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2023年09月03日
梅毒について知ろう−11.口腔咽頭梅毒について−
【日本国内における梅毒流行の現状】
相変わらず国内の梅毒の流行は止まりません。
2022年の1月から8月下旬までの梅毒患者数は、9482人となっています。
【口腔咽頭梅毒とは】
梅毒トレボネーマは、膣性交や肛門性交で感染しますが、ディープキスを含むオーラルセックスでも口腔咽頭にも感染します。
口腔咽頭梅毒は、初期硬結、硬性下疳(第I期梅毒)、粘膜斑・乳白斑(第II期梅毒)といった梅毒特有の病変を引き起こすことが多いようですが、 HIV陽性者の梅毒再感染の場合は、それに当てはまらない非定型的な臨床像を呈する症例が多く見られています。
口腔咽頭梅毒の多くは第II期梅毒で発見されることが多く、第II期梅毒の30%において、有痛性の口腔内の浅い潰瘍形成がみられるとの報告がなされています。
口腔咽頭梅毒の症状とは
両側の軟口蓋に沿って、弧状に拡がる乳白斑や、口腔内に痛みのある潰瘍が多数できます。
口の中や喉に梅毒の症状が現れるのは、主に感染してから6〜12週間後の第U期です。
実際に口腔咽頭梅毒と診断された患者の半数以上は、食事するときに咽頭痛を感じるなどの違和感を感じたと訴えています。
【喉の主な症状としては】
1.軟口蓋のふちに沿って生じた粘膜斑は蛾が羽を広げたようにみえることから、“butterfly appearance(バタフライ兆候)”と呼ばれています。
2.舌の表面や舌の裏側に乳白斑が出来ることもあります。
3.粘膜斑以外にも口角のびらんや白斑や赤みが出現することもあります。
後少しお付き合い下さい
相変わらず国内の梅毒の流行は止まりません。
2022年の1月から8月下旬までの梅毒患者数は、9482人となっています。
【口腔咽頭梅毒とは】
梅毒トレボネーマは、膣性交や肛門性交で感染しますが、ディープキスを含むオーラルセックスでも口腔咽頭にも感染します。
口腔咽頭梅毒は、初期硬結、硬性下疳(第I期梅毒)、粘膜斑・乳白斑(第II期梅毒)といった梅毒特有の病変を引き起こすことが多いようですが、 HIV陽性者の梅毒再感染の場合は、それに当てはまらない非定型的な臨床像を呈する症例が多く見られています。
口腔咽頭梅毒の多くは第II期梅毒で発見されることが多く、第II期梅毒の30%において、有痛性の口腔内の浅い潰瘍形成がみられるとの報告がなされています。
口腔咽頭梅毒の症状とは
両側の軟口蓋に沿って、弧状に拡がる乳白斑や、口腔内に痛みのある潰瘍が多数できます。
口の中や喉に梅毒の症状が現れるのは、主に感染してから6〜12週間後の第U期です。
実際に口腔咽頭梅毒と診断された患者の半数以上は、食事するときに咽頭痛を感じるなどの違和感を感じたと訴えています。
【喉の主な症状としては】
1.軟口蓋のふちに沿って生じた粘膜斑は蛾が羽を広げたようにみえることから、“butterfly appearance(バタフライ兆候)”と呼ばれています。
2.舌の表面や舌の裏側に乳白斑が出来ることもあります。
3.粘膜斑以外にも口角のびらんや白斑や赤みが出現することもあります。
※おかしいと思ったときには※
後少しお付き合い下さい
タグ:口腔咽頭梅毒
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2023年09月02日
梅毒について知ろう−10.無症候性梅毒について−
梅毒トレポネーマに感染しても、典型的な梅毒の症状を呈さない梅毒、無症候性梅毒が増加しているので今回はこのことについて解説いたしますのでお付き合い下さい。
無症候性梅毒とは、梅毒特有の症状を認めないが梅毒血清反応が陽性のものを言います。
当然生物学的偽陽性反応(BFP)を除外するためにTP検査(TPHAやFTA-abs)も行って梅毒トレポネーマ感染の確定が必要となります。
【無症候性梅毒の時期とは】
無症候性梅毒は、臨床的には以下の3つの時期がそれにあたります。
1.初感染後、全く症状が出ない時期
2.第1期から2期への移行期
3.第2期の発疹消失後
この時期、はっきりいって感染者に自覚が全くありませんので、知らないうちに第三者に感染させてしまうということが起きます。
