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2016年08月22日
お菓子と娘(鮫島由美子)& エクレア
「エクレアあるよ〜!」の甘い罠
私が小学五年生の時、班ごとに自由研究のテーマを決めて発表する、という宿題が出ました。
「宿題」ですので、放課後は自分の班の誰かのお家に集まってやらなくてはいけません。
たしか、猶予は一週間もなかったと思います。
私の班は私以外み〜んな男子でした。集まるのは班長さんだった男の子の家です。
ところが、私たちの世代はまだ男子と女子が普通に話すという文化?ではなかったので、私は全然気がすすみませんでした。
すると彼は「うちに来たら、タカラブネのエクレアが食べられるよ!」と言ったのです。
エクレア?!
その一言で気持ちは決まりました。
私は、研究テーマの話し合い中も頭の中はエクレア、エクレア・・・で、心ここにあらず・・・。
しかし、待てど暮らせどエクレアは出てきません。
話し合い中、ほとんど「貝」のように沈黙を守っていた私の口からついに出た一言。それは・・・
「ねえねえ、エクレアはっ?」
するとその彼は悪びれもせず、こう言い放ちました。
「エクレア? あるよ。でも、うちにはまだない。タカラブネに買いに行けばある。でも、お金がない。欲しければ自分で買いに行ったら?」
他の男子は「買いに行ったらあるんや?おもろいな〜、それ!」
とゲラゲラ笑ってます。
でも食いしん坊な私は、そんなふうには受け流せません。
うそをついた男子に、腹が立って腹が立って・・・。
これぞ「食べ物の恨みはコワイ」です!(笑)
でも、それは結局、自由研究をやる気がない私を釣るための、彼なりの策略だったわけですね。やられたーっ!
今でもエクレアを見ると、その時の悔しくて切なかった気分をちょっぴり思い出します・・・。
お菓子と娘
作詞 西條八十
作曲 橋本国彦
この曲は1928年に作曲された歌曲です。この曲はこんな楽しい歌詞で始まります。
お菓子の好きな 巴里娘
ふたりそろえば いそいそと
角の菓子屋へ ボンジュール
選る間もおそし エクレール
腰もかけずに むしゃむしゃと
食べて口ふく 巴里娘
作詞をした西條八十は、フランスのソルボンヌ大学に留学経験があります。
フランス生活で彼は、エクレアを買って楽しそうに食べ歩きをしているパリジェンヌの姿を見たのでしょうね。
なんとも微笑ましい光景ではありませんか!
(パソコンからのみ試聴できます(^^♪)
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ヒビヤカダンスイーツ「花咲くローズエクレア」
素晴らしいエクレアを見つけました!!
なんとあの日比谷花壇が作ったお花のエクレアです!
香りのよい「さ姫」という薔薇の香りや花びらを使った五種類のトッピングがあります。
まるでお花畑のようなカラフルなエクレア・・・!!
見ているだけで幸せ感に包まれますね。
彼からプレゼントされるなら、バラの花束か、バラのエクレアか・・・さあ、あなたはどちらを選びますか?
(わ、わたしは迷わずエクレアですっ!花より団子・・・。)
【日比谷花壇】ヒビヤカダンスイーツ「花咲くローズエクレア」 お花のスイーツ 価格:2,808円 |
エクレール・オゥ・ショコラ
こちらは、神戸南京町で26年もの間、シュークリームやエクレアを作り続けている「エスト。ローヤル」のエクレアです!
サクサクとしたシュー生地を、フランス産のチョコレートでコーティング。
つぶつぶアーモンドがまぶしてあります。
半解凍でも美味しくいただけます。
2016年08月17日
ショパンのチェロ・ソナタ& 「濃厚塩チョコレートケーキ」
ロマンティック・ショパン
ショパンと言えば、数々のピアノ曲が有名ですね〜。何故、こんなにまでロマンティックでオシャレな旋律が次々と浮かぶわけ?って、凡人の私にはただただ脅威でしかないのですが。まあ、言って見ればそれが天才の天才たる所以なのですから、仕方ない。(笑)
そういえば、ある友人がショパン好きで「今の彼氏と別れるときには、BGMに別れの曲を流したい!」とのたまっていたくらい!?
