2023年08月12日
気楽な人生を送るには、実力主義より年功序列
我々の人生は錯覚にまみれてますからね。本当は王侯貴族のように、ゆっくりとして楽な生活ができるのに、あれとかこれとかね、これを買えとテレビで言うしね。それでこれをちゃんとやらなきゃいけないって言うし、もうウソ800ね。分別なんかしてね、ウソは800して、それをやらされますからね。
やっぱりそれは、なかなか気軽な人生になるには大変ですよ。まあ一つ一つの錯覚をとっていこうということですが。
実力主義。最近内閣が、今後の日本は実力主義に変えていきたいということで、我々の心がね、もうすでにぐちゃぐちゃになってるので、実力主義と年功序列と比較すると、なんか年功序列はおかしいと。実力主義は当然じゃないかっていう風に思うようになってんですね。これがまた気楽な人生を阻害してるんですよ。
本当は気楽な人生はあったんですよね。もちろんね、これは当たり前のことがまずあるんですね。小学校レベルのことはですね、もうパッと済ませておかなきゃいけないんですね。そんなところで引っかかっちゃダメなんですけどね。
つまり実力に応じて仕事はするんですね。例えばまあ私ですと、大学の物理の先生やってたと。それはまあ物理ができるからですよ。電気も機械も力学もね、材料も分かんなかったら、それは物理できませんからね。物理の先生、大学の教授はできません。これはだから実力に応じて仕事をするんですよ。これは別に、大学の先生だなんて言うとなんか偉いという感じがしますが、そんなことないんですね。
例えば大工さんでも、作るのがうまかったらやっぱ大工さんなんですよ。大工さんも優れた棟梁はね、やっぱりいい家を作りますよ。それからまあ、あんまり大したことなくて、下働きくらいしかできない、釘はちゃんと打てるけど、なんていう人もいますからね。だからまあそれに応じて、棟梁は家を設計したりね、まあなかなかこの棟梁すごいなっていうな家を作りますよ。
料理人だってそうですね。これはもう皆さんよく知ってますよ。飲み屋でもね、やっぱりね、安くておいしいところを出すところがいつも流行ってますよ。
レストラン、レストランとか飲み屋とか食事するとこいいですよね。実力がない人はあまり儲からないですから、自動的に差がつきますよね。ですからまあ実力主義で仕事をすると。これはいいんですよね。まあほとんどの人は、異論がないと思いますね。
ところがこの後なんですよ。実力に応じて美味しいものを食べていいのか。これね、僕結構今までいろんな人に議論をふっかけたりなんかしてきたんです。答えはほとんどないですよ。人間だから、みんなおいしいもの食べたいですねと。じゃあ実力のある人にうんと金をあげるから、実力がある人はおいしいもの食べれる。実力がない人は、まずいものでいいの? これが今日本のやり方ですよ。社長さんはおいしいものを食べる。議員さんはおいしいものを食べる、ね。だけどまぁ、一所懸命働いてる人は、給料が少ないから、まずいものっていうかね、美味しいもの、満足には食べれない。こうなってますよね。だけど人間とは本当にそうなんですかね。仕事は違うと思いますよ。だけども食べる方はね、人間ですから実力のある人と実力のない人と、胃の調子が違うんですかね。体の出来が違うとも思わないんですよ。
そう言ってもね、先程の腕のいい大工さんとあまり腕の良くない大工さんもいますし、料理の上手い人も下手な人もいますしね。まあ大学の先生でも政治家でも、みんなそうですから、どのくらいの差をつけるかっていう議論はいるんですね。だいたい1.2から1.6っていうのが僕の経験で、いろんなことで知ってる差なんですね。
ですからまあ一番ポンコツが1.0で、優れてる人が1.2から1.6だから、まあ1.5としましょうか。そうすると収入で言えばね、一番ダメな人が年収500万だったら、一番できる人が年収750万円。このくらいの差はいるかと。まあ現代の世の中は、もう少し世の中は差があってもいいからっていうんで、500万と1,000万ぐらいの差があってもいいかもしれませんね。500万の中にはもちろん母子家庭みたいのも入るんですよ。母子家庭なんかの人、本当今かわいそうなんですけどね。それから1,000万の中にはトヨタ自動車の社長とか会長とか、総理大臣とかこういうのみんな1,000万ですね。だから世の中の幅が500万から1,000万の間に入る。まあ2倍。こんなのがいいんじゃないですかね。