初感染後全く症状を呈さない場合や、第1期から2期への移行期、第2期の発疹消退期や陳旧性梅毒(既に治癒しているが血清反応のみ陽性)などは臨床症状が見られません。
米国CDCでは、感染2年以内の無症状期を早期潜伏期、2年以降のものを晩期潜伏期と分類しています。
【晩期潜伏期梅毒には治療が必要としないものもある】
晩期潜伏期の中には、治療を要しないものも数多くあるので注意が必要となります。
検査を行うことになってこの鑑別は可能です。
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無症候性梅毒とは、梅毒特有の症状を認めないが梅毒血清反応が陽性のものを言います。
当然生物学的偽陽性反応(BFP)を除外するためにTP検査(TPHAやFTA-abs)も行って梅毒トレポネーマ感染の確定が必要となります。
【無症候性梅毒の時期とは】
無症候性梅毒は、臨床的には以下の3つの時期がそれにあたります。
1.初感染後、全く症状が出ない時期
2.第1期から2期への移行期
3.第2期の発疹消失後
この時期、はっきりいって感染者に自覚が全くありませんので、知らないうちに第三者に感染させてしまうということが起きます。
初感染後全く症状を呈さない場合や、第1期から2期への移行期、第2期の発疹消退期や陳旧性梅毒(既に治癒しているが血清反応のみ陽性)などは臨床症状が見られません。
米国CDCでは、感染2年以内の無症状期を早期潜伏期、2年以降のものを晩期潜伏期と分類しています。
【晩期潜伏期梅毒には治療が必要としないものもある】
晩期潜伏期の中には、治療を要しないものも数多くあるので注意が必要となります。
検査を行うことになってこの鑑別は可能です。
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2023年09月01日
梅毒について知ろう−9.TP抗体が一度陽性となると治療が完了しても一生TP検査が陽性で陰性化しない!!??−
【梅毒トレポネーマに感染しTP抗体が一度陽性となると治療を行い完治してもTP抗体は陽性のままとなるのでしょうか?】
梅毒トレポネーマに感染するとおよそ4週間でカルジオリピンに対する抗体が陽性となり、6週間以降にはTP抗体が陽性となります。
梅毒トレポネーマに感染してTP抗体が体内に出来る前に治療を開始しないと、一旦TP抗体が体内に出来てしまうと、治療によって体内の梅毒トレポネーマが無くなってもTP抗体が消えることなく残るのでいつまでもTP検査が陽性になり続けます。
カルジオリピンに対する抗体(STS抗体)は、治療によって完治すれば消失します。
【梅毒治療の鑑別検査にはTP検査は使用できない理由】
治療によって体内の梅毒トレポネーマが駆逐されても、一度体内に出来たTP抗体は陽性のままとなるので梅毒治療の判定にはTP検査は使用できません。
後少しお付き合い下さい
梅毒トレポネーマに感染するとおよそ4週間でカルジオリピンに対する抗体が陽性となり、6週間以降にはTP抗体が陽性となります。
梅毒トレポネーマに感染してTP抗体が体内に出来る前に治療を開始しないと、一旦TP抗体が体内に出来てしまうと、治療によって体内の梅毒トレポネーマが無くなってもTP抗体が消えることなく残るのでいつまでもTP検査が陽性になり続けます。
カルジオリピンに対する抗体(STS抗体)は、治療によって完治すれば消失します。
【梅毒治療の鑑別検査にはTP検査は使用できない理由】
治療によって体内の梅毒トレポネーマが駆逐されても、一度体内に出来たTP抗体は陽性のままとなるので梅毒治療の判定にはTP検査は使用できません。
後少しお付き合い下さい
2023年08月31日
梅毒について知ろう−8.梅毒血液検査による偽陽性反応−
【生物学的偽陽性反応とは】
梅毒血清学検査のSTS検査(Serologic Test for Syphilis)は、抗カルジオリピン抗体を抗原として検査をすることから、 梅毒トレポネーマに感染していなくても陽性反応が起こることがあります、 このような現象を生物学的偽陽性反応(BFP:Biological False Positive)と呼びます。