そう、ショパンの楽曲はそれほどドラマティックでもあります。
ショパン:チェロ・ソナタ Op.65 ト短調
この曲は、ショパンが親友のチェリスト、フランショムのために作った曲です。彼らはとても気が合って仲良し。生涯にわたって親交を結んでいたそうです。
パリにあるプレイエルホールというところで、この曲は初演されました。チェロソナタではありますが、聴いていると、ピアノとチェロがまるで会話をしているように思えます。
こちらの動画の演奏者について
ニコラ・デルタイユ(チェロ):エリザベート王妃音楽院、ジュリアード音楽院卒。ヨーロッパを中心に、ソリスト、室内楽の分野で活躍されています。この動画の演奏は、今年8月に来日した際の演奏会の録画です。イ・ケ・メ・ン〜〜!!
伊東くみ(ピアノ):国立音楽大学音楽部ピアノ科卒。高校在学中、福山音楽コンクールピアノ部門入賞。全日本ピアノ指導者協会会員。メゾフォルテピアノ教室主宰。ちなみに彼女のお誕生日は3月1日。かのショパンと同じ日なんだそうですよ。
このお二人の息がピッタリなんです! まるで、絡み合う二本の糸のように・・・。実は、いま、この演奏を聴きながら記事を書いているのですが、あまりにも二つの音色が融合しているので、時々(あれ?これはチェロの音だっけ?ピアノだっけ?)とわからなくなってしまいます。
フランス菓子工房ファミーユ:「濃厚塩チョコレートケーキ」
ショパンがフランショムと、このチェロソナタを初演したのが、パリ。フランスにちなんで、このケーキをセレクトしてみました。フランス産の「プロのためのチョコレート」と高知室戸の海洋深層水の「塩」の究極のコラボレーション!
一口食べたあなたはきっと思うでしょう。「これはケーキなの?それとも生チョコなの?!」
それはまさに、ピアノとチェロの溶けあう響きにも似て・・・
ん〜、C’est délicieux!
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2016年08月16日
交響曲第五番「運命」(ベートーベン)& たこせん<醤油味>
合奏中の居眠り事件
大学時代、所属していた交響楽団では、年二回、夏と冬に定期演奏会がありました。
入部したての一年生の夏の定演では、メイン曲がベートーベンの「運命」でした。
「運命」はあまりにも有名な曲ですが、その割には私、四楽章まであることを知らなかったのです。
さて。その四楽章のほぼ終わりかけにピッコロが出てきます。当時、二年生でいらしたフルートのO先輩が、そのピッコロだけを担当なさっていました。この先輩、とてもとてもお可愛らしい顔立ちで、部のアイドル的存在。と同時に、そのおっとり〜としたご性格から「いじられキャラ」でもありました。でも楽器の腕前はピカイチ!
この曲の演奏時間は全部で30分以上。交響曲ですから、そりゃ長いです。しかも、全体練習では、同じ楽章、同じ箇所を一時間も二時間もかけてねっちりと練習するわけです。
それで、くだんの先輩の出番ですが、これがまたなかなか回ってこない・・・。
そのうち、こっくりこっくり・・・なんと先輩は合奏中に居眠りを始めてしまわれたのです。(-_-)zzz
そして、やっと出番が来た時も!・・・先輩は夢の中。気がついたときには、合奏終了。
お気の毒なことに、O先輩の「合奏中の居眠り事件」は、その後ずっと我が部の「語り草」となってしまいましたとさ。
ベートーベン: 交響曲第五番 ハ短調 作品67 第四楽章
ベートーベンは1770年にドイツはボンで生まれました。父も祖父も音楽家で、(自分はイマイチだったけれど、息子にはモーツアルトのようになってほしい!!)というお父さんの(勝手な?)願いから、幼少時より父から音楽の特訓を受けます。
この「運命」は、彼が38歳の時に初演されました。当時の受けは必ずしも良くはなかったそうですが。
誰もが知っている、あの冒頭の主題「ダダダダーン」について友人に尋ねられたときに、彼は「あれは運命が扉をたたく音だ。」と答えたのだそうです。
終楽章(四楽章)はとても華やかです。あ!そして最後のほうで頑張っているピッコロの音をお聞き逃されませんよう・・・。
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スギ製菓株式会社:たこせん<醤油味>
ベートーベンは基本的に小食で、もっぱらワインなどのお酒をたくさん飲んでいたそうです。
けれどその中で、魚介類は好んで食べていたのだとか。
というわけで・・・今回はあえて甘いスイーツではなく、タコのおせんべいをチョイスしてみました。
ベートーベンはずいぶんと気難しい人だったようですが、ユーモアのセンスもあり、笑うときには思いっきり声を立てて笑っていたそうですよ。
彼が現代に生きていて、このタコせんべいを食したらどんなリアクションを見せてくれるでしょうか?
