2022年09月26日
次の30年に求められる政党
1930年以来、30年ずつ日本の社会というのは大きく変わってきたわけですね。
1930年から60年までは、軍事一色の時代です。若い将校が街を歩いていると、キャーッと若い女の子は言うというような時代。軍事が悪いなんてことは、誰ひとり考えてない。今では考えられませんね。
しかも平均寿命は男女ともに43歳ですから、もう今と社会構造が全く違うわけですね。
そういう時に必要とされた政治。
戦争があり、戦争が終わった後始末があり、1960年までは、当然のように何が起こったかって言ったら、戦争で頑張ったけど、経済発展したわけじゃない。
1960年の日本といったらですね、大都市以外は井戸。瞬間湯沸かし器はない、水洗トイレはない。
あの頃内風呂っていったんですよね。風呂がなくて銭湯に行く。
もちろん冷蔵庫、洗濯機はないので、主婦は主婦から脱する事が出来ない。男も力を振るうんで、40を過ぎるともう体ボロボロになるっていうそういう生活でしたからね。高度成長は必要だったんですよ。
それが30年たって高度成長が終わった。1990年バブルが崩壊した時はですね、なんでこんなに経済成長しなきゃいけないのって。高度成長前はですね、私なんかそうですけど、初任給が20,000円、それが高度成長が終わって初任給20万から30万。
冷蔵庫、洗濯機、テレビはもう当たり前のことになった。その時代になってみんなは、なんで経済成長必要なのって言い出すんですよ。
その時に政党としてはですね、自由民主党、日本社会党は役割を終えてたんですよ。55年体制と言いますけれども、日本の高度経済成長にちょうど合ってたんですね。
自民党がじゃんじゃんじゃんじゃん前向きにやる、それを日本社会党が抑えて批判して、ブレーキをかける、っていう事で、日本は調和のとれた発展をしてきました。
1990年にバブルが崩壊してからですね、環境の方に行かなきゃよかったんだけど、行ってしまった。
政党も、自由民主党と日本社会党ではやれないことが分かっていた。
社会党は先に崩壊しました。自由民主党はどう変わったかというとですね、それまでの重点政策、自由と民主主義を守って、小さい政府でガンガンやっていくというのを止めて、コンビニエンス政党となったわけですね。どれからどれまで、福祉ももちろん軽視しませんよ、何も全部軽視しませんよ、細かいことにも目を配りますよ、ってことになって、結局日本社会党は存在意義がなくなって、実質潰れた形になった。
その代わりに、さきがけとかいろんな政党がもう山ほどできて、1992年から離合集散を重ねてですね、小泉政権の時に自由民主党をぶっつぶすという小泉首相、これも変な話ですけどね。それである程度、政権が出来ましたが、その後安倍さん、それから福田さん、麻生さんと、1年ごとに首相が変わって、ついに崩壊して、つまり自民党政治はここで崩壊したわけですね。
それで民主党になってみた。そしたら悪夢の3年間でひどい目にあって、類まれな首相としての資質を持っている安倍さんがですね、その後をつないだというのが2020年までですね。
やっぱり自由民主党ももう、ヨタヨタしてるんですよ。もう時代の要求に応えられないんですね。
これは自由民主党が悪いかって言うと僕はね、悪いと言えないと思うんですよ。
古い皮衣に新しいぶどう酒を注げばダメになるって言うだけのことで、それはもう分かり切ってることなんですよ。
日本社会党は崩壊してしまったが、自由民主党は柔軟性がありましたからね。今までよく持ちましたね、っていうことなんですよ。
ただこの30年間はやはり自由民主党はうまくいけませんでした。
アメリカ、中国、日本と比べたら、日本の国民だけが給料が上がらない。非常に多くの社会的問題、教育問題ではいじめもあるし、年功序列の解除とか、いろんなことがあって、それから女性の社会進出。もう矛盾だらけの社会になってしまったわけですね。
これは自由民主党というからとか、何が悪い、かにがわるいということではないんですよ。
平均寿命が43の時と、平均寿命が85歳の時と同じ政党で舵が取れるかって、それは無理なんですよ。
