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2022年10月02日

英霊たちは、天皇陛下万歳と言って戦ったわけではない。

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私が物事を素直に見ることができるようになったのは、32歳の時が一つの区切りでした。
それまでの自分は、言ってみれば大学が休校になると喜んだ学生みたいなもんで、自分で努力してその大学に入ったのに、大学の授業が休みになると喜ぶなんていう、そういう分裂した状態でした。
それが、本当に自分のやるべきことが分かってきたのが32歳でした。
42歳の時に元気になり、お酒も飲める、運動もできるっていうのになりましたので、私の人生はその時が、第2回目の変革期でした。これを通じて私の精神は少しずつ素直になってきたように思います。

いつかはっきりと思い出せないですが、最初に私が素直に偉い人だ思ったのが、実はイエス様でした。私はキリスト教の信者ではないですけども、イエス様の言われたことを聖書で読んだ時、非常に衝撃を受けました。それはイエス様が素晴らしいので衝撃を受けたんじゃなくて、27歳か8歳の、学校にも行ってない田舎の青年が、こんなことを言われるのか、ちょっと人間じゃないな、神様かもしれないですね、と思ったことがまず最初。それから彼の深い、人間に対する愛情に非常にびっくりしました。こんなにも深く人間を愛した人がいるのかっていうのが、今でもイエス様に関する非常に大きな私の印象なんです。それ以来私は、チャンスがなくキリスト教の洗礼を受けることありませんでした。私の体の中にある日本人が、洗礼するのにちょっと抵抗があったということになろうと思います。

それからしばらく経ってたと思うんですね。イエス様の愛情に非常に強く打たれた後。私は戦後の教育を受けましたから、日本がアジアの国を侵略したと思ってたんですよ。今で言えば恥ずかしいんですけどしょうがないですね。ところが自分で一つ一つ歴史を調べてみると、実はその頃アジアってなかったんだ、アジアに国ってなかったんだって分かって、ショックを受けました。自分は何で間違ってんだろうか。友達はみんな間違ってましたね、戦後教育受けてましたから。
フィリピンはアメリカであって、インドシナはフランスであって、それからインドネシアはオランダだった。その他の国はイギリスだった。中国は一応独立はしてたんですが、南はイギリスとフランス領だったし、北の満州とか日本以外全部ロシアだった。しかも中国本体は、白い中国人っていうように白人側に寝返ったアジアの国だったわけです。

自分は今まで、日本軍がアジアに攻め入ったと思ってた。今でもそういう可哀想な人がいて、僕のほとんどの友達がそうです。戦後教育を受けましたから。日本軍がアジアの諸国を侵略したなんて思ってるんですよ、本当に。日本はフィリピンとかインドネシアとかインドシナ、ベトナム、ラオス、カンボジア、タイだとかビルマとか、そういうとこに侵入したと思ってるんですよ、軍隊が。違うんですよね。その衝撃がものすごく大きかったですね。
僕は自分の意見より事実というのをまず優先するもんですから、事実はこうだったのか、自分は何て変なことを考えてたんだろうかっていう感じだったわけですよ。

それで深く反省して、その後1つ1つの事実を調べていった。そうしますと、本当に日本は、有色人種を白人の植民地から解放しようとして命を捨てたんです。そんなことってありますかね。日本という小さな世界の一か国がですね。その当時世界のほとんどの国は白人の植民地でした。夕食人種の国で白人の植民地じゃなかったのはわずか4カ国ですよ。日本、白人に寝返った清だったり中華民国だったり、つまりシナ、それからイギリスとフランスの間で一応仮の独立としてたシャム(今のタイ)、それから疫病が流行ったので、後にイタリアの植民地になったエチオピアです。ですから本当に世界で完全に独立してるって日本だけだったんですよ。南アメリカは、19世紀の後半はナポレオン戦争の後ですね、ほとんど現地の人は皆殺しになって、ヨーロッパ人、それから現地の生き残ったアジア人、それにアフリカから連れて来られた黒人という構成でした。
これもヨーロッパなんですね、言ってみれば。植民地みたいなもんですね。今でもナチスの残党が逃げていくって言うと、南アメリカに逃げていく。それで日本が、有色人種で唯一独立したばかりじゃなくて、果敢にロシア、第一次大戦ではドイツ、第二次大戦ではアメリカ、イギリス、オランダ、もう西洋列国と全部戦ったわけですよ。たまたま日本が戦う時に、フランスがドイツに占領されてフランスがなかったもんですから、フランスと戦えませんでしたけど、当然フランスとも戦っている。つまりその当時の世界の主要白人と全部日本は戦ったんですよ。すごかったですね。それでその後、ガタルカナルに行って、あそこで3万人死んだんですけども、その時に旭川の第7師団が行ったわけですけども、その人たちの書いた残ってるものを見ると、日本を助ける、日本のために戦うって感じじゃないんですよ。

左翼の人たちや戦後教育は、僕に間違ったことばかり教えましたが、天皇陛下万歳で死んだんじゃないんですよ。アジアのためになんです。有色人種のために、オーストラリアの東まで行って戦ったんですね。だからそれを知って、それは英霊だなと思いましたね。それまでの有色人種は抵抗したら殺され、白人の国に連れて行かれたら奴隷として働かされた。インドなんかでも有望な若者は、両手首を切られる。ベトナムにはベトナム人を入れる監獄がありました。死ぬまで入れる監獄。監獄に入ったらほとんど殺されるんですけど。その人たちが、やはり日本の若者に力を与えたんですよ。僕の言う絡合なんですね。世界はこれではいけない。世界はこんなに不合理ではいけない、白人のやってることは暴虐なんだということを、当時の日本人はやっぱり分かったんですよ。パリの平和条約の人種差別撤廃条項の提案も、やっぱりその気持ちなんですね。だから非常に、明治維新から第2次世界大戦、大東亜戦争までは日本人は良かったんです。私はその時に、本当に英霊は英霊だと思いました。

自分の命を投げ出して、自分の国の人を助けようというだけで英霊です。だけど日本の兵隊は、自分の命を投げ出して、有色人種全部を助けようとしたんですから。多分反論はできませんよ。事実そうなってますから。日本が戦って負けたと言われていますが、その後1950年代にアジア諸国が独立し、1960年代にアフリカ諸国が独立しました。まさに英霊ですね。僕は日本に入国する外国人は、靖国神社に参拝してから日本の各地に行ってくれって言ってるのは、今の世界秩序が誰でなってるのか。それは南方の島とか北方の島、中国大陸で命を落とした日本の兵隊の英霊のためなんですね。私はそう思います。

武田邦彦 ヒバリクラブ
【武田邦彦のブログ】2022年2月21日【炉端の話】僕が英霊を素直に英霊と思えるようになった日
https://youtu.be/RzAlmnKomY8

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2022年10月01日

英国好き文化人はオランウータンレベル?

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いろいろ個別の問題とか、いろんなことについて整理をしたり、ブログで話したりしてますと、そのうちそれがだんだんだんだん自分の頭の中で整理されて、まとまって来たりですね、さらには昔からの疑問として残っているものが、頭の中で顕在化してくるんですね。それで科学的哲学的論考っていうのをしたくなるわけです。私は哲学者じゃないので、今からもう40年くらい前になりますが、哲学的な論考をするのは遠慮したんですね。そうしたら非常に有名な哲学者がですね、武田先生遠慮することはないんですよと。実は哲学の方もですね、科学がよく分からないので、哲学的な事をやろうとしても限界があるんですと。

したがって科学者の方から積極的に哲学的論考をしてくださいという話がありまして、教えていただきましてですね。それで最初に書いた論文が、「リサイクルの哲学」っていうものだったんですね。リサイクルというものを科学的な現象を、哲学的な論考をするって事なんですが、これが結構ヒットしまして。その後、それに関係する書籍を書いてくれって言われたり、雑誌に投稿したり、インタビューがあったりいろいろしました。
そういうこともあって、ああなるほど、先生の言われる通りだなという風に思ったことがありますので、このブログでもですね、時々科学的哲学的論考というものをやってみようかなと。昔やった事があるんですが、復活しようかなという風に思っております。

今日の内容は、軍事力の強い民族は支配的であり、非文化的であるか、と。これは私の非常に強い疑問の一つなんですね。具体的には、ヨーロッパとか中国のことを言ってるんですけど、ヨーロッパとか中国も、かつては非常に清の時代とか、元の時代は、元はモンゴルですけども、強かったわけですね。そういう民族は、支配的であるかっていうと、どうも支配的みたいな感じなんですね。軍事力が強いので、とかく他の民族を圧迫して、植民地にしたり領土にしたりしがちなんですね。

第2次世界大戦の前でしたら、ヨーロッパの諸国がアジア、アフリカの諸国をほとんど植民地にしてた。軍事力の強いヨーロッパが、アジア、アフリカを支配してたということなんで、非常に支配的なんですね。ところがこれは非文化的であるかっていうことが問題なんですが、ヨーロッパはアジア、アフリカを支配してたがゆえにですね、余剰の富を生じまして、その余剰の富で、哲学では例えばヘーゲル、カント、それから音楽ではベートーベン、モーツァルト、絵画ではいろんな人が出てきましたね。文学もそうですね。
そうしますと、軍事力が強い民族は、支配的であるが、文化的である、ということになるかなと、最初はそう思っておりました。ショパンが出てきたのは、ショパンが宮廷で遊んでいたからであり、遊んでいたっていうと、ちょっとまた語弊があるんですが、基本的には、遊んでたからなんですね。

古代ギリシャがそうですね。5%が、スパルタなんかは6.7%とかいう研究がありますが、一般市民で、遊んでて暮らせるって言うんですかね。そして約90%が、奴隷的な状況で、生産に勤しんでる。その90%の奴隷的生産で上がってくるものを、その市民が食べたり、着物を着たりして、それで哲学をやる。そうすると、ソクラテス、プラトン、まあそういうのが出てくると。そうすると軍事力が強いということは、支配的であり、かつ文化的なのか、という風に思ってたんですが、どうもですね、そのギリシャなりヨーロッパなりの文化っていうのはですね、どうもこれは本当の文化ではないんじゃないかと、最近思っているわけなんですよ。っていうのは、そこの文化っていうのはですね、極めて、昔の言葉で言えば、ブルジョア的っていうかですね、支配層的文化ではないか。