【生物学的偽陽性反応の発生機序】
STS検査で偽陽性反応が起きる原因としては、STS検査はカルジオリピンと言うリン脂質に対する抗体を検出する為に、 リン脂質は細胞質などの成分として生物界に広く分布していることから、梅毒以外の疾患でもリン脂質に対する抗体が 産生され、反応が陽性となることがあります。
【生物学的偽陽性反応の起こる原因とは】
生物学的偽陽性反応を呈する代表的な疾患としては、膠原病、慢性肝疾患、結核やHIV感染症などがありますが、 妊婦や高齢者などでも偽陽性となることがあります。
また健康人でも常にSTS検査が偽陽性反応を引き起こす人がいますが、この場合特に何が生物学的偽陽性反応を引き起こすか ははっきりわかっていません。
【生物学的偽陽性反応を防止するには】
したがって生物学的偽陽性反応を未然に防ぐには、梅毒の確定診断にはTP(Treponema pallidum)を抗原としたTPHA法( 梅毒血球凝集反応)とFTA-ABS法(梅毒蛍光抗体吸収法)を用います。
STS検査が陽性となっても、生物学的偽陽性反応を否定しない限り直ぐには梅毒トレポネーマに感染しているとは言えません。
TP検査を実施して陽性となって初めて生物学的偽陽性反応を否定でき、梅毒トレポネーマに感染していると判断できる訳です。
要するにSTS検査が陽性となり、TP検査であるTPHAやFTA-absを実して、TP検査が陰性となる場合は生物学的偽陽性反応 ということになります。
※TP検査でも偽陽性反応はありますが、その出現頻度は非常に低いです※
梅毒血清学検査のSTS検査(Serologic Test for Syphilis)は、抗カルジオリピン抗体を抗原として検査をすることから、 梅毒トレポネーマに感染していなくても陽性反応が起こることがあります、 このような現象を生物学的偽陽性反応(BFP:Biological False Positive)と呼びます。
【生物学的偽陽性反応の発生機序】
STS検査で偽陽性反応が起きる原因としては、STS検査はカルジオリピンと言うリン脂質に対する抗体を検出する為に、 リン脂質は細胞質などの成分として生物界に広く分布していることから、梅毒以外の疾患でもリン脂質に対する抗体が 産生され、反応が陽性となることがあります。
【生物学的偽陽性反応の起こる原因とは】
生物学的偽陽性反応を呈する代表的な疾患としては、膠原病、慢性肝疾患、結核やHIV感染症などがありますが、 妊婦や高齢者などでも偽陽性となることがあります。
また健康人でも常にSTS検査が偽陽性反応を引き起こす人がいますが、この場合特に何が生物学的偽陽性反応を引き起こすか ははっきりわかっていません。
【生物学的偽陽性反応を防止するには】
したがって生物学的偽陽性反応を未然に防ぐには、梅毒の確定診断にはTP(Treponema pallidum)を抗原としたTPHA法( 梅毒血球凝集反応)とFTA-ABS法(梅毒蛍光抗体吸収法)を用います。
STS検査が陽性となっても、生物学的偽陽性反応を否定しない限り直ぐには梅毒トレポネーマに感染しているとは言えません。
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要するにSTS検査が陽性となり、TP検査であるTPHAやFTA-absを実して、TP検査が陰性となる場合は生物学的偽陽性反応 ということになります。
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タグ:梅毒検査の偽陽性反応
2023年08月30日
梅毒について知ろう−7.梅毒迅速検査の落とし穴−
保健所等で実施してている梅毒迅速検査の落とし穴について解説いたしますのでお付き合い下さい。
【梅毒トレポネーマに感染して最初に出来る抗体とは】
梅毒トレポネーマに感染すると、体の細胞の一部が破壊されてカルジオリピン抗体が血液中に出てきます。
カルジオリピン抗体は梅毒トレポネーマに感染して約1ヶ月で現れ、STS(Serologic Test for Syphilis)検査で見つけることが可能です。
TPHAなどのTP(Treponema pallidum)抗原検査に比べて早い時期に陽性となるため、早期診断に適しています。
