2018年09月18日
ドイツで飲食店経営から一転して トリマーへ!(続)
さてさて、トリーマーの見習いをやること数ヶ月、基本の資格を取得したのは良いのですが、ある日急に身体中が痒くなったのでした。
それもその痒さといったらハンパなく、「掻きむしる」といった感じで、掻いてもかいても、又数日したら痒くなると行った具合で、虫刺されの痕が増える一方。
今までこんなことなかったので直ぐに「ワンコが原因️」と思い、オーナーのザビーネに聞いて見ると「そんなこと今まで一切なかった」と言うのです。
彼女の家では大きな犬のオットーの他に、猫を3匹飼ってるらしいのですが、週に1回サロンに働きに来てるガービーもそんなことはないと言います。
カービーも犬の新種繁殖業をやっている関係上常に犬が5−10匹いるという状態。
それでも体中が痒くなるということはなかったそう。
ネットで痒みの原因を調べて見るうちに、家ダニかと思うようになり、まず家ダニ退治のスプレーを部屋中に撒き、1年前に新調したマットレスと枕を捨て、新しい物に変えました。
ところがまた数日すると虫刺されが出てくるのでした!
その挙句左手がダニに2箇所も刺されてしまったのです。しかもごく小さなダニで、ルーペでよくよく見ないと分からないといった感じ。
毎日ワンコに囲まれてやりがいと楽しさがあったのですが、ここに来て本当にこのままここで仕事をしていけるのだろうか?
毎日なにかしらの虫を家に持って帰って、夜寝てる間に刺されるのではないか?
蚤や、ダニに食われやすい体質なのかしらン?
等々不安とも悩みともつかない心配事が沸き起こってきました。
毎日シャワーを浴びて寝ても、虫刺されは増えていく一方。
なんとか虫刺されに対処しなければと、ザビーネの言うとおり、虫刺されの予防になるというニームオイル(インドセダンのオイル)をネットで調べて早速購入したり、ココナッツオイルを体に塗ると、虫がつき難いというので、それを買い求めてみたり…。
毎日それらのオイルを熱心に塗っているうちに、確かにひどい虫刺されにはならなくなりましたが、未だに時々新たな箇所が咬まれているのでした。
「もうがまんできないっつ!」とばかり、虫刺されの原因をつきとめるべく皮膚科を訪れて、多分犬が原因ではないかと尋ねたら、「これは犬が原因ではありませんよ」とその女医はいう。
「あなたの自宅には庭がある?」
確かに私の今住んでいるアパートの前には緑々しい庭園が広がっている。「はい」と答えると、
「それね、原因は」
「は〜??」
「グラスミルベに刺されてたのよ」「!!!」
日本語ではミルベと調べると「ダニ」と翻訳されるのですが、ここでいうGrasmilben (グラスミルベ)というのは、いわゆるドイツ語でいう「ダニ」とは異なるもので、ごくごく小さい寄生虫に近い蜘蛛科に属する動物なのです。 |
「今のこの時期6月から9月にかけてミルベに咬まれてくる人が非常に多いのよ。特に庭のある人、アウトドアで活動する人がね」
そういえば、大家さんに内緒で時々庭の掃除などしていたっけ…。
それが原因だったの〜??
でもワンコも手足の裏側がミルベに咬まれて赤くなってることが良くあるのです。
だいたいワンコの肉球の毛を刈るのが私の仕事なので、あるいはそのせいでもあるかもしれないけど、ここは庭が原因と考えた方がよさそう…。
ミルベは血を吸うのではなくて体液を栄養素とするらしく、人間の身体のなるべく柔らかい、水分の多いところを好んで咬むそう。
また幼虫が体に着くと、3倍になるほど体液を吸うらしく、最初はただの蚊のような虫刺されに見えるけど、ものすごく痒く、その痒みが2週間にも及ぶことで掻き毟ったり、皮膚がその掻き毟りでただれたりするそうなのです。 |
なんということっつ。
ミルベの存在は今まで話には聞いたことがあるものの、30年近くもドイツに住んでて自分が直接の被害にあったことはなく、でもその痒みの脅威はよく耳にしたものでした!
初めてミルベに咬まれて痒みを体験した今日この頃。
最近ちょっとナーバスになってて、ちょっとでも体が「ザワザワ」っとしたら「ミルベ?!」と思ってしまう。
ワンコも可愛そうに、もしミルベにやられたら、痒いのに掻けないだけ相当辛い思いをしているに違いない。
だから手の裏をペロペロ舐めまわして、唾液でただれるんだワ。
最近よく赤くなった前足の裏の毛を刈るたびに、可愛そうなワンコの身の程を実感するのでした。
日本ではあまりワンコが散歩に出て外を駆け回ったりしないと聞いてますが、もしあなたのワンちゃんがしきりに足の裏を舐めたりするようなら、一度足裏の毛を刈るなり、よく見てあげてください。
赤くなっていたら、やはりミルベの類の寄生虫に咬まれている可能性大ですよ。
もしそうなら、犬用のシャンプーではなく固形の石鹸で足の裏をよーく洗ってあげてください。
数日すると痒みが治まるはず。
けれど、日本の所謂座敷犬は、そういった被害に晒されることは稀かも知れませんね。
現に妹のワンコは赤ちゃんの時期が過ぎても「お外デビュー」が相当遅かったし、外に出てもブルブル震えて妹の足元にまとわり着いて離れなかったそう。
おまけに今年の夏は日本の猛暑が異常なくらいだったそうで、アスファルトを歩くのに火傷するんじゃないかと、妹の旦那がワンコ用のバギーを買って、それに乗せて散歩につれて出たらしい!
は〜っつ??!!
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