例えばヨーロッパ文学にしても、ヨーロッパ絵画なんか良いですかね、文学とか音楽っていうのは抽象的ですので、ちょっと判断が分かれるんですが、絵画は直接的ですね。ヨーロッパ絵画の9割は、やはり金持ちを描いたもの、支配層を描いたものが多いんですね。したがって、テレビなんかを見てますと、この頃の日本のテレビは特にそうなんですが、韓国ドラマなんかも含めて、中国のドラマなんかも含めてですけど、ほとんどは、支配層の生活、支配層の物語が多いんですね。別にこれは非難するんじゃなくて、事実を哲学的に考えているわけですが、例えばNHKの大河ドラマを言いますとね、ほとんど主人公は徳川の将軍だったり、今度は鎌倉の13人ですから、これはもう支配層ですね。そういう風に、常に前田だったり島津だったりですね、支配層の文化。だからこれは本当の文化なのかっていうことが、非常に最近疑問なんですね、私は。やはり90%の文化が、文化ではないか。人間っていうのは一体どういうものかっていうことを、支配層の中、支配層の物語から本当に探ることができるのか、っていう風に思っております。それは例えばお釈迦様も王子という立場を捨てて、哲学をつくりましたし、イエス様も、完全な庶民の中で宗教をつくっておりますね。本当の文化っていうのがお釈迦様であり、イエス様であるんであれば、やはり我々の文化というのは、庶民的である、っていうか、人間である、ということが、中心ではないかという風に思ったりするわけですね。

ところがもう1個の問題はですね、日本の文化人に非常に強く表れるんですが、軍事力の強い民族を、圧迫された民族、つまりヨーロッパ人をなぜアジア人は尊敬するのかというものがありますね。日本でははっきりとそういう傾向があります。例えば平等を主張する、それから平和運動をしている文化人がですね、イギリスを尊敬している場合が多いんですけれども、イギリスとはご存じの通り、現在でも貴族社会、侯爵、伯爵がありましてね、極めて差別的であります。もちろん旧植民地との間の関係もまだあります。そういうものを認めている、イギリスを尊敬する心っていうのはなぜ残っているのか、っていうのは非常に疑問ですね。

ただここに、科学的哲学的論考と書いたように、科学的に見ればある程度納得性があります。っていうのは、人間以外の大脳皮質が発達してない動物はですね、力の強いものを尊敬します。私がブログの中で書いているように、オランウータンを抱く時には、オランウータンは握手を求めてくるので、相手より強い力で手を握らないと、あとはバカにすると。これは動物に原則的に存在しますね。動物の社会は正義もありません。すべて軍事力の強い、つまり力の強い動物が、力の弱い動物を圧倒的に支配しますので、それは一つの動物社会の文化なわけですね。そういう生物学的な状態を見ると、人間の大脳皮質支配というのは論理的であり、合理的であり、かつ人間的であるという風に見られます。特にキリスト教では、人間と動物とを峻別しておりますから、人間の論考、論旨、そういったもの、感情といったものはですね、動物的な暴力的な領域から脱してるはずなんですね。しかし脱してない。常に良い生活、社会を騙して、そして自分だけが支配層に立ち、かつ軍事力を強くして他民族を植民地化に置き、そこの生産で自分はゆっくりとした生活をするということが、ある意味で、現在の人間では、まだ理想的になっているということが考えられますね。
暴力的であり一元的であり支配的である。それに対して日本文化、旧来の日本文化のように調和的であり、謙虚な文化が馬鹿にされているという風に考えるわけです。

武田邦彦 ヒバリクラブ
武田邦彦のブログ】2022年2月4日 科学的哲学的論考 右向き三角1軍事力の強い民族は、支配的であり、非文化的であるか? 右向き三角1軍事力の強い民族を、圧迫された民族はなぜ尊敬するのか?
https://youtu.be/6FS3yMwlM_E


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2022年09月30日

フェミニスト必見? 日本は男女同権ではない国

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日本の社会のシステムって、本当に巧みですよね。
日本列島に住む人は皆平等であるということを達成するために、神様の遺伝子を持った天皇陛下一人だけを特別な存在にして、あと全部平等という風な仕組みを作った。非常に巧みな、生物学も全部入れた仕組みをつくりましたね。これと同じことが男女を比較せずという日本の思想なんですね。日本よりか文化の劣っているですよ、劣っているヨーロッパは、男性から女性が生まれたとしてですね、女性は男性の所有物であるというのが基本的な概念なんですね。ですから男女を比較しないというか、男性の所有物が女性である。だから日本では紫式部が紀元西暦1000年に小説、源氏物語を書けたんですが、ヨーロッパではそれから700年後、フランス(注:正しくはイギリス)のアフラ・ベーンが小説を書く。西暦1000年頃は、ヨーロッパの女性は本当に所有物だったんですよ、男の所有物。どうにでもできたわけですね。中東はちょっと意味が違うんですが、砂漠地帯ではやはり女性が弱いもんですから、男性の庇護の下でっていうことで、やっぱりずいぶん違いがありましたね。

日本はねぇ、まったく違うんですよ。全く違うのでヨーロッパ的な頭を外してちょっと聞いてほしいんですけど、日本では男女は同権ではないんです。男女同権ではないんですよ。日本はですね、日本は世界でも男女同権なんていうのを言っちゃいけないんですよ。男女を比較しないんですから。それで、日本は力づくじゃない社会なんです。力づくじゃない社会というのは、どういうことかって言ったらですね、力づくなら必ず女性が負けるんです。それはどうしてかっていったら、筋力が弱いとかいうこともありますけどね。それ以外にですね、子供を産む、子供を育てるって事がある。つまり子宮とおっぱいがあるってことはですね、女性は必ず損するんですよ。これは損するっていうのはですね、どういうことを言ってるかって言ったら、生物はそうじゃないんですよ。

人間以外の生物は、そうじゃない仕組みを作ってるんですよ。だから日本は自然をよく観察しました。哺乳動物はオスとメスがいると。で、どうしてオスとメスが快適に過ごしているかっていうのをじっくり見たわけですね。例えばライオンなんか皆さん知ってるかもしれませんが、群れをつくっているのはメスなんです。メスと子どもが群れをつくってて、オスは離れているわけですね。もしくは極めて短命なんですね。命が短いんですね。だからこれは、じっくり見ると、オスとメスは同権ではない。ないようにしないとですね、哺乳動物で子宮とおっぱいが付いている女性の方が必ずひどい目にあうんですよ。

そこで力づくではない社会を築くためには、どうしたらいいかと考えたわけですね。これ素晴らしいんですよ。力の強い男性の方に制限を設けて、女性は制限を設けないっていう風にしたんですね。私、東大の人たちと研究会をやっている時に、平安時代の歴史というのに非常に詳しい人がおられましてね。その人なんかといろいろ議論をしたんですけれども、男性には非常に厳しい制限があった。それは軍隊に出ること、これは死ぬってことですね。それから田んぼに出ること、これは力仕事をするってことですね。それから漢字だけしか使えないと言ってましたけど、漢字だけしか使えないので、それで記録文書を作ると。感情とか入らない。
しかし女性には何の制限もつけませんでしたと。まあ自由にやってくださいと。でそれが完全に正しかったかどうかなんてこと言うんじゃなくて、考え方がすごく斬新ですよね。要するに女性の方が弱い、だから女性が弱くて男性が強い、だけど力づくでない社会をつくるためには、ちょうど天皇陛下の遺伝子が神様の遺伝子が混ざってる(ということにして、権威を持たせた)って言うのと同じように、実質的に男性と女性を平等にするためには、男性に制限を付けると。こうだという結論が、平安時代終わり、鎌倉時代もそうなんですが。鎌倉時代から江戸末期まではですね、戦争が多かったんですよ、国内の。だからどうしても男性が上位になりやすいんですよね。やっぱり戦争で戦ってくるのが男性ですからね。女性は基本的には戦えないんです。これは腕の力が弱いっていうんじゃないんですよ。子どもを女性が産んでくれなかったら、この世の中終わりなんですよ。分かってますかね。

これ最近ね、誰かが女性は子供を産むんだとか、大阪の中学校の素晴らしい校長先生が、女子生徒を集めて、君たちは将来子供を産むからと言ったら、マスコミが袋叩きにして、その校長先生をやめさせるって言う、あなたなんで人間とはできてると思ってますかね。そういう間違いは、宗教でもあるんですね。結婚は良くないことだということで、昔の原始的な宗教では、お坊さんだとか、神父さん、今でもそうかな、結婚しないんですよ。それはまあ親鸞聖人くらい偉くなれば、そんなバカなことないと。結婚するのが悪ければ、じゃあ人間はすぐ絶滅するじゃないかと、そういう類のくだらなさなんですよ。その中学校の女性に校長先生が、あなたたちは一番大切な人なんだと、子供を産んで育てるんだから、やっぱりそういう体を作って、そういう気持ちを持っているということが大切なんだっていうことは、ものすごく。何でこれが男女差別なんですかね。そんなことを言うんだったら、医学の方で男性に子宮と乳房をつけてくださいよ本当に。そんなつまんないこと言ってんじゃないんですよね。
だから例えばお父さんとお母さんが結婚して、女性が子供を産む時には、遺伝子の良いものを女性の子供には全部与える。だからお母さんの遺伝子の伝え方は弱い。男性はまぁちょっと意味がないんで、遺伝は、お父さんの性格は遺伝するけども、劣性遺伝子とかそういう悪い遺伝子は、悪いって劣性遺伝子を悪いとも言いにくいんですが、男性に、男の子に継ぐ。男の子は早く死んで、劣性遺伝子を人間の系統からなくしていくという役割を負ってるんですよね。それから戦争に行くのもそうなんです。死んで、男性の遺伝子の一部を捨てていくように出来てるんですよ。こういうことは本当にね、色んなところにあるんですね。この今まだその生物学的にも解明されないところなんですね。男性と女性がセックスするときには、男性が能動的で女性が受け身でなければ奇形児の発生率が高い、とかですね。それから女性が産み分ける時に男性が交通事故とか戦争で死ぬ分だけ、余計に男性を多く産むとかですね。こういったその生物学の奥の奥の方で、我々の生活を幸福にしてくれるように、いろいろな本能だとかそういうことがあるにも関わらず、頭の中でですね、男女同権、男女同権というか、権利を同じであるとか、違いがあるとかいうこと比較しちゃいけないっていうのが、日本文化なんですよ。

