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タグ / 槍

記事
夜叉瞑楼 [2016/02/10 00:00]
ある国の末の王子は王位を我が物にしようという野心があった。王位継承権のある上の王子は次々と戦で戦績を上げ、国民に絶大な人気もあり、末の王子にとっては邪魔な存在でしかなかった。 隣国との戦で小隊を率いた末の王子は、進軍中に一振りの槍を手にする。その槍を手にした瞬間、耳元でどこからともなく「力が欲しいか?」と囁く声がした。王子は黙ってコクリと頷いた。 末の王子はその後、戦で勝ち続け、邪魔な存在であった上の王子は次々と戦で倒れた。ついに王位を継いだ末の王子は栄華を極めた。だがそ..
堕天の罪業 [2016/02/09 00:00]
研究報告1。近年まで天使召喚は「生命(素体)の内的神性の発露」と考えられ心理的・宗教的内面の研究に重きが置かれていた。しかし最新の研究によって異なる理論が提唱されている。 研究報告2。それは生命素体の無い場合に無の空間から天使を呼び出す行為だ。私はこれを「強制召喚」と呼び、天使が異界からもたらされるという仮説を立てている。 研究報告3。人や獣が天使化するのではなく異界との生命体交換行為であるとすれば「こちら側」の素体が無くても「あちら側」から生命を呼ぶ事が出来るのでは無い..
血竜の焔 [2016/02/08 00:00]
暇を持て余す程生きた。 繰り返す生と死は滑稽ですらあった。 老いて鈍重な体で長らえた。 瞬きする間に散りゆく人間を数えきれぬ程見た。 失われていく心と共に生き続けた。 嘆くことも憤ることすらも忘れてしまった。 飽きることなく続く強奪と殺戮に広がる戦火。 繰り返される歴史に竜はとうとう生きることを飽いた。
奇術師の杖 [2016/02/07 00:00]
どんな魔法でも治せぬ病に伏せる幼い少女には、秘密がある。それは夜になると窓から現れる奇術師との楽しくて特別な時間。一振りの杖を持つ仮面の奇術師は名も明かさず声も発しない。 厳格な掟と厳しい修行で得られる魔術を奇術師は惜しげもなく披露した。少女に輝く光の粒を散りばめたり、美声で囀る小鳥と歌を奏で、部屋に小さな雲を生み出し光る雨降らせ虹を見せた。 けれど病は確実に少女の体を蝕む。命の灯が消えようとする夜。姿を見せた奇術師に少女は微笑んだ。「お兄ちゃん、ありがとう」それきり少女..
王位簒奪者の槍 [2016/02/06 00:00]
女は娼婦だった。女は娼婦だった。客をすぐに好きになってしまう娼婦だった。だが、女が客に結婚を申し出ると客達はすぐに逃げ出した。女は自分の仕事が疎まれている事すら分からなかった。 ある日、偉そうで不細工な男が女の客としてやってきた。一通りの行為の後、女は男に結婚を願い出た。男は涙を流し始めた。彼は誰にも愛されないこの国の王だった。 王と結婚した女はこの国の后となった。そして結婚式の直後女の前で王は心臓病で突然死んでしまった。莫大な遺産と王権が女の下に転がり込んできた。 金..
守護者の宣誓 [2016/02/05 00:00]
誓約:その1 王の為なら全てを捧げる覚悟を持つ事。 たとえ命を捨てようとも正義を成し遂げる事。 誓約:その2 世界から悪を追放する事。 たとえ終わらない戦いだとしても諦めない事。 誓約:その3 どんな小さな悪事も見逃さない事。 たとえ子供といえど処刑の手を止めない事。 誓約:その4 どんな者も悪事を働いたのなら平等に殺す事。 たとえ王といえども殺す事。
千年樹の嘆き [2016/02/04 00:00]
おや旅のお方、道に迷われたのかい?大変だったねえ。ああ、あんたは学者さんか。この村には図書館があるよ。あんたみたいなお方にはたまらない場所だろう? 図書館には親切な館長さんがいてね、しかもこれが美しいのさ。あの人は本を大切にしていて、千年以上前の書物の写しなんかをずっと続けて知識を絶やさないようにしているのさ。 美しいからって惚れてはいけないよ。村の噴水の傍で歌う館長によく似た美しい娘がいるんだが、彼女が許さないだろう。彼女のおメガネに適わないと近づく事さえ許されない。 ..
