ソーシャルレンディング投資記録（旧ブログ）

　オーナーズブックの話題です。

　ソーシャルレンディングにおける匿名化問題について、金融庁が「解除してもよい」という見解を示してか
　ら2ヶ月あまり経ちました。
　その間いくつかの事業者が実名化案件の募集を開始したのですが、今回オーナーズブックもここに加わると
　のこと。良い流れとして全力で歓迎いたします。

■『OwnersBook』の貸付型案件にかかる情報開示方針
当社は、『OwnersBook』の貸付型案件に関し、下記の準備が整い次第、第二種金融商品取引業協会が策定したルールに則り、運営を行います。

〇新規案件
【これまでも開示していた内容】
・貸付条件（貸付金額、金利、貸付予定日、貸付期間）
・回収可能性に影響を与える情報（担保不動産の大まかな所在地・評価額・物件概要）
【今後新たに開示する情報】
・借入人の財務状況又は財務情報の概要
・借入人に債務超過、返済猶予を受けている等の事実があるか否か
【今後新しく借入人に開示を促す内容】
・担保不動産の物件名、所在地
・法人名

〇過去案件
・過去に投資実行済みの案件につきましては、新たな開示は行いません。

　赤字の部分が、今回の措置により開示（あるいは開示要請）される部分になります。
　貸付先の法人名や担保不動産の所在が「開示を促す」にとどまっているところは残念ですが、このあたりは
　オーナーズブックの運用に期待したいと思います。

　また、これまでの案件については新たな開示は行わないとしていますが、これは当然でしょう。
　法律しかり、どんなルールでも遡及適用はタブーです。


　　


　ちなみに、金融庁の新しい解釈の要点は以下の3つです。
　この3条件をクリアした場合に限り、匿名化を解除しても良いということになりました。

　　・借り手が法人であり、
　　・匿名組合契約による案件のスキームであり、
　　・投資者と借り手の接触を禁止する措置がとられている場合。

　我々投資家として、特に注意しなければいけないのは3番目でしょう。
　投資家は借り手に直接・間接を問わず、接触をすることはできません。訪問するのはもちろん、電話やメー
　ルによるコンタクトもこの「接触」に含まれると考えるべきです。

　投資家と借り手が接触することは、投資家が直に借り手に資金を供給していると見なされます。
　となると投資家は貸金業と見なされ、貸金業の登録をしていなければ貸金業法違反となります。
　ちなみにこの場合の罰則は、無登録営業が適用されれば懲役10年以下 and/or 3,000万円以下の罰金と極めて
　重くなりますので、十分に気を付けましょう。


　また同時に、借り手側が投資家に接触する行為も禁じられています。
　実際どんなシチュエーションなら借り手から接触してくるのかはちょっと分かりませんが、もし万が一そう
　いう場合があれば、速やかにソーシャルレンディングの事業者に報告すべきでしょう。


　メールでのお知らせには、最後にロードスターキャピタルの想いが書かれていました。

■ロードスターキャピタルの想い
ソーシャルレンディングは、お金を投資したい方と資金を必要とされる方を結びつけるサービスです。
この度、新ルールで投資判断に必要な情報を出すことが可能になったことは、ソーシャルレンディングサービスがより適正な競争環境に置かれ、各運営会社がそれぞれの強みを活かしながら切磋琢磨し正しく発展していく上で大変大きな一歩となると考えています。

当社には、不動産投資・IT・金融・管理部門の各方面でキャリアを積んだプロフェッショナルが多数在籍しています。当社は、投資家の皆様が冷静な投資判断を行うに足る情報を提供していくこと、そしてリスクとリターンが見合い投資家の皆様の長期的な資産形成に資する商品開発を進めることを通して、業界の健全な発展に寄与する所存です。

引き続き、OwnersBookをよろしくお願いいたします。

　実名化によってリスクが小さくなるわけではありませんが、リスクが明確化するのは確か。
　少なくとも最近あった、匿名化を隠れ蓑にした悪意のある事件は起こせなくなります。

　実名化を行うことで、融資先が一時的に少なくなる可能性はあると思います。
　ですが業界が健全に発展していくには、それは必要な一歩でしょう。
　今後も色々な問題は起きるでしょうが、得があれば損もあるのは投資の常。リスクを考え、分散をしながら
　投資を続けていきたいと思います。

　オーナーズブックへの現在の投資額は約1,000万円、遅延・デフォルトはこれまでゼロ。
　実名化の度合いや開示された情報にもよりますが、今回のお知らせで更なる増額も考えています。


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