事実として男性が強く女性が弱ければ、弱いわけじゃないんですよ。例えば子供を産む、子どもを育てるということを何点と数えるかっていうことなんですけど、男性が100点で女性が80点であったとしても、子供を産んで育てるのは40点だとしたら、男性が100点で女性が120点になるわけですよ。そういうことを比較しちゃいけないっていってるのが日本文化なんですよ。またこれがいいですね。ところが明治になって、まあそうすると、日本の文化人でやっぱりね、人間というのは不思議なもんで、僕もそうやって世界を経験してるんですけど、ヨーロッパに行ってヨーロッパの文化とか学んでくるとね、それを使いたくなっちゃうんですよ。会社でね、これもずいぶん体験した。会社で欧米に留学制度があったんです。欧米に留学して知見が増えてくるんですけど、その人が自分の知見を活かそうとしちゃうんですよ。別に活かす必要ないんですね。
ある私の好きな小説に書いてありますが、ある地方の侍が江戸に出てきて、剣道と、それからその頃昌平黌(しょうへいこう)という学問を学ぶんですよ。で剣道も優れているし学問も優れた武士だったんで、剣道も非常に有名な剣士になるし、学問も昌平黌から誘いがくるような、優秀になるんですよ。それで誘われるわけですね、昌平黌の人が、うちの先生になってくださいよって言うんです。そうするとその人はなんて言うかっていうと、私が剣道を学んだのも学問を学んだのも、それは立派な武士として働くために学んだのであって、決してそっちに行くわけじゃないんだ。そのくらいの見識があればいいんですけど、私が会社で見た人はですね、どうしても外国に行くと、外国で学んだことを会社の中で使おうと思うんです。それで失敗しちゃうんです。自分の知識として入ってればいいんです。判断力とかですね。これがやっぱり欧米で学んでくるとドイツに留学した、フランスに留学した、アメリカに留学したと。どうしてもそれを使いたい。それで日本の文化人っていうのは男女同権だとか、もっとひどいのは男女同じことをするっていうやつがあるんですよね。そこの女性の主張が嘘のデータを出したりしてるんです。それはもう嘘のデータ出しますよ。根が正直じゃないんですから。
これはやっぱり日本の素晴らしい、強い方に制限をかけるというようなことをやるということは、政策的に必要であると思います。

武田邦彦 ヒバリクラブ
【武田邦彦のブログ】2022年2月1日・・・(5)日本のしくみ:男女比較せず 男女は同権ではない。男性に制限、女性は全権
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2022年09月29日

日本が世界一!日本に住んでいる人が最上位。

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日本というのは非常にすごいんですよね。日本人の私がそんなことを言って、何言ってんのと言われるかも知れませんが。ものすごく立派な原理原則を2000年くらい前っていうか、もっと前かも知れませんが、記録がないんで、2000年前ぐらいしか分からないんですけど。
それは、日本に住んでいる人が最上位っていうわけですよ。人間はみんな基本的に同じだと、だから日本っていうのは、日本に住んでいる、日本列島に住んでいる人が一番上なんだと。

例えば現在ですと、1億2500万日本人が住んでますよね。この住んでる人自体が、一番最上位なんだという原理原則を打ち立てるんですよ。私はね、これを知った時に、日本ていうのはえらいな、えらい国だな、良かったな、僕は日本で生まれて、と思ったんですよ。なぜかって言いますとね、例えばいつもいうギリシャですね。ギリシャのアテネなら、アテネに住んでる人が最上位じゃないんですよ。じゃあ誰が最上位なのって言ったら、ギリシャのアテネに住んでる人のうち5%は市民なんです、自由な力を持っている。90%が奴隷なんですよ。だからアテネに住んでる人が最上位じゃなくて、アテネに住んでいるその5%が最上位なんですよ。
全然考えが違うでしょ。

今アメリカもそうですね。アメリカの上位1%の金持ちが、3億何千万人いる国民の、37%の富を持ってるんですよ。やはり言ってみれば、5%の支配層が90パーセントの人が働いた利益を吸い上げているわけです。だからアメリカに住んでる人が最上位じゃないんです。アメリカに住んでる人の支配層が最上位なんですね。
中国もそうです。中国15億人って言うんですけど、そのうち8,000万人くらい、ちょうど5%ぐらいに相当しますが、8,000万人ぐらいの共産党員が最上位。私も何回か中国に行きましたけど、共産党員の威力ってすごいんですよね。とにかくなんか難しいことが起こると、共産党員を呼んでくれば片付くってことなんですね。
それが富も優先して持ってるんですよ。もう幹部なんて言ったら大金持ちですからね。ですから日本でも、日本共産党の幹部っていうのはすごいもらってたり、待遇が良かったりするんですよね。

だから案外ですね、この世界の中で、しかも長い歴史の中で、その土地に住んでる人が最上位というものをつくった、そういう制度を作ったというか、社会を作ったのは日本だけじゃないかなと思うんですね。だから日本に住んでる人が最上位なんで、日本には奴隷がいなかったんですよ。まあ特殊な、穢多非人と呼ばれたような、色んな人がいたんですが、それはごくごく少数で、特殊な犯罪をした人とか、そういう人だったわけですね。
ですから日本人の考え方。当たり前ですよね。日本に住んでる人が最上位、日本列島に住んでる人は最上位。これはね、外国の人もあまり差別しませんでした。現在ちょっと差別しがちなんで良くないんですが、例えばユダヤ人についての研究者っていっぱいいて、色々異論もあるんですけどね、ユダヤ人も国を追われて日本に流れてきた人もいるんですけれども、日本に来るとですね、日本に住んでる人が最上位ですから、ユダヤ人だろうと何だろうと、日本に住んでいる人が最上位なんですよ。だから日本っていうのは、住むとですね、日本の国民とあまり変わらない対応を受けるんですよ。

この前武蔵野市がですね、外国人のなんか投票権っていうか、それを認めると。日本人と同じように認める。こんな国ってないんですよ。そういう発想する国がないんです。僕はあれ、ちょっと反対なんですね。どうして反対かっていうと、やっぱり反日行動をとって、反日を高らかに言ってる国は、やっぱり投票まずいんじゃないかなと言っているんですが、まぁだけど日本古来の非常に素晴らしい習慣なんですよね。日本に住んでいる人が最上位、何回も繰り返しますが、従って、日本には階級制が基本的になかったんですね。ない国を作ろうとした。時々出てきましたけどね。

ところがそうするとですね、日本を代表する人がいなくなっちゃうので、それで天皇陛下1人だけ、基本的には1人だけ決めるんですよ。支配層5%っていうとですね、今ですと1億2000万いますから5%っていうと600万人ぐらいが支配層になっちゃうんですよ。そうじゃなくて1人。天皇陛下1人が支配層、支配者で、権威を持っている。支配はしないんです。権威を持っている。それで、あと日本人は全部一緒って言う。そうすると、天皇だけが特別だっていう風にしなきゃいけない。じゃあ特別だっていうのに軍隊を持ってたら特別とか、あんまりお金を持ってたら特別っていうと、また変なことになっちゃいますね。ですから天皇陛下の権威だけは神様の遺伝子を持っているということにしたんですよ。天皇陛下は神様。神様であるはずないですよね。人間と同じように生まれて、そして勉強して大人になってご飯食べなきゃ餓死しちゃうし、そのうちお亡くなりになりますからね。これは明らかに人間なんですけど、だけど一応それをですね、神様だとするっていう、これが日本人の知恵なんですよ。

戦後、天皇陛下の人間宣言なんて、やれやれって言った左翼の人とか文化人とかいるんですが、何考えてるのって感じなんですね。じゃあ日本に住んでる人を最上位とした場合、我々庶民が最上位になるわけですよ、そうすると天皇陛下の権威はなんでつけるのってこと、難しくなりますんでね。不可能なんですよ。神の子、ぐらいが一番いいんですね。
それでそれじゃあ太政大臣とかなんか関白とか、それから征夷大将軍とか殿様と、いるじゃないかって。いやこれはね、天皇陛下が全部任命してたんですよ。江戸時代もそう。ずっと。もちろん鎌倉の時もそうだし室町時代もそうです。江戸時代もそうで。明治になっても天皇が任命してたんですよ。天皇が任命する。誰かっていったら、日本に住んでいる人の中で選ぶんです、天皇陛下が。その人は支配階層じゃないんですよ。天皇陛下が選んだ人、なんで日本に住んでいる我々の庶民とそういう役職に就いている人は基本的には同じなんです。だけど、まぁ日本人は常識派ですから、まあまあそういう人だから少しはいいところ住んでいいよ、っていうことだったんですよね。

それからそれはもうずーっと続きましてね、江戸時代に士農工商ってできるんですけど、侍は一番上にいて制度を作ったり、なんかしますけど、その代わりお金はもらえないんですよ。今の日本の政治家ってお金貰ってるんですよ。だけど権威とお金が一緒になっちゃいけない。権力ですね。今度は権力ですね。殿様は権力がありますから、お金をもらっちゃダメだ。だからお金は切り離して、ご飯、お米だけもらう。お米はしばらくすると腐りますから、貯めておくってこと、できないですよね。そういうものを渡す。いつも侍は貧乏、それで一番地位が低いという扱いを受けた商人はお金を持っている。つまり権力とお金を分離したんですよ。これも素晴らしいアイデアですね。今のアメリカも中国も権力とお金を、最高位の人が持つんですよ。これはまあハプスブルク家でも、歴代の中国の天子でも、ブルボン朝の王様でもイギリス王朝でも、みんなそうなんですよ。日本以外の国は、最高権威の人が権力を持ち、権威と権力とお金と力をみんな持ってるんですよ。
ところが日本はそれじゃあやっぱりダメだ、最高位にいるのは日本に住んでいる、普通の人なんで、天皇陛下1人が権威、お殿様が権力、お金は商人と、分けたんですよね。それで基本的には天皇陛下に直接繋がってるのは日本に住んでいる人であって、決して太政大臣とか征夷大将軍ではないと。これはもう素晴らしいですよ。僕はね歴史が好きで、歴史をずっと学んでるんですけど、これはやっぱり日本のあれなんです。それでこれが生きたんですよね。実際に生きたのは、例えば日本の組織、株式会社。僕の若いころの株式会社は従業員のためなんですよ。日本に住んでいる人が最上位だから、従業員のためなんです。ところが今は株式会社は誰のものっていったら、株主だって言うんですよ。株主誰なの?外国人だ。お金を持ってるから。つまり力づくの社会が日本以外の、まあ先進国とか大国なんですね。日本だけは力づくじゃないんですよ。

日本に住んでいる人は最上位なんだ。だから、私たちの心にも、このブログを聞いている方にもお分かりだと思うんですが、我々には差別感がないんですよ。肌の黒い人だって、肌の白い人だって、みんなに我々は、おはようございます、ちゃんとあの礼儀を尽くしているんですね。それは日本は日本っていう国は日本に住んでいる人は全部最上位であり、よそから来てまだ日本に住んでない人は、お客様として待遇しますからね。
これは明治の初期に来た人がみんなビックリして、日本は素晴らしい国だと、日本のような文化の国に、ヨーロッパの文化を持ってくるのはよくないかも知れないと言ってるんです。まさにそうなんですね。日本文化は、日本に住んでる人が最上位。この社会を保つのが政治の役目ですよ。特別な人をつくらない。釣りバカ日誌もそうですけど、全部同じだと。人間っていうのは全部同じだと、お金を持っている、力を持っている、頭がいい、そんなことで人間が決まるわけじゃない。この信念をですね、今後の政治に生かして、我々の私生活もそうですが、やっぱり政治もですね、この魂でいかなければいけないと、私はもう絶対にそう思っています。

武田邦彦 ヒバリクラブ
【武田邦彦のブログ】2022年1月29日 日本が世界一!・・・(3)日本に住んでいる人が最上位
https://youtu.be/uH_tJNFa7Uc


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2022年09月28日

恐怖心を煽るだけの報道はウソ!