検査法としては、RPRカードテストやラテックス凝集法があります。
この検査はカルジオリピンというリン脂質に対する抗体を調べているため、梅毒以外の原因でカルジオリピンが存在していると偽陽性となってしまいます。
例えば、妊娠、膠原病、肝疾患、梅毒以外の感染症などでもカルジオリピン抗体が陽性になることがあります。
これを生物学的偽陽性反応(Biological False Positive:BFP)といいます:
【梅毒トレポネーマに感染して次に出来る抗体とは】
梅毒トレポネーマに感染して5〜6週後には、梅毒トレポネーマに対する抗体即ちTP抗体ができます。
TP抗体はTPを抗原とするTPHAやTPPAで検出可能で、STS検査のように偽の陽性反応を起こすことは殆どありません。
しかし感染後5〜6週以前に受けると十分なTP抗体が出来ていないことから、偽陰性反応を呈してしまいます。
【梅毒トレポネーマの感染を早く知りたい時にはどうすればよいのか】
梅毒トレポネーマの感染を早期に発見したい場合には、4週ではSTS検査を受ける必要があります。
4週でTP検査を受けると感染していても陰性となってしまいます。
【検査キット広告】
【梅毒トレポネーマに感染して最初に出来る抗体とは】
梅毒トレポネーマに感染すると、体の細胞の一部が破壊されてカルジオリピン抗体が血液中に出てきます。
カルジオリピン抗体は梅毒トレポネーマに感染して約1ヶ月で現れ、STS(Serologic Test for Syphilis)検査で見つけることが可能です。
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この検査はカルジオリピンというリン脂質に対する抗体を調べているため、梅毒以外の原因でカルジオリピンが存在していると偽陽性となってしまいます。
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これを生物学的偽陽性反応(Biological False Positive:BFP)といいます:
【梅毒トレポネーマに感染して次に出来る抗体とは】
梅毒トレポネーマに感染して5〜6週後には、梅毒トレポネーマに対する抗体即ちTP抗体ができます。
TP抗体はTPを抗原とするTPHAやTPPAで検出可能で、STS検査のように偽の陽性反応を起こすことは殆どありません。
しかし感染後5〜6週以前に受けると十分なTP抗体が出来ていないことから、偽陰性反応を呈してしまいます。
【梅毒トレポネーマの感染を早く知りたい時にはどうすればよいのか】
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タグ:梅毒検査 梅毒迅速検査
2023年08月29日
梅毒について知ろう−6.梅毒検査の判定について−
各種梅毒検査の結果から、その判定法を解説します。
一般的に梅毒検査法は、STSとTPHA及びFTA-absを組み合わせて検査しますが、今回はこれに早期に信頼出来る結果が得られるIgM-FTA-absを組み合わせた判定方法を以下に示します。
上記判定表の解説を次のページで行っていますので、是非ともお読み下さい。
後少しお付き合い下さい
一般的に梅毒検査法は、STSとTPHA及びFTA-absを組み合わせて検査しますが、今回はこれに早期に信頼出来る結果が得られるIgM-FTA-absを組み合わせた判定方法を以下に示します。
上記判定表の解説を次のページで行っていますので、是非ともお読み下さい。
後少しお付き合い下さい
2023年08月28日
梅毒について知ろう−5.梅毒検査の正しい受け方−
今回は梅毒検査の正しい受け方について解説させていただきます。
【梅毒検査の種類】
梅毒検査には、STS検査(Serologic Test for Syphilis)とTP検査(Treponema pallidum)の二種類があります。
不安な行為をして早く感染の判断をした時の検査の受け方を解説してみます。
検査の受け方を間違えば、正しい検査結果をえることは出来ません。
STS検査とTP検査の特性を正しく理解して検査を受ける必要があります。
1.STS検査(Serologic Test for Syphilis)
