2017年08月16日
「夢の早期リタイア 果たして充実感はあるのか 」という記事を読みました
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アーリーリタイアについては意見を異にします
NIKKEI STYLEのコラムを読んでの感想です。
・夢の早期リタイア 果たして充実感はあるのか
前回の記事と同じ、経済コラムニストの大江英樹氏が執筆されたコラムです。
大江氏はオフィス・リベルタスの設立者で、元は野村證券で投資教育に携わってきた方とのことです。
・前回の記事 → 「老後資金 「お金を働かせる」前に「自分で働く」 」という記事を読んで
前回の記事はかなり共感できる内容だったのですが、今回についてはアーリーリタイアを素材として
取り上げているため、私の考えとは少し異なったものとなっています。
同意する点、同意できない点について、記事として取り上げていこうと思います。
なお、あくまでも「アーリーリタイア志望者」である私の目線からの意見ですので、ブログを読んでいる
読者の方の意見とは異なるものかもしれません。その点はご了承下さい。
歴史的に見て、労働は当たり前なのか?
では、記事を引用させてもらいます。
会社勤めをしている人の中には定年を待たずにできるだけ早期にリタイアしたいと考える人が多くいます。私の知り合いの会社員も「投資で十分な資産をつくり、早期に仕事から引退したい」と思っているようです。
とはいえ、現実には投資で失敗したりして、うまくいく人はなかなかいないと思います。それより何より、早期リタイアは本当に幸せなのでしょうか?
早期リタイアが幸せかどうかは、今の仕事についてどのように感じているかが大きく影響するでしょう。
今の仕事を苦痛と考えているのであれば、早期リタイアは幸せに思えるでしょうし、今の仕事を楽しんで
いるのであれば、早期リタイアの魅力は褪せて見えることでしょう。
ただ、人が一生の大半を労働に費やすのは、歴史的に考えれば決して当たり前ではない、ということは
正しく認識しておくべきことだと思います。
日本においても江戸時代は日雇いなどのいい加減な労働状態にある者が多く、それが明治時代以降になって
国の富国強兵策のために大量の労働力を必要としたのに合わせ、今のような定時の考え方ができました。
さらに現在においては、36協定により(もしくはそれ以下のブラックな理由により)定時の考え方も
現実的には無視された労働状況にあるわけです。
私見ではありますが労働は美徳ではなく、ただの交換作業に他なりません。
それは自分の自由な時間を、流動性の高い通貨に交換する行為です。
その行為に意義を感じるのは個人の自由ですが、他人に押しつけた時点で害悪となり得ます。
(逆に言えば、個人が納得している以上、現在の労働状況を一概に悪と決めつける事もできませんが)
会社員と自営業の違い
一方で、元記事のこの部分は納得できます。
意に反することが続くと、当然ながらストレスが重くのしかかります。でも、その代償として給料をもらい、収入は安定しています。会社員とはそういうものなのです。だからお金をたくさん稼いでためて、早く引退したいという気持ちは痛いほどわかります。いわば仕事は苦行だからです。
一方、自営業やフリーランスの人たちは、元気なうちは働き続けたいという人がほとんどです。経済的な理由はあるにせよ、それほど悲壮感はありません。私も現在はフリーランスで働いていますから気持ちは理解できます。仕事が必ずしも苦行というわけではないからです。
私の職歴はほとんどが会社員ですので、あまり偉そうな事も言えないのですが、アーリーリタイアを志し
自営業として働くための準備を進めるにあたり、確かに働き方が全然違うと思いました。
自営業やフリーランスとしての働き方は、長年(?)会社員をやっている私にはとても新鮮に思えます。
会社員で財産を築き、早めに退職してフリーランスなどでのんびり暮らすというのは、今後ライフスタイルの
一つとして市民権を得る事ができるかもしれません。
まだまだバブルの頃から続く価値観の払拭をするところまではいきませんが、企業が正社員の解雇規制を
緩めようとすればするほど、企業への帰属意識も希薄化し、上記のようなライフスタイルが進むのでは
ないかと思っています。
やっぱり、仕事の考え方は違います
記事の最後の部分からの引用です。
仕事とは人のために何かをしてあげることだと私は考えています。報酬は、いわば感謝のしるしとしてもらえるものでしょう。何歳になっても人の役に立つことを仕事として続けていくことは素晴らしいことです。現役時代のようにバリバリ働いて稼ぐ必要はありませんが、自分の体力と時間に応じて、社会とかかわる道もあるのです。
やはり視座の違い、立場の違いというものもあり、この部分について考えが交わる事はなさそうです。
繰り返しになる個人的な意見ですが、仕事はただの交換作業です。
報酬はただの交換品です。
そこに感謝や意義、素晴らしさ、利他を思い描くのは構いませんが、それを主張されるということならば
このような反論もまた、同等の主張として受け入れられるべきでしょう。
私の思う「アーリーリタイア」とは、決して労働をゼロにすることではありません。
やりたい時に、やりたいだけ、やりたい事を、やりたいようにやればいいのです。
それが結果として人のためになるのなら、さらに良い事でしょう。
仕事と娯楽と趣味の境目がなくなった時が、私の思う「リタイア後の労働行為」です。
それでは経済発展が望めないという意見の方もいるとは思いますが、私はこれ以上の経済発展については
諸手を挙げて賛同しているわけでもありません。
優秀な人や努力の人ではなく、凡庸な能力しか持たず、凡庸な努力しかできない善良な人間が
豊かで幸せになるのが、経済発展の本義だと思うからです。
それができない歪んだ発展であれば、むしろ発展しない方がマシだと思うのですが、いかがでしょうか?
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posted by SALLOW at 10:50
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