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まとめ
技術のウソを見破る方法
ホントの場合 解決策が報道される
ウソの場合  恐怖心を煽るだけ

温暖化対策 1.エアコンの使用
      2.海をかき混ぜる
      3.排気ガスを海に投入

今日の科学教室は、ちょっと一風変わっておりますが、非常に役に立つと思うんですね。

私が講演をしましてよく聞かれるのに、「武田先生、テレビなんかのウソはどうやって見破ればいいんでしょうか」っていうのがあるんですね。これは基本的には、やっぱり勉強しなきゃいけない。
渡辺正先生の『14のウソ』
これは温暖化についてのウソですね。こういった本をお買いになって、じっくりと読んで、科学的知識を使えば、分からないことはないんですけど、温暖化のウソなんかは難しいんですよ。

それで、人の態度を見てウソを見抜くっていうことができればいいなと思って考えておりまして。この前、参政党の幕張の大会の時ですね、ちょっと話してみました。それを今日はもう1回、お話をしたいと思うんです。

科学的なウソですね。これは社会に出ますと、特徴があるんですよ。本来ウソをつかなくていいのにウソをつく、っていうのは理由があるんですね。
どうしてもそれで人を怖がらせて、カネを巻き上げようとかですね、自分が有名になろうとか、そういう時にウソをつくんですね。まあそりゃそうですね、人間だから。ですからちょっとここに書きましたけども、技術のウソを見破る方法は、これは温暖化ですね。エネルギーもウソが多いんでね。あんまり理屈をこねないで、ウソを見破るということが大切かと思いますよ。これ本当の場合はですね、解決策が出てくるんですよ。必ず解説者とかね、学者が解決策を言うんですよ、本当の場合は。っていうのは、学者とか解説者といったら、どちらかっていったら解決するために存在してるんですよね。質(タチ)の悪い評論家だったら、危険ばかり煽る人がいますけれども、基本的には僕なんか純粋な科学技術ですからね。だから何か聞くと、ああこれはこういうに解決するんじゃないですかと、言っちゃうんですよね。だからそこがあるんです。ところがね、ウソの場合はね、恐怖心を煽るだけ、っていうのが多いんですよ。っていうのは、本当はそこは起こってないんだけども無理やり恐怖心を煽ってなんとかしようっていうことになるんですね。

ですからそれのウソは恐怖心を煽るだけと、この頃すごく多いんですよ。気候だったら線状降水帯とかね、最高気温が出るとかね、少しは気温を減らす方をやってくれよ、って感じなんですけどね。もちろん科学技術を知らない人は、なかなかそうい科学技術的な問題でね、問題を解決するってことはなかなか難しいんですけど。まぁ言うなら、技術者なんていうのは、世の中に何で存在するかっていったら、解決策を見出すためにいるんですからね。お母さんが赤ちゃんのおしめを替えるようなもんですよ。おしめの替え方知りませんなんて言ったら、お母さんじゃないんですよ。

技術者が解決策を言えなかったら、技術者じゃないんですよ。温暖化についてはね、私が今から20年くらい前ですかね、言ったのは何かっていうと、まずですね、エアコンをね、整備してくれって言ったんですよ。その頃、みんなエアコンなんて頭に浮かばないで、みんながカッカカッカなってね、電力を節約しなきゃ温暖化するとかね言ってましたよ。ですから僕はエアコンをつけたらいいよって言ったら、ものすごいバッシングでした。あの頃私にものすごく感情的にバッシングしてきた人が、今エアコンをつけてるかどうか聞きたいですね。

私がその時言った趣旨はどういうことだったかというと、いくら日本人が一所懸命温暖化ガスの削減に努力しても、温暖化の流れは止まらないんですよ。もちろん、やることに反対してるんじゃないんですよ。私がやることに反対していると、温暖化なんかどうでもいいのかってみんな来た訳ですよ。エアコンなんかつけて、って。いやそうじゃないんだ、日本人がひっくり返っても温暖化は進むと。そうすると36度、38度っていう時が来る。その時はなかったですよ。なかったんでそういう36度、38度が来る、とりあえずそれに準備しとかなきゃいけないって言ったんですよ。
火事が起こったらとりあえず水で消せって言ってるだけのことなんですよ。それにはエアコンを整備すること、それは政府が一所懸命やったらいいよと。安く、手頃なエアコンが使えるように。今はエアコンを昼間つけるのも当然だし、夜エアコンをつけて寝るのも当然なんですけども、20年位前は、結構我慢したんですよ。特にお年寄りが。だからその頃僕は、お年寄りが、そういう性格もあるし、お金が足りなかったりするから、市役所とか公共のところ、もしくは大きなデパートなんかで、お年寄りが避難できるところを整備したらいいと。それで、市のパンフレットなんかで、あそこに行けば暑くてたまらないときに熱中症になりませんよと、いうようなことをしたらいいと言ったら、これはものすごくバッシングされましたね。武田は何考えてんだ。
時間の感覚がないんですかね。どんなに早くても温暖化が治まるのは、今の気候を温暖化と言うならですよ、暑いとか雨が激しいとか温暖化が進んでいるというなら、これは50年間は止まりません。だってCO2は減りませんから。地球は大きいですからね、そんな簡単に減らないんですよ。それから一番多く出している中国とかアメリカが減らしてませんから。日本なんか世界の2.9%しか出してなくて、全然日本人がひっくり返ったって、温暖化を止めることはできないんですよ。だから温暖化を止めたいと言う人はいいですよ、CO2を出さないようにしたらいい、電気を節約してなんかしたらいい、だけども基本は自分が決めるもんじゃないですから。これは地球が決めるもんですからね。だからこの対策は取っておいた方がいいって言ってるんですよ。

対策は2つある訳ですよ。具体的に熱中症を防ぐという対策と、抜本的に地球の温暖化を止めるっていう対策。私は学者ですから、地球が温暖化する温暖化しないに対して、私は説がありますよ。温暖化しないという説ですけども。しかし学者というのはね、説に溺れちゃいけないんです。自分と違う説も考えなければいけないんですよ。これは特に大学教授なんかそうですね。そうしないと学生が特定の考えに染まっちゃいますからね。

第2番目に僕が出したのが、これも20年前、30年ぐらい前ですかね、沖縄の東の海でいかだを回せって言ったんです。
古い人は知ってますけどね、お風呂沸かすでしょ、昔のお風呂はねえ、撹拌なんかしませんから、沸かしている時は、上の方に熱いお湯があって下は水みたいな状態になるんです。手を突っ込みますと、もう熱くて手が入らないくらい熱い。それを、ちょちょちょちょちょっとこのくらいやりますとね、攪拌されて混ざって、それで下の冷たいのが上がって来て、もうすぐぬるくなって。少し手を入れてこうやったら、まったく水みたいになっちゃうんですよ。ということは何を言ってるかって言ったら、温度を上げるのはエネルギー的に大変なんです。撹拌するエネルギーは大して要らないんですよ。これを使ったら良いって言ったんですね。
水泳の得意な人は分かりますよね。平泳ぎなんかでこう、水面にピタッとして泳いでいればいいけども、ちょっとでも足が下がるとですね、下がった足の方がもう氷みたいに冷たくなりますよ。つまり海というのは表面があったかいんですけど、グーッと温度が下がるんですよ。ですからイカダにプロペラつけて、がっじゃっじゃっじゃって混ぜるんですよ。それをね、沖縄の海ぐらいのところに置いておいたら、東京あたりはもう、すぐ30度に下がりますよ。なんでやらないんですかね。やると、温暖化のカネを取れなくなるからなんですよ。ちょっとデータだけ示しますとね、だいたい地球というのは、緯度によって決まりますよね。赤道はあったかいし、北極とか南極は冷たい訳ですよ。緯度で決まりますね。で緯度の低い赤道あたりは暑いと。日本ですと本来は沖縄の那覇が温度が高くて、東京なんかはだいぶ緯度が高いから低いはずなのに、今は都市化の影響がありますからね。沖縄が32度の時に、ゆうゆうと東京は38度とかなるんですけども、まあそれはともかくとして。
アメリカのロサンゼルスこれは、緯度でいえば日本の高知県に相当するんですね。高知県のところが、アメリカではロスアンゼルスなんです。高知県が34度の時に、大体ロスアンゼルスは22度なんですよ。22度ですよ。それはなぜかったら、太平洋に海流がこう回るんですね。日本の海流は赤道から、フィリピン、沖縄を通って日本に来るんですよ。だから暑いんです。それがずっと上に行ってですね、それで千島列島、アリューシャン列島、もう少し南ですけど、そこを通って、アメリカ大陸にぶつかって下がりますからね、その頃冷たいんですよ。だからロサンゼルスが22度になるんですね。もちろんこういうことはもう皆さんよく知ってて、ヨーロッパが非常に北の方にあるのにあったかいのは、メキシコ暖流である、なんていうのは、中学、高校の時に習うんですね。それを提案してもね、誰も何とも言わないんですよ。だいたい、地球温暖化で、温度を下げる方向のことを提案した人っています?いないですよ。