民主党もね、それは悪くはなかったかもしれません。だけども二大政党で、政権が変わりながらやるっていうのは別ですけどね、あまりにも寄り合い所帯でしたよ。非常に左の思想を持った日教組の幹部もいるし、自民党でもやや中道から右よりか、と思うような人ですね。
それからややフィクサー的な方とかね、そういう方が色々混じってたっていうのが、民主党の不幸でしたね。
それで安倍さんが立って、自民党で頑張って自民党の結党の精神といったら憲法改正ですからね。ちょっと時代が違うんですよ。ところがモリカケ問題とか、桜とかで足下をすくわれて、そして結局在任中、憲法改正ができなかった。
野党側も、現在野党はどういう政策持ってるのと。対中国政策、日本の経済発展にどういう政策を持ってるのって、分からないんですよ。野党第1党の党首が今度の選挙で変わりましたけど、この自民党が公約を全く果たせなかった時に、野党が伸びなかったっていうのは、まさに何回も繰り返しますけれども、古い皮衣には、新しい酒が注げないということなんですよ。
もう全然時代が違うわけですね。高度成長もあって平均寿命が長くなって、女性が家事労働から解放されて、それから多様化が求められているわけですよ。
その中で、戦後の高度成長の時代に功績のあった、功績があるとそれなりに業界との癒着もあるんですよ。今までの付き合いというのが人間ありますから。突然自由民主党にですね、業界との癒着を止めてくれと言っても、それは無理なんですよね。やっぱりそこは新しい袋がいるんです。それがチラホラと、維新とかですね、希望の党とかいう形で芽を出したんですが、やはり準備不足とかいろんなことがありましたね。
そういう点では、2〜3年かけて政党の基盤を作って。そして方向性としては何かと言ったら、世界的な今の大きな危機です。民主主義の崩壊ですね。もうすでにアメリカは金持ちの社会になりました。それからトランプ大統領の選挙で見られるように、勝てば官軍というアメリカの、いわば悪い、道徳のない社会になりつつあります。極端な思想を掲げる政治団体も多くなった。
一方中国は、それは共産党だから決断は早いですよ。しかしどう見ても、国際社会の倫理を守ったり、ルールを守ったり、それから国内でも民主主義とはちょっと言えないんですよね。それからチベットとかウイグルとかいうのを占領したままになっているという点もですね、やはりちょっとどうかなぁと思うわけですね。少なくとも世界の各国から尊敬を集めるような国ではない。っていうことは、どういうことか。現在ではやはり一番大切なのは民主主義、みんなが政治に参加する。その下地はできているわけですね。
多様化の時代になりITが発達し、情報が非常に流通できるようになった。今自民党の岸田首相がですね、IT革命をやろうとしてますから、ちょうどそれが軌道に乗った頃にですね、政党が全部変わって、新しい政党で日本がやれるようになる。日本は大きく発展するでしょうね。
日本の国民の平均レベルってすごく高いんですよ。戦争が終わった後、アメリカの進駐軍が日本に来て、靴磨きをしている人がですね、お客さんのいない時に難しい新聞を読んでいるので、びっくりしたんです。アメリカはそういう社会じゃないんですよ。階級制ですからね。
私なんかもタクシーに乗りますとね、タクシーの運転手が、先生、今日は国会討論を聞いてましたが、国会っていうのは、優秀な議員さんっているんですかねえ、なんていう質問が出るわけですよ。
これはね、アメリカヨーロッパには全くそういう国はありません。もちろんアジアにはありません。日本が世界で唯一ですよ。ですから日本こそが民主主義には一番適してるんですよ。
だって国民一人ひとりが考えられる、国民を持っているわけですからね。まとまりもいいし。だからそれに応じた新しい民主主義ですね、
国民の多くが政治に夢を持ち、自分の政策を語り、そして政治を進めていくという社会。この社会を作ることが、いよいよできるようになった。それこそ新しい酒を注ぐ新しい皮衣であると、そういうことであります。
武田邦彦 ヒバリクラブ
【武田邦彦のブログ】2022年1月5日 次の30年、どんな政党が求められるか?
https://youtu.be/pP017_Q4_XQ
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