2018年07月06日
【速報・処分勧告決定】maneoマーケットに行政処分勧告
広告
SESCのサイトに勧告が掲載されました
証券取引等監視委員会(SESC)のWebサイトに、maneoに対する勧告が掲載されました。
これで、maneoに対する行政処分はほぼ確定です。
・maneoマーケット株式会社に対する検査結果に基づく勧告について
内容
では、内容を見ていきます。
(1)ファンドの取得勧誘に関し、虚偽の表示をした行為
maneoマーケット(以下、「当社」)は、グリーンインフラレンディング社(以下、「GIL 社」)を営業者とするファンドの取得勧誘において、ファンド毎に特定された太陽光発電所やバイオマス発電所等の再生可能エネルギー事業の開発資金等にファンド資金を支出する旨を表示しており、GIL社は調達した資金を主にGIL社の親会社である甲社の関係会社を経由して甲社に貸し付け、甲社が各種事業等に投融資を行っている。
しかし、甲社においては、ファンドから貸し付けられた資金及び自己の固有の事業に係る資金について、区分管理することなく、ほぼ全ての資金を1つの口座で入出金している状態となっている。
今回検査において、甲社が、入金されたファンド資金をウェブサイト上で表示した出資対象事業に支出しているか検証したところ、出資対象事業と異なる事業等へ支出している事例が多数認められた。
当社は、この間において取得勧誘を行ったファンドのウェブサイト上の資金使途の表示と実際の資金使途が同一となっているかについて確認せず、事実と異なる表示のまま取得勧誘を継続している。この結果、当社は、ファンドの取得勧誘に関して、虚偽の表示を行っているものと認められる。
だいたい予想通りでした。
ここで言う「甲社」というのはJCサービスか、JC証券か。ちょっと微妙なところですが、事業に対して
投融資を行っているという言葉からすれば、JCサービスでしょう。
で、JCサービスでは各事業ごとに資金の区分管理をしていなかった、とのこと。
このあたり、問題の初期に「JCサービス社長の口座に直接資金が入った跡がある」という情報が流れた
事からも、だいたい予想はできていたことだと思います。
ところが、GIL社やJCサービスは金融商品の取扱事業者ではないので、SESCの権限は及びません。
従って、maneoマーケットが確認を怠っていた事を理由にしているわけです。
結果として、maneoマーケットは「ファンドの取得勧誘に関して、虚偽の表示を行っている」という理由で
行政処分を勧告されることになりました。
資金の区分管理はお金を取り扱う事業者として当然のことで、金融庁が非常に厳しく調査するところでも
あります。これが出来ていなかったという事がメインの理由です。
まあ、maneoマーケットは金商二種を持っているというだけではなく、ローンファンドの募集に際して
手数料まで取っているわけですから、責任を逃れる事はできないでしょう。
どちらの責任が重いかと言われれば、無論JCサービスの方が重いわけですが。
(2)当社の管理上の問題点
上記(1)の状況が看過されてきた原因は、当社においては、法令上、虚偽表示等の禁止行為が規定されているにもかかわらず、ファンド資金の使途等の確認を甲社の関係会社に一任し、甲社における資金管理の実態や資金の使途を把握できる管理態勢を構築していないことによるものと認められる。
これは、簡潔に今回の問題の核を捉えた内容だと思います。
maneoマーケットは金商二種の登録をもってローンファンドを募集し、その説明に対して責任を負う立場で
ありながら、JCサービスにおける使途確認を他の会社に丸投げしていた、という内容です。
maneoマーケットのプラットフォームを他社に売り、その使用代金を取ることで副収入を得ようとしたのが
裏目に出た、という事なのでしょう。
何かあれば大家であるmaneoマーケットに責任が及ぶ事を理解していなかったわけはないので、やはり
管理体制、対リスク体制が甘かったということだと思います。
所感
通常であれば、この勧告を受けて1週間程度で金融庁からの処分が下されます。
処分があるのはほぼ100%間違いありません。
問題はそれが改善命令で止まるのか、それとも営業停止にまで及ぶか、ということでしょう。
(SESCのページで金商法52条ではなく51条を引用しているので、改善命令で済む事を期待したいですが)
maneoマーケットが止まるということは、maneoファミリーの資金集めができなくなるということです。
maneoファミリーは資金供給の停止を受けて、独力で資金を供給できるのか。もしファミリーの中に自転車
操業をしているところがあれば、返済遅延が起きてくるでしょう。
期せずして、maneoファミリーにはストレステストが課される事になったわけです。
さて、今後maneoマーケットがどのように動くか、処分の内容とともに注目していこうと思います。
(あと、いくらmaneoとmaneoマーケットは別会社とは言え、そろそろmaneoでの案件募集は自粛した
方がいいのではないかと思いますが・・・)
ランキングに参加しています。
リンク先には同じ話題を取り扱うブログが沢山あります。こちらもいかがでしょうか。
posted by SALLOW at 16:15
| Comment(4)
| TrackBack(0)
| 投資の話題
この記事へのトラックバックURL
https://fanblogs.jp/tb/7863909
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
この記事へのトラックバック
まだ案件募集をしていますしね。
1週間後(来週の金曜日?)には確実に行政処分が来るでしょうし、勧告が出た時点で本来であれば手じまいをすべきだと思います。
そうでないと、「最後の荒稼ぎ」にも見えてしまい、心証は良くないです。
最終的にIPOまで目論んでいるのであれば、そのあたりはもう上場会社の心構えで、大人の対応が求められると思います。
inadak 様
まあ、今回の件はおそらく業務改善命令になりそうですし、確かに大コケはしましたが骨折するほどのダメージではないと思います。
むしろ、最近maneoの調子が良すぎた(maneoファミリーを無軌道に増やしすぎたのは明らかに慢心が見て取れる)ことから、ちょうど良く横っ面をハリセンで殴られたようなものではないでしょうか。
これを受けて初心を取り戻し、きちんと内部統制を行っていく端緒となれば、それでいいと思います。
TLについても、微妙な感じですね。
最近では今度は防衛省の天下りを受け入れていました。
そういう人事は重要なのですが、あまりやりすぎて衆目に触れると、それはそれで非難の的になりかねません。そうなったとき官僚は即逃げ出しますし、そうなれば末路は明らかです。
なので、何事もほとほどが良いと思います。maneoも多少は受け入れて欲しいものです。
当行政処分は、
例の天下りレンディングに対する援護射撃にもなりますね。
官にとっては良いことずくめですね。天下り先の拡大にも繋がりますね。
官僚は美味しい商売ですね。
親がこければ子供は路頭に迷う。
親子の縁を切っても時すでに遅し。
全くの想定外でした。
今後どうなることやら ?
やっぱり例の天下りレンデングしか信用できないのですかね ?
あそこを処分するのは事実上不可能ですからね。
今後、マネオは反省して天下りを受け入れるかもですね ?
うまくやってほしいものです。
またマネオもそろそろ募集を停止すべきかと。
金融庁ににらまれたら元も子もないですしね