の生活保護課への申請
2.ケースワーカーの家庭訪問
3.民生委員の家庭訪問

→「生活保護の申請。(1) -生活保護課への書類提出-
https://fanblogs.jp/yaritaikotohanokosazuyaru/archive/338/0

→「生活保護の申請。(2) -ケースワーカーによる家庭訪問-
https://fanblogs.jp/yaritaikotohanokosazuyaru/archive/339/0



ーーーーーーーーーー



民生委員は多くの場合、
現役を退いた元・役所職員や、

その地域に長く住んでいて
信頼ある人が務めていると聞いた。

区役所へ申請した日、民生委員宅へ電話すると
勢いのある口調の男性が出たので、

一体何を言われるんだろうと少し怖くなった。

ケースワーカーの家庭訪問を終えた時点で
緊張感からかなり解放され安堵感を得ていたことで、

何か厳しいことを言われても
これは乗り越えるべき壁と割り切り、
割と早くに覚悟を決めることができた。



約束の13時ちょうどにインターフォンが鳴った。

60代くらいで、はきはきとした感じの男性、
「民生委員」の名札を首から下げていた。

リビングへ通し、区役所から預かっていて
「民生委員に渡してください」と言われていた
封筒を手渡した。

封筒を開け、おそらく僕の経歴が書かれている書類に
無言でじっくりと目を通す。

何を聞かれるんだろう、何か責められるのかと
僕は少し身構えながらも、これまでより落ち着いて
待つことができた。



僕が先天的に持っている発達障害の傾向、
それから父には僕より強くその傾向が見られること、
書類に書かれた経歴の中で、この二点について質問を受けた。

(書類にはアスペルガー症候群と書かれていたらしく)
「アスペルガーの傾向ってどんなこと?」と聞かれ、

相手の気持ちを察したり、言外の意味の汲み取りが難しく
コミュニケーションに難が出やすいことを説明した。



発達障害については詳しく知らなかったようで、
「どれくらい治るの?」と聞かれた。

脳の先天的な障害なので治らない、
学習や訓練で適応していくことが必要と答えた。

「お父さんにそういう傾向があるってわかってるんだから、
そうならないように努力しなきゃダメだよ」と言われた時は、
発達障害への無理解に、心の中で泣きたくなった。

そんな悔しさは何とか表には出さず、
「ハイ、すみません」と頭を下げて必死で流した。

昔の僕だったら、この時点で「責められている」と認識し、
この場で涙を流していてもおかしくなかったが、

悔しさを胸の奥にしまい込み、
「よく知らないならば仕方がない」と考えて
対応できたことは大きな進歩だった。



30分くらいの面談の半分は発達障害の説明と、
「頑張らないとだめ」に耐える時間となった。

それを乗り切ってからは実際にかかる
生活費の内訳など、現実的な話になった。

家賃のこと、冬季の暖房費のこと、
早く引っ越ししなさいよ、ということ、
離婚した経緯、家族と疎遠になった経緯、

まだまだ人生長いんだから、という励まし。

全体的に「ハイ、すみません」と
頭を下げている回数が多かったが、

決して説教じみたわけではなく、
言葉は多少きついながらも
応援してくれている印象を受けた。



最後に部屋の間取りをざっと見た後、
まだ霧雨の降る曇り空の中へ見送った。

ケースワーカー来訪時と同じく、
どこに何があるかを確認するようなことはせず、
経歴を聞いてじっくり面談をする時間となった。



この日は朝に洗濯などの家事をすべて終わらせて、
のんびり読書をしながら待っていた。

インターフォンが鳴った時は
鼓動が一気に早まるのがわかったが、

早くに覚悟を決められていたことで、
多少きついことを言われても、
余裕を持って耐えられた。

申請、二度の家庭訪問と
大きなプロセスをすべて終え、

また床に倒れ込み、そのままリビングで昼寝をした。



細かいプロセスで言えば、
「家賃証明書」という、賃貸を証明する書類を
管理会社に記入してもらうために郵送している。

これを記入して返送してもらい、
届いたら区役所へ提出すればすべて完了と思われる。

あとは待つだけ。



こうやって三部作として書く日に至るまでに、
積み重ねてきた葛藤を思い出した。

2019年没になってもいいとさえ、何度も思った。
孤独に押し潰されそうになったことは数えきれない。

でも、申請に至るまでにどれだけの人に
助けられて生きてきたのかも、身に染みている。

申請や家庭訪問がどういう形になるかは
地域によって違うだろうけど、

僕が助けてもらって申請した生活保護の経験を、
こうやって書くことで誰かを助けられたら嬉しい。



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posted by 理琉(ワタル) at 17:27 | TrackBack(0) | 人生観

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自閉傾向の強い広汎性発達障害。鬱病から再起後、低収入セミリタイア生活をしながら好きなスポーツと創作活動に没頭中。バスケ・草野球・ブログ/小説執筆・MMD動画制作・Vroidstudioオリキャラデザインに熱中。左利き。 →YouTubeチャンネル
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