2018年03月06日
三式戦術槍
飾り気のない槍は、機械のように正確に急所を貫いては、鈍い刃で相手の骨を削り取る。その際に鳴るごりごりとした音とありえない程の苦痛の悲鳴を、傭兵の女はとても好んでいた。
今日も今日とて至上の音楽を聴く為に、女は戦場を駆け巡る。あの巨漢は脂肪がブルブルと鳴りそうだ。ああ、あの痩身は程良い骨の音を鳴らすだろう。さて誰から貫こう?
いくつもの戦場を渡り歩いて、いくつもの体を貫いて。理想とする叫びと骨の音を求めた女は、いつしか疲れ果てていた。ちょうど良い塩梅に、柔らかい肉と骨はないものか。
ふと、横を見ると丁度良い肉の塊が転がっていた。切り刻むと心地良い悲鳴を上げて女を満足させる。充実した笑顔で空を見上げた。それが我が子である事は、もう思い出せなかった。
今日も今日とて至上の音楽を聴く為に、女は戦場を駆け巡る。あの巨漢は脂肪がブルブルと鳴りそうだ。ああ、あの痩身は程良い骨の音を鳴らすだろう。さて誰から貫こう?
いくつもの戦場を渡り歩いて、いくつもの体を貫いて。理想とする叫びと骨の音を求めた女は、いつしか疲れ果てていた。ちょうど良い塩梅に、柔らかい肉と骨はないものか。
ふと、横を見ると丁度良い肉の塊が転がっていた。切り刻むと心地良い悲鳴を上げて女を満足させる。充実した笑顔で空を見上げた。それが我が子である事は、もう思い出せなかった。
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