3番目がこの前。これもう私20年くらい前から沖縄の人と協力して、今琉球大学なんかでも一所懸命やってますけど、火力発電所で石炭の火力を炊きますでしょ、そうすると煙が出ますよ、CO2。それをね、海にぶくぶくぶくってやるんですよ。そうするとね、太平洋はCO2が少ないんでね、魚の肉はCO2ですから、これをね言ったらね、早速このウソの方、煽る方のNHKが、恐怖を煽る人がね、特別番組を組んでましたよ。CO2を海に、ブクブク入れるなんて言う人がいるけれども、そうすると海が酸性になってね、そしてなんか貝かなんか、プランクトンかなんかの、骨格を持っているやつが溶けるとか溶けないとか、自然が破壊するとか、そのまた例としてね、海底の何か特殊なところを撮影してましたよ。NHKっていうのは本当にタチ悪いね。。NHKがタチが悪いんじゃなくて、NHKの中にタチの悪い女性がいるらしいんですよ1人。あなたねー、少しは科学の勉強もして、って言うんですよ。ものが反応して酸性物質ができたら、必ずアルカリができるんですよ。この世の中は中性なんですから。酸性物質だけできるなんて方法があるんですかね。もうノーベル賞なんかも取れますよ。
だから石炭を燃やしますとね、石炭は元々木材、樹木ですからね。もちろんいいんですよ、これ自然に。それを燃やしますね。だからこれは焚火みたいなものなんですよ。火力発電所の中で炊こうが、たき火をしようが同じですね。そうすると上から酸性のCO2ガスが、温暖化ガスが出るんですけど、下からアルカリ性の金属酸化物が出るんですよ。それをだから両方を海に入れればいいんです。なんでそのまま海に入れればいいかというと、それは燃えカスだからですよ。植物の燃えカスというのは、動物もいいし、自然にもいいんですよ。植物が燃えたら毒性が上がるなんてことないんです。植物が燃えたら植物の体の中にある、わずかな毒物が出てきますから、そういうのはありますよ。だけどもそれを全部合わせちゃったらいいんですよ。そしたら元の植物ですから。だから上から出るガスと下から出る灰。簡単に言えば、ガスと灰ですよ。それを混ぜて出せばいい訳ですよ。これが本当のリサイクルですよ。
NHKの人、間違えないでくださいね。あなたがたは何をやろうとしてるんですか。地球を破滅させようとしてるんでしょ。ああいう番組を組んじゃいけませんね。まず第一、子供に科学を間違えさせますよ。それからせっかく豊富にある石炭というものを使ってリサイクルですからね。石炭というのは元々CO2と金属酸化物を集めて植物が自分の体にして、それが石炭になったんで。それを元に返すんですから。NHKはリサイクル嫌いだったんですかね。NHKって言わなくても、テレビって言ってもいいんですけど。NHKが特に頑張っているのが分からないですね。NHKっていうのは、間違った科学を宣伝する場所として、私は受信料払ってるんですかねぇ。科学者として、それはできません。まあ皆さん覚えてほしいのはNHKの批判じゃなくて、技術がウソがある場合、恐怖心だけをやる場合、3番なんかは沖縄でまだ研究してるんですから今、一生懸命。まともな研究ですよ。石炭を燃やしたカスをもう1回海洋に入れて、それがどういう風になるかっていうのをまず研究で当たらなきゃいけないから。20年もやってるんですけどね。なにしろね、温暖化がウソなもんですから。だからウソについては解決策を言わないんです。

今度ね、温暖化の解決策を言う人がいたら、これはちゃんとその人は本当に環境を守ろうという気持ちがある人だということを、分かってください。

武田邦彦 ヒバリクラブ 2022年9月3日
メディアの嘘はどうやったら見抜ける?【武田邦彦の科学教室J】
https://youtu.be/0kWzCIpyPjc

■ウェブ制作者からコメント
恐怖心を煽るだけで解決策を言わないのはウソだ。日本の野党にも当てはまりそうですね。


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2022年09月26日

次の30年に求められる政党

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1930年以来、30年ずつ日本の社会というのは大きく変わってきたわけですね。

1930年から60年までは、軍事一色の時代です。若い将校が街を歩いていると、キャーッと若い女の子は言うというような時代。軍事が悪いなんてことは、誰ひとり考えてない。今では考えられませんね。
しかも平均寿命は男女ともに43歳ですから、もう今と社会構造が全く違うわけですね。

そういう時に必要とされた政治。
戦争があり、戦争が終わった後始末があり、1960年までは、当然のように何が起こったかって言ったら、戦争で頑張ったけど、経済発展したわけじゃない。
1960年の日本といったらですね、大都市以外は井戸。瞬間湯沸かし器はない、水洗トイレはない。
あの頃内風呂っていったんですよね。風呂がなくて銭湯に行く。
もちろん冷蔵庫、洗濯機はないので、主婦は主婦から脱する事が出来ない。男も力を振るうんで、40を過ぎるともう体ボロボロになるっていうそういう生活でしたからね。高度成長は必要だったんですよ。

それが30年たって高度成長が終わった。1990年バブルが崩壊した時はですね、なんでこんなに経済成長しなきゃいけないのって。高度成長前はですね、私なんかそうですけど、初任給が20,000円、それが高度成長が終わって初任給20万から30万。
冷蔵庫、洗濯機、テレビはもう当たり前のことになった。その時代になってみんなは、なんで経済成長必要なのって言い出すんですよ。

その時に政党としてはですね、自由民主党、日本社会党は役割を終えてたんですよ。55年体制と言いますけれども、日本の高度経済成長にちょうど合ってたんですね。
自民党がじゃんじゃんじゃんじゃん前向きにやる、それを日本社会党が抑えて批判して、ブレーキをかける、っていう事で、日本は調和のとれた発展をしてきました。

1990年にバブルが崩壊してからですね、環境の方に行かなきゃよかったんだけど、行ってしまった。
政党も、自由民主党と日本社会党ではやれないことが分かっていた。
社会党は先に崩壊しました。自由民主党はどう変わったかというとですね、それまでの重点政策、自由と民主主義を守って、小さい政府でガンガンやっていくというのを止めて、コンビニエンス政党となったわけですね。どれからどれまで、福祉ももちろん軽視しませんよ、何も全部軽視しませんよ、細かいことにも目を配りますよ、ってことになって、結局日本社会党は存在意義がなくなって、実質潰れた形になった。

その代わりに、さきがけとかいろんな政党がもう山ほどできて、1992年から離合集散を重ねてですね、小泉政権の時に自由民主党をぶっつぶすという小泉首相、これも変な話ですけどね。それである程度、政権が出来ましたが、その後安倍さん、それから福田さん、麻生さんと、1年ごとに首相が変わって、ついに崩壊して、つまり自民党政治はここで崩壊したわけですね。

それで民主党になってみた。そしたら悪夢の3年間でひどい目にあって、類まれな首相としての資質を持っている安倍さんがですね、その後をつないだというのが2020年までですね。

やっぱり自由民主党ももう、ヨタヨタしてるんですよ。もう時代の要求に応えられないんですね。
これは自由民主党が悪いかって言うと僕はね、悪いと言えないと思うんですよ。
古い皮衣に新しいぶどう酒を注げばダメになるって言うだけのことで、それはもう分かり切ってることなんですよ。
日本社会党は崩壊してしまったが、自由民主党は柔軟性がありましたからね。今までよく持ちましたね、っていうことなんですよ。

ただこの30年間はやはり自由民主党はうまくいけませんでした。
アメリカ、中国、日本と比べたら、日本の国民だけが給料が上がらない。非常に多くの社会的問題、教育問題ではいじめもあるし、年功序列の解除とか、いろんなことがあって、それから女性の社会進出。もう矛盾だらけの社会になってしまったわけですね。
これは自由民主党というからとか、何が悪い、かにがわるいということではないんですよ。

平均寿命が43の時と、平均寿命が85歳の時と同じ政党で舵が取れるかって、それは無理なんですよ。
民主党もね、それは悪くはなかったかもしれません。だけども二大政党で、政権が変わりながらやるっていうのは別ですけどね、あまりにも寄り合い所帯でしたよ。非常に左の思想を持った日教組の幹部もいるし、自民党でもやや中道から右よりか、と思うような人ですね。
それからややフィクサー的な方とかね、そういう方が色々混じってたっていうのが、民主党の不幸でしたね。

それで安倍さんが立って、自民党で頑張って自民党の結党の精神といったら憲法改正ですからね。ちょっと時代が違うんですよ。ところがモリカケ問題とか、桜とかで足下をすくわれて、そして結局在任中、憲法改正ができなかった。
野党側も、現在野党はどういう政策持ってるのと。対中国政策、日本の経済発展にどういう政策を持ってるのって、分からないんですよ。野党第1党の党首が今度の選挙で変わりましたけど、この自民党が公約を全く果たせなかった時に、野党が伸びなかったっていうのは、まさに何回も繰り返しますけれども、古い皮衣には、新しい酒が注げないということなんですよ。

もう全然時代が違うわけですね。高度成長もあって平均寿命が長くなって、女性が家事労働から解放されて、それから多様化が求められているわけですよ。
その中で、戦後の高度成長の時代に功績のあった、功績があるとそれなりに業界との癒着もあるんですよ。今までの付き合いというのが人間ありますから。突然自由民主党にですね、業界との癒着を止めてくれと言っても、それは無理なんですよね。やっぱりそこは新しい袋がいるんです。それがチラホラと、維新とかですね、希望の党とかいう形で芽を出したんですが、やはり準備不足とかいろんなことがありましたね。

そういう点では、2〜3年かけて政党の基盤を作って。そして方向性としては何かと言ったら、世界的な今の大きな危機です。民主主義の崩壊ですね。もうすでにアメリカは金持ちの社会になりました。それからトランプ大統領の選挙で見られるように、勝てば官軍というアメリカの、いわば悪い、道徳のない社会になりつつあります。極端な思想を掲げる政治団体も多くなった。

一方中国は、それは共産党だから決断は早いですよ。しかしどう見ても、国際社会の倫理を守ったり、ルールを守ったり、それから国内でも民主主義とはちょっと言えないんですよね。それからチベットとかウイグルとかいうのを占領したままになっているという点もですね、やはりちょっとどうかなぁと思うわけですね。少なくとも世界の各国から尊敬を集めるような国ではない。っていうことは、どういうことか。現在ではやはり一番大切なのは民主主義、みんなが政治に参加する。その下地はできているわけですね。

多様化の時代になりITが発達し、情報が非常に流通できるようになった。今自民党の岸田首相がですね、IT革命をやろうとしてますから、ちょうどそれが軌道に乗った頃にですね、政党が全部変わって、新しい政党で日本がやれるようになる。日本は大きく発展するでしょうね。

日本の国民の平均レベルってすごく高いんですよ。戦争が終わった後、アメリカの進駐軍が日本に来て、靴磨きをしている人がですね、お客さんのいない時に難しい新聞を読んでいるので、びっくりしたんです。アメリカはそういう社会じゃないんですよ。階級制ですからね。
私なんかもタクシーに乗りますとね、タクシーの運転手が、先生、今日は国会討論を聞いてましたが、国会っていうのは、優秀な議員さんっているんですかねえ、なんていう質問が出るわけですよ。
これはね、アメリカヨーロッパには全くそういう国はありません。もちろんアジアにはありません。日本が世界で唯一ですよ。ですから日本こそが民主主義には一番適してるんですよ。
だって国民一人ひとりが考えられる、国民を持っているわけですからね。まとまりもいいし。だからそれに応じた新しい民主主義ですね、
国民の多くが政治に夢を持ち、自分の政策を語り、そして政治を進めていくという社会。この社会を作ることが、いよいよできるようになった。それこそ新しい酒を注ぐ新しい皮衣であると、そういうことであります。