脂質抗原をプローブとして用いる抗体検査法がSTS法と総称されています。
用いられるプローブはカルジオリピン(cardiolipin)で、これは動物細胞のミトコンドリアに局在するジホスファチジルグリ セロール(diphosphatidylglycerol)です。
このプローブに反応する抗体は、トレポネーマ・パリーダムの感染により感染した体の組織が破壊されるのに伴い自己抗原が 認識されて産生された一種の自己抗体です。
この抗体を検出するために検査反応の安定性と再現性を高める意味でコレステロールとレシチンを混合した抗原がプローブに 使用されています。
自己抗体(レアギン)を検出することから、感染初期から陽性となります。
自己抗体を検出することから、トレポネーマ・パリーダムに対する特異性がないことからトレポネーマ・パリーダムに感染し ていなくてもその他の感染症、自己免疫疾患、 妊娠などにおいて生物学的偽陽性反応(BFP:biological false positive )を 呈することがよくあります。
2.TP検査(Treponema pallidum)
TPHA法(Treponema Pallidum Hemagglutination Test)は、トレポネーマ・パリーダムに特異的な抗体を測定する検査方法で、 トレポネーマ・パリーダム株より作成された抗原を用います。
ゼラチン粒子にTP抗原を感作して、血清中に産生されたTP特異抗体による架橋で生じるゼラチン粒子の凝集を判定します。
FTA-abs法(Fluorescent Treponemal Antibodyabsorption)は、検査を実施する前に非病原性トレポネーマ・Reiter 株で 血清中の非特異的な抗体(義陽性反応を引き起こす要素)を吸収した後に病原性のあるトレポネーマ・Nichols 株と反応させ、 間接蛍光抗体法で梅毒特異抗体を検出します。
梅毒を引き起こすトレポネーマ・パリーダムを抗原として利用することから、検査の特異性が高く生物学的偽陽性反応 (BFP:biological false positive )を呈することが非常に少ない。
STS検査に比べて感染後に陽性となる時期が遅れること、治療により体内からトレポネーマ・パリーダムが消失した後も 陽性状態(瘢痕陽性)が続くため、治療効果の 判定には使えません。
長くなりますがもう少しお付き合い下さい。
【梅毒検査の種類】
梅毒検査には、STS検査(Serologic Test for Syphilis)とTP検査(Treponema pallidum)の二種類があります。
不安な行為をして早く感染の判断をした時の検査の受け方を解説してみます。
検査の受け方を間違えば、正しい検査結果をえることは出来ません。
STS検査とTP検査の特性を正しく理解して検査を受ける必要があります。
1.STS検査(Serologic Test for Syphilis)
脂質抗原をプローブとして用いる抗体検査法がSTS法と総称されています。
用いられるプローブはカルジオリピン(cardiolipin)で、これは動物細胞のミトコンドリアに局在するジホスファチジルグリ セロール(diphosphatidylglycerol)です。
このプローブに反応する抗体は、トレポネーマ・パリーダムの感染により感染した体の組織が破壊されるのに伴い自己抗原が 認識されて産生された一種の自己抗体です。
この抗体を検出するために検査反応の安定性と再現性を高める意味でコレステロールとレシチンを混合した抗原がプローブに 使用されています。
自己抗体(レアギン)を検出することから、感染初期から陽性となります。
自己抗体を検出することから、トレポネーマ・パリーダムに対する特異性がないことからトレポネーマ・パリーダムに感染し ていなくてもその他の感染症、自己免疫疾患、 妊娠などにおいて生物学的偽陽性反応(BFP:biological false positive )を 呈することがよくあります。
2.TP検査(Treponema pallidum)
TPHA法(Treponema Pallidum Hemagglutination Test)は、トレポネーマ・パリーダムに特異的な抗体を測定する検査方法で、 トレポネーマ・パリーダム株より作成された抗原を用います。
