2017年01月11日
ショスタコーヴィチ:バレエ音楽「ボルト」& ネジチョコ
ショスタコーヴィチかストラヴィンスキーか??
今回、ショスタコーヴィチのバレエ音楽「ボルト」という作品を取り上げようと、アレコレ調べていました。
「え〜っと。ショスタコーヴィチのボルト。ショスタコーヴィチ、と・・・。」
カチャカチャカチャカチャ(←パソコンのキーを叩く音です。)
「あれ〜?見当たらないわ?よっぽどマイナーなのかな??」
カチャカチャカチャカチャ・・・
しばらくやって、や〜っと気づきました。
そうです。無意識のうちにワタシは「ショスタコーヴィチ」のつもりで「ストラヴィンスキー、ボルト」で検索し続けていたのでした。そりゃ、ヒットするわけありません。
でも、でも、ショスタコーヴィチとストラヴィンスキーって、ちょっと混同しそうじゃありませんか?
名前もなんとなく似てるし、お二方ともロシアの作曲家ですし・・・ね?!
ドミートリイ・ショスタコーヴィチ(1906−1975)は、旧ソビエト連邦・サンクトペテルブルク出身の作曲家です。
彼は、ピアニストだった母親からピアノの手ほどきを受けました。父親も音楽愛好家だったようです。
その後、ペテログラート音楽院で本格的にピアノと作曲法を学びました。
彼の音楽は、ストラヴィンスキー(1882−1971)にも影響を受けています。
当時のロシアは社会主義政権でした。そんな環境下で、彼の作風も次第に変わっていかざるを得なかったようです。
政府が自国の音楽に求めた「社会主義リアリズム」-「形式において民族的、内容において社会主義的」 - の路線に沿う作風の作品を発表し続けることとなる。「ウイキペディア」より。一部抜粋
「体制に迎合した音楽家」というイメージのショスタコーヴィチ。でも、彼が果たしてそれを心から望んでいたのかどうかは疑問です。表現の自由が、国家によって統制・規制されるだなんて、どれほど恐ろしく、生きにくい環境だったことでしょうか。
後にソロモン・ヴォルコフというロシア人音楽家がショスタコーヴィチの回想録として「ショスタコーヴィチの証言」という本を記しました。その中では、ショスタコーヴィチが「自らが求める音楽と体制が求める音楽との乖離に葛藤した」趣旨のことが書いてあるそうです。
けれど、その内容の真偽については定かではないところもあり、この本はかなり論争を呼んだようです。
ただ一つ言えるのは、ショスタコーヴィチもまた、時代に翻弄された芸術家の一人だったということでしょうか?
赤の広場にあるグム百貨店
ショスタコーヴィチ:バレエ音楽「ボルト」
ショスタコーヴィチといえば、私は「交響曲第五番」を一番に思い浮かべます。冒頭からずっしりと重〜くて深刻なイメージ。(ちょっとウルトラマンっぽいかも?!)
それまでの彼の作品はむしろ前衛的なものが多かったんだそうですよ。
でも、この交響曲第五番あたりから「体制におもねった?」作風に変わったと言われています。
なにしろこの交響曲の副題は「革命」ですから、プロパガンダ音楽と言われてもなるほどなぁと納得してしまいます。
けれどその一方で、彼はこのバレエ音楽「ボルト」を制作したのです。
ボルトって、あの「ネジ」のボルトです。
これは当時のソ連の官僚主義者たちを風刺した作品だそうです。
以下、あらすじです。
主人公のレーンカ・グールバは、恋人と別れてすっかり仕事にも身が入らなくなり、ついに工場をクビになった。
自暴自棄になったグールバは、工場主に復讐してやろうと思い立ち、若い見習工ゴーシュカと共に工場の機械に「ボルト」を差し込んで機械を壊してしまう。
そこへたまたま同僚のボリスがやってきて、犯行現場を目撃される。ボリスは共産主義者であった。
グールバはゴーシュカと口裏を合わせてボリスを犯人に仕立て上げた。その後、ゴーシュカは良心の呵責にさいなまれ、真実を告げる。そしてついに真犯人のグールバが連行されていく・・・。
この作品は、1931年にレニングラードで初演されましたが、案の定、興行的には失敗に終わりました。
再演されたのは2006年。実に初演から70年もの歳月が経っていました!
それにしても、です。あの政権下でこんな作品。ショスタコーヴィチさん、大丈夫だったのでしょうか?
ある意味、ものすごいチャレンジャーだったなあと思わずにはいられません。
今のロシアの人たちは、どんな想いで「ボルト」を鑑賞されるのでしょうね。
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この本物そっくりのチョコレート。それもそのはず、3Dプリンターで製造したんですから!
だから、ナットはボルトにピッタリとハマります。でも、何故にコレ?
鉄鋼業は、福岡県の歴史的な産業のひとつだったんです。そういえば、「北九州工業地帯」って小学校の時に習ったような記憶がありませんか??
ネジの形のチョコレート。ちょっと面白いので取り上げてみました。( ´艸`)
バレエ音楽「ボルト」で、グールバが機械に差し込んだ「ボルト」も、こんな形だったのかもしれません。
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最後までお付き合いくださってありがとうございました!
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