武田邦彦 ヒバリクラブ
【武田邦彦のブログ】2022年1月5日 次の30年、どんな政党が求められるか?
https://youtu.be/pP017_Q4_XQ


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2022年09月25日

日本のルーツ・まとめ。日本の祖先は中国から来たのではない。

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石器時代から始めて、なんでそんな知識がいるのっていうんですけど。
私の一番の疑問は、国際的にみて、ものすごく日本が特殊なんですね。最初ずっと思ってたのは、日本だけが地球上で温帯の島国だから、温帯の島国というものに特有の概念なり、性質、日本人の性質なり食文化形ができたんだろうという風に考えてたんですけど、それではどうしても説明ができない部分が多いんですよ。そこでさらに考えて、どうも日本というのは、中国から人が渡ってきたとか、どっかから人が来たっていうんじゃなくて、最初から日本に人間がいないと、このヘンテコな現象は説明できない。

僕としては調査に調査を重ねてきた。それでようやく結論に達した。
日本人はどこから来たのか、日本語っていうのはどこから来たのか調べようと。
もちろん現在の学会なり、現在のいろんな常識は、中国から来てるという風になっているわけですが、どうもおかしいっていうか、全然連続性がない。日本人のDNAでも連続性がないし、日本語というものでも連続性がないし、社会システムも連続性がないんですよ。

連続性が少しは見られてもいいのに、見られないっていうのはおかしいと思っていた。そのうち、今から20年くらい前に、地球温暖化って話が出てきて、それで私も気候を調べ始めたらですね、いやいや5万年前とか10万年前となると、到底、中国を歩いて日本の方に来るって事は、物理的にできないということが分かって。私は、その当時は、頭の中はやっぱり、中国から人が日本に来たって思ってましたから、その思い込みをなくすのが大変だったんです。そしてやっと最近、ではないんですけども、だんだん分かり始めたのが、どうも5万年位前、まだ中国に寒くって人がいない時代に、朝鮮なんかもちろん誰もいません、その時代にセイロンからインドネシアを回ってきた人達が日本人で、周りの人達はまだ言葉もなかったが、日本は結構その時、人がいましたので、日本語というのができた。それがそのうち日本から少し暖かくなって、樺太の方に行くようになって、それが今のツングース語系になったと。それですっかり霧が晴れたんですよ。

それで、なるほど、今の日本の言葉なり文化なり、奴隷がいないとかですね、それから神様の問題だとか、社会のシステムとか、戸籍とか、日本が世界でただ一つというのがいっぱいあるんですよ。女性の神様とかですね。これでそういうのが、もう氷解しました。
それで、日本人がはっきりとした遺跡の残る文化をやり始めたのが5万年前ですね。それで姶良(あいら)火山が爆発した3万年ぐらい前から、ちょうど気候が急激に暖かくなってきましてね。氷期が間氷期に変わりました。その間3回に渡ったヤンガードライアスとか言う揺り戻しがあるんですが、一応2万年ぐらい前には、日本が順調に発展するようになってきた。順調に発展するようになってきたっていうのは、亜寒帯の針葉樹林が温帯の広葉樹林に置き換わるのに少し時間がかかりますし、それに伴った動物相の変化、それから稲作の開始、集落の拡大というものがですね、やっぱり2000年くらいかかったでしょうから。おおむね、2万年前ですね。それから2千年引くと紀元前1万8千年前ってなるんですけど、そこまで厳密に分からないんですが、縄文時代に入るちょっと前ぐらいからですね。それから縄文時代とか弥生時代というのは、ほとんど意味がない。今までは縄文時代から弥生時代に変わるときに稲作が始まった、というようなことを言われていました。これは全然違うということは、遺跡の発掘とか、DNAの鑑定ではっきり分かってますので、それは修正して。
そうしますと、だいたい、まぁ少し控えめに言って、紀元前1万年ぐらいからですね、日本文化というのが始まった。だからだいたいメソポタミアなんかと同じくらいのタイミングで、日本の文化が始まったんでしょうね。

東洋では日本しか暖かくなかった。インドネシアとかマレーシアあたりがどうだったか、ちょっとまだ疑問があるんで、そこまでまだ調査が進まないんですけど、少なくとも日本はですね、ちょうど温帯になりましたもんですから、発展に都合がよくて。水も豊富である。ということで、大災害が終わった後だというようなことで発展をしていった。おおよそ1万年ぐらい前から、いわゆる今の日本っていう感じの日本社会というのが生まれたと。田んぼがどの位あったかってっていうのは、水稲の問題ですからあれですが、米があり、藁葺き屋根があり、それで動物が結構多くて、植物も結構多くて、実もなるし、貝も取れる、貝塚も出来る、と言うようなですね、標準的な日本、まあ我々が日本と言ったら思い出すがような風景が出てきた。その中で日本人が少しずつ少しずつ狩りもして、農耕もして、色んなことをしながら今の日本が形成されてきた。
そうなりますとね、少しずつ道具も増えてきます。それでいろいろ考えられるんですが、ヨーロッパとか中国ではですねえ、日本みたいに人口に対して自然が豊かじゃなかったんで、どうしても工作のレベルが高くなって来なきゃダメだ。だから結局ヒッタイト(注:現在のトルコで、高度な文明を築いた古代民族・帝国)で、紀元前1400年に鉄器ができないとですね、鍬(くわ)が結局、土を耕すことできないから、生産力が上がらなくて文化が停滞して、そして農業ばっかみんながやってた。100人が100人、農業を。石の鍬(くわ)ですから、なかなか生産量は上がらない。
ところが日本の場合は、多種多様でした。ですから人口さえ爆発的に増えなければ、日本の場合は農耕一辺倒じゃなくてもやっていけるというような状態だったので、鉄器の導入っていうのは少し後でもいいということで。だいたい鉄器はメソポタミアが紀元前1000年、中国が紀元前500年、日本がだいたい紀元後になったわけですね。これは鉄器の導入が遅れたということと、文明が遅れたということは違ってですね、食料の文化というのは、日本はもう周りに魚がいくらでもあってですね、お米が十分に食べれたとは思いませんが、いわゆる雑穀類を含めたら穀類も十分にあると。お塩はもう当然そこらへんに行ったら取れるということで、生活が楽だったっていうことで、それで穏やかな文化になって。

日本の宗教っていうのはですね、メソポタミアだとか中国と全く違うレベルで発生したと思うんですね。メソポタミアとか、その他の地域、もしくは中国はですね、農業生産を主体としてやらないと、食料が確保できなかったわけなので、したがって鉄器の普及を待たなければ、宗教の発達はなかった。だから紀元前千年、ちょっと深く見ても紀元前1500年くらいから宗教が出てくるわけですね。つまり宗教をやるような暇な人が出てこないといかんということですから、そうなんですけど、日本の場合は最初からやや暇だったということで、日本の独特の宗教。その頃中国だとかそれからメソポタミアはですね、まだ食料生産に一生懸命だったものですから、ちゃんとした信仰、宗教ではなくて、信仰ができてなかったわけですが、日本に遅れて信仰ができてきたと。こういう風に考えますと、日本民族の誕生、それから日本文化の発達、言葉の形成、それから農作業の充実ですね、これは日本の場合は、海っていうのがあるので、相当事情が違うんですけど、そういう事が進んで日本独自文化ができた。
この独自文化っていうのが、後の日本には非常に負担になるんですね。つまり外国との関係が出てくると、外国と同じような考え方ですとスムーズに行くんですけど、外国と正反対な考え方ですからね。ですからなかなか思うようにいかない。これが日本人のシャイな性格だとかですね、それから言語を習得するのが非常に下手であるとか、そういうことに繋がって、不利な面もあるんですけども、逆にいい面もあった。これで私の長い疑問が解消したということであります。
これをよく日本人が理解しないと、今後の日本の発展はないと私はそう考えています。

武田邦彦 ヒバリクラブ
【武田邦彦のブログ】2022年7月22日 シリーズ「日本」日本のルーツE
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古代の日本の景色(続き)

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気候が暖かくなってきて、米作ができるようになってくる。それで石器時代もほぼ終わりになり、いわば土器時代に入ってくる。
日本は、今から2万年前もしくは1万8千年ぐらい前には、ある程度人口も増えて集落も増えてきた。その頃は、まず5万年前に日本人がある程度できてくる頃にですね、もうすでに阿曽山は爆発が終わって、ちょうど磐梯山が爆発した頃に入ってきたんですかね。それでしばらく経つと姶良の大爆発がありまして。それでびっくりしたと。
しかしこれは3万年前なんで、まだ寒いんですね。日本はほぼ氷に覆われてる。現在の北海道よりかは、少し寒い。日本全土がですね。ですからちょっと生きにくいですね。それで北のほうに行って、シベリアに行ったという風な遺伝子の流れもあるんですけど、これもやっぱり北海道が今より寒くて、氷ばっか張ってたんでちょっと生きにくかったでしょうね。

そういう中で徐々に暖かくなってきて、2万年前に相当暖かくなってきた。それまでにすでに黒曜石なんかを取りに、島のほうに行くという海洋技術もあった。徐々に暖かくなって海水面が上がってきて、大陸棚に魚が増えてくる。それから木々も、亜寒帯の針葉樹が、徐々に温帯性の実のなる木が多くなってくるということで。全て日本人が日本列島に住むというのが非常に良い時代になってまいりますね。

従ってこの頃に日本列島に日本人が住むということが、だんだん普通になってきたと思うんですね。その頃周辺の国っていうと、北のほうはまだ寒くて北海道以北にはあまり人がいなかったでしょうね。台湾、フィリピン、インドネシア、この辺は日本人がかつて3万年くらい前に通った跡ですから、徐々に徐々に発達してきたという風に考えられます。そこで南の方から稲作の技術が日本に来たというふうに、遺伝子的には考えられますね。2つの系統があって、中国の南部に行ったものと、日本に来たものが稲作としてはあるんですけども、まあまあトントンだと思います。それから現在のように米がですね、完全な主食になるのは、ちょっと後の方なんですね。やっぱり雑穀といいまして粟、ひえ、麦、ここら辺と米を多様しておりまして、米はもちろん一番技術が発達すれば効率がいいんですね。だいたい米1粒当たり120粒から140粒ぐらいできるんですね(注:ネットでは500粒の数字が得られました)。ところが麦っていうのはだいたい20から40くらいですから、麦に比べて米を栽培する方がずっとずっといい。