ゼラチン粒子にTP抗原を感作して、血清中に産生されたTP特異抗体による架橋で生じるゼラチン粒子の凝集を判定します。
FTA-abs法(Fluorescent Treponemal Antibodyabsorption)は、検査を実施する前に非病原性トレポネーマ・Reiter 株で 血清中の非特異的な抗体(義陽性反応を引き起こす要素)を吸収した後に病原性のあるトレポネーマ・Nichols 株と反応させ、 間接蛍光抗体法で梅毒特異抗体を検出します。
梅毒を引き起こすトレポネーマ・パリーダムを抗原として利用することから、検査の特異性が高く生物学的偽陽性反応 (BFP:biological false positive )を呈することが非常に少ない。
STS検査に比べて感染後に陽性となる時期が遅れること、治療により体内からトレポネーマ・パリーダムが消失した後も 陽性状態(瘢痕陽性)が続くため、治療効果の 判定には使えません。
長くなりますがもう少しお付き合い下さい。
タグ:梅毒検査の正しい受け方
2023年08月27日
梅毒について知ろう−4.梅毒の症状−
症状としては、以下のように分類されます。
【第1期梅毒】
梅毒トレポネーマの侵入した場所に大豆くらいの大きさの硬いしこり、"初期硬結"が出来ます。
初期硬結は、梅毒感染の最初の症状ですが痛みもかゆみもありません。
男性では、ペニスの先や包皮の内側に、女性では、大小陰唇や腟の入り口にできます。
また、口唇や手指及び乳首など陰部以外にできることもあり、これを"陰部外下疳"と呼びます。
"陰部外下疳"の発生頻度は3%前後と低いです。
一般的に初期硬結の数は1個がですが、2個以上できることもあります。
この時期の初期硬結は、表面の皮膚が破れて潰瘍化した硬性下疳に変化しやすい状態となっており、 このただれた面には梅毒トレポネーマが多数存在し、触れた人に感染します。
※硬性下疳は痛みがありません、亀頭部や冠状溝に激しい痛みのある潰瘍ができるものは梅毒ではなく軟性下疳という性行為感染症です※
当然性行為やオーラルセックスにより、表面の皮膚が破れて潰瘍化した硬性下疳に口・性器などが接触すればそこから梅毒トレポネーマは意図も簡単に侵入して感染します。
現在では、感染機会から1〜2週後という比較的早い時期に発症するものが増加しています。
やがて、鼠径部のリンパ節が大きく腫れてきますが、痛みは全くありません、これを無痛性横痃(むつうせいおうげん)と呼びます。
いずれの症状も2〜3週間以内に自然に消失してしまいます。
以上の病変は、治療をしなくても数週間以内に自然に治り、第2潜伏期に入りますが、この間に梅毒トレポネーマは血流にのって全身に広がります。
【第2期梅毒】
梅毒に感染して3ケ月から3年以内に体内に侵入した梅毒トレポネーマは、増殖しながら血管やリンパ管を通過して全身に広がり、皮膚や粘膜にいろいろの症状を引き起こし始めます。
そして最初に出現するのは、皮疹と呼ばれる"梅毒性バラ疹"です。
このバラ疹は、丁度爪くらいの大きさで、暗赤色または淡紅色の斑点で、特に上半身の皮膚に多く出現し、 丁度赤いバラの花びらのような発疹が手足の裏から出てきて、全身に広がり、最終的には顔にも広がりますが、このバラ疹は、かゆみも痛みもないのが特徴です。
※手のひらや足の裏まで出ていれば、まず"梅毒性バラ疹"と判断して間違いはありません※
かゆみや痛みの自覚症状もなく、数週で自然消退するため梅毒トレポネーマの感染は見過ごされることも多い訳です。
梅毒性バラ疹は、治療しなくても数ケ月で自然消失します、その為に梅毒は治ったと勘違いしますが、治療を受けない限り絶対に自然に治ることはありません。
バラ疹が消失後、次に出てくる皮疹は"丘疹性梅毒疹"です、"丘疹性梅毒疹"は、梅毒に感染してから、およそ4〜6カ月ごろに出現してきます。
"丘疹性梅毒疹"の大きさは大豆から爪くらいで、皮膚面より盛り上がった硬い皮疹で、左右対称に出現します。
出現当初は赤色をしていますが、日が経つと共に、茶色をおびた赤い隆起となり、上半身の皮膚に多く出現しますが、顔面にも出現します。
この時期、皮膚から盛り上がった"丘疹性梅毒疹"が出たり、膿を持った『梅毒性膿疱』が出たりし、これらどちらかの発疹が3〜6か月の間隔で出現をくり返します。
