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2019年04月25日
Green Funding Coin(グリーンファンディングコイン)の紹介:ビジネスモデルと将来の展望
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Green Funding Coinの紹介
今回はいつものソーシャルレンディングとは少し異なる事業の紹介です。
ソーシャルレンディングは別名を「融資型(貸付型)クラウドファンディング」と言い、広義においては不
特定多数から資金を集めて運用を行うクラウドファンディングの一形態なのはご存知の通り。
このクラウドファンディングは近年かなりの盛り上がりを見せており、話題を扱うブロガーとしても、また
投資家としても喜ばしい限りです。
・クラウドファンディング市場は127.5%増の1700億円 (MONEYzine)
今回紹介するのは、このクラウドファンディング(CF)にESG投資(環境、社会、企業統治に配慮している
企業を選別して行う投資のこと)を組み合わせたもの。
さらにCFと同じくフィンテックの果実の一つである「ブロックチェーン技術(要は暗号資産)」も組み合わ
されています。
事業者の名前は「Green Funding Platfroms Co., Ltd」(GFP社)。
ESG投資特化型クラウドファンディングサービスです。
また、GFP社の基軸コイン「Green Funding Coin」(GFC)は、5月末頃に取引所上場を予定しています。
ESG投資と現状の課題
ESG投資は日本ではそれほどメジャーではありませんが、海外では大きな広がりを見せています。
現在、世界の投資の1/4はESG投資というデータもあるようです。
(大和証券のデータもありました。細部は異なりますが大筋は同じです)
・世界の投資家が重視し始めている、ESG投資! (大和証券)
ただその一方で、ESG投資をしようとしても中抜きが多いのもまた事実。
これを解決するためにブロックチェーン技術を用い、投資後の資金の使われ方を透明化するというのがGFP
社の目指すプラットフォームとのことです。
個人的に、投資対象としてだけの暗号資産には否定的ですが、暗号資産の元となったブロックチェーン技術
は世界のあり方を変える可能性があると思っています。
それ自体が投資対象なのではなく、実際の投資に使える暗号資産ということであれば、ブロックチェーンの
本来の使われ方をしていると言えるのではないでしょうか。
GFP社のビジネスモデルとマイルストーン
GFP社のビジネスモデルはシンプルです。
募集する案件(ESG投資案件)とユーザを増やすことで多くの預かり資産を扱い、その中から手数料の収益
を得るというもの。
このあたりは暗号資産ではなく、クラウドファンディングのプラットフォーム的モデルです。
案件はまだ募集されていませんが、例えば「廃プラ由来の発電事業」というものが進行中とのことです。
また、通常の仮想通貨と比べ、価格が乱高下しにくい仕組みも作られているとのことです。
具体的には、以下の3つの仕組みとなります。
@上場前における価格を据え置き(価格変動無し)
A調達資金の一部をプールして、上場時に買い支えを実施
B事業収益の一部を使用して定常的に買い支えを実施
上記のようなGFP上でのトークン経済圏を構築することにより、暗号資産であるコインも、またGFP者の株
価についても値上がりが期待されています。
通常の暗号資産(俗に、仮想通貨と言われるもの)であれば既存通貨との間の交換価値しかなかったものを
現実の投資に使えるようにした、というのは一つの大きな動きではないでしょうか。
所感と疑問
以上がGFP社に関する紹介となります。
繰り返しになりますが、私は自分自身のみが投資対象となる暗号資産には否定的な見方をしています。
現実の通貨で担保しなければ価値を保てないのであれば、それは代替品にはならないと考えるからです。
ただし、ブロックチェーン技術による資金の追跡調査と分別管理は、投資においてたびたび問題となる「不
透明な資金の流れ」に対する解答の一つとなるでしょう。
そういった意味でリスクは未知数ですが、GFP社のモデルは興味深いと思っています。
最後に一つ。
私もこういう説明を受けたのですが、その時に思いついた疑問をGFP社にぶつけてみました。
「そもそも、GFCコインを既存通貨とリンクさせたらいいのでは?」という疑問です。
これについてのGFP社の回答や、その他の質問事項については、記事の後編で紹介したいと思います。
後編記事はこちらです。
現在、GFP社ではGFCコインの新規申し込みを行っています。
早期申し込みのボーナスは+10%。リスクは読み切れないところもありますが興味深い投資だと思いますの
で、私も検討中です。
・GFCコイン 申し込みフォーム
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posted by SALLOW at 17:00
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働き方に関する雑記:我々は「絶滅危惧種」なのか?
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会社は合理性を憎んでいる?