それで、その頃は気がつかなかったでしょうけども、中国の方から毎年1回黄砂がやってくるわけですね。
日本列島の陸の上ではお米が連続的に取れる、もしくは野菜が連続的に取れる、もしくは野生のものが豊富に獲れる、かつ海の方ではですね、海の水の中に二酸化炭素が溶けて、今でいう温暖化ガスですけど、それでそれを植物性プランクトンが食べて、光合成で炭素を作っていくわけですから、どうしても酸性になりがちなんですね。CO2が水に吸収されますと、H2CO3になりますので、これは酸ですからね、炭酸ですから、どうしても酸性になりがちだ。しかし生物は全部CO2から炭素をとって、自分の肉を作るわけです。最近全く温暖化で別のことを言ってるんで。ちょっとそのように聞くと頭の中がおかしいと思われますけれども、中学校の頃に習った光合成を思い出せばいいと思いますね。

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それでどうしても酸性になりがちなそこのところに、黄砂が飛んでくる。これはゴビ砂漠の方から、偏西風に乗って春に飛んでくる細かい弱アルカリ性の鉱物ですね。ですから地球全体は常に中和されているんですけども、主には空気中にあるCO2、これは地球ができたときは95%もありましたから、地球全体が酸性になろうとするんですね。ところが酸性になったら陸地にはですね、アルカリ性の鉱物がありますので、これが溶け出したりして常に中和される。これが地球全体のペーハーの調整なんですね。
これが日本の場合はですね、非常に偶然に偏西風が吹いてくる。弱アルカリ性の鉱物が微粉になって日本列島に飛んでいきますので、日本の大地も1年にいっぺん中和され、日本の近海の海も1年にいっぺん中和されるって事になるわけですね。

それで2万年ぐらいで温かくなってくる、そして植物とか動物の生育もよくなってくる、黄砂は毎年降ってくる、それから大きな火山は、3万年前に姶良火山が爆発してからもうしばらく静かになってますので、日本列島は非常に住みやすい状態になったわけですね。気温は今よりか若干高い。今は大騒ぎしてますが、今の状態が温暖化したよりか、少し高いというぐらいの気温の状態です。その気温がピークで、それから徐々に気温は下がっていってるっていうのが、地質学的な見解で、今政治的に温暖化の問題があって、皆さんこれを理解するのがなかなか大変だと思いますが、あくまでも学問ベースで言えばですね、まあそういうことになる。

そこで今から1万8千年前としましょうか、一応これで整いましたので、稲はできる、土器もできる。海洋に船を出して漕ぎ出していく技術もある。その頃に着物もあり、あったかくなってきた。(すでに4万年、5万年前の寒い時代に石器時代の遺跡がほとんど関東地方に集中してますので、関東地方までは十分に住めたということですが)徐々に徐々に関東地方から、北の方に進出していきますね。
それが青森の三内丸山遺跡なんかになりましてね。それで本州全体が活用されるようになってきます。山はですね、針葉樹林から広葉樹林が増えて、どんぐりだとか栗とか、そういったものがずいぶん実りますので、それを直接的に人間が食べることもできるし、またそれらをイノシシとかシカが食べて、その肉をまた人間が取るということもできるようになります。三内丸山遺跡なんかの出土状況を見ますとですね、農業を少しやりながら、自然に入るものを取る、それからどんぐりとか栗も取る、それからイノシシとか鹿も取るというような形になっておりますので、自然が8割ぐらいだったと思うんですね。人工的に栽培したものが2割ぐらいということで、比較的住みやすかったなって感じがしますね。現在では、そこはすごい寒くてですね、冬にはもう雪が常に舞い散る、もしくは積もるという状態ですが、三内丸山遺跡の状態を見ますとね、寒いという防寒的な備えはしておりません。少し寒かったかな、ってくらいなんで、日本全体は、縄文時代っていうのは比較的暖かい時代、現在よりか2度ぐらい平均して高かったという風に考えられます。

そういった気温の中で、いよいよ日本人がですね、日本列島に悠々と住んでいけると。おそらく日本列島の、食料とかいろんなものの生産能力が、水はもう豊富にありますしね、それから少し高台で安全なところに住んでいれば、特に自然災害のこともたいしたことない。姶良火山の爆発以来は、大きな自然災害はなかった。たまにちょっとした地震があるぐらいということで、むしろ縄文時代、弥生時代には今の日本よりか、のんびりとしたいいところで、幸福感を味わって生活したんじゃないかと思います。この縄文時代、弥生時代の日本の集落の想像図というのが結構描かれておりますが、いずれも非常に穏やかな気候の中で、戦争なんかほとんどなく済んだと思うんですね。これは日本列島に住んでいる民族は、比較的好戦的ではないんですよ。戦争少ないんですね。アイヌなんかに見られますが、最近アイヌのことですごくあの神経を尖らしている人がいるんですけど、アイヌっていうのは歴史的に見れば、戦争の少ない穏やかな民族でした。日本人ともちろん同じ系統の民族なんです。そういうことで、日本がだいたい1万8千年前から1万6千年前にかけて、日本列島らしい島になったということが言えるのではないか。これで西暦の0年を迎えますので、そこから歴史時代に入ってくる。少し早いかもしれません。もしかしたら400年ぐらい前から入っているかもしれませんが、それは今後の色々な調査によって分かる。特に、海水面が低かったものですからね。低い時の遺跡は、まだ海底に沈んでいるので、調査が十分ではないということを見ると、だいたい4、500年ぐらいの誤差で議論をした方がいいんじゃないかというふうに思います。

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2022年09月24日

古代の日本の景色

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だいたい5万年ぐらい前に、日本列島にはかなりの人が住んでいて、石器時代と言われる文化であった。その時に、日本列島はどうだったか。昔はですね、大陸と陸続きと言われておりましたが、どうもですね、対馬海峡もあったようだし、それから宗谷の方にも海があったようで、従来から言われてた日本海は湖であるとか、日本列島がこの10万年ぐらい前には、大陸と続いてたというのはですね、大陸と続いてないと人が移って来ないからっていう、そういう前提で、錯覚を起こしてたような感じがしますね。この頃の研究を見ますと、その頃でもやっぱり海峡はあったようで、日本は島国だったかも知れません。

しかしそれは大したことではないんですね。っていうのは、10万年くらい前って言いますとね、すごく寒い時代なんですよ。現在は地球温暖化かなんかの政治的な問題でですね、こういった問題が、学問的に話しにくいんですけれども、現在の地球というのはですね、大体ここ100万年ぐらいですね、13万年から14万年の周期で氷期がだいたいそのほとんどで、1万年から2万年ぐらい間氷期、氷期がほとんどで、間氷期が1万年から2万年ぐらい、っていうのが繰り返されてるんですね。それで今から14万年くらい前にネアンデルタール人が活躍した間氷期がありまして、それからまたグーッと寒くなりましてね。ちょうど日本人が日本に移ってきた頃の5万年くらい前はですね、大変に寒い時期なんですね。氷がほとんど張っていた時期じゃないかと思うんですね。私がどうも大陸から移って来たには、時期が悪いんじゃないかなと最初思ってたんですね。それで考古学とか人類学の先生方が気象変動についてどのくらい知識がお有りだったか分からないんですけども、ちょっとそういう記述がないんですね。私はその当時ですね、チベットから例えばシルクロードみたいなところを渡ってですね、中国を横断して日本に来るって事はまず無理だったんじゃないかと思うんです、寒くて。ですから南の方を回ってきたんだろうというふうに思ってはいるんですが。

日本列島が一応独立してて、火山としてはですね、9万年ぐらい前に阿蘇山が大噴火して、今見るカルデラができてるわけで、ドカーンと全部山が飛んじゃったわけですから、大噴火ですね。それから5万年前、それよりか少しは規模が小さいんですが、磐梯山がドカーンと噴火して、今はカルデラしか残ってないわけで、今見える磐梯山ていうのはその小さい磐梯山なんですね。3万年前になると鹿児島湾の姶良(あいら)火山(姶良カルデラ)。あそこは火山だったんですけど、ドカーンと噴火して、穴ぼこができて、それが今は鹿児島湾になっちゃってるわけですね。今鹿児島湾の端にある桜島って言う火山は、その名残みたいなもんなんですね。これが3万年くらい前で、だいたいこの火砕流で熊本の南から宮崎の中間くらいまでは全部が死んだと言われておりまして、火山灰はもう日本全土に降ったという大きな火山ですね。その後は富士山とか浅間山といってですね、まあかなり大きな噴火はあったけれども、でかいカルデラができるようなそういう噴火はなかったわけです。そういう点ではまず、日本列島を頭に思い浮かべますとね、まあ今よりかは若干海が低いので、寒いから低いんですね。寒いから海の海面が低いので、浅瀬みたいなものもあったんですが、一応大陸から独立して日本列島があり、そこで時々9万年前に阿蘇山がボカーンといき、5万年前に磐梯山がボカーンといきですね、3万年前にもっと巨大な姶良火山がダーンといって、今は火山の跡は見る影もなくて、鹿児島湾になっちゃってるっていう、そういう時代だったわけです。

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それで生物は、どちらかと言うと寒かったんで、2万年前まで寒かったんですね。ですから5万年前に日本人が比較的集団として住み着いたとしますと、それから3万年の間ですね、5万年から3万年、2万年前の間は、日本は非常に寒くて亜寒帯だったと考えられるんですね。亜寒帯ですから今のヨーロッパの北のほうですね。黒潮が流れるところはある程度暖かいんですけども、それ以外はあまり住めないということで、おそらく石器時代の遺跡が関東あたりで多く見られるということはですね、かなり寒かったんで、瀬戸内海とか関東ぐらいまでしか人は住めなかったんじゃないかと思うんですね。それでドカーンといって時々火山が噴火する。最後の姶良火山が3万年前なんで、その頃はですね、亜寒帯性の針葉樹林だったでしょうね。だから風景としては、現在の北欧みたいな風景が広がっていた。今みたいな、温帯性のいろんなブナとか栗とかそういった木が生えてるんじゃなくて、どちらかと言ったら針葉樹林的なものが生えていたと。だから今より植物の木の種ですね、栗とかどんぐりといったものは、ほとんどあまり採れなかったような気がするんですね。どんぐりなんか採れないと、やはりこれは木の実ばかりじゃなくて、木の実を食べるイノシシだとかそういうものもいないので、割合と貧弱な収穫物だったような感じですんですね。そういう点でまぁ住んでる人も、それほど増えない。