だって今はね、すごくできる人は1億とか2億とか、とると。だけどもなんか母子家庭の人は200万とかってね、そういうことってあるんですかね、一体。まあ僕は、働かない人どうするかっていろんな詳細はね、きちんと決めることにして、まあだいたい普通の人と同じように働き、その人の能力をまあまあ発揮する人、そういう人はね、美味しいものを食べるとか、まずいもの食べるってのに差があるということはないんじゃないかと思うんですね。ただ日本人がもうすでにお金中心になっているので、実力のある人がおいしいもの食べてもいいと思ってる節があるんですよ。あの高級レストランに行きますと、だいたい社長、会長とかそういう人はいますよね。ですからそうなっちゃってるんですけどね。
ただ日本はね、昔は年功序列だったんですよ。年功序列っていうのがね、本当は僕は正しいと思ってるんです。僕はもう本当に年功序列が正しいと思ってるんですよ。なんでかと言うと、年功序列っていうのは、ハタチで会社に入ったら少しずつ少しずつ積み上げてきて、50とか60になると給料が高いと。年功で決めるというやつですね。まあ年功序列で役割も決めるとちょっと問題が起きるんで、役割についてもやっぱり2倍とかいうのはちょっとね、やっぱ優秀な人を少し上に上げてやるって事はいるけど、基本的には年功序列、僕は年功序列派なんですよ。
なんでかって言いますとね、仕事は実力順ですよ。給料を年功序列ですよ。これ間違えないでくださいね。それでなんでかって言いますとね、やっぱり人間っていうのは、20歳30歳の頃の若い時はですね、やや我慢もできるし、体もやっぱ元気ですからね。走れますしね。夜はぐっすり寝れますし、家族もそれほど多くないし、責任もそれほどないということで、ちょっと給料が低めでもいいと思うんですよ、僕はね。
ところが全然ね、少しずつ少しずつ仕事をして、長く仕事してるのに、同じように貧乏だっつんじゃ、やっぱりね、人間はちょっとそうじゃないと思うんですよね。だから50、60の方が給料が高くてもいいんじゃないか。だからつまり20歳30歳40歳50歳になるに従って給料が良くなる。少しずつ少しずつ俺の人生はね、実力はそう年取ったからと上がったわけじゃないけど、それなりにね、まあ世の中が待遇してくれて、ハタチの頃は苦しかったけど、50の頃は結構まあまあの生活してたなという方が、日本人一人一人の満足感があるんじゃないかと思うんですよ。
だからそういう点で最大で考えるとね、実力差で2倍、年功で2倍ぐらいがせいぜいだ。そうすると最大4倍になっちゃいますけどね。まあその位、いいかもしれませんね。例えば最低の人が母子家庭の人とかね。母子家庭は別に差別してるんじゃないんですよ。実際上なかなかね、実力を発揮するってことが難しいんですよ。子供さんを育ててますから。これをどういう風にするかはまた別ですけど。もう1回、別のところでお話しますけど。500万だったらば、まあまあ優秀な人がその2倍、それから年取って、功成り名遂げた人がさらにその2倍ですから、結局一番社会で給料の低い人が500万、一番給料の高い人が2,000万円。相当な差ですよね。相当な差で、これには文句をつける人もいるでしょうけど、僕はまあ今のね、やっぱり社会には社会の納得性がいりますから、最低賃金は500万、最高賃金は2,000万。この間に全員入れてください。たとえトヨタの社長であっても総理大臣であっても、全部500万から2,000万の間に入れてくださいというのがいいんじゃないか。つまりこれはもう根本はね、一番最初に言いましたように、実力に応じて仕事が割り当てられるのはいいと。プライドでやるわけですからね、それでいいと。だけど、お金は、おいしいものを食べるのはまあせいぜい4倍でいいと。4倍ったらすごいですよ。4倍でいいと。それから家の広さもね、4倍でいいとね。どんなに小さい所と大きい所でも、4倍でいいと、そう思いますね。
ですからまあ、諸外国ではどうであれ、日本人は同じ日本人として生活するわけですからね。この4倍論、これでやれば、本当に世の中良くなるだろうなぁと僕は思いますね。
そうすると、気楽な人生、ますます気楽になると。
それからそういうことをやるとみんなが努力しないって、そんなことないですから。日本の教育、日本はそういう実力者じゃないんですよ。それでも識字率も文章を書ける人も学問のレベルも、みんな高いんですよ。
人間っていうのはね、お金で動くんじゃないんです。自分のプライドとか自分の人生とか、そういうもので動くんですよ。もう9割9分の人はそれで動きます。子供もそうですし、大人もそうですね。だからお金が入らないと頑張らないっていうのは錯覚なんですよ。そういう人も世の中に1万人に一人ぐらいだと僕思いますね。そういうふうに思います。
武田邦彦 ヒバリクラブ
気楽な人生の道筋(5)「実力主義とは??」 令和5年7月26日
https://youtu.be/wNzZab589Q4
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