今回は雑記です。
マネーポストになかなか興味深い記事がありました。
橘玲氏の最新刊「働き方2.0vs4.0 不条理な会社人生から自由になれる」に関する記事です。
・世界では「絶滅危惧種」、日本のサラリーマンの特殊性とは (マネーポスト)
橘氏が「日本の生産性が低いのは、日本人が合理性を憎んでいるから」とツイートしたところ、大きな反響
を呼んだとのこと。
職場の不合理な状況、「これではよくない」と思っていても、それを変えることができないという苦しみが
ツイートへのコメントという形で洗われたのではないか、と語られていました。
例えば会社の経営陣に「合理性は嫌いですか?」と問えば、NOという答えは返ってこないでしょう。
しかし、にも関わらず無駄な会議や手続きが多い現状を変えようとしないのであれば、口では何と言っても
行動で合理性を嫌っているのは明らかです。
(実際、私のいる会社でもそういった空気はあります)
ですから、橘氏の発言は多くの点で正しいと思います。
ただそもそもを言ってしまえば、合理性は手段であって目的ではないはずです。
合理性そのものに善悪はありません。
そういう私自身はどうかと言えば、合理的であるべき場合とそうでない場合がある、と考えます。
自分自身の思考はなるべく合理的であるように努めてはいますが、行動は合理的でない場合があります。
大事なのはどういった選択肢を選んだとしても、そのメリットとデメリットを正しく認識し、それを自分の
責任として呑み込む姿勢だと思っています。
働き方のバージョン
橘氏は前述の書籍の中で、働き方を以下のように定義されています。
・働き方「1.0」=年功序列・終身雇用の日本的雇用慣行
・働き方「2.0」=成果主義に基づいたグローバルスタンダード
・働き方「3.0」=プロジェクト単位でスペシャリストが離合集散するシリコンバレー型
・働き方「4.0」=フリーエージェント(ギグエコノミー)※組織に所属しない働き方
・働き方「5.0」=機械がすべての仕事を行なうユートピア/ディストピア
そして、日本が進めようとしているのは1.0から2.0へのバージョンアップ。
しかし世界はすでに3.0から4.0へのバージョンアップを目指しており、例え2.0へのバージョンアップができ
たとしても、世界にはまったく追いつけないとのこと。
そして、1.0の世界に長く押し込められた機能不全が日本人から生産性と労働における悲劇を生んでいる、と
コメントされています。
ここでも、常に世界を追うのが正しいのか? という議論は必要でしょう。
ただ、少なくとも世界と勝負するグローバル企業であるならば、ビジネスのやり方や働き方についても世界
の潮流に合わせなければ戦いに勝つことは覚束ないと思います。
(逆に言えば、日本国内だけを相手にするのなら、働き方を変える必要は薄れると思います)
経営層の視点で考えれば、ここで問題になるのは日本の解雇規制。
年功序列・終身雇用が崩壊したとは言え、解雇規制がきつい日本においては、働き方をバージョン3.0以上に
上げることは難しいと思います。
その事は最近、経団連会長も言っていましたね。もっともこちらは解雇規制を弱めるための布石としての発
言であり、働き方のバージョンを上げようとしているかどうかは疑問ですが。
・経団連会長“終身雇用を続けるのは難しい”
(Yahooニュース、動画+音声があります)
働き方の問題と、ブラック企業の問題の類似点
こういった考え方は、良く言われるブラック企業問題にも関連しています。
法律に違反する企業を擁護することはありませんが、もしも実際法律に違反している企業が一斉に労基から
取り締まりを受けたらどうなるかと想像すると、その向こうにあるのはバラ色の未来ではないと思います。
本当にそんなことになれば、労働者の大多数が働く中小零細企業の多くが潰れると推測されます。
結果、失業率は上がり大企業にも影響は出て、経済全体どころか治安問題にまで発展しかねません。
だからこそ法律では決まっていても、運用(取り締まり)で手加減をしているのでしょう。
その状況を良いとは言いませんが、何事にも建前と本音は必要ということであり、違法と合法は二元論で決
まるものではない、と私は考えています。
(「当社は労働基準法を採用していない」と言い切るような会社まで延命しろというわけではありません)
結局のところ、ブラック企業の問題は徐々に解消はしても、一気に解決する手段はありません。
ブラックが潰れてもすぐにホワイトな会社がその後釜に座るというわけではないからです。いずれ時間が解
決するかもしれませんが、それまでは失業者が溢れ供給が止まるだけでしょう。
同様に働き方の問題もすぐに解決はしないでしょうし、もし解決することがあったとしたらその時は解雇規
制が大幅に緩和されることとセットになると思います。
その時に、「私は実力が十分にある」と胸を張れる人はどれだけいるでしょうか?
少なくとも私は、そこまでの自信は持ち合わせていません。
結局のところ、いくら現状が停滞していたとしても、そこから何かを変えようとすれば痛みが伴うもの。
そしてその痛みはたいていの場合、経営層ではなく労働者側に降りかかることになると思われます。
(回り回って経営層も痛みを受けることにはなるかもしれませんが)
だからこそ、労働者側には自衛と準備が必要なのだと考えています。
労働者としての考え方
日本のサラリーマンは「絶滅危惧種」だ、という記事から始まったこの雑記ですが、私は絶滅危惧種が悪い
とは思っていません。それはむしろ多様性の一種です。
ただ日本における従来の働き方はグローバルで勝負するのに不利だ、というだけの話です。それを自覚し、
変えるのは会社組織の課題であり、労働者個人に帰属する課題ではありません。
また別に、誰も彼もが勝負しなければならないというものではないでしょう。
私だったら、確実に勝てる時か、もしくはイカサマができる時以外は勝負をしません。「戦わない」という
のも選択肢の一つだからです。
ただそうは言っても、勝てないまでも生き延びることは必要です。
会社勤めの労働者としての最適解は、周りを巻き込んで努力を重ね、職場の労働環境をバージョン1.0から
上げることではありません。
周りの環境ではなく自分自身のバージョンとレベルを上げて、いつでもバージョン3.0や4.0の働き方をでき
るようにしておき、その上で会社に所属してバージョン1.0のメリットのみを享受することだと思います。
少なくとも私はそう考え、そう行動するようにしています。
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posted by SALLOW at 10:00
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