ところが2万年ぐらいになりますと急激に暖かくなっております。これはもう暖かくなると、急激にあったかくなるんですね。ただ途中で3回ほどですね、ぐぐっとこう、反動的に寒くなる時期がありまして、例えばヤンガードライアス、ドリアスとも言うんですけど、ずーっとあったかくなっている途中にに、ドカーンとこう一時寒くなるところもあったんですが、それは研究がいろいろ行われていて非常に面白いんですけれども、それもありながら、かつそれを克服して2万年前になりますと、もう温暖化が定着してですね。それが一番今のところ、あったかかったんですよ。今、温暖化って言ってますけども、通常の気候変動の論文をちゃんと読みますとね、今の温暖化ってのは政治的ですから、ちょっとあまり当てにできないんですけども。1万何千年前に一番あったかくなって、それから徐々に徐々に気温は下がってきているって感じですね。その時に神話レベルではノアの箱舟、つまり雨がザーッと降りますからね、あったかくなって。それで洪水になったり。インドあたりにもなんか知らないけど、そういった温暖化洪水伝説っていっぱいあるんですね。聖書でも急に氷が溶けて森ができ、鳥がさえずりだして、エデンの東ができた、というようなことが書かれておりまして、そういう神話が世界各国にあるんですね。だいたい1万8千年とか1万5千年前くらいにできたというふうに思いますね。

それでそれから徐々に徐々に人間が多く住むようになって、いよいよ今から1万2千年前、紀元前1万年から紀元前8000年ぐらいになりますと、かなり大きな都市と言いますか、人間の集合体ができるということですね。これは世界的にそうなんですが、日本もそうだったわけですね。いよいよ縄文時代に入り、稲作も始まり、今まで稲作っていうのは、中国の方から弥生時代に移ってきたっていう、まあ間違ってたわけですが、現在では稲のDNA鑑定なんか盛んに行われて、中国から来たんではないと、南の方からどうも稲の原種が来たようなんですが、それで日本がかなり早く、中国よりかは気温が温暖だったから、日本の方が稲が早かったかも知れません。まあ日本の方が緯度が高いんで、中国の南のほうですね、ベトナムに近いところの方が早かったかもしれませんが、どっちが早くてもいいんですけども。稲が植えられるようになったと。そうしますと食料はかなり充実しますので、もうすごく文明が発達すると、人も増えてくるってことになりますね。

まとめますと、まあ10万年ぐらい前から日本列島があって、9万年前阿曽山、5万年前磐梯山、3万年前に姶良火山と、ドカドカっていってですね、その中にかなり寒かったもんですから、亜寒帯の植物が生えて、あまりどんぐりなんか採れなかった。そうこうしているうちに温暖化がものすごく進んで、ものすごい温暖化ですから、今の温暖化とはけた違いなんですが、本当に桁違いで、今の温暖化は1度とか1.5度とか言ってるんですけど、その当時の温暖化は10度とかいうような温暖化ですから、まずすっかり温暖化して、そして雨も降るようになり、温帯性の植物も生え、どんぐりも採れるようになり、稲も栽培できるになりましてね。そして今言う縄文時代が出てきたと、まあこういう風に考えられますね。

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2022年09月23日

日本のルーツ

日本人はどこから来たか。例えば大陸から来たとか、南から来たとか、北から来たとか言うんじゃなくて、どうも日本列島に日本人が来たのは、おそらく非常に早い。最初のころだったということが、遺伝子的にも、人の流れでも、石器時代の遺跡でも、そう考えられる。
だいたい6万年から5万年前ですから、アフリカから出てきた人類が、インドの南を経由して、陸地に上がらずにですね、少し上がったにしても、それからインドネシアあたりを通って、フィリピン、日本というふうに来たと。そこからですね。そこから日本に落ち着いた民族が、さらに北に行ったり、あるいは朝鮮に移ったりということで、どこから日本民族が来たかと、日本民族のルーツはという疑問自身がですね、問い自身が間違っていたということは、ほぼ間違いないと思いますね。

このことは現在の我々の生活に強く影響してるんです。こんな昔の事ってなんで影響するのって言ったらですね、だいたい我々人間っていうのは5万年6万年前のことは、もう今日の生活、明日の生活に直接関係してるんですね。今度のウクライナの戦争なんかに対する日本人の反応っていうのはまさに、日本列島に人が来たのが最初でないと、説明ができない。そういう関係性を持っているわけですね。歴史をあまり知らない人は、随分離れたことのように思うかも知れません。これは例えば囲碁の上手い人は、ずいぶん向こうの端の石が自分のところの今打ってる石と、どのくらいの関係があるか、よく分かるというのと同じように、遠いところの関係性が分かるということが、ある意味での知識の蓄積ではあるんですね。

ところで日本人がどこから来たかという問い自身がおかしいんですけども、それには他にもいろいろ研究手段があるんですね。言語なんかがそれの大きなもので、その他に例えば血液型とか、それからウイルスの抗体のいろんな形っていうのも、民族によって違いますし、また生活によって違うわけですね。
それから虐殺の歴史なんかも、男性のY遺伝子がそこで途絶えますので。女性の場合はそういう激しい変化がないんですけれども、女性の場合はミトコンドリアのこの構造の変化で、ある程度の民族の移動みたいなものを特定することもできるんですね。それからもちろん文化面とか、昔で言えば頭蓋骨の形。そういったものが山ほどありまして、次第次第に解決していくと思うんですけれども、ここではそれが専門の考察をするわけじゃないので。
DNA、遺伝子で、おそらく最初にアフリカから来た人たちが海を渡って日本まで来たと。太平洋があまりに遠いので、日本に来てみると日本はすごくいいところなんですね。その当時はまだ大陸ともある程度陸が続いておりましたが、かといってやっぱり島国っていうか、周りを海に囲まれているわけですから。日本海はまだ湖だったんだけど、異常に大きな湖ですから、海みたいなもんですね。

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その中にありますから雨がよく降るし、それから起伏がある程度あるので花も咲くし、実もなる。魚も獲れるということで、非常に環境が良かったんで、そこに住み着いたということなんですね。生物一般的にそうなんですけども、ある生物を野に放すと、当たり前ですけど、その生物にとって居心地のいいところに最初に住むんですよ。それは当たり前ですね。
それで次にもっと強い生物が来ると、追い出されることがあるんですけれども、基本的には居心地の良いところから、生物の密度が高くなる。これはまあ自然のことですね。

それで、そこで言語ができてくるんですね。言語っていうのは必ずしもすぐできるもんでもないんです。例えば日本ですとアイヌ民族ですね。アイヌ民族は、ほとんど最後まで文字を持たなかった。言語は持ってるんですけども、文字は持たなかったんですね。言語が存在して文字を持たないという場合、どういうふうになるかというと、歴史的には存在が確認できないんですよ。言語の存在が、言葉の存在が確認できないんですね。今の歴史学っていうのはですね、証拠がなければダメなんで、結局、言語だけあって文字がないというアイヌみたいな民族の場合はですね、歴史も分からないし、それから言語もないというように判定する極端な学者がいるんですね。言語があるかどうかということと、文字があるかどうかで全然違うんですけども。自分の論文を整理できないとか、そういうこともあってですね。それでもう言語もないっていう極端なことを言ってる学者もいるんですね。

日本の場合ですね、言語は前からあったんだと思うんですね。だいたい3万年から5万年ぐらいのところで、少なくとも日本語の原型みたいのはあったと考えられます。これはどうしてかって言うとですね、日本語っていうのが、世界で他に見られない言語なんですよ。
世界で他に見られない言語が発生するとは、だいたい最初かそれともそれに近い状態だからですね。

2つ特徴があります。ひとつは語順が違う。それが一番大きいですね。ほとんどの言語は、主語の次に述語って言いますか動詞が来て、主語、動詞、目的語と。私はご飯を食べる、って、こういうやつですね。私がまず来て、それから食べる、動詞が来ましてね。やることの行為が先に来まして、それは何をって言うんでご飯を食べるところになるんですけれども、私は食べる、ご飯、というのが、世界で共通された語順なんですが、日本だけは、私はご飯を食べると、ご飯が先に来てるんですね。

これはどっちがいいかっていうのはそれは難しくてですね、私は食べる、ご飯、というと、まず私は、って言って、私がする行為を先に言ってからご飯と言いますから、物事の絞り方として、まずあなたが食べた、あなたなんだと、食べたんだなと。それからそれは食事なんだな、ご飯なんだな、ってことが分かるんですけど、私はごはんを食べるって言い方も結構いいんですよね。私は、まずあなたなんだなと、じゃあご飯は次なんだな、じゃあ、あなたとご飯の関係だったら、おそらく食べたに決まってる。ご飯をよそうとかですね、ご飯を炊くとかがありますから、だから私はご飯を食べるというのと、私は食べるなんとかって言って、どっちが早く文章の意味が分かるかっていうと、私はご飯をって言った方が恐らく、すぐ固定されるでしょうね。ごはんをどうするっていうのは、それほど数が多くないですからね。ですから例えば私は車をっていうと、その段階でも車を運転するか、車を降りるか、車を洗車するか、ってな位の数しかないんで。いずれにしても車のことをやったんだなと分かりますので、私は洗うといっていうよりかは、洗うって言ったらあらゆるものがありますからね。その意味では、日本的な言い方、私は車を、っていうのを先に言う、目的を先に言うっていうのも、別に劣った言語ではない。でこれは語順はですね、シベリアの方に一部あるんですね。ですから今までのように、日本が後だと考えているので、多くの言語の人を見ると、シベリアから日本に来たと言ってるんですけど、私はね逆だと思います。日本が先で、その言語が北に行ったのがシベリアである。

もう一つは、日本はの非常識とかですね、無私とか、上に非、無、いう接頭語、接合っていうのかな、それがつくのがものすごく多いんですね。これはだいたいオーストラリア、ニュージーランド系の言語なんですね。ですからそれは、もしかすると2つ考えられますね。日本語にそういうのが対応されて、それが南の方に移ったという考えと、それからインドネシアあたりを経由してきたので、元々使っている言語にそういう単語が多かったということですね。ですけど日本語はね、単語の共通の単語を持っている国っていうのもすごく少ないんですよ。カンボジアの一部とかですね、トルコの一部とか言うんですけど、まあややこじつけのようなものが多いんですね。
そういう意味で日本は、日本人というものそのものもまぁだいたい5万年前って言ったらいいでしょうね。それから言語もほぼ5万年前に、世界で類を見ない民族が、世界に類を見ない言語を使ってですね、生活を始めた。なぜかというと、日本の気候が非常に良かったんで、いいと。これは日本が温帯の島国では、世界でただ一つということなので。当時少し温暖化の時代でしたからね。すごく居心地のいいところだったと。それが日本に初めて人間が来て定着し、初めて言葉を話し始めた。だから日本は他の国と全く違う文化、性質、考え方を持っているので、それで世界に誤解されることが多い。ということは当然で、現代の政治、国際関係に、強く影響する結果をもたらしていると、こう考えられます。

武田邦彦 ヒバリクラブ
【武田邦彦のブログ】2022年7月19日 シリーズ「日本」日本のルーツB
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