又、手のひらや足の裏に"丘疹性梅毒疹"が出現しますと、丘疹の表面の角質が厚くなり、乾癬症状によく似ていることから、『梅毒性乾癬』と呼ばれます。
手のひらや足の裏に丘疹の表面の角質が厚くなり、乾癬症状によく似ているものが出来れば、梅毒感染が強く疑われます。
この時期は、当然梅毒血清反応は強陽性となります。
後少しお付き合い下さい
【第1期梅毒】
梅毒トレポネーマの侵入した場所に大豆くらいの大きさの硬いしこり、"初期硬結"が出来ます。
初期硬結は、梅毒感染の最初の症状ですが痛みもかゆみもありません。
男性では、ペニスの先や包皮の内側に、女性では、大小陰唇や腟の入り口にできます。
また、口唇や手指及び乳首など陰部以外にできることもあり、これを"陰部外下疳"と呼びます。
"陰部外下疳"の発生頻度は3%前後と低いです。
一般的に初期硬結の数は1個がですが、2個以上できることもあります。
この時期の初期硬結は、表面の皮膚が破れて潰瘍化した硬性下疳に変化しやすい状態となっており、 このただれた面には梅毒トレポネーマが多数存在し、触れた人に感染します。
※硬性下疳は痛みがありません、亀頭部や冠状溝に激しい痛みのある潰瘍ができるものは梅毒ではなく軟性下疳という性行為感染症です※
当然性行為やオーラルセックスにより、表面の皮膚が破れて潰瘍化した硬性下疳に口・性器などが接触すればそこから梅毒トレポネーマは意図も簡単に侵入して感染します。
現在では、感染機会から1〜2週後という比較的早い時期に発症するものが増加しています。
やがて、鼠径部のリンパ節が大きく腫れてきますが、痛みは全くありません、これを無痛性横痃(むつうせいおうげん)と呼びます。
いずれの症状も2〜3週間以内に自然に消失してしまいます。
以上の病変は、治療をしなくても数週間以内に自然に治り、第2潜伏期に入りますが、この間に梅毒トレポネーマは血流にのって全身に広がります。
【第2期梅毒】
梅毒に感染して3ケ月から3年以内に体内に侵入した梅毒トレポネーマは、増殖しながら血管やリンパ管を通過して全身に広がり、皮膚や粘膜にいろいろの症状を引き起こし始めます。
そして最初に出現するのは、皮疹と呼ばれる"梅毒性バラ疹"です。
このバラ疹は、丁度爪くらいの大きさで、暗赤色または淡紅色の斑点で、特に上半身の皮膚に多く出現し、 丁度赤いバラの花びらのような発疹が手足の裏から出てきて、全身に広がり、最終的には顔にも広がりますが、このバラ疹は、かゆみも痛みもないのが特徴です。
※手のひらや足の裏まで出ていれば、まず"梅毒性バラ疹"と判断して間違いはありません※
かゆみや痛みの自覚症状もなく、数週で自然消退するため梅毒トレポネーマの感染は見過ごされることも多い訳です。
梅毒性バラ疹は、治療しなくても数ケ月で自然消失します、その為に梅毒は治ったと勘違いしますが、治療を受けない限り絶対に自然に治ることはありません。
バラ疹が消失後、次に出てくる皮疹は"丘疹性梅毒疹"です、"丘疹性梅毒疹"は、梅毒に感染してから、およそ4〜6カ月ごろに出現してきます。
"丘疹性梅毒疹"の大きさは大豆から爪くらいで、皮膚面より盛り上がった硬い皮疹で、左右対称に出現します。
出現当初は赤色をしていますが、日が経つと共に、茶色をおびた赤い隆起となり、上半身の皮膚に多く出現しますが、顔面にも出現します。
この時期、皮膚から盛り上がった"丘疹性梅毒疹"が出たり、膿を持った『梅毒性膿疱』が出たりし、これらどちらかの発疹が3〜6か月の間隔で出現をくり返します。
又、手のひらや足の裏に"丘疹性梅毒疹"が出現しますと、丘疹の表面の角質が厚くなり、乾癬症状によく似ていることから、『梅毒性乾癬』と呼ばれます。
手のひらや足の裏に丘疹の表面の角質が厚くなり、乾癬症状によく似ているものが出来れば、梅毒感染が強く疑われます。
この時期は、当然梅毒血清反応は強陽性となります。
後少しお付き合い下さい
2023年08月26日
梅毒について知ろう−3.梅毒トレポネーマはどのようにして感染するの?−
【感染経路】
梅毒の病原体である梅毒トレポネーマは、傷口からの浸出液、精液、膣分泌液、血液などの体液に含まれていることから、粘膜や皮膚が、梅毒の病変部位と直接接触することで感染します。
