2013年12月21日
354. 東出昌大 大阪弁修業・将棋・司馬遼太郎 「あさイチ」
1988年、埼玉生まれの25歳。
16歳でモデルデビューし、パリコレにも3度出演。映画デビューは昨年の「桐島、部活やめるってよ」。初演技で日本アカデミー賞新人賞を受賞。
朝ドラデビューは「あまちゃん」。若き日の駅長・大吉を演じました。(第72話)
現在はNHKの朝のドラマ「ごちそうさん」で、杏さん演ずるヒロインの夫、西門悠太郎を演じています。
「それにしても大きいですね」と有働さん。
「189pです」
「め以子役の杏さんが?」
「174p…」
「だから画面上はふつうに見えますけど、ものすごいことになってるんですね」と有働さん。
NHKの朝ドラは毎日、そして長期間放送されるので、さぞかし大変だと思うのですが。
「本当にありがたいと思うことは、こんなに撮影の分量も多く、時間も長くて、『もっと芝居上手くなりたい』とか、そういうストレスはあるんですけど、人間関係のストレスが一切ないので、本当にいい職場で仕事させてもらってると、感謝しています」
なんという好青年!とオヤジは思ってしまいました。杏さんとはモデル出身同士ですが、お芝居の話が中心で、そっちの話題にはならないとか。
大阪弁修業
NHKの朝ドラには方言指導の方がいるのですが、それ以外にも、東出さんは大阪弁修業をしたそうです。
その1 「天満天神 繁昌亭」で働く。
「繁昌亭」は「ごちそうさん」の舞台にもなっている商店街にある、落語小屋です。
東出さんは携帯の音楽プレイヤーに落語を入れて聴くほどの落語ファンだそうですが、大阪弁の修業のために、ここで切符のもぎり等の仕事をしたのだとか。
「本当に好青年でしたね」と劇場関係者。
その2 「繁昌亭」近くの喫茶店でアルバイト
すぐそばの「ケルン」という喫茶店で、ウェイターから皿洗いまでこなしたそうです。お客さんの会話から生の大阪弁に触れようということでしょう。
「大阪弁のアクセントをよく質問された」とマスター。朝ドラには「ドキドキしました、初めて息子が学芸会に出ているみたいな…」
今でもマスターとは付き合いがあるという東出さん。
ハマっているもの
東出さんがハマっていて、撮影の空き時間にだれかれとなく取り組んでいるのが「将棋」。
「きっかけは?」
「マンガです…最近読んだ…」「やってるうちに皆だんだん強くなってきて…ワイワイやってます」
共演者の話では、負けず嫌いで、自分が勝つまでやめないとか…。
モデルデビュー、そして役者に…
高校時代、お兄さんが読んでいたファッション誌にモデル募集の広告があったそうです。
「受けてみれば?」という家族の勧めで受けてみることに…。見事デビューを果たしました。
「モデルさんになりたいというより、みんなの勧めもあって、なんとなく来てしまったという感じなんですか?」と井ノ原さん。
「今も何となくですね…。わりとその現場・現場で面白いほうに行ったり…小さな決断の積み重ねですね」と東出さん。
「面白いほう」に行ったのですね、「ラクなほう」ではなく…。
「子どものころの夢は?」
60代で亡くなったお父さんは剣道の師範をしていたそうです。その関係からか、東出さんは剣道以外のスポーツを禁じられていたのだとか。
「小1のころから剣道の道場に通っていて、何となく『警察官になるんだ』と思っていました」
剣道が特に好きというわけではなかったそうですが、今に至るまで続けており、大事なこと…「礼節」等は剣道から学んだという東出さん。
「私の父も剣道の師範だったんです」と共通点を強調する有働さん。(笑)
歴史小説が大好き
東出さんは歴史小説が大好きで、特に司馬遼太郎のものは「ほとんど読破」したとか。
きっかけはお父さんの書棚。
「父の思っていることを知りたくて…」
最初に読んだのが「峠」で、これでハマったそうです。その後はお父さんに相談しながら読んだそうです。
「父はぼくが中学のときに余命1年といわれて」「実際には4年生きてくれた…」
司馬遼太郎が父と息子の会話をつないでくれたのですね。
大阪で仕事が決まった東出さん、さっそく「司馬遼太郎 記念館」に行ったとか。
「すごく楽しかったですね…」
そこで感銘を受けたのが、小6の教科書に載せるために書かれた「21世紀に生きる君たちへ」。
司馬さんが大変なエネルギーを注いで書いたものだそうで「これは本当に若い人たちが読むべき本ですね…」と東出さん。
「なんで生きているのか、どう生きるべきかは考える…」という東出さん、本当に人生に真摯に向き合っていて、芯の一本通った好青年だと感じました。
厳しくも愛情豊かだったお父さんの様々な思いがこの人の中に継承されているような気がします。
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