2020年11月07日
土曜日なので、ポワロの日
今日のポワロは先週放送された、「ABC殺人事件」です。
超有名な話なんで、ざっくりと知っている人が多いと思います。
ですから、話しの筋はできる限り触れないでおくとして、
デビット・スーシェ主演の名探偵ポワロと、そのほかの作品を比べてみたいと思います。
比べると言っても、覚えている限りの話ですから、
ちょっと、思い違いをしているところがあるかもしれませんが。
つい最近、デビット・スーシェ以外の俳優さんでポワロがドラマ化されました。
多分、有名なイギリスの俳優さんなのでしょうが、すみません。存じ上げませんでした。
時代背景やら、衣装はその当時のものをちゃんと交渉しているようですが、
映像主観と言いますか? 撮影方法? 何といえばいいのでしょうか?
こう、見る側は好むような映像の作り方。といいましょうか?
デビット・スーシェのテレビシリーズは、原作に忠実であることを心掛けている気がします。
彼の体型や風貌はポワロであり、ポワロは彼なのです。
ですが、この方……、ジョン・マルコヴィッチさんという方のようです。かなりの名優のようです。
この、マルコヴィッチさんの風貌は、ポワロではないのです。
少しくたびれた、過去に重荷を背負った老刑事。といった風貌で、ポワロのそれではないのです。
何よりも行けないのは、ひげです。
ポワロと言えば、あのひげです。あのひげがあるから、ポワロなのに、
マルコヴィッチさんのひげは、サンタクロースです。
それでも、話の筋を追いかけたり、演技の点で楽しませてもらいましたが、
驚いたのは、Bのベクスヒルに行った際の、女性声優の下手さです。
それまでにも、ポワロの姿形に馴染めず、それでも、何とか見ていたし、
時代は、1900年初めのイギリス。とやっと入り込んできたころに、その頃にですよ!!!
急に、突拍子のない甲高い声に思わず現実に引き戻され、
あまりの声に一瞬にして自宅だと思い知らされる。
その後、アレクサンダー・ボナパルト・カストが下宿屋の娘に踏まれる。
踏まれるって……。
という展開にも唖然。
でもそれはいいのです。新しい解釈と、現代ドラマとして作ったのでしょうから、
ですが、あまりにも原作に掛け離れすぎてて、
何でポワロなんだ? という案は否めない。
そういうのもあってか、デビット・スーシェが演じたポワロを見ると、実に安心する。
カストも、原作同様に挙動不審な小心者で、そんな彼だからこそ、
ラストで新聞社からの申し出の話が面白いのに、
なんで、あんなに若くて、筋肉質?
たしかに、戦場へ行った復員兵ですが、あの当時なら、どんな様相の人でも駆り出されたでしょうよ。
そこをあえて、戦場へ行った兵士ならば、という格好にする必要は、無いように感じました。
そして、大々的に文句を言うなら、マルコヴィッチのほうに、
ヘイスティングスもジャップ警部もいないということ。
それは、ホームズの側にワトソンが居ないのと同じです。
いや、ポワロの作品の多くで、ヘイスティングスはいない時があります。
でも、ABC殺人事件では居るのです。側にいて、とても平和的推理を披露するのです。
それなのに、マルコヴィッチのポワロには平和的解釈を持っている人はおらず、
現状にヨーロッパを皮肉っているよな暗さしかなかった。
とはいえ、とても面白く見れたのは、演技力のたまものでしょうが、
好きか嫌いかで言えば、デビット・スーシェのほうがはるかに好きです。
それを保守的思考ととらえられても、構いません(笑)
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