具体的には、性器と性器、性器と肛門(アナルセックス)、性器と口の接触(オーラルセックス)、濃厚なキス等です。
実際には、多くの感染経路がありますが性器や肛門、口などの、粘膜を介する性的な接触が主な感染経路となっています。
喉に梅毒トレポネーマの感染があれば、唾液にも梅毒トレポネーマが含まれていることから唾液からも感染します。
※汗や涙の中には梅毒トレポネーマは存在しません※
【風呂での感染はあるのか】
入浴時の感染リスクとしては、病変と粘膜が接触するようなことがなければ感染しないと考えてよいでしょう。
可能性があるとすれば、肛門周囲に病変がある人が座った風呂椅子にすぐに座って肛門などの粘膜が接触することぐらいですが、座る前に洗い流せばこの確率は低くなりますし、浴槽につかることで感染するリスクとなると限りなくゼロに近いでしょう。
【梅毒トレポネーマは日常生活でも感染するのか】
血液や精液、膣分泌物に含まれている病原体を含んだ体液が、性行為時に性器や肛門、口などの粘膜や傷口などに直接触れると感染の可能性はありますが、空気感染はもちろん、日常生活の中で感染する可能性は限りなくゼロに近いといえます。
後少しお付き合い下さい
梅毒の病原体である梅毒トレポネーマは、傷口からの浸出液、精液、膣分泌液、血液などの体液に含まれていることから、粘膜や皮膚が、梅毒の病変部位と直接接触することで感染します。
具体的には、性器と性器、性器と肛門(アナルセックス)、性器と口の接触(オーラルセックス)、濃厚なキス等です。
実際には、多くの感染経路がありますが性器や肛門、口などの、粘膜を介する性的な接触が主な感染経路となっています。
喉に梅毒トレポネーマの感染があれば、唾液にも梅毒トレポネーマが含まれていることから唾液からも感染します。
※汗や涙の中には梅毒トレポネーマは存在しません※
【風呂での感染はあるのか】
入浴時の感染リスクとしては、病変と粘膜が接触するようなことがなければ感染しないと考えてよいでしょう。
可能性があるとすれば、肛門周囲に病変がある人が座った風呂椅子にすぐに座って肛門などの粘膜が接触することぐらいですが、座る前に洗い流せばこの確率は低くなりますし、浴槽につかることで感染するリスクとなると限りなくゼロに近いでしょう。
【梅毒トレポネーマは日常生活でも感染するのか】
血液や精液、膣分泌物に含まれている病原体を含んだ体液が、性行為時に性器や肛門、口などの粘膜や傷口などに直接触れると感染の可能性はありますが、空気感染はもちろん、日常生活の中で感染する可能性は限りなくゼロに近いといえます。
後少しお付き合い下さい
2023年08月25日
梅毒について知ろう−1.日本における梅毒の現状−
1と2の公開が逆となりました、お詫び申し上げます。
梅毒について詳しく解説していきますので、これを参考に正しい予防に心がけてください。
最初に世界の現状から解説しますと、
世界の梅毒流行は、2000年代以降急速に拡大していて、世界保健機関(WHO)によると、2021年には、世界で約1,200万人の新規梅毒患者が発生したと推定されています。
これは、2010年の約600万人から約2倍に増加したことになります。
特に、欧米諸国、オーストラリア、ニュージーランド、南アフリカなどの先進国では、梅毒の患者数が増加していますし中国、インド、ブラジルなどの新興国でも、梅毒の流行が拡大しています。
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梅毒について詳しく解説していきますので、これを参考に正しい予防に心がけてください。
最初に世界の現状から解説しますと、
世界の梅毒流行は、2000年代以降急速に拡大していて、世界保健機関(WHO)によると、2021年には、世界で約1,200万人の新規梅毒患者が発生したと推定されています。
これは、2010年の約600万人から約2倍に増加したことになります。
特に、欧米諸国、オーストラリア、ニュージーランド、南アフリカなどの先進国では、梅毒の患者数が増加していますし中国、インド、ブラジルなどの新興国でも、梅毒の流行が拡大しています。
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