珍しがって案外、気に入ってパリパリと食べてくれるかもしれませんね!(笑)
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タグ:ベートーベン
2016年08月14日
花の歌(ランゲ)&プティ・ガトー・アソルティ
美しい人が弾く美しいワルツ
私がまだ中学生だったころのお話です。
父の転勤で家族で引っ越しをしてきたのが、瀬戸内海を臨む小さな町でした。
それまでは他県にある、いわゆるマンモス学校に通っていたのですが、なんと転校先は一学年一クラス!
校舎は木造で、それはそれは「二十四の瞳」さながらの世界。
設備も整い、活動クラブ数もたくさんあった以前の学校とはあまりにも違う田舎の環境に、私は少なからずカルチャーショックを受けました。
前の学校では吹奏楽部に入り、充実した学校生活を送っていたのです。
それに引き換え、この学校には陸上部、バレー部、そして卓球部の三つしかないなんて。
しかも私は運動音痴と来たもんです。
でもありがたいことに、クラスメートとは割と早く打ち解けることができました。みんな純朴で、転校生の私にとても親切だったのです。
その中で、ひときわ綺麗な女子生徒がいました。Kさんです。
Kさんも、私より数年前に関東のほうから転校してきたそうで、言葉もいわゆる標準語に近く、上品な雰囲気の人でした。
切れ長の大きなお目目に整ったお顔立ち。身長は160センチほどあったかな?
スラリとして、綺麗に切りそろえたミディアムボブがとても良く似合っていました。
ある日のこと。休憩時間に友達数人とピアノを弾きに音楽室に行きました。とはいえ、まともに弾けるのは数えるほどしかいません。
誰かが「そういえば、Kさんピアノ習っとたんじゃない?弾いてみて〜!」と言いました。
奥ゆかしいKさんは「ええ〜?でももうやめちゃったし、あんまりうまくは弾けないよ〜。恥ずかしいわ。」と躊躇しています。
「大丈夫よ〜。うちらほとんど弾けんのんじゃけ。」
みんなにせかされて、彼女はやっと椅子に座りました。
「じゃあ、ピアノの発表会で弾いた曲やってみるね。」
そして彼女は鍵盤に指を置きました。
三拍子・・ワルツでした。初めて聴く曲です。
Kさんの表情はいつしか真剣になり、その凛とした横顔にまた惚れ惚れします。
みんなもいつしか無言になり、彼女の奏でる音楽にじっと聴き入っていました。
私はとても感動しました。彼女のピアノは、私が転校してきてからずっと封印してきた音楽への憧れを呼び覚ませてくれたような気すらしたからです。
私も当時は生意気盛りの多感なお年頃。(クラシックなんて、こんな田舎には似合わないわっ!)な〜んて思っていたのです。
そろそろ曲が終わるころ、チャイムが鳴ってしまいました。残念!
「この曲すごくいいね〜。なんて曲?」と聞くとKさんは、
「ランゲの花の歌っていうんだよ。」と教えてくれました。
数日後、バスに乗って街中の楽器店に、この花のワルツの楽譜を買いに行ったことはいうまでもありません。
実は私はピアノの先生が怖くて、ソナチネあたりでレッスンをやめてしまったという前科者(笑)なのですが、これだけは頑張って何度も練習しました。
あこがれのKさんに近づきたくて・・・。
今でもこの曲を聴くと、まるでお花のように美しかったKさんのことを思い出します。
そして、あの頃の悩み多きティーンエイジャーだった自分自身の姿と共に・・・。❀
ランゲ:花の歌
ランゲは19世紀ドイツの作曲家でありピアニストでした。400曲以上の作品は、ほとんどがサロンで演奏されるようなピアノの小品です。優雅な音楽が多く、当時とても人気があったそうです.
(試聴できます。)
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アンリシャルパンティエ「プティ・ガトー・アソルティ」
一口サイズの焼き菓子です。香り高い紅茶と一緒に。気分はまるで19世紀のサロンにいる貴婦人?!
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