雷姫 [2016/02/03 00:00]
船の墓場と呼ばれている嵐が荒ぶ海峡があった。航海もままならず、海峡に程近い島に住まう人々の交易も不安定であった。何日も落雷と暴風が続き、とうとう島の物資も不足が出始める。 島の人々は話し合い海神に供物を捧げようと決めた。一体誰が供物となるか、皆が押し付け合う中、澄んだ声が一つ。供物に自ら名乗り上げたのは、島の統治者の娘だった。 娘は島一番の美女であったが、白く絹のような肌の大部分を火傷の痕が覆っていた。統治者である父が止めるのも聞かず、娘は献上品である武具を身に着け、海に..
友愛の槍 [2016/02/02 00:00]
貧しい国に黒と白の甲冑を着た二人の騎士がいた。彼らは幼き頃に交わした「この国を豊かにしよう」という約束を胸に、切磋琢磨し、戦地を駆け廻り、時折杯を交わしては夢を語り合った。 しかしながら二人の騎士の思想は徐々に異なっていく。傲慢な王に苦言を呈す黒騎士、王国のためにと忠誠を誓う白騎士。旧知の仲とは思えぬ程に、不思議と彼らは相反していった。 ある時、王の圧政に反発をした一部の騎士による反乱が起きた。その戦闘に立つは黒騎士、そしてそれを迎え討つは奇しくもかの白騎士である。そして..
歪なる飢餓 [2016/02/01 00:00]
醜いモノが嫌いだ。 臭い息を吐く化け物も、欲望に汚れた大人も嫌いだ。何故あんな状態で生きていられるのだろう? 正しい事なんて吐き気がする。 格好付けた正義感はおぞましい。他人に対する友愛なんて嘘だ。何故こんなおぞましい国でみんな生きていけるのだろう? 命は醜い。 人間は愚かしい。何故こんな世界になってしまったのだろう? 腐った果実は美味しい。 腐った肉体は美しい。何故そんな単純な事に誰も気付かないんだろう?
戒めの塔 [2015/04/10 00:00]
この槍の元の所持者は、物腰が柔らかで、礼儀正しく、清潔な性格であったが、己のある性格を恥じ、人を避け、弟たちと森で密やかに暮らしていた。 しかし、ある時、世界を恐怖に陥れた帝国軍に家を襲撃され、弟達を皆殺しにされたその者は、深い悲しみのうちに自害を果たそうとしたが、それもできず、その時近くにいた妖精と契約をしてしまう。 契約者となり、その代償に己の視覚を奪われたその者は、世界を恐怖から救う為、立ち上がり帝国軍との戦いに身を投じていった。 救世主とともに、世界を恐怖から救..
皇帝の槍 [2015/04/09 00:00]
皇帝たる資格を問う、神性を持つ槍。覇者たることを望む戦士達の間を渡り歩くといわれている。今は昔、天下に覇を唱えんとする一人の武者が、槍を手にした。 槍は武者に問う。「覇者たるものが有する、武の役割とは何か?」武者は答えることができなかった。武者は槍の力を持って一国を興したが、国は十年と数えぬうちに亡びた。 国が亡びた際、一人の将が槍を持って落ち延びた。将がいくら逃げようとも追手がそれを赦さなかった。やがて将が追手に囲まれ、死を覚悟した時、槍は将に同じ問いをかける。将は静か..

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