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タグ / 三式

記事
三式戦術槍 [2019/02/07 00:00]
どこか遠い国からやってきたと言われるその武器の最初の印象は「無骨」という一言だった。錆びた柄、意味不明の機械、こぼれた刃……槍と言われて売られていたが、その用途には重すぎるように見える。仕入れたは良いものの、こんなモノが売れるんだろうか……? ウチの王様には困ったもんだ。「3日以内に一番重い武器を持ってきた者に褒美を与える」なんて急に言い出すんだから。なんでも勇者を選抜するのに使うらしいが、言われたこっちはたまったもんじゃない。だから、ガラクタ屋でこのクソ重い槍を見..
三式拳鍔 [2018/04/04 00:00]
この世のもととは思えない苦痛の悲鳴と共に、ぐしゃり、と頭骨が砕ける音がした。男は泣きながら何度も何度も打ちすえる。やがて相手は物言わぬただの肉塊になった。 男には誰もが羨む美しい妻がいた。平凡な暮らしではあるが生きて行くのに困ることもなく、ただただ平和を享受し、妻を養う為に真面目に働いた。男はとても幸せだった。 とある夜のこと。仕事から早めに帰宅した男は、妻の部屋から出て行く青年の姿を見た。妻は無理矢理行為を迫られ、抗うことが出来なかったのだという。男は激怒し、復讐を誓っ..
三式戦術槍 [2018/03/06 00:00]
飾り気のない槍は、機械のように正確に急所を貫いては、鈍い刃で相手の骨を削り取る。その際に鳴るごりごりとした音とありえない程の苦痛の悲鳴を、傭兵の女はとても好んでいた。 今日も今日とて至上の音楽を聴く為に、女は戦場を駆け巡る。あの巨漢は脂肪がブルブルと鳴りそうだ。ああ、あの痩身は程良い骨の音を鳴らすだろう。さて誰から貫こう? いくつもの戦場を渡り歩いて、いくつもの体を貫いて。理想とする叫びと骨の音を求めた女は、いつしか疲れ果てていた。ちょうど良い塩梅に、柔らかい肉と骨はない..
三式斬機刀 [2018/02/06 00:00]
その大剣は、斬った相手に苦痛を与えると評判だった。だから男はどんなに重かろうとそれを背負った。恐怖を誇示することで無用な争いを避けようと考えていたからだ。 戦わずとも男の名声は村中に轟いた。「あの恐ろしい剣を抜かせるな」と皆が囁き合っていたからだ。己の思った通りの結果に男は心の中でほくそ笑み、恐怖こそが平和を作ると考えた。 男は同じような武器を職人に作らせ、他の者にも持たせた。そうすることで互いに互いを牽制し、話し合いで争いを解決させようと目論んだのだ。男の策は上手くいっ..
三式戦術刀 [2018/01/07 00:00]
その職人が作る武器は飾りも無く色気も無く、おおよそ美術品としての価値は無かったが、実戦ではよく斬れると評判で、求めるものが後を絶たなかった。 ふと、職人は思った。自分は人を斬ったことはない。試し斬りはいつも豚か牛の死骸だ。だが皆はよく斬れるという。人を斬るというのは、いったいどのような手応えなのだろう。 職人は己の剣を手にして戦場に向かった。転がる死体を斬っては、あまりにもすんなりと通る刃の威力に驚いた。全くもってつまらない。もっと――もっと斬った手応えが